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「胆力」の意味とは?

胆力のある人

「胆力」の読み方は「たんりょく」で、意味は「物事に恐れたり尻ごみしたりしない精神力」もしくは「ものに動じない気力」です。
「胆力」の類語には「度胸」「肝っ玉」がありますので、「相手の勢いやその場の雰囲気などに押されたり心がひるんだりすることがないような気力」をあらわしているのでしょう。

また「胆力」を英語表現にした場合は、「powers of manhood(胆力)」「courageous(勇敢な・勇気のある・度胸のある)」が一般的です。

胆力がある人の特徴

胆力のある男性

では、胆力があるのはどのような人なのでしょうか?
以下の特徴10個をご紹介します。

  1. 物怖じしない
  2. 自分の信念を貫く
  3. ポジティブ
  4. 責任感が強い
  5. 志が高い
  6. チャレンジ精神が旺盛
  7. 打たれ強い
  8. 優先順位の判断が的確
  9. 本音でぶつかる
  10. 機転が利く

特徴①:物怖じしない

胆力がある人は、物怖じしません。
「物怖じしない」とは、「物事を怖がらない」ということ。

やる前からどれだけ悩んでも、やってみないと結果はわからないのだから「怖がる必要はない」と考えているのでしょう。
あれこれ考える労力や時間がもったいないので、その分行動を起こしたいタイプと言えそうです。

特徴②:自分の信念を貫く

胆力がある人は、とことん自分の信念を貫こうと努力します。
信念とは「正しいと信じる自分の考え」ということ。

何事にも確固たる信念を持って取り組むため、周りからどれだけ反対されても目標を達成するまでは立ち止まることができません。
人よりもたくさん行動することで豊富な知識や経験を手に入れているため、それを基に「これが正しい」と自信を持って主張できるのです。

どれだけ強い力で押されても、それをはねのけるだけのパワーがあるという印象ですね。

特徴③:ポジティブ

胆力がある人は、基本的にポジティブです。
行動する前から「失敗したらどうしよう」「間違えたらみんなに迷惑がかかる」などとネガティブになっても意味がないことをよく知っているので、「まずやってみよう」という考え方が身についています。

そして、実際にやってみたら「上手く行かなかった」「壁にぶつかった」という場合も。
周囲の人からは「だからやらない方がよかったのに」と思われるような状況でも、胆力がある人は「こういう失敗もあるんだ」と自分の糧にできるので、一度落ち込んだらすぐに気持ちを切り替えます。

特徴④:責任感が強い

胆力がある人は、責任感が強い人でもあります。
一度引き受けたことを途中で放り投げたり、誰かに押しつけたりすることを許さないため、自分の能力を見極めてできる約束だけをするのです。

「多分大丈夫」といった適当なことは言いませんので、時間や約束を守る信頼できる人と思われることも多いでしょう。
ただ、責任感が強すぎるあまり他人にも厳しくなってしまい、反感を買うこともありそうです。

特徴⑤:志が高い

胆力がある人からは、志の高さが伺えます。
「志」とは、「ある方向を目ざす気持ち」「心に思い決めた目的や目標」という意味。

向上心が強く、常に上を向いて自分を成長させようとするため、一度成功したり目標を達成したりしても現状に満足することはありません。
持ち前のポジティブさから、「ここまで来たのだからもう一段階上れるはず」と新たな目標を設定し、その度に自分自身はレベルアップしていくのです。

特徴⑥:チャレンジ精神が旺盛

胆力がある人はもともと好奇心旺盛で、物事に動じない強い精神力を持ち合わせていますので、そこからチャレンジ精神が生まれます。
「答えが全てわかる安定した場所」には興味がなく、出口さえ見えない未知の世界にこそ「どんな新しい発見があるのだろう」とワクワク。

やる気に満ち溢れ、ごはんを食べるのも忘れるくらいに没頭するのです。
ところがやはり未知の世界ですので、当然これまでにないほどの困難が待ち受けています。

そんなときは、「これを乗り越えないと先には進めないから全力でぶつかっていこう」と率先して挑戦するのです。

特徴⑦:打たれ強い

胆力がある人は明確な根拠のある意見を持っていますので、人から否定されても「そういう考えもあるんだね、自分はこう思うよ」と気にしません
それで自分が嫌われたとしても、「仕方がないこと」と思うだけ。

また自分の思い通りにした結果失敗することも多々ありますが、終わったことを悔やんでも進歩がありません。
だから「何が原因で失敗したのか」「次はどうするべきか」と自分を立て直し、再び一歩を踏み出す勇気があるのです。

特徴⑧:優先順位の判断が的確

胆力がある人は優先順位を的確に判断するのが得意。
好奇心旺盛なのであれもこれも気になるのですが、手当たり次第に挑戦するわけではありません。

日頃からさまざまな場所にアンテナを張り巡らして情報収集をしているため、「これは今すぐに取りかかった方がいい」「こっちはまだ時期ではない」と決断できるのです。
事の重要性をよく理解しているため、何度転んでも起き上がり、ゴール目指すことができます。

特徴⑨:本音でぶつかる

胆力がある人は、相手が誰であっても本音でぶつかります
物怖じせず、人からどう思われようと気にならないため相手の顔色を伺って自分の気持ちを抑える必要がないのです。

いつもストレートな表現をするので「裏表がなく信頼できる」と良く思われることもあれば、「協調性がなく相手の気持ちを理解できない」と不満を持たれることもあるでしょう。

特徴⑩:機転が利く

胆力がある人は人の意見を聞き入れたくないというわけではなく、自分が正しいと思ったことを貫きたいというスタンス。
そのため、周りの意見の方が信用できると判断したときはそれに従う柔軟性もあるので機転が利きます

その場の状況に応じ、素早く適切な判断をして行動に移すことができるのです。

胆力がある人・ない人の違い

胆力のない女性

では、胆力がある人・ない人はどこが異なるのでしょうか?
以下の違い3つをご紹介します。

  1. 挫折したときの言動
  2. 物事の基準
  3. リスクの捉え方

違い①:挫折したときの言動

胆力がある人とない人との違いは、挫折したときの言動にあります。
胆力がある人は「何をするにも自己責任」という考え方ですので、例え自分に非がなくても結果的に失敗したならそれを受け入れ、その上で再スタートしようと努力するのです。

一方胆力がない人は自分の行動に責任がないため、失敗の原因が自分にあったとしても「だって」「でも」と言い訳をしたり、人のせいにしたりして途中で投げ出してしまいます。
胆力がある人は、何があっても自分で責任を取る覚悟があるから強気な姿勢を見せても重宝されるのかもしれません。

違い②:物事の基準

胆力がある人とない人は、物事の基準も異なります。
胆力のある人は物事の基準が全て「自分」ですから、世間体を気にすることなく自分を信じて突き進みます。

ところが胆力のない人は「人からどう思われるか」「みんながこう言っているから」と周囲の視線を気にしすぎるあまり、物事の基準が「他人」になっているのです。
そのため自分が「やりたい」「良いと思うからやるべき」という選択肢はありません。

そうなると、目標が達成できて周りが喜んでいたとしても、どこか自分は心が満たされない状態になってしまうのです。

違い③:リスクの捉え方

胆力がある人とない人は、リスクの捉え方も違うようです。
何か行動を起こすときには、何かしらのリスクが伴うもの。

例えばドライブ旅行に行く場合、「事故に巻き込まれるかもしれない」「疲れて休み明けの仕事に影響するかもしれない」というリスクが発生します。
このとき胆力がある人は、リスクよりも先に「リフレッシュできる」「きれいな景色とおいしい食べ物を味わえる」というメリットを考えて即行動。

そして胆力のない人はメリットよりもリスクを優先してしまうため、「どうしよう」と悩んでばかりで行動できません。
リスクを心配して立ち止まっているだけでは何も変わらないですし、何も得ることができないということですね。

胆力が必要とされる理由

胆力がほしい女性

では、胆力が必要とされるのはどうしてなのでしょうか?
以下の理由4つをご紹介します。

  1. トラブルを解決できる
  2. 創造力を生み出す
  3. 行動力が身につく
  4. 情熱を持ち続ける

理由①:トラブルを解決できる

胆力が必要とされるのは、「トラブルを解決できるため」と言えるでしょう。
仕事でもプライベートでも、生きていくためにはトラブルがつきもの。

でもトラブルに向き合うのはやっかいなので「見なかったことに…」と逃げてしまい、後々取り返しのつかない事態に発展することもあります。
胆力があれば失敗やトラブルに直面しても動じずに、解決策を見つけて前進して行くことができるのです。

理由②:創造力を生み出す

胆力は「創造力を生み出すため」にも必要です。
創造力とは、「自分の考えや技術で新しいものをつくりだす力」「ものを生みだす能力」のことを言います。

一つの課題に対して、現在の正しいとされる方法を何の疑問も持たずに継続するだけではいつか行き詰まり、先に進むことができなくなるかも。
その点胆力があれば、持ち前の好奇心・チャレンジ精神・周囲に流されない意志の強さから、今まで誰も気がつかなかった新しいアイデアがひらめき、新しい価値を見つけることができるでしょう。

理由③:行動力が身につく

胆力が必要な理由には、「行動力が身につくこと」も挙げられます。
行動力とは「自分の意志で行動を起こす」ということ。

胆力があると、向上心から「次は何をしよう」と常に考え、さらに度胸があるのでやろうと決めたことは徹底してやり抜こうとするのです。
これがやがて行動力に繋がり、自分で「目標を決める」「やり方を考える」「最後まで責任を持ってアクティブに動く」という社会にとって重要な存在になっていきます。

理由④:情熱を持ち続ける

胆力は「情熱を持ち続けるため」にも必要となります。
夢や目標を達成するときには、多くの壁にぶつかったり周囲からの批判を受けたりして自分を見失いそうになるもの。

そんなとき、自分が取り組んでいることに対して炎が燃えるような熱い気持ちがないと、「負けずに頑張ろう」と自分を奮い立たせることはできません。
でも胆力があれば、「自分が正しいと思ったことは成功するまで絶対に諦めない」という強い心を保つことができるのです。

胆力を鍛える方法

胆力を鍛える女性

では、胆力を鍛えるためにはどうしたらいいのでしょうか?
以下の方法7つをご紹介します。

  1. アクティブな人を見習おう
  2. 完璧を求めない
  3. 新しいことに挑戦
  4. 視野を広く
  5. ポジティブを意識
  6. 落ち込んだら切り替えて
  7. 読書

方法①:アクティブな人を見習おう

胆力を養うトレーニングとして有効なのが、アクティブな人の言動を見習うことです。
胆力に欠かせないアクティブさは、見よう見まねでもいいので実際に体験するうちに、自然と自分の身につくことがあります。

計画を立てたらすぐに実行するフットワークの軽さ、あるいは経験したことのない世界に飛び込んで行く勇気など、積極的に活動している人の様子をよく観察してチャレンジしてみましょう。

方法②:完璧を求めない

胆力を鍛えるためには、完璧を求めてはいけません
たくさんの努力を積み重ね、やっとの思いで目標にたどり着くと「自分は完璧だ!」と思いたくなるところですが、完璧と認識した時点で現状に満足していることになるので、それ以上の向上が難しくなります。

今は「完璧で正しい」とされていることも、時代の流れと共に「それはもう古い」と言われるように。
だから胆力がある人には「完璧」の概念がないのです。

一つ目標を達成したら上を見上げ、自分に限界を作らないようにしましょう。

方法③:新しいことに挑戦

胆力を鍛えるためには、新しいことに挑戦していく必要もあります。
そのためには、他人と自分を比較したり他人に認めてもらおうとするのではなく、自分が「やりたい」と思う気持ちを基準にすることが重要です。

ただ、最初から全力でスタートすると躓きやすいかも。
まずは休日を利用してウォーミングアップから、慣れてきたら2~3日に1回、1日に1回など、日常生活に支障のない範囲で取り組むといいでしょう。

方法④:視野を広く

胆力を鍛えるなら、広い視野で物事を捉えるようにしたいですね。
もちろん自分の視点はとても大切なのですが、それだけでは情報が偏って知識や経験が乏しくなることも。

視野を広げる方法としては、「様々なジャンルの人と交流をする」「住む場所を変える」「ワクワクすることを探して想像力を磨く」などが挙げられます
広い視野は、新しいものを生み出す力の源となるでしょう。

方法⑤:ポジティブを意識

胆力を鍛えるためには、ポジティブを意識することも忘れてはいけません。
ネガティブな気持ちが強いと小さなミスでも自信を失い、途中で諦めたり逃げたりしたくなるもの。

そこで、「ため息が出てしまうようなときは姿勢を正して深呼吸」「できない理由ではなくできる理由を言葉に出す」「些細なことにも『幸せ』と感じるようにする」といったポジティブな心がけをしてみることとをおすすめします。

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方法⑥:落ち込んだら切り替えて

胆力を鍛えようとポジティブを意識していても、人間なので当然落ち込むことがあります。
そんなときは「落ち込んだらダメ」と自分を否定するのではなく、一度とことん落ち込んでみて。

そしてその後は、気持ちを切り替える工夫をしましょう。
「好きな音楽やリラックス効果のあるBGMを聞く」「お腹を抱えて笑う」「冗談でもいいから誰かに褒めてもらう」など、自分の頭がスッキリする方法を見つけておきたいですね。

方法⑦:読書

胆力を鍛えるために、誰でもすぐに始められるのが読書です。
読書には「発想力が豊かになる」「ストレス解消」「視点が変わる」といった数多くの効果があり、胆力に必要な力を成長させることができます。

少しでも「面白そう」「惹かれる」と感じる本に出会ったなら、とりあえず読んでみることが胆力を養う第一歩になるかもしれません。

胆力を鍛えたい人におすすめの本

胆力を鍛えるために読書をする女性

おすすめ①:防衛大式 最強のメンタル

防衛大式 最強のメンタル
1512円

「もう無理、やめたい…」と折れかけた心を復活させるための秘策がギュッと凝縮されています。
「日本を守りたい」という固い決意から、通常の生活では考えられないようなとてつもなく過酷な試練に自らが挑んだ防衛大生。

それでもやっぱり「乗り越えられない」と思ったとき、彼らはある手段を使って自分の心を強く変えることに成功しました。
「最強のメンタルを手に入れるコツ」に出会えそうですね。

おすすめ②:破天荒フェニックス オンデーズ再生物語

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語 (NewsPicks Book)
1680円

「世界進出」という壮大な野望を掲げる男性が、誰もが口を揃えて「絶対に止めた方がいい」「そんなのやるだけ無駄」と思うような一世一代の大勝負に出た、という実話です。
倒産間際の会社を買収して生まれ変わらせる計画だったのに、目の前に迫るのは試練ばかり

それが現在では、何と10か国220店舗に展開するという成長を遂げています。
ここまでのし上がるために彼はどのような手法を駆使したのか、じっくり読んでみたくなる一冊です。

おすすめ③:剣士坂本龍馬の強さと戦略。

剣士坂本龍馬の強さと戦略。寺田屋事件での異常な胆力。何故、龍馬は遭難当夜の近江屋で大刀を選んだのか?10分で読めるシリーズ

坂本龍馬は強い剣士として知られていますが、実は「本当に剣の実力があったのか」は現在不明とされています。
では、なぜ龍馬は伝説の志士と呼ばれるようになったのでしょうか?

龍馬の真の「強さ」は、厳しい競争社会を生き抜く現代人にも通じるものがあるはず。
わかりやすく面白い上に、たった10分で読めるので読書が苦手という人でも抵抗が少なく、「読みきった!」という達成感を味わうことができます。

胆力がある人の特徴!胆力を鍛えるためには?のまとめ

胆力が鍛えられた女性たち

胆力がある人は自分の意志と責任で何事にも恐れず挑戦し、何度転んでも起き上がる心の強さを持っています。
そのためトラブルが起きても逃げずに解決でき、新しいものをつくり出せるのです。

アクティブな人をお手本にしたり、常に上を見上げて目標を絶やさないことで、胆力が養われていくでしょう。

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ライター
noel編集部

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