破天荒とは？破天荒な人の特徴・心理や行動パターンを解説

「破天荒」とは？

「今まで他の人ができなかったことに挑戦し、初めて成果を出すことやそのような様子」を破天荒といいます。
本来は、初めて成功した人のことを褒め称える良い意味の言葉です。

しかし、初めて成し得たという意味で大胆で豪快な人というイメージができたせいか、「大胆不敵な乱暴者」や「かなり無茶なことをする人」という、悪い意味で誤用される例が目立ちます。
バラエティ番組で、芸人さんについて豪快で無茶をする様子を「破天荒芸人」と表すのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。

テレビで誤用されると影響力が大きく、破天荒の意味が間違った形でさらに広がる元になりかねません。

破天荒な人の特徴・心理

持っている性質や心理状態について、見られる例を挙げます。

1. チャレンジ精神がある
2. 迷ったら行動してみる
3. 好奇心旺盛な性格
4. 積極的
5. 目的のために突き進む
6. マニュアルをあてにしない
7. 改革や工夫をしてやり遂げる
8. アイディアが豊富
9. 努力家
10. 精神的に強い
11. 失敗を怖がらない
12. 力強い

それぞれ挙げた破天荒な人の様子や考え方を詳しく説明します。

特徴・心理①：チャレンジ精神がある

誰もができないことをやろうとするというところから、新しい物に挑戦する気持ちが強いことになります。
チャレンジ精神が旺盛であることがうかがえるでしょう。

破天荒な人は今まであるものをそのままやり続けることよりも、アンテナを張り巡らし新しいことに挑戦する気持ちを大切にします。
どんなに大変だと思われることでも、やりがいを感じるでしょう。

転勤で馴染みのない土地に行っても、外国に赴任することになったとしても、様々な人の期待を感じて頑張れます。
新しい所でも苦にせず、努力し続けられる人です。

特徴・心理②：迷ったら行動してみる

破天荒な人は慣れていないことでも、少しでも興味を感じたら自分から動き出してやってみようとします。
一般的に何かすることがあったら、やってみても大丈夫かと迷いが生じるでしょう。

挑戦する気持ちが強い人は、迷うくらいだったらとりあえず行動をしてみてそれから決定しようという考えでいます。
破天荒な人は行動力があるので波に乗るのが早く、他の人に先立って成果を残せるでしょう。

動いてから決断するためだめだと感じたら止めるのも素早く、気持ちを切り替えて他の方法を試していきます。

特徴・心理③：好奇心旺盛な性格

他の人がしていないことをやろうとすることから、破天荒な人は珍しいことや、自分が知らないことに対して興味を持つ性格だと考えられます。
知識を深めたり、調べたりしてとことん突き詰めるのが特徴です。

自分の好奇心を満たすためなら、面倒なことでも苦になりません。
研究にも向いていますし、他の人が見過ごしている所をついて便利な物を発明するかもしれません。

独自の発想を形にして、起業に挑戦する場合もあるでしょう。

特徴・心理④：積極的

新しいことに挑戦する気持ちが強い人は、情報収集をするために自分から進んで積極的に行動すると考えられます。
ただ、興味のあることのみに自分からフットワークを軽く動くこともありますし、何事にも動きが軽く自分から行く場合もあります。

自分がしようとすることは、他の人よりも早く情報を知っているので、最新の情報を知りたい方にとって、頼りになるかもしれません。
破天荒な人は自分が成功するかどうかに価値を置いているため、後に続く人がいればと考えています。

やったことを秘密にせずに惜しげもなく他の人に教える場合があり、もったいないと感じる人も多いでしょう。
逆に自分が調べたことでもないのに、都合良くちゃっかりと利用されてしまうこともあるかもしれません。

特徴・心理⑤：目的のために突き進む

自分が新しいことに挑戦することに意義を感じているため、破天荒な人は恐れを知らずに突き進むことがあります。

また、色々な人のしたことを参考にしたり、色々と人に聞いて調べたりするのは面倒に感じるかもしれません。
できなかった場合の先の見通しが立たないことで、止めてしまうこともあるでしょう。

破天荒な人の場合は、興味があることを心のままにそのままやろうとするので、失敗した後のことは考えていません。
むしろ、興味のあることに挑戦しないと何も状況が変わらないので、後悔すると思っているでしょう。

特徴・心理⑥：マニュアルをあてにしない

破天荒な人は突発的なことが発生してもあせらないで解決できる人物という印象があります。
滞りなく業務が進むように、決まり切った仕事にはマニュアルや決まりが作られていることがほとんどです。

しかし、トラブルに直面した場合には今まで通りのやり方が通用しない事態に陥ることもあるでしょう。
破天荒な人は型破りな所があるため、マニュアルに頼ることなく自分ができる限りのことをして、通常ないことでも解決できるでしょう。

困難な時にこそ、力を発揮する特徴があります。

特徴・心理⑦：改革や工夫をしてやり遂げる

前項でマニュアルをあてにしていないことを記載しました。
独自のやり方をして、工夫して物事を打開でき、新しい局面に進めるのが破天荒な人です。

一般的には、決まり切っていたことをやる方が時間がかからず楽にできます。
破天荒な人は直せる所を改めて作業をスムーズにしたり、使える物を使って自分で考えて工夫したりするのを好みます。

同じことばかりだと飽きが来るような感じがするという人もいるでしょう。
また、同じことばかりだと人間的に成長できないように感じる場合もあります。

特徴・心理⑧：アイディアが豊富

様々な工夫をして続けられるところから、次々とアイディアが出てくる頭の良い人でもあるでしょう。
頭の中に漠然とした考えが浮かんでも、実際の形にするのは非常に難しい場合があります。

破天荒な人の場合は、アイディアを役立たせて自分の成功に繋げようとするため、必死で考えをまとめて現実の物にしようと頑張ります。
ノートに書いて考えをまとめたり、実際にやってみて何度も試したりするでしょう。

アイディアの奇抜さと試しにやってみることで、粘り強く成果を出していきます。

特徴・心理⑨：努力家

外見ではあまり感じることがないかもしれませんが、破天荒な人は努力家でもあります。
本人に聞くと、好きなことをやっただけだから苦労していないとか、あまり努力をしていたと感じてないと涼しい顔をして否定するかもしれません。

破天荒な人自身の中には、本当に自分が好きなことをしていただけなので、特に努力はしていないと感じがちですが、寝る間も惜しんでやり続けていることもあります。
長期間続けなくては身につかないこともありますし、あれこれ試すのも必須となるため、努力をし続ける性格も備わっていると考えられるでしょう。

特徴・心理⑩：精神的に強い

人は失敗をすると非常に落ち込みますし、何度も続くとヤケになってしまうこともあるでしょう。
破天荒な人は失敗や挫折にもめげずに、すっぱり止めてしまうこともなく続けようとするため、打たれ強い一面も持ち合わせています。

見るに見かねて、諦めるように説得する人もいるでしょう。
それでも諦めずに続けたり、いったん諦めても他の方法で上手く行くか試そうとするため、強い精神力を持っているのがうかがわれます。

特徴・心理⑪：失敗を怖がらない

普通の人は、初めてとはいっても失敗してダメージを受けるのが恐ろしく感じられます。
他の人に失敗したことをあれこれ言われるのが嫌ですし、人にやるようにと言われたとしても、やり慣れないことに気が進まずためらうことがあるでしょう。

破天荒な人は、失敗を怖がることがありません。
もちろん成功したいという意欲もありますが、失敗は怖いことでも恥ずかしいことでもないという意識があるでしょう。

「成功は失敗の母」という格言がありますが、失敗をしたとしてもそれを元にどこがいけなかったかを反省し、次に生かすことができるため、最終的には成功に繋がるという気持ちを持っています。

特徴・心理⑫：力強い

破天荒な人は非常にエネルギッシュで、活力にあふれています。
勉強をして難関を突破したり、難しい仕事に就いたりするのに、独力で力をつけられますが、仕事で周囲の人を巻き込む場合、他の人の説得や協力を仰ぐことが必要になります。

賛成してくれる人以外への説得や協力を求めるのは非常に難しいです。
粘り強く分かってもらえるように説明するなど、地道な根回しが必要になります。

熱意にあふれた力強さという特徴が見られます。

破天荒な人がとりがちな行動

行動について破天荒な人がやりそうなことの例を挙げます。

1. 常に挑戦する
2. 失敗を度外視する
3. 目立つのが好き
4. 粘り強く成果を出す
5. 新しい物事を取り入れる

それぞれについて、項目ごとに詳しく説明します。

行動①：常に挑戦する

破天荒な人が取りがちな行動は、いつでも新しいことに取り組むと言うことです。
趣味でも仕事でも、常に挑戦する姿勢を忘れません。

人よりも良い成績を残すよりも、自分の記録を伸ばすことに達成感を覚えたり、未知のことに挑戦して知識を深めたりして満足します。
年を重ねても好奇心を満たすために、挑戦する姿勢を大事にします。

いつまでも若々しいでしょう。

行動②：失敗を度外視する

常に新しいことに挑戦することから、なんど失敗しても落ち込むことがありません。
むしろ、失敗することを楽しんでいて、それまでの過程を大切にしているように見えます。

破天荒な人は失敗をしても、成功への材料と考えることから、何度やろうが構わないと考えています。
失敗したらみっともないと考えるのではなく、次へのステップと思えることから、人生を楽しんでいるような印象を持つでしょう。

周囲の人はあきれている場合もあれば、諦めずにすごいと尊敬する人もいます。
人からどう思われても気にせずに、一心に努力をし続けます。

行動③：目立つのが好き

破天荒な人は、色々なことに興味をもって取りかかるので多くの人に注目を浴びることが多いです。
スポーツや趣味のことなど、率先してすぐにやろうとするので、自然と人目を集めるでしょう。

破天荒な人自身は目立つことを苦にしてはいません。
あまり人目を気にしていない人も中にはいますし、注目を浴びて人から見られることを喜び、やり遂げる原動力となる方もいます。

展覧会や競技会、発表会などにも積極的に参加して、エネルギッシュに打ち込んでいるでしょう。

行動④：粘り強く成果を出す

一つのことに飽きることなくやり続ける特徴があるのが、破天荒な人の特徴です。
破天荒な人は、自分が心からやりたいことに一心に集中して努力をします。

次々に新しい考えがひらめいて、飽きずに取り組むため、いったん成功しようと決めたことには粘り強く努力をし、大きな成果を出せるでしょう。
難しい物事かどうかではなく、自分が心から楽しめるかが問題となるため、飽きずに続けられます。

周囲の人から見れば、難しいことをやり遂げて凄いと感動するかもしれません。
しかし、本人にとっては興味がある好きなことを工夫して、粘り強く続けていっただけだと思っているに過ぎない場合があります。

行動⑤：新しい物事を取り入れる

誰も成し得ないことに果敢に挑戦していくところがあるため、破天荒な人は新しい物事を取り入れる様子が見られます。
人によっては、ミーハーに思えるかもしれませんし、経験や伝統、習慣を大切にしないと非難するかもしれません。

けれども、今までのやり方で上手く行かなければ、新しい物事や考え方を柔軟に取り入れて試してみる必要があるでしょう。
上手く行かなければ、元のやり方に戻したり、色々なやり方を組み合わせたりして試せば良いと考えていると思われます。

破天荒な人は、柔軟に新しいやり方を取り入れて、もっと新しいことややりやすい方法を生み出そうとする人でもあるでしょう。

破天荒な人との接し方

どのように人付き合いをしたら良いか、例を挙げてみます。

1. 挑戦を応援する
2. アイディアについて真摯に応える
3. あたたかく見守る
4. 時にはブレーキをかける
5. 意見に耳を傾ける

詳しく項目別に説明しますので、参考にしてください。

接し方①：挑戦を応援する

次々と色々なことに挑戦する破天荒な人は、キラキラした存在に見えます。
今までにないことに取り組んでいるのを見かけたら、話を聞いて応援する姿勢を見せると良いでしょう。

できることがあれば手伝いを申し出たり、話をまとめるために相談を持ち掛けられたら真面目に聞いて対処することです。
夢を語っている時でも馬鹿にせず、聞き役に徹しましょう。

接し方②：アイディアについて真摯に応える

破天荒な人は次々にいろいろな考えが浮かんでくることがあります。
形になっていない状態でも、どのように思うか聞かれたらしっかりと応えましょう。

その際に出したアイディアについて、真摯に対応することです。
ただ誉めるだけではなく、修正が必要な所や実現が難しい所などを指摘して、形にできるように力を貸すことです。

破天荒な人は信頼している人に話をして意見を求めることがあります。
信頼に足るように、しっかりと力になれるように心がけましょう。

接し方③：あたたかく見守る

行き詰まりを感じているように見える時には、あれこれ口を出さないようにしましょう。
破天荒な人はあまり他の人が挑戦しないことでもやろうとすることがあり、時には壁に当たって思ったようにいかない場合があります。

破天荒な人をそのままにしておくのが心配になるでしょう。
しかし、自分が思う通りにした方が良い結果が出ると思われます。

手伝って欲しいとか、相談にのって欲しいと頼まれるまでは、温かく見守るようにしましょう。

接し方④：時にはブレーキをかける

破天荒な人の考えを聞いていて、あまりにもせっかちに進めすぎると感じた場合は、待ったをかけることも必要です。
他の人がついてくるのが難しく、速く進めようとすると反発される恐れもあります。

また、上手く行かないのが確実に分かっていても強行しようとすると今まで応援してきた人も離れてしまう恐れがあり、かえって物事が進まなくなってしまうこともあるでしょう。
破天荒な人に嫌われるのを恐れずに、改善するべき点をしっかりと伝えて説得し、いったん立ち止まらせることも必要になる場合があります。

接し方⑤：意見に耳を傾ける

およそ実現しないことを言い出すこともあるのが破天荒な人の特徴です。
新しいことを始めるのに、すぐに実現するのが難しい無茶な意見を言うこともあるでしょう。

理想論とか、難しいことと言って片付けず、しっかりと最後まで意見を言わせて聞く耳を持つことも大切です。
違った視点から物事を見ている場合があり、今後に生かせることがありますし、難しいと考えていたことが案外すんなりと解決することもあるでしょう。

誤用に注意！破天荒な人とは新しい場を開拓する人

言葉の意味の取り違えには気をつける必要があります。
破天荒な人とは、豪快で無茶をする大胆な人を表すのではありません。

今までできなかったことを独力で乗り越えて、初めてできた人を指す誉め言葉です。
新しい分野を切り開くことのできる素晴らしい人で、偉人にもなる得る人物を指す言葉です。

周囲に破天荒な人がいたら、アイディアに富んで努力をし続ける立派な人だと、周囲から尊敬されるでしょう。