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「官能小説」とは?

おすすめの官能小説を読む女性

官能小説とは、小説の中でも特に官能、つまり性的興奮を促す目的で書かれた小説のことです。
その内容は主に男女または同性間で行われる性行為や、そこに至るまでの恋愛について書かれていることがほとんどです。

かつては読者、作者共にほとんどが男性で、その内容も男性目線のものばかりでした。
しかし、最近では女性読者や作者も増えており、女性向けの作品もたくさんあります。

自身の恋愛やセックスの参考にも、ぜひ一度読んでみることをおすすめします。
きっと、新たな刺激を得られるはずです。

官能小説の魅力

おすすめの官能小説読む女性

官能小説の魅力とはいったいどのようなところなのでしょうか?
その魅力をいくつかご紹介します。

  1. 非日常を味わえる
  2. 性に関する語彙力が上がる
  3. 感性が刺激される

続いて、官能小説の魅力を詳しく説明していきます。

魅力①:非日常を味わえる

日常生活の中で体験できることは限られています。
特に、恋愛においてはなかなか体験できないことも多くあります。

普段、接点のないような人との恋愛模様を疑似的に楽しむことができるのです。
また、現実ではあまり起こらないようなシチュエーションでのセックスも楽しむことができます。

官能小説は官能を刺激することを第一に書かれているため、時にその内容があまり現実的でない場合もあります。
そのファンタジックな面も、官能小説の魅力の一つなのです。

魅力②:性に関する語彙力が上がる

官能小説に使われる性的な表現には、かなり独特なものが多く使われています。
それは、かつては官能小説が政府による規制の対象だったからです。
規制を逃れるために、直接的な描写は避け、独特な用語や比喩表現が多く使われるようになったのです。

直接的ではありませんが、確実に性的興奮を高めようとして編み出された用語の数々は、知的な香りを残しつつも卑猥であり、魅力的なものばかりです。

魅力③:感性が刺激される

魅力②で説明した通り、官能小説には独特の魅力的な表現が多数使われています。
その表現は語彙力を上げるだけでなく、性に関する感受性をより高めます。

また、小説はイラストや動画よりも想像力を使います。
それは官能小説も例外ではなく、読めば読むほどに恋愛に関する想像力と感性が上がっていくでしょう。

官能小説の始め方

おすすめの官能小説を読む女性

官能小説はとても魅力的ではありますが、読んだことのない人にとってはとっつきにくいジャンルでもあります。
初めの一歩はどのように踏み出したらいいのでしょうか?

おすすめは、人気のある作家さんの作品から読んでみるという方法です。
また、官能小説が読めるサイトを見てみるのもいいでしょう。無料で手軽に読める作品も多く掲載されているので、初めての方におすすめです。

この記事ではおすすめの人気作家さんや作品のランキング、官能小説サイトも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

官能小説でおすすめの人気作家

おすすめの官能小説を読む女性

小説を読む際に気になるのが、作家名ですよね。ここでは、女性人気が高くおすすめの作家さんを紹介していきます。

  1. 村山由佳
  2. 中山可穂
  3. 常盤準
  4. 花房観音
  5. 草凪優
  6. うかみ綾乃

では、一人ずつ詳しく紹介していきます。

作家①:村山由佳

恋愛小説家として有名な作家さんですが、その作品の中には官能的なものも多くあります。
恋愛における繊細な心理描写が特徴的です。

作家②:中山可穂

女性同士の恋愛をテーマにした作品を数多く手掛ける作家さんです。
単純なポルノ作品とは異なる、骨太なストーリー展開と切ない展開が魅力的です。

性描写も過激ながら美しく、官能小説を読み慣れない人にもおすすめです。

作家③:常盤準

上記二人の作家さんは、官能小説以外の小説も多数手がけていますが、常盤準さんの作品はすべて官能小説です。
そのいやらしい描写の数々に、じわじわと興奮してしまうこと間違いなしです。

よりムラムラした気持ちを高めたい人におすすめの作家さんです。

作家④:花房観音

2010年に団鬼六賞という官能小説を対象とした文学賞を受賞し、小説家としてデビューした女性作家です。
主に京都を舞台とした官能小説やホラー小説を手掛けています。

「嫉妬」をテーマにした作品が多く、その文学性の高い描写に魅力を感じること間違いなしです。

作家⑤:草凪優

数多くの作品を定期的に生み出しながらも、彼の書く小説はどれも面白く外れがありません。
官能性と文学性のバランスが良く、男性読者の多い官能小説界の中でも女性読者が多い作家でもあります。

べたべたの官能小説も、硬い文学小説も、どちらも取っつきにくいという方には特におすすめです。

作家⑥:うかみ綾乃

恋愛における感情の機微を、恐ろしいほど細やか描きだすとして有名な作家さんです。
複雑な人間関係が生み出すグロテスクさと、官能性が丁寧に描かれた作品が多数です。

官能小説おすすめランキング

おすすめの官能小説を読む女性

おすすめの作家に続いて、特におすすめの人気作品について、ランキング形式で紹介します。
官能小説を読む際の参考にしてみてくださいね。

20位:窪美澄「よるのふくらみ」

よるのふくらみ (新潮文庫)
400円

幼馴染の男女三人が織りなす三角関係がテーマとなっている作品です。
その内容は生活の中の恋愛、そして、良くも悪くも恋愛においてセックスは重要な要素なのだ、ということを改めて考えさせられるものです。

三角関係ではありますが、その官能性は切なくも爽やかで非常に読みやすい小説と言えるでしょう。

19位:金原 ひとみ「蛇にピアス」

蛇にピアス (集英社文庫)
432円

映画化もして話題になった作品なので、ご存知の方も多いかもしれません。
蛇のような二股の舌という意味のスプリットタンに惹かれ、数々の身体改造を自身の身体に施していく少女の物語です。

性的描写の他にも暴力的な表現も多く、刺激的な内容です。
しかし、単に刺激的であるというだけでなく、性や痛みに惹かれる少女の危うい感性がリアルに描かれています。

18位:花村萬月「ゲルマニウムの夜―王国記」

ゲルマニウムの夜 王国記I ゲルマニウムの夜王国記

人を殺し育った修道院に舞い戻った主人公が、性と暴力に身をゆだね、暴れ狂う…そんなストーリーが展開されています。
普通に暮らしていたら想像もつかないような残虐な行為が書かれており、思わず目を背けたくなるほどです。

グロテスクでエロティックな描写がこれでもかと続くにも関わらず、どんどん続きが読みたくなってくるような文章は、さすが芥川賞受賞作品だといった感じがします。

非常におもしろく衝撃的な作品ですが、内容はかなりハードなため人を選ぶ作品だと言えるでしょう。

17位:久世光彦「雛の家」

雛の家 (中公文庫)

時代は二つの世界大戦の狭間、日本橋の老舗人形屋の美しい三姉妹の物語を描いた小説です。
文章は滲み出るように艶やかで、どこか陰のある官能性が特徴的です。

時代設定が今とはだいぶ異なるということで、親近感を覚えるのは難しいかもしれませんが、むしろ、今の時代ではなかなか感じることのできない耽美さに出会えるはずです。

しっとりとした美しい官能を味わいたい人におすすめです。

16位:藍川京「うらはら」

うらはら (祥伝社文庫)

「自分にそっくりの人形を作ってほしい」と人形師のもとに依頼に来た女性の物語です。
女性は人形作りのために、人形師に自分の身体を隅々まで触るように求めます。

美しい肢体で男を翻弄する彼女ですが、しかし「もっとして」と素直にねだることは躊躇います。
その大胆さと恥じらいの不安定さが何ともリアルで読者を引き込みます。

女性作家であり、女性視点で物語が進むということもあって、かなり女性にとって読みやすい小説だと言えるでしょう。

15位:ポーリーヌ・レアージュ「O嬢の物語」

O嬢の物語 (河出文庫)
734円

1954年に発表された、非常に有名なSM小説です。
主人公のO嬢が複数の男性の性的な玩具となり、好き勝手に弄ばれるという内容です。

暴力的な描写も多い小説ですが、文章の根底には上品さと美しさがあるのが特徴的です。
また、恋愛関係における「支配・被支配」の構図を改めて考えさせられる小説でもあります。

14位:団鬼六「鬼ゆり峠」

鬼ゆり峠〈上〉 (幻冬舎アウトロー文庫)
987円

日本のSM文学の大家として名高い作家描く、SM超大作です。
鞭で叩くなどといった分かりやすい身体的な暴力描写はほとんど無いにも関わらず、女性を肉体精神共にじわじわと追いつめていくテクニックに思わず感動してしまいます。

もちろんエロティックな描写も素晴らしく、読み進めるうちに身体が熱くなっていくこと間違いなしです。
ただ、SM小説しかも時代物なので、慣れない人には取っつきにくいかもしれません。

ある程度、官能小説を読み進めた人におすすめの一冊です。

13位:綺羅光 「新・凌辱女子学園1 宿命」

新・凌辱女子学園1 宿命 (フランス書院文庫)

美人母娘を性奴隷へと堕とし、凌辱し尽くす過程がこれでもかというほどエロティックに描かれています。

この作品は、官能小説の中では異例なほど長くシリーズが続いた作品で、「凌辱女子学園」は11巻、「新・凌辱女子学園」はなんと14巻まで刊行されています。

その過激な内容と、官能小説らしい癖の強さは万人受けするものではありませんが、ハマる人には突き刺さる小説だと言えるでしょう。
官能小説らしい官能小説を読みたい人におすすめです。

12位:村山由佳『ダブル・ファンタジー』

ダブル・ファンタジー 上 (文春文庫)
562円

こちらはコテコテの官能小説というわけではなく、恋愛小説が展開していく上で、官能的なシーンが登場するといった感じの小説です。
なので、セックスシーンは濃厚ながらも上品で、性的興奮というよりも恋愛の切なさを感じさせます。

大人の恋愛にとって、セックスは切り離せない要素ですよね。そんな恋愛とセックスの関係性や、女性にとって性欲とは何なのか、そんなことを考えさせられる作品です。

恋愛と性に悩む大人の女性におすすめしたい小説です。

11位:桜庭一樹「私の男」

私の男 (文春文庫)
724円

直木賞を受賞し、映画化もした作品です。
官能がメインというわけではありませんが、主人公の少女と養父の関係性は父娘でありながらも妖しくエロティックです。

歪ながら愛を求めあう二人の関係性は、じっとりと濡れているように暗く、官能的です。
特に少女の心情描写は非常に巧みで、胸が痛くなるほどです。

刺激的な内容に反して、読みやすい文体なので、普段あまり本を読まないという方にもおすすめです。

10位:藍川京「華宴」

華宴 (幻冬舎アウトロー文庫)
700円

最愛の男と結ばれるため、人里離れた宿で6人もの男と交わることになってしまった女子大生が主人公の物語です。
自分が置かれた状況に戸惑いつつも、だんだんと悦びを見出していく過程が丁寧に書かれています。

官能小説らしく、メインとなるセックスシーンは非常に濃厚ですが、その描写は非常に美しく品があって、雅とも言えるほどです。
非日常的なセックスに、思わずとろけてしまうこと間違いなしです。

9位:中山可穂「感情教育」

感情教育 (講談社文庫)
9114円

過酷な過去を生きてきた二人の女性が惹かれあい、愛し合うという小説です。
運命的な出会いで結ばれたにも関わらず、不器用な二人は傷つくことに臆病で、痛いほどに繊細です。

重い過去を背負い、傷つきながらも、愛を追い求め続ける姿に胸を打たれるでしょう。

8位:村山由佳「花酔ひ」

花酔ひ (文春文庫)
648円

二組の夫婦によるダブル不倫の物語です。
4人の関係性は複雑に絡み合い、その大人な雰囲気に目が離せなくなってしまいます。

緊張感の心情描写と、淫靡な言葉が魅力的で、人気の高い作品です。

7位:唯川恵「とける、とろける」

とける、とろける (新潮文庫)
562円

家庭があるにも関わらず、激しい快感を与えてくれる男に出会ってしまった女、運命の相手を探すために何人もの男と寝る女、など、様々な女が登場する短編集です。

人間の持つ欲望の深さ、特に女性視点で描かれる欲望への底知れなさを味わうにはピッタリの作品です。
官能小説初心者にもおすすめしたい一冊です。

6位:草凪優「君の中で果てるまで」

君の中で果てるまで (角川文庫)
555円

34歳の男性が若い家庭教師との恋で活力を取り戻していくというあらすじで、官能小説らしくセクシーな描写が次々と現れます。

ストーリーの展開もテンポがよく、途切れることなく興奮が続きます。
ミステリーの要素もあり、飽きることなく楽しめるでしょう。

5位:中山可穂 花伽藍

花伽藍 (角川文庫)
596円

結婚という枠にはまることのできない女性同士の恋愛を5つの短編集として描いた小説です。
現在の日本では同性婚は認められておらず、女性同士のカップルはどんなに愛し合っていようと結婚することができません。

その孤独と自由が痛いほど鮮やかに描写されています。
同性愛・異性愛に関わらず、様々な事情で結婚や出産ができない女性がたくさんいる現在、多くの人の心に刺さる小説であると言えるでしょう。

4位:宮木あや子「花宵道中」

花宵道中 (新潮文庫)
637円

舞台は江戸時代の吉原、そこで起こる煌びやかな遊女たちの恋模様が描かれています。
愛する男の目の前で客に抱かれる女や、実の弟への恋心を胸に秘める女、先輩である姉女郎に淫らな気持ちを抱く女など、それぞれが様々な思いに翻弄されています。

遊女にとって恋はご法度です。様々な男に毎晩抱かれるのですから、それは当然のことです。
しかし、恋は意図せず突然に訪れ、彼女たちを振り回し傷つけます。

その残酷さが極めて美しく官能的に描かれており、女性におすすめの小説となっています。

3位:小説現代「10分間の官能小説集」

10分間の官能小説集 (講談社文庫)
626円

石田衣良、小手鞠るい、あさのあつこなど、人気作家による官能小説の短編アンソロジー集です。
タイトルの通り、10分で読めるほどの長さの短編ながら、内容はそれぞれ読み応えのあるものばかりとなっています。

有名な作家によるアンソロジーということで、官能小説を読んだことのない人にも触れやすく、おすすめの一冊となっています。

2位:「愛妻日記」 重松清

愛妻日記 (講談社文庫)
626円

直木賞受賞作家でもある重松清が、歪んだ性愛について目を背けたくなるほど丁寧に描いた小説です。
妻に対する夫の以上な愛情はとても過激で、官能的です。

夫婦間での刺激的な情欲を感じたい人におすすめです。

1位:花房観音「花祀り」

花祀り (幻冬舎文庫)
617円

第一回団鬼六大賞を受賞した作品で、京和菓子を主題に男女の絡み合うような性が描かれています。

主人公の女性を和菓子職人として一人前するために、複数の男に抱かせ、経験をませる男。
その情事の描写は和菓子ののように繊細で、甘美です。

極めて官能的でありながら、美しいこの小説は、官能小説をあまり読んだことのない人にほど読んでほしい作品です。

おすすめの官能小説で充実した恋愛を

おすすめの官能小説を読む女性

官能小説は性的興奮を高め、恋愛における感性を豊かにします。
また、恋愛における男女の交わりについて、深く学べる存在でもあります。

恋愛や性の奥深さに触れることは、きっと自身の恋愛にも活きてきます。
ぜひ、官能小説を読んで、その魅力を感じてみてください。

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ライター
noel編集部

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