かんざしの使い方!一本/二股かんざしで作るまとめ髪&ショートアレンジも
かんざしとは、髪の毛を結うときに挿してまとめるためのヘアアレンジの道具です。 それと同時に髪を美しく飾るために使われる髪飾りでもあり、日本で古くから親しまれてきました。 浴衣や着物に合わせて付ける和風なイメージがあるかもしれませんが、伝統工芸品の他にも現代風にアレンジされて洋服にも似合うものがたくさんあります。 一つあると便利なかんざしの使い方やアレンジ方法をご紹介していきます。
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かんざしの種類&選び方のポイント
かんざしは装飾部に先の尖った棒状のものが付いている形状をしていますが、その棒の部分が一本か二本に分かれているかで二種類に分けられます。
和風のものだけでなく、洋風なものでもかんざしの形状をしているものもあります。
それぞれどういったものなのか、詳しく見ていきましょう。
一本かんざし
一本かんざしは、その軸部分に髪を巻き付けてまとめ髪を作り、固定させるようにして使います。
長いかんざしなら髪が長い人でもきちんとまとめることができますが、反対に髪が短い人は長い一本かんざしだと重たくて落ちてしまいます。
髪の長さ、量などによって適した長さや太さが違ってくるので気を付けましょう。
または髪に挿しこむ軸の部分の先に飾りが付いていて、あらかじめまとめた髪に挿し込んで飾るためのものもあります。
同じ種類や色違いを複数本挿して華やかにするなどの使い方もできます。
二股かんざし
二股かんざしは、髪に挿しこむ部分が二股に分かれたもので、お団子などにしてまとめた髪の根元に挿しこむだけの手軽な使い方ができるかんざしです。
まとめた髪の根元に二本の棒で差し込むことができるので、安定感があります。
軸の部分の先に飾りが付いていて一本かんざしと軸部分が違うだけのようなものの他にも、「バチ型」と呼ばれる種類があります。
バチ型かんざしは全体が扇形をしており、先端部分が軸になっていて二股に分かれています。
扇の部分に花の絵などの装飾がされており、上品なイメージが強いかんざしです。
かんざしの使い方も変わる?素材の違いをチェック
かんざしの装飾部はガラス、貴金属、サンゴなどをあしらって装飾性を高めています。
それを支えて髪に挿しこむ部分である軸もさまざまな素材が使われており、その素材によって見た目だけでなく使い方なども変わってきます。
どんな素材が使われていて、それぞれどのような特徴があるのか詳しく見ていきましょう。
①:木製
木製のかんざしには、漆を塗ったつげ、桐、ホオノキ、桜、黒壇などの天然木を使ったものがあります。
天然木ならではのやわらかい感触と温もりがあり、木目や質感が和風の髪飾りであるかんざしにはぴったりの素材です。
滑りにくくて髪が絡みやすく、軽くてまとめるときも痛くないので、髪が長い人におすすめです。
木製なのでどうしても年輪のところからささくれやすく、使っているうちに髪が絡んだり引っかかったりしてしまうことがあります。
その場合はヤスリで削って滑らかに整えれば再度使うことができます。
②:金属製
金属製のかんざしには、金や銀をメッキしたもの、真鍮製のもの、ステンレス製のものなどがあります。
木製や他のものに比べて折れたり曲がったりしないので、壊れにくいのが特徴です。
しかし、その材質的に表面がツルツルしていて髪が絡みつきみつきにくいので、使い方としては事前にワックスやスプレーで髪をまとめやすくしておくことがポイントです。
金属製のかんざしは、特に髪の量が多い人やくせっ毛の人におすすめです。
金属アレルギーがある人は避けましょう。
③:樹脂製
樹脂製のかんざしは、アクリルやプラスチックで作られたものです。
加工もしやすく値段も安価なので、アクセサリーショップやネットなどで幅広い種類の樹脂製のかんざしが売られており、現在の主流の素材です。
強い力を加えると割れてしまいやすいのと、滑りやすいので髪をきちんとまとめづらいことがあります。
樹脂製のかんざしは種類やデザインがたくさんあって手に入りやすいので、まとめる機能としてではなく飾るためのものとして使うのもいいでしょう。
④:ガラス製
一本かんざしで全体がガラスでできているもののほか、装飾部がトンボ玉などのガラスでできていて、軸部分は他の素材のものなどがあります。
ガラスならではの透明感が美しく、涼しげに見えるので浴衣などにとてもよく似合います。
ガラスは衝撃を加えると割れてしまうので、軸が細かったり全体がガラス製のものは取扱いに注意し、まとめるときも髪の毛を力まかせに巻いたりしないようにしましょう。
かんざしを使う前に!スタイリングしやすくするための下準備
かんざしの使い方に限らず、ヘアアレンジをする場合は事前に髪をまとめやすくする下準備をしておくようにしましょう。
この下準備をしないでいきなりしようとするのが、セルフでヘアアレンジするとうまくまとめられない原因のひとつなのです。
パーマをかけている人やかなりのくせっ毛の人以外は、基本的にどんな髪質の人でもこの下準備は必用です。
まずはブラッシングです。
いきなり根元から梳かそうとするとブラシがつかえて絡まりやすくなってしまうので、毛先、根元の順で優しく丁寧にブラッシングしましょう。
次に、サラサラだとまとめづらいのでワックスを付けてまとまりやすくします。
ワックスを手のひら全体に伸ばして、ムラなく広げるようにしてから髪全体にもみ込みます。
髪の毛の量が多い人や長い人はミルクなどでしっとりさせておくと扱いやすくなります。
反対に髪の毛の量が少ない人や短い人は、スプレーを髪の毛全体に吹きかけて、少しくしゅっとさせてボリュームを出しておくといいです。
ロングの定番夜会巻き♡一本かんざしの使い方
ロングヘアのまとめ髪で定番の夜会巻きですが、かんざしを使えばきれいにまとめることができて、さらに大人っぽい雰囲気もプラスすることができます。
上品でエレガントに見えるので、パーティや着物などにとてもよく似合います。
それでは夜会巻きの一本かんざしの使い方について、詳しく見ていきましょう。
ちなみに一連の動作は右利きの人用の説明なので、左利きの人はすべての動作が左右反対になります。
①:髪の毛を束ねてかんざしを乗せる
髪の毛を一つに束ねて左手に持ち、かんざしを右手に持ちます。
毛束の上にかんざしを乗せます。
②毛束を回してかんざしに巻き付ける
毛束を上に持ち上げ、手前に下ろすようにしてかんざしに巻き付けます。
右手のかんざしを、時計の針のように時計回りに一回転させます。
左手で毛束を持ったまま頭を支えるようにして、かんざしをゆっくり回しながら毛束を少しづつ送ります。
③シニヨンを作って少し巻きを緩める
かんざしが一周して水平に戻ったらシニヨンができます。
左手で束ねた髪を持ったまま、かんざしを動かして巻いた髪を少し緩くします。
髪が長くてまだ余裕がある人は、2~3回ねじるようにしましょう。
④挿し込んで留める
時計の文字盤で言う11時あたりを目掛けて、かんざしの先端を頭に付けます。
先端を軸にしてかんざしを左上に向かって起こし、倒しきります。
地肌に沿わせながらしっかり挿し込んだら完成です。
ロング×ボリューム多めなら!安定感◎の二股かんざしの使い方
ロングヘアだとどうしても髪の毛の総量が多くなるので、うまくまとめることができなかったり、まとめてもすぐにほどけてしまうことがあります。
そんな人におすすめなのが固定力が高い二股かんざしです。
ゴムやピンでまとめて固定してからかんざしを挿す使い方をすれば、より安定感もUPします。
それでは二股かんざしの使い方について、詳しく見ていきましょう。
①:髪の毛を束ねる
髪の毛を後ろで束ねます。
位置が高いと挿し込んだ後にかんざしの飾りが見えなくなってしまうので、低い位置で束ねましょう。
②:毛束を巻く
毛束をねじりながら巻きあげます。
髪が長い人は、毛束を数回折り返して左手で押さえます。
③:かんざしを挿し込む
かんざしを右手で下から挿し、そのまま斜め上に起こします。
かんざしの先端を毛束に挿し込んで固定したら完成です。
二股かんざしは二股の部分が歪んだり湾曲したりしてしまうと割れやすくなってしまいます。
挿した後は、あまり動かさないようにしましょう。
二股かんざしでまとめるなら金属製などの丈夫なものがおすすめですが、あらかじめお団子にして挿し込むだけなら木製や樹脂製などほかの素材のものでもOKです。
ハーフアップなら簡単!ミディアムヘアのかんざしの使い方
全部の髪の毛をまとめるのは大変ですが、ハーフアップなら簡単にできてロングほど髪が長くないミディアムヘアの人でもかんざしのおしゃれを楽しむことができます。
ハーフアップのかんざしの使い方について、詳しく見ていきましょう。
①:ハーフアップを作る
耳のあたりで上下半分に髪の毛を分けて、ヘアゴムを使って束ねます。
ヘアゴムをずらして少しゆるくして、トップに自然なボリュームとラフ感を出します。
両サイドから編み込みをしてハーフアップにするのもおすすめです。
②:ハーフアップの毛先をまとめる
ヘアゴムを隠すように、内側に巻き込みます。
③:かんざしを挿し込む
かんざしを裏返して持ち、結び目の少し上に挿し込みます。
かんざしを返し、奥まで挿し込んだら完成です。
この使い方だとかんざしは斜めに差し込みますが、真横にしたかんざしもまたかわいいです。
その場合は、ゴムであらかじめお団子を作ってから一本かんざしを横から挿し込むようにすれば落下しづらくなります。
玉飾りが付いている一本かんざしは、玉飾りが大きいものは若い女性向けだという昔からのしきたりがあるので、選ぶ際には注意しましょう。
短くてもOK♡ショートヘアかんざしの使い方
ベリーショートや短めのショートヘアの人は使えませんが、長めのショートやボブくらいの長さがあれば、かんざしを使うことも可能です。
髪が短い人は、かんざしを挿し込む土台が必要なので、かんざしでまとめるというよりは土台を作ってからかんざしを挿し込む形になります。
ショートヘアだとまとめた部分の髪の毛の量が少ないので、かんざしは小さめのものや軽めのもので、軸の部分が短いものを選ぶようにしましょう。
それではショートヘアのかんざしの使い方について、詳しく見ていきましょう。
①:髪の毛を束ねる
耳より上の髪の毛を後ろで束ねます。
ピンを使ったり、サイドの髪を編み込んだりすれば多少長さが足りなくても大丈夫です。
②:毛束を巻きあげる
毛束をねじりながら巻きあげます。
毛先側を折り返して毛束で押さえます。
③:かんざしを挿し込む
かんざしを右手で持って毛束にかんざしを挿します。
9時の方向にかんざしを起こし、挿し込んだら完成です。
前髪にそって編み込みをして留め、顔のサイドの部分にかんざしを挿し込む方法もあります。
その場合は軸の部分がUピンのようになっている二股かんざしに飾りがついているものがおすすめです。
かんざしのを使いこなして素敵なまとめ髪を作ろう!
かんざしは使い方がわからなかったり、すぐに取れてしまいそうで使いにくそうに見えますが、まとめた髪を華やかに見せたり、実は使い勝手もいい便利なヘアアクセサリーです。
そしてちょっと和風なイメージを出せるので、他の人と差を付けたり、いつもと違う雰囲気にすることができるのです。
かんざしは、日常使いだけでなくちょっと特別な日やプレゼントに贈るのもおすすめですよ!
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