子なし夫婦は幸せ?離婚率は?子なしを選択する理由&幸せに暮らす心得
好きな人と結婚して一緒に暮らしながら、自分の時間を自由に生きる子なし夫婦。 結婚しない選択もあるのに、あえて「子なし夫婦」をセレクトするのは、純粋に「大好きな人と一緒に暮らしたい」を体現しています。 子なし夫婦はどうして子供を持たない選択をしたのでしょうか? 実際幸せなのか、メリットやデメリットをしらべてみました。 子なし夫婦が幸せな老後を過ごすための秘訣もご紹介します。
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子なし夫婦は幸せ…?
1980年代後半バブル期の頃、DINKs(ディンクス)というワードが流行しました。
Double Income No Kids(2収入、子なし)の頭文字を並べたもので「共働き・子なし夫婦」という意味です。
夫婦が幸せのために結婚前から子供を持たない選択をして、お互いずっと働き続けるスタイルは、当時画期的でした。
それまでは「結婚=出産」むしろ「子供を産むために結婚」が常識だったのです。
現在は「新DINKs」として進化を遂げ、「おひとりさま」が二人で同居しているスタイルです。
収入も貯蓄も支出もそれぞれで行い、お互い干渉せずに幸せに暮らしています。
自由に「おひとりさま」を二人で満喫する子なし夫婦は、時代に合った幸せを選択していると言えるでしょう。
夫婦が「子なし」を選択する理由
理由①:夫婦だけで楽しい
子なし夫婦のほぼ全員が「夫婦だけで楽しい」と口をそろえます。
大好きなパートナーと出会って結婚できたことが幸せだと満足しています。
子供が生まれたら相応の幸せは予測できますが、子育てに追われて夫婦の楽しみが疎かになるのは割に合わないと感じます。
また、今の生活水準を落としたくないと考えている人もいます。
子なし夫婦の道を選択して、自分たちだけの幸せを追求しています。
理由②:お金がかかる
子供の教育費は小学校・中学校・高校だけで、公立472万円、私立1627万円かかります。
文部科学省が実施した「子供の学習費調査」のデータです。
文部科学省 子どもの学習費調査
幼稚園や大学、専門学校を除いた場合で、しかも教育費だけでこの金額です。
食費や衣料費、塾や習い事を含めると、子育ては総額3000万円かかるとも言われています。
子育てに投資するお金を自分の幸せのために使いたいと考え、子なし夫婦を選択しても、なんら不思議ではありません。
子なし夫婦のメリット・デメリット
メリット
①:旅行や飲み会に気軽に行ける
子なし夫婦の最大のメリットは、経済的・時間的余裕です。
夫婦二人で働けば収入は十分で、子供にかかる支出もありません。
子育てに費やす時間もないので、自由気ままで幸せな生活が楽しめます。
仕事が終わっても急いで帰る必要がなく、独身者たちと気軽に飲みに行けます。
有休を使って旅行に行くのにも、許可も遠慮も不要です。
時間とお金に恵まれることはとても幸せなことで、子なし夫婦は幸せを手中に収めています。
②:子育てのストレスがない
子なし夫婦には子育てのストレスがなく、それだけでも幸せです。
子育ての苦労は、永遠に続きます。
赤ちゃんの頃は、授乳・オムツ・沐浴など24時間態勢でお世話をしなければなりません。
手がかからなくなってきたら、今度はお金がかかります。
子供が成人したら親子関係は人間関係となり、相応の軋轢が生じます。
子なし夫婦はそれらに直面することがないので、人生の幸せ度も高いでしょう。
③:パートナーといつまでも恋人気分
子なし夫婦は結婚しても、ずっと変わらないスタンスでお付き合いができて幸せです。
子供を持つ夫婦がお互いを「パパ」「ママ」と呼び合うようになるのは、よくあることです。
「名は体を表す」という諺があるように、名前はその人の実体を表し、呼び方は内容や性質を反映します。
そのため「パパ」と呼んでいると、自分の父親であるかのような認識になってしまうのです。
その点、子なし夫婦はいつまでも恋人気分で、幸せも継続します。
④:キャリアアップしやすい
子なし夫婦は出産や育児によるキャリアストップがありません。
家族に縛られることなく転勤を受諾することが出来るので、同期の中でも出世が早い人も多いです。
特に女性は、結婚・出産と仕事を両立はできても、昇進や昇格ができないマミー・トラックに陥る危険性があります。
子なし夫婦はキャリアコースを優先させて、確実に幸せを掴みます。
デメリット
①:家計管理が難しい
今どきの幸せな子なし夫婦は、家賃や光熱費・水道代などの生活費を折半して、あとは各自の収入を自由に使うスタイルが主流です。
パートナーが何にいくら使っているのか、支出内容に干渉しません。
そのためパートナーの貯蓄額はもちろん、収入額も把握していない人が多くいます。
いつの間にかパートナーが多額の借金をしていた、という人もいます。
②:子供による恩恵を受けられない
子なし夫婦が幸せの選択をしているのは承知の上で、あえて子供による恩恵を受けられないことをデメリットとして挙げます。
子育てをすることで、子供を持つ覚悟や子育てに伴う忍耐力など自分自身の成長、また「自分の親に対して理解や許容ができるようになった」という視点の変化などが得られることが多いのは事実です。
子育てに手を貸してくれる人の有難みや、助成金など国からの恩恵も知ることができ「今ある幸せ」を実感できます。
子なし夫婦は体験できないので、他の方法を模索します。
③:夫婦だけだと煮詰まることがある
子なし夫婦は仲が良いときは幸せですが、ケンカをするとこじれてしまうことがあります。
一対一で意見が対立すると水掛け論になることが多く「話しても無駄」「どうせ言っても聞いてもらえない」とお互いあきらめてしまいがちです。
夫婦以外の家族がいる場合は、仲裁してくれたり、適切な意見や助言をしてもらえます。
第三者の視点や意見は大切で、また助言をしてもらえること自体が幸せなのです。
④:ハラスメントを受ける可能性がある
子なし夫婦は本人たちが納得して幸せに暮らしていても、周囲から理解されないことがあります。
お決まりの「子供はまだなの?」から始まって「産んだほうがいい」「子供がいなくてかわいそう」など大きなお世話の嵐にさらされます。
また「子供がいない人にはわからない」「子供の作り方を知らないの?」などの子なしハラスメントやセクハラに至ることもあります。
他人に理解されないのはある程度仕方ないと分かっていても、度重なるとストレスが溜まります。
子なし夫婦は離婚率が高いって本当?
「子なし夫婦は離婚率が高い」と言われますが、本当にそうなのでしょうか?
厚生労働省「離婚に関する統計」を見ると、平成20年の1年間に子供ありの離婚件数143,834件、子供なしは107,302件となっています。
厚生労働省 離婚の詳細分析
しかしこのデータは「親権を行わなければならない子の有無」の調査なので、子供が成人した後に離婚した夫婦も、子なし夫婦に含まれています。
離婚件数だけに着目すると、子供がいる夫婦も子なし夫婦も大差ありません。
ただ、子なし夫婦(DINKs)の割合は、平成27年に行われた総務省統計局の調査で20.1%となっています。
20%のうちの107,302件となると、離婚率が高いのも頷けます。
平成27年国勢調査 世帯構造等基本集計結果
子なし夫婦が離婚してしまう原因
どのようなことが原因で、子なし夫婦は離婚してしまうのでしょうか?
- 自立しているから
- 計画性があまりない
- 生活がマンネリ化してしまう
- 浪費しがち
- 結婚後、考えが変わる
子なし夫婦が離婚してしまう原因をみていきましょう。
原因①:自立しているから
子なし夫婦は、経済的にも精神的にも自立している人が多いのが特徴です。
自立しているからこそ子なし夫婦の幸せを選択し、パートナーを干渉せずにいられます。
自分の幸せに自信があるので「この人がいなくても自分は大丈夫」「一人でも生きていける」と、離婚します。
パートナーの浮気が発覚すると「無理に結婚生活を続ける必要はない」と判断します。
原因②:計画性があまりない
子なし夫婦は自由にしたいことをして幸せに生きてきたので、先のことをあまり考えない人が多くいます。
つまり、計画性があまりありません。
子なし夫婦は別会計の夫婦がほとんどなので、財産分与などの揉め事も少ないことも、離婚に発展しやすい原因となっています。
原因③:生活がマンネリ化してしまう
子なし夫婦がいつまでも恋人気分なのは幸せですが、十数年ルーティンワークを繰り返していると、どうしてもマンネリ化してしまいます。
大人になると環境の変化はあまりなく、特に結婚するとパートナーも代り映えしなくなります。
子供がいると、進級や進学、また学校行事など家族を巻き込むイベントが盛りだくさんです。
しかし子なし夫婦にはそれがなく、生活に閉塞感を感じてしまう人がいます。
幸せを求めて、現状打破には離婚しかない、と行き着く子なし夫婦もいます。
原因④:浪費しがち
子なし夫婦は経済的に余裕があるので、浪費をする傾向があります。
自分で稼いだお金を自由に使えることは幸せなことで、達成感や充実感が得られます。
子供や子育てに費やす必要がないので、どんぶり勘定で生活をしても赤字になることはありません。
ついつい気が緩んで、貯蓄をしないばかりか、クレジットカードで多額の買い物をしてしまう人がいます。
返済に困るようになり、パートナーに知られて離婚になってしまいます。
原因⑤:結婚後、考えが変わる
子なし夫婦という幸せの選択をしたのに、結婚後に子供が欲しくなる人もいます。
タレントの磯野貴理子さんが24歳年下の夫と離婚した原因も「自分の子供が欲しいから」と言われたと、TV番組内で語っていました。
人間、生きていると考えが変わるものです。
出産リミットが近づくと「やっぱり産みたい」と思う女性も少なくありません。
考えが変わったことをパートナーも受け入れてくれると幸せですが、双方が大幅に食い違った場合は離婚の結末を迎えます。
子なし夫婦が幸せな家庭を築く方法
子なし夫婦が幸せな家庭を築くには、どのようなことに気をつけると良いのでしょうか?
- 共通の楽しみを持つ
- コミュニケーションを大切にする
- 我慢し過ぎない
- 他人の言うことを気にしない
- パートナーを尊重する
- 柔軟に考える
子なし夫婦が幸せな家庭を築く方法をご紹介します。
方法①:共通の楽しみを持つ
子なし夫婦は、共通の趣味を持ったり、一緒に旅行を楽しみましょう。
とかく自分だけの楽しみや幸せを追求してしまいがちな子なし夫婦には「共同作業」がおすすめです。
ペットを飼ったり、ホームパーティーをして共通の友人を招くことも良いですね。
経済的にも余裕がある幸せな子なし夫婦だから、チャレンジしやすく楽しみながら、日常のマンネリを打破できます。
方法②:コミュニケーションを大切にする
子なし夫婦が幸せな毎日を過ごすには、コミュニケーションが大切です。
二人きりで生活をしていると「言わなくても伝わる」「分かってくれるだろう」と思ってしまいがちです。
コミュニケーションを怠ったために家庭が荒れてしまうのは、よくあることです。
笑顔で挨拶することと、感謝と謝罪は、最低限毎日実行します。
ハグやマッサージなどスキンシップもすると、完璧です。
方法③:我慢し過ぎない
子なし夫婦はお互い干渉しないことを念頭に置いているので、つい我慢をしてしまう人も多いです。
その我慢をやめることが幸せのステップです。
家事の分担に不満があれば、けんか腰にならず、どのようにしたいのかを伝えます。
パートナーが異性の友達と出かけるのが嫌だったら「寂しい」と伝えます。
子なし夫婦はメンタルのつながりが幸せに直結するので、自分をさらけ出しても安心な関係作りが大切です。
方法④:他人の言うことを気にしない
子なし夫婦は心ない人に「どうして子供をつくらないの?」などと余計なことを言われることがありますが、一切気にしないようにしましょう。
デリカシーのない人の言うことをまともに受け取る必要はありません。
もしその人のアドバイスに従っても、その人が責任を取ってくれるわけではありません。
自分の幸せは自分で決めて、自分で責任を取るのですから。
方法⑤:パートナーを尊重する
子なし夫婦は世界でたった2人の家族ですから、お互いを尊重できると幸せです。
パートナーを尊重するとは、相手の考えを受け入れて大切にしてあげることです。
自覚がなくても、自分の考えを押しつけ合っている夫婦がたくさんいます。
「自分がこうだから、相手も同じように考えているはずだ」と思ってしまうのです。
「あなたはそんなふうに考えるんだね」と認めることが、幸せな家庭を築く礎です。
方法⑥:柔軟に考える
子なし夫婦を選択したけれど、子供を産みたくなったら、その気持ちを丸ごとパートナーに相談してみましょう。
「一旦決めたことは覆さない!」と頑なにならなくても良いのです。
人生のゴールは「子なし夫婦を貫くこと」ではなく「幸せになること」です。
幸せのゴールを目指して試行錯誤していくのは、とても大切です。
パートナーの考えもよく聞いて、夫婦二人が納得できる道を選択しましょう。
子なし夫婦は老後の心配が大きい?
「子なし夫婦は老後が心配」と言う人がいますが、そうなのでしょうか?
逆に、子供がいる人は幸せな老後が約束されているのでしょうか?
そんなことはありません。
子供がいてもいなくても、老後のことは誰にも分からず、不安も心配もつきものです。
確かに子供がいれば、気軽に相談できることも多く、事情を説明しなくてもわかってもらえることもあるでしょう。
しかし子供には子供の生活があるので、「相談できる」のと「助けてもらえる」のは別問題です。
「相談できる相手がいるだけで心強い」と思う子なし夫婦は、パートナーの身に何か起こったときに相談できる友人と信頼関係を築いておけば、大丈夫です。
子なし夫婦が老後も幸せに暮らすための心得
子なし夫婦が幸せな老後を過ごすために、何をしておくべきでしょうか?
- 出来る限り働き続ける
- 老後ビジョンを話し合う
- 老後資金を共同で貯める
- 遺言書を作成する
子なし夫婦が老後も幸せに暮らすための心得は、以下のようなものがあります。
心得①:出来る限り働き続ける
子なし夫婦の幸せに直結する方法は、出来る限り働き続けることです。
貯蓄がある人もない人も、仕事をライフワークにしましょう。
高齢になったら働かずに悠々自適な生活をしたいと多くの人が望みますが、金銭的に安泰であることが条件です。
貯蓄よりも確かなものは「労働して収入を得続けること」以外にありません。
仕事を続けることは、社会に貢献することでもあり、体力維持にも役立ちます。
心得②:老後ビジョンを話し合う
子なし夫婦は、幸せな老後をどんなふうに過ごしたいのかよく話し合っておきましょう。
例えば、田舎でのんびり暮らしたい、シニア向け分譲マンションに住みたいなどです。
夫婦のどちらかの身に何かあったときにどうするかを話しておくことも大切です。
不慮の事故に遭ったり、急に入院する可能性もあります。
子なし夫婦はお互いの存在が頼りなのですから、希望や目標を擦り合わせておくことが大切です。
心得③:老後資金を共同で貯める
子なし夫婦は、それぞれ自分の収入を管理するスタイルなので、夫婦共同の老後資金口座を開設し、毎月積み立てることをおすすめします。
老後のケアハウスに入居する際に、頭金になるかもしれません。
また、老後二人で起業することになったとき、資金として運用できるかもしれません。
子なし夫婦も子供がいる夫婦も、老後の資金を貯めておくと幸せ度が上がります。
心得④:遺言書を作成する
子なし夫婦は、必ず遺言書を作成しておきましょう。
子なし夫婦だから、相続争いなど起きないと思っていませんか?
子供がいる夫婦だと、どちらかが死亡した場合の法定相続人はパートナーと子供だけです。
しかし子なし夫婦の場合、死亡したパートナーの両親・きょうだい・甥・姪にも及びます。
ほとんどつき合いのない親族に、パートナーの預金や不動産の名義の権利があるのです。
夫婦の幸せのためによく話し合って、遺言書を作成して、パートナーの利に運べると良いですね。
他人に理解されなくても、子なし夫婦の幸せは前進中
子なし夫婦はお互い依存することなく、自立して生活を共にしています。
自立とは、他人や環境のせいにせず、自分で責任をとることです。
とは言え、現在でも子なし夫婦が「なぜ子供を産まないの?」「産んだ方がいい」攻撃に遭い続けているのは事実です。
世間にはまだ、子なし夫婦の幸せを理解できず、既成概念を押しつけてくる人がたくさんいるのです。
そんなモンスターたちと戦い、スルーしながら自分たちの幸せを追求する子なし夫婦。
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