女性に急増中?パラサイトシングルの特徴と問題点を解説
パラサイトシングルという言葉が広く世間に認知されてから約20年ほど経過しました。 日本経済の激変などにより、パラサイトシングルを取り巻く環境や問題もより複雑化したと言えます。 そこで今回は、そんな現代のパラサイトシングルの特徴やその原因、さらにパラサイトシングルが抱えやすい問題点や解決策などをご紹介します。
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「パラサイトシングル」とは?
パラサイトシングルという言葉が世間一般的に認知されたのは、今から約20年前の新書タイトルになったことがきっかけと言われています。
一般的には未婚の女性で、親と同居し、生活の面倒を老いた親が見ている状態を指すとされています。
仕事に就いている就いていないは関係がありません。
似た意味の言葉に引きこもりやニート、ピーターパンシンドロームなどがあります。
そのほとんどが男女どちらも指すのに比べてパラサイトシングルはもっぱら女性を指す点が大きな違いです。
パラサイトシングルな女性の特徴
では、パラサイトシングルな女性にはどのような特徴があるのでしょう。
- 自己責任がとれない
- 依存性が高い
- ハイスペックで社会的ポジションも高い
- 汚部屋暮らしの人が多い
- 兄弟姉妹が少ない
続いて、それぞれの特徴を詳しくみていきます。
特徴①:自己責任がとれない
パラサイトシングルと位置づけられる女性は、独り暮らしをしたことがない、あるいはしたことがあっても学生時代などのごく短期間のみという方が多いようです。
そのため、いわゆる炊事洗濯掃除といった家事全般の能力や経験に乏しく、ほとんどの身の回りの世話を年老いた両親に任せっきり、という人がほとんどです。
自分のことは自分でする、のが社会人の基本と考えると、根本的に自己責任能力に欠けるケースが多く見られます。
特徴②:依存性が高い
自分で自分の面倒を見られないパラサイトシングル女性の多くは必然的に親への依存性が非常に高くなります。
さらに親子共々いつまでも子供のままといった感覚でいるため、面倒なことは全て親がやってくれて当たり前、という感覚から脱却できません。
特徴③:ハイスペックで社会的ポジションも高い
パラサイトシングルと高齢ニートの違いとしてパラサイトシングルと呼ばれる女性にはハイスペックで社会的ポジションも高い人が多く含まれることが挙げられます。
そのため、高齢ニートなどとは違い、パラサイトシングルによって引き起こされる問題が相当深刻化するまで発覚しにくく、さらに発覚した時には解決が非常に困難になってしまっているケースが多くなってしまいます。
特徴④:汚部屋暮らしの人が多い
実家暮らしが長い、もしくは実家から出たことがないという人が多いパラサイトシングルですが、中にはマンションなどで独り暮らしを謳歌している人も少なくありません。
ただし、そういった場合でも実家から生活一般の面倒を見るために親が足しげく通っている、という場合はともかく、全くの独り暮らしだと部屋がゴミ屋敷化していたり、汚部屋暮らしというケースに陥りやすい点が特徴として指摘されています。
特徴⑤:兄弟姉妹が少ない
パラサイトシングルの女性は、親との共依存関係が表裏一体となっていることがほとんどです。
そのため、冷静に世間一般の常識からアドバイスをくれるような兄弟姉妹といった存在のいない一人っ子や、兄弟姉妹がいても少ない、あるいは遠くに住んでいて疎遠であるといった環境にある女性が多いという特徴もあります。
パラサイトシングルになる原因
では、パラサイトシングルになる原因をみていきましょう。
- 自己評価が高すぎる
- 親の溺愛
- 若いときの挫折
- 言い訳に事欠かない
続いて、パラサイトシングルになる原因を、それぞれ詳しくみていきます。
原因①:自己評価が高すぎる
特にハイスペック型のパラサイトシングル女性に多いのが自己評価が高すぎるという傾向です。
いわゆる適齢期に縁談が持ち込まれても自分にふさわしい男性ではないとアレコレ注文をつけて片端から断ってしまう、など周囲から「何様のつもり」と冷ややかな目を向けられていることに気付くこともなく、やがて孤立していってしまうことも多いようです。
原因②:親の溺愛
一人娘など、親から溺愛されて育った女性もパラサイトシングル化しやすいと言われています。
いずれは嫁に出さなくてはいけない、いつまでも手元においてはいけない、と想ってはいるものの親元にいる時よりも苦労するようなところに嫁に出したくないという思いが強く、娘の自立に関してなかなかゴーサインを出さないうちに、チャンス自体をなくしてしまことも多いようです。
原因③:若いときの挫折
一旦は家を離れて自立したものの、仕事がうまくいかなかった、あるいは人間関係などでトラブルになったなどの理由から家に戻って以来、居心地の良さにすっかり馴染んでしまって再びチャレンジしないままどんどん年齢だけ重ねていってしまったというパラサイトシングル女性も多くいます。
年月が経てば経つほど、再チャレンジしにくくなり、ますますひきこもるという負のループにはまりこんでしまうケースも多いようです。
原因④:言い訳に事欠かない
就職難の時期の卒業だったから、自分にふさわしい職に就けなかったから、家の手伝いがあったから等々自分がパラサイトシングルであることの言い訳に事欠かないタイプの女性も少なくありません。
こうした女性の多くが問題を解決する方法を探すより、問題が解決できない理由付けに時間をかけるタイプで、なかなか自分から動こうとはしません。
パラサイトシングルの問題点
では、パラサイトシングルの問題点をみていきましょう。
- 父親が他界すると困窮する
- 親の介護がのしかかる
- 無年金状態になりやすい
- 後見人がいない
続いて、パラサイトシングルの問題点を、それぞれ詳しくみていきます。
問題点①:父親が他界すると困窮する
パラサイトシングルライフを支えてくれている両親のうち、父親が先に他界して母親との2人暮らしになった途端に生活が困窮したという人も少なくありません。
なぜなら、父親が亡くなる=父親の年金がなくなり、母親の遺族年金と自分の収入で生活を支えていくことになるからです。
現在のパラサイトシングル女性の母親世代にあたる女性たちで、自身が定年まで勤めて、厚生年金を受給しているという人の割合はそう多くありません。
また国民年金自体も満額受給できている人もそう多くはなく、父親の遺族年金とあわせてもこれまでと同じ生活レベルをキープすることが極めて難しくなります。
問題点②:親の介護がのしかかる
未婚のまま加齢していくパラサイトシングルの場合、兄弟姉妹がいない人も多く、両親の介護がやがて重い負担となってきます。
老人ホームに預けるにしろ、自分でケアするにしろ、生活費を稼ぐための労働時間と介護に割かなくてはいけない時間の兼ね合いが難しくなってしまいがちです。
問題点③:無年金状態になりやすい
パラサイトシングルの中でも、いわゆる高齢ニートに近いパラサイト中年の域に達した女性の場合、自活することはおろか国民年金や国民健康保険料の支払いも滞りがちになってしまい、無年金状態や非常に少ない年金額に甘んじなくてはいけない老後を迎える人も少なくありません。
問題点④:後見人がいない
一人っ子で高齢の両親も他界して独り残されてしまうパラサイトシングルの場合、例え定年まで勤めて自分自身の生活を維持できるだけの年金や預貯金をキープすることができても、いざという時に頼りになる相手がいない、という事態も考えられます。
例えば高齢になり、病気がちになった場合などでも手術の際の同意書に、サインしてくれる人を探すだけでも大変な思いをした、というかつてのパラサイトシングル女性も少なくありません。
パラサイトシングルから脱却するための解決策
では、パラサイトシングルから脱却するための解決策をみていきましょう。
- 資格を習得する
- ボランティアを始めてみる
- 規則正しい生活をする
- 婚活で現実を知る
- 無駄遣いせず貯金に励む
- 定職に就く
- 副業を持つ
- 起業する
続いて、パラサイトシングルから脱却するための解決策を、それぞれ詳しくみていきます。
解決策①:資格を習得する
長年かかったパラサイトシングル状態から脱却する、ということが「思い立ったら吉日」とばかりにすぐできる人はごく少数派です。
就職活動を始めるにしても、空白だらけの履歴書ではなかなかその勇気も出てきません。
自分に少しでも自信をつけることと付加価値をつける意味もかねて実践的な資格を習得してみるのも現実的な方法です。
解決策②:ボランティアを始めてみる
自分の家の中で親とだけの閉塞的な空間と人間関係の中だけで生活していた期間が長いという女性は、リハビリも兼ねてボランティアなどに参加してみるのもおススメです。
いきなり仕事はハードルが高くても、無償でのボランティアなら自分でもやれることを見つけるのは比較的カンタンです。
さまざまな年代や性別の人たちの中で同じ目標に向けて頑張る、という経験はこちらからお金を支払ってでも得る価値のある実体験を詰むチャンスです。
解決策③:規則正しい生活をする
家の中に引きこもっているようなパラサイト生活が長くなると、昼夜逆転しているような生活スタイルの人も珍しくありません。
心当たりがあるようなら、朝キチンと起きて、夜になったら寝るといった社会人として基本的なライフスタイルを送るように生活を改善していきましょう。
普通の時間帯での生活が送れないと、何かにチャレンジしようとしてもできないことも増えてしまいます。
基本のき、としてまずは生活改善、さらにはダイエットや運動など身体的な健やかさを取り戻すことも大切です。
解決策④:婚活で現実を知る
ハイスペック型のパラサイトシングル女性の場合、1度婚活サイトやエージェンシーを利用することで結婚市場での自分の価値をキチンと把握するのもおススメです。
多くの場合、自分で想っているほど、周囲が自分に対して高い評価をつけているワケではない、と自覚することができ、荒療治ながら地に足をつけたふるまいができるようになる効果も期待できます。
解決策⑤:無駄遣いせず貯金に励む
様々な理由から将来的にも誰かと人生をシェアする気はないというパラサイトシングル女性の場合、頼りにしている両親が高齢化した時や、他界した後のことを考えて無駄遣いせず貯金に励むのもおススメです。
若いうちは家賃も生活費の細々した部分も丸々親抱えで必要ない部分を全て自分磨きと称した旅行や習い事などに費やしたタイプの女性ほど、先立つお金がないことが多いため、キチンとマネープランをたてて実行にうつすようにしていくのが先決です。
解決策⑥:定職に就く
定職に就くチャンスがあれば、積極的に就いておくのもパラサイトシングルからの脱却には重要な要素です。
特に若い頃の挫折から、家にひきこもりがちだったり、責任を負うことから逃げ腰だったという場合などは、キチンと定職について働くことで自信を取り戻せるケースも少なくありません。
ただし、甘い言葉で勧誘するブラック企業などにうかうか就職して、よ心身ともにりダメージを受けるような事態になることは避けましょう。
解決策⑦:副業を持つ
定職に就いていても家と会社の往復で何の変化も期待できないというのであれば、副業を持ってみるのも1つの方法です。
もちろん、会社が副業OKの場合に限りますが、今までとは違う世界の人とのふれあいなどが増える効果も期待できるほか、万が一リストラや雇い止めなどになった時でも全くの無収入になるというリスクを軽減することができます。
解決策⑧:起業する
中高年にさしかかって、就職自体が難しい場合は思い切って起業してみるのもおススメです。
起業といっても何も大げさなことを考える必要はなく、ハンクラなどの趣味をいかしたネットショップや、クラウドソーシングなど、自分の得意分野などを生かしていわゆる**白色申告者になれる程度のことから始めていけばOKです。
パラサイトシングルが長期化すると問題は山積み
パラサイトシングルとしての生き方が長期化すると、それに伴う問題もより複雑化し解決がより困難になる傾向が強くなってしまいます。
シングルとして生きることは人それぞれの選択ですが、パラサイト=寄生、依存してのシングルライフはいずれ破綻が出てしまうもの。
自分では自覚していなかったが、現在の自分のライフスタイルがパラサイトシングルではないかという疑問を持った、あるいは確信したという人は、早めの解決と善後策を模索するようにしたいですね。
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