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「固定概念」の意味とは?

固定概念の意味

一般的にどのように思われているかを表す言葉が「概念」です。
世間一般の共通認識であり辞書などに乗せることができる決まりごとがあるものではありません。

固定概念というときには、一般常識として共通認識されているもののことを指していることになります。
固定概念は固定観念の誤用ともいわれており、固定観念の意味で固定概念と発言されていることも多くあります。

「固定概念」と「固定観念」の違い

固定概念違い

では、誤用されることもある固定観念と固定概念がどのように違うのかについて見てみましょう。

違い

固定観念と固定概念では、そもそものスタンスが違います。
固定観念は主体的なこと。

固定概念は一般的なこと。
そのため、固定観念は自分自身が思っている事柄が中心になっています。

一方、固定概念では先程も記述したように一般的にどのように思われているかという共通認識になります。

使い分け方

「固定概念にとらわれるな」という表現がありますが、固定概念は主体的な意味を持たないので、この使い方は固定観念の誤用となります。
「自分の考えにとらわれるな」と「世間一般の考えにとらわれるな」では大きく意味が変わってしまいます。

では、固定概念と固定観念をどのように使い分けるかですが「女性の育児に対する固定概念にとらわれるな」といった文章にするときは固定概念が当てはまるでしょう。
「世間的にどのように思われているのかにとらわれない」という表現をするときは、固定概念を織り交ぜた文章を用いることができます。

固定概念にとらわれて生きる人の特徴

固定概念特徴

固定概念にとらわれてしまう人の特徴について見てみましょう。

  1. プライドが高い
  2. 周囲を見下している
  3. 過去の大きな成功体験にすがっている
  4. 他者を信じられない
  5. 気が短い
  6. 柔軟性がない

①:プライドが高い

周囲の意見を総まとめにしたような考えの持ち主は、プライドが高く自分の行動・言動のすべてが正しいと信じ切っています。
そのため、自分が間違ったことをして注意を受けても耳に入れようともせず、周囲からは煙たがられる存在になってしまうこともあります。

一般的な意味を持つ「概念」と動かないことを意味する「固定」が組み合わされた「固定概念」のはずなのに、世間一般の意見を聞き入れるあまりに自分の行っていることが世間一般と勘違いをしてしまうのです。

②:周囲を見下している

プライドが高いと似ていますが、一般を盾にしてすべてを知り尽くしたように周囲を見下してしまうのも固定概念にとらわれて生きる人の特徴になります。
周囲の人間が行っていることに対して「概念」からズレていると判断してしまい、批判してしまうこともある厄介な一面を持ち合わせていることもあります。

一般論や一般的な行動というものは思い込みだけでは決められるものではありません。
今一度、世間との共通認識を再確認したほうがよいでしょう。

③:過去の大きな成功体験にすがっている

世間に認められるほどの大きな成功体験があると、いつまでもすがってしまうのも固定概念にとらわれて生きる人の特徴になります。
一度世間から評価されるほどの大きな経験を成し遂げたことで、それが世間一般で共通するすごいことと思い込んでしまうのです。

成功体験がどのようなことかにもよりますが、時間は常に進んでいて同じ時間は戻ってくることがありません。
そのため、スポーツの新記録や画期的なアイテムを開発といっても、さらにすごい記録やアイテムがでてくるのです。

いつまでも過去の大きな成功体験にすがるのではなく、概念が変化していることを柔軟に受け入れて生きていく努力も必要になります。

④:他者を信じられない

「概念」にとらわれるあまり、他者を信じられなくなるのも固定概念の特徴です。
世間一般の共通認識から自分がズレているのではないかと、過去に大きなミスをしたりトラウマがあったりすることで起こりやすくなります。

「固定概念とズレているのでないか」という考え方自体が、すでに固定概念にとらわれている証拠です。
周囲と自分にズレが生じるのは当たり前と割り切ることも大切です。

⑤: 気が短い

固定概念にとらわれている人は「世間の一般論」を盾にして会話をする傾向があります。
そのため、自分と意見が少しでも違う相手に対して攻撃的になってしまったり、忠告を受けると自分の何が問題だったのかと詰め寄ったりすることがあります。

よくよく話を聞けば納得のいくものの、話を聞くというスタンスがそもそもないため、常に喧嘩腰になってしまうのです。
人と人との間に価値観の違いがあるのは当然のこと。

自分の意見や考えが世間一般の常識だととらえずに、自分の考え以外にはこんなものもあるのかと受け入れられるスタンス作りが重要になります。

⑥:柔軟性がない

過去の大きな成功体験にすがっているでも少し触れましたが、時代の流れについていけないことで、世間の一般常識が変化していることにも理解が追いつかない特徴があります。
10年前の一般はこうだったと思い込んだまま発言してしまったり、行動してしまったりするのです。

また、仕事をしているときなど自分の思考が正しいと疑わないため、自分の思考を合わない意見を却下してしまい新しいアイディアが生まれるのを阻止してしまうこともあります。
柔軟性のない考え方は、頑固といえばかっこよく聞こえるかもしれませんが、周囲に迷惑をかける要因にもなります。

固定概念にとらわれないで生きる人の特徴

固定概念にとらわれない

世間の一般常識にとらわれて生きることのない人の特徴はどのようなものか見てみましょう。

  1. 新しいことが好き
  2. 周囲と視点が違う
  3. 交友関係が広い
  4. 努力を惜しまない

①:新しいことが好き

いつまでも過去の成功体験や過去の一般常識にとらわれることがなく、柔軟性が高く新しいことが好きなのが特徴です。
「50歳でピアスを開けました」や「孫と連絡を取りたいからスマホを買った」など、高齢と呼ばれる人たちの中には若い人と同じことをする人もいます。

新しいことに挑戦することは、世間一般の概念からは外れた存在です。
しかし、やったことのない新しいことにチャレンジするということで固定概念から開放されて生き生きとした生活を送ることができているのも事実なのです。

②:周囲と視点が違う

いつも見る景色でも高さを変えるだけで違う景色のように見えるように、周囲と違う視点から物事をとらえることができる人がいます。
周囲とまったく違うものの見方をするというわけではなく、同じように見ているけれど違う味方もできるということです。

少し違う視点を持っている人は、周囲の視点と自分の視点とを照らし合わせて物事に対して違う発想を提案することがあります。
物事を1点ではなく、いろんな視点からとらえられる人は固定概念にとらわれることがありません。

③:交友関係が広い

固定概念にとらわれないということは、周囲の意見に耳を傾けるということができます。
一般的な考えはあるけれど、個人の考えはどのようになっているかを聞き入れることで、いろいろな情報を持ち話題も豊富になるため、交友関係を広く持つことができるのです。

いつも決まったメンバーと過ごすのではなく、いろいろな人と交流を持つことで、自分の中にある一般を常に書き換えることもできます。

④:努力を惜しまない

新しいことに挑戦できて、周囲と違う視点を持ち、交友関係が幅広いとなれば、なんの努力もせずに楽しく過ごせているように感じるかもしれません。
しかし、このような人は決まって努力を惜しまない傾向にあります。

世間一般の意見や理論に埋まらずに自分の価値観を持ちながらも協調性を保つためには、どのように立ち回ればよいのかを考えています。
固定概念にとらわれやすい人から見ていると、お調子者のように見えていても、努力の積み重ねがあらゆることを可能にしているのです。

固定概念をなくす方法

固定概念なくす

固定概念をなくして自分らしく生きるための、固定概念をなくす方法を見てみましょう。

  1. 疑問を持つ
  2. たくさんの本を読む
  3. 視野を広げる
  4. 人の話に耳を傾ける

方法①:疑問を持つ

一般的な意見を取り入れすぎて、どれが本当なのかがわからなくなってしまうことがあります。
なんとなく、これが正解なんだと思い込まず、なぜ、この意見が正解なのかについて疑問に思ってみましょう。

言動や行動、身近にあるものなど、あらゆるものに対して疑問を持ち、自分で答えを考えることで固定概念にとらわれるのをなくすことができます。
このとき、自分の考えから達した正解と思われる事柄も「絶対に正解」と決めつけないことが重要です。

「絶対」という考えは、周囲を見下す行動に繋がってしまうこともあるため、確信の持てる答えにたどり着くまでは保留しておきましょう。

方法②:たくさんの本を読む

本を読むことは自分の思っていた一般と違う内容が書かれていることがあります。
本を書いている作者も自分と同じ人間です。

そのため、世間一般の常識ではなく個人の常識で書かれていることもあります。
最初は不快に感じるかもしれませんが、いろいろな意見や考えを吸収するのに手っ取り早い方法になります。

方法③:視野を広げる

過去にすがってしまったり、いつまでも自分の中にある一般論をかざすのではなく、今の時代がどのように変化しているのかを見つめてみましょう。
1時間、10分、1秒と少しずつなにかは変化し続けています。

まっすぐ前だけを見つめていた自分を横や後ろも見れるようにして、周囲の変化を知って、自分の中にある一般常識を書き換えます。
視野を広げることで、交友関係も広げやすくなります。

方法④:人の話に耳を傾ける

自分の中にある一般が当たり前と思っていたために聞き入れることができなかった他者の意見にも耳を傾けるようにしましょう。
自分が思っている一般は、「概念」ではなく「観点」になっているかもしれません。

人の話に耳を傾けることで、いろいろな情報を得ることができます。
「観点」を「新しい概念」へと常に変化させることで、とらわれることが自然となくなっていくはずです。

固定概念を捨てて自由になろう

固定概念捨てる

これが一般的、あれが一般的と、世間体を気にしすぎることでとらわれてしまう固定概念は、自由な発想を生み出す邪魔な要因になる可能性があります。
固定概念に縛られない思考や行動で、節度ある自由を楽しんでみましょう。

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ライター
noel編集部

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