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横浜の方言(横浜弁)の特徴・種類

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大都会東京に隣接する横浜、方言なんてないんじゃないの?と思われがちですが、横浜にも横浜弁と呼ばれる方言が存在するのです。
しかし、横浜弁を使っている人たちですら、自分たちが方言を使っていると意識していないことが多いんです。
ましてや横浜弁とよばれる方言があることすら知らないということも。

では、続いて横浜の方言(横浜弁)の特徴と種類についてご紹介します。

横浜の方言(横浜弁)の特徴

横浜の方言(横浜弁)の一番の特徴は語尾を少々大げさ気味に強く発音するところです。
また、「じゃん」に代表される終助詞を語尾につけたり、「ね、さ、よ」を文節に使用するという特徴もあります。

そのほかにも、「わからない」を「わかんない」といったり、「とらないで」を「とんないで」といったり、と「ら」を「ん」に置き換えるのも横浜の方言(横浜弁)の特徴といえます。

横浜の方言(横浜弁)の種類

横浜弁は神奈川全域の方言のことを指している場合が多いです。
神奈川の方言は大きく分けて5つあります。

具体的には横浜弁、湘南弁、小田原弁、横須賀弁、三崎弁の5つです。
ひとつづつご紹介していきます。

横浜弁は「じゃん」を文末につけるのが特徴です。
「ここじゃん」「そこじゃん」「いったじゃん」など、なんにでも「じゃん」をつけるため「じゃん」はかなりの頻度で使われます。

登場頻度の多い「じゃん」ですが、その歴史は浅く、昭和から始まったといわれています。

小田原弁はなんといっても語調が強いところが特徴です。
小田原弁に馴染みのない人は、

湘南弁はいわゆるヤンキー言葉が多いです。

「違う」を「ちげーよ」、「来ない」を「こねー」、「知らない」を「しらねー」など、母音の「アイ」「アウ」を「エー」と発音する傾向があります。

湘南弁は乱暴な印象を与えるのが特徴です。

また、語尾を強く言う傾向にあるので他県の人からは口が悪いように見えることもあります。

横須賀弁は神奈川の方言の中で最も訛りが強い方言です。
「かいんべーよ」や「けっぱぐる」などが横須賀弁の代表で、意味を推測しにくい言葉が多いです。

ちなみに「かいんべーよ」は「帰ろう」、「けっぱぐる」は「蹴飛ばす」という意味です。
最後に三崎弁です。

三崎は漁港である三崎港があるだけあった漁師言葉が使われており、かなり訛りが強い方言です。
例えば「きーつけっぺよ」、「そーすっぺ」、「あーし」などです。

「きーつけっぺよ」=「気を付けよう」、「そーすっぺ」=「そうしよう」、「あーし」=「私」です。
意味を推測できましたか。

三崎弁は漁師言葉ならではのかなり癖のある方言です。

横浜の方言(横浜弁)のよく使われる定番表現

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①:~じゃん

「~じゃん」は横浜弁と言われただれもが最初に思い浮かぶ一番有名な横浜の方言です。
もはや横浜弁にはとどまらず全国区なので横浜の方言だと認識している人は少ないかとおもいます。

「~じゃん」は語尾につけて同意を求める終助詞です。
例えば、「この前あそこ行ったじゃん。」「だからそういってるじゃん。」といった使い方をします。

また、「~じゃん」に「ね」や「か」をつけて使う場合もあります。
「だってあのときこう言ってたじゃんか。」「楽しそうじゃんね。」などといった使い方をします。

「ね」や「か」を付けるとより同意を求める感じが強くなります。

②:~だべ

「~だべ」は神奈川の方言で「~しよう」という意味の表現です。
「~だべ」で先にご紹介した横浜弁を含む5つの神奈川の方言のどこにも分類されない方言です。

元SMAPの中居くんが使っていてダサかっこいいのイメージが定着しているのではないでしょうか。
「帰るべ」や「寝るべ」などといった使い方をします。

イントネーションも東北の「~べ」とは少し異なり、さらりと平板な感じのイントネーションになります。

③:横入り

「横入り」も横浜弁なのですが、今や全国区になっていますよね。
横浜弁と認識している人は少ないかと思います。

「割り込む」という意味です。
「あいつ横入りしやがって」や「横入り禁止!」などといった使い方をします。

④:うち

神奈川の女性は自分のことを指すとき「私」ではなく「うち」を使います。
これも横浜弁というよりは神奈川の方言です。

また、自分達のことを指すときも「自分たち」「私たち」とはあまり言わず、「うちら」といいます。

「うちら」は男性も女性も使い、比較的大人になってからも使われる表現です。
「うちらずっと一緒にいようね。」や「うちらんどこ遊びにおいでよ。」などといった使い方をします。

⑤:かたす

続いての横浜弁は「かたす」です。
これは、少し意味の分かりにくい方言ですね。

「かたす」は「片す」、つまり「片付ける」という意味になります。
「私が帰ってくるまでに部屋片しておきなさいよ。」や「危ないからそこちょっと片して。」などといった使い方をします。

なんでも略す傾向の強い横浜らしい表現です。

⑥:横っちょ

「横っちょ」も横浜弁です。
最近ではだいぶ全国に浸透している表現ですよね。

横を指すときの言い回しで、「その横っちょにある段ボール箱とって。」「ちょっと横っちょによけておいて。」などといった使い方をします。

「横」に「っちょ」をつけるだけで、一気にユーモアと可愛らしさがプラスされますね。

⑦:かったるい

続いての横浜弁は「かったるい」です。
こちらも、もはや全国区の言い回しになっているので、横浜に限らず全国津々浦々で耳にします。

意味は「面倒くさい」という意味です。
「かったるいから部活さぼんべよー。」や「あー次体育の授業かったるい。」と、いったように中高生が使いたがる表現です。

大人になってから使うと、柄が悪い印象を受けます。

⑧:~っしょ

続いての方言は「~っしょ」です。
「でしょう?」を略した表現で同意を求める意味になります。

こちらは、横浜弁というより神奈川の方言です。
「それ昨日もうやったっしょ。」「この後カラオケ行くっしょ。」などといった使い方をします。

北海道にも同じ「~っしょ」という方言がありますが、イントネーションが違います。

⑨:あるって

あるっては神奈川の方言の中でも横浜弁に分類される方言です。
古い横浜弁なので、年配の方がよく使う表現になります。

意味は「歩って」と書くとわかりやすいかと思いますが、意味は「歩いて」になります。
例えば「あるって帰ろう」や「ちかいからあるって行こう」などです。

⑩:こっちかし、あっちかし

続いての横浜弁は「こっちかし」、「あっちかし」です。
比較的年齢層の高い人たちが好んで使う表現で、意味は「こっちかし」は「こっち側」、「あっちかし」は「あっち側」です。

「こっちかしにおいで」や「ホームのあっちかしは危ないからこっちかしで待ってなよ。」といった使い方をします。

⑪:けっぱぐる

続いての方言は「けっぱぐる」です。
「けっぱぐる」は横須賀弁に分類される方言で、意味は「蹴っぱぐる」と書くとわかりやすいかと思います。

「蹴飛ばす」をちょっと乱暴にしたイメージの表現です。
「お前生意気だな。蹴っぱぐるぞ!」「こんなところに置いておくと蹴っぱぐるぞ」などといった使い方をします。

よく男子が使いたがる表現です。

⑫:~したっけ

続いての横浜の方言は「~したっけ」です。
「~したっけ」は、「したけど」の意味でつかわれる表現です。

「昨日あそこ行ったっけ、どうだった?」といった使い方をします。
略して使う横浜っぽい方言ですね。

⑬:ちょこっと

続いての横浜の方言は「ちょこっと」です。
「ちょこっと」は「ちょっと」を表す横浜弁です。

「ちょこっと寄っていこ」や「ちょこっとだけちょうだい」などと女子中高生がよく使う表現です。
「ちょっと」に「こ」をいれただけで「ちょっと」よりもなんだか可愛らしい感じになります。

⑭うっちゃる

続いての横浜の方言は「うっちゃる」です。
こちらは神奈川の方言のなかでも横浜弁に分類される方言です。

横浜弁の中でも意味の分かりにくい方言の一つ「うっちゃる」は「捨てる」という意味になります。
少し古い横浜弁なので、年配の方が好んで使う表現になります。

「これうっちゃっとけ」=「これ捨てて」という意味になります。
意味を知らなければ「これ売っちゃって」と誤解してしまいそうな表現ですね。

⑮:「ねさよ」言葉

「ねさよ言葉」は横浜弁というよりは神奈川の方言です。
神奈川県の人は文節に「ね」や「さ」や「よ」を付けたがります。

例えば「私ね、昨日ね」「あのさ、あっちのほうでさ」「あのよ、実はよ」といった感じで文と文の区切りの文節に「ね、さ、よ」をつけたがります。

この「ねさよ」言葉は1990年代に荒っぽいということで使用を控えるように呼びかけられたことがありますが、現在も神奈川県民は使っていて、現在では文節の区切り方が可愛らしいととらえられ方もだいぶ変わったようです。

横浜の方言(横浜弁)の可愛い表現・告白フレーズ

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①:普段私そっけないじゃん、でもいつも感謝してるよ。大好き。

意味は「普段私そっけないでしょ。でもいつも感謝してるよ。大好き。」です。
じゃんが横浜弁っぽい言い方です。

横浜弁の「じゃん」は少しヤンキーっぽい乱暴な感じのする表現ですが、女の子が照れながら使う「じゃん」はとても可愛らしい感じがします。
こんな告白されたら即OKしちゃいますね。

②:あのさ、あんたのこと好きって言ってんじゃん

意味は「あのね、あなたのこと好きっていってるでしょ」です。
横浜弁である「ねさよ言葉」を使った告白です。

少し、横暴な感じもしますが、実はこれも女の子が照れた感じで言うとすごくかわいく聞こえます。
ぶっきらぼうな感じが「照れているんだな」という感じがして、また何とも言えません。

③:うちのこと好きっしょ

意味は「私のこと好きでしょ」です。
「私」ではなく、横浜弁の「うち」を使うことで可愛さ倍増です。

しかも語尾が「~っしょ」、これは言われた男性はグッと来ること間違いなしです。

④:したっけ、嫁にもらってけーろー

意味は「そうしたら、嫁にもらってよ」です。
逆プロポーズの言葉ですが、方言をうまく使って田舎っぽい言い方をすることで冗談ぽさを交えさせることができるので、ハードルも恥ずかしさも半減させることができます。

「したっけ」は「そうしたら」のほかに今回の使い方のように「それじゃあ」といった意味合いでも使えます。

⑤:うちらカップルみたいじゃんね

意味は「私たちカップルみたいでしょ」です。
友達と恋人同士の微妙な関係の時にハニカミながらいえば効果抜群です。

恋人未満の相手もあなたのことを意識すること間違いなしです。

⑥:うち、あんたの横っちょにいさせてくれない?

意味は「私、あなたの横にいさせてくれない?」です。
つまり、「彼女にしてもらえないか」という告白です。

女子鉄板の「うち」と「横っちょ」が絶妙な可愛らしさを生み出している告白フレーズです。

横浜の方言(横浜弁)の面白い表現

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①:じっけった

じゃんけんぽんを神奈川の人は「じっけった」「じっけっぴ」っていうこともあります。
土地によって言い方が違うので、神奈川の人と話す機会があったら是非じゃんけんをしてみてください。

面白い掛け声に出会えるかもしれません。

②:おっぺす

「押すな」という意味です。
なんだか英語のような表現ですが、れっきとした日本語です。

「おっぺしなさい」=「押しなさい」です。
知らなければ絶対その意味は推測できませんね。

③:おっぺがす

「おっぺがす」も一見意味の分かりにくい表現ですが、「剥がす」という意味になります。
「悪さばっかりしてるおっぺがすよ」=「悪さばかりしてると(洋服を)脱がすよ」といった意味です。

こちらも知らなければ絶対その意味は推測できませんね。

④:Pパン

「ブルマ」のことです。
PTA指定(公認)のパンツということで「Pパン」と呼ぶようです。

今ではブルマを使ってる学校はなくなってしまいましたので「Pパン」という言葉だけが残っていて、方言ネタの時にしか登場しない言葉になっています。

⑤:うざってー

「うざったい」という言葉耳慣れた言葉かとおもいますが、横浜弁の「うざってー」は意味が違います。
横浜弁の「うざってー」は「気持ち悪い」という意味になります。

例えば「あの虫うざってー」=「あの虫気持ち悪い」や「うざったい男にからまれた」=「気持ち悪い男にからまれた」といった使い方をします。
若者がよく使っている「鬱陶しい」を意味する「うざってー」とは意味合いが違います。

こちらの「気持ち悪い」という意味の「うざってー」は年配の方がよく使用する表現です。

⑤:うそんこ

意味は「嘘」になります。
大人が子供に対して使ったり、子供同士で使ったりします。

「うそんこつかない」や「それうそんこでしょ」といった使い方をします。
「嘘」というよりやんわりと優しい表現になる感じがします。

⑥:しゃっこい、ひゃっこい

意味は「冷たい」という意味になります。
かき氷を食べているとき、冷たい麦茶を一気に飲んだ時など「ひゃっこーい」といった感じで使います。

冷たさが横伝わる表現ですね。

横浜の方言(横浜弁)を話す芸能人

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トレンディーエンジェル斎藤さん(横浜市青葉区出身)は「~じゃん」や「~べ」をといった横浜弁を使用している芸能人の一人です。
斎藤さん曰く「田舎臭い方言を使うのも「俺たちは横浜だ」、「横浜=おしゃれ」という絶対の自信があるのであえて田舎臭い表現を使っている」とのことでした。

また、SMAPの中居正広さんも神奈川県藤沢市出身で、「~じゃん」や「~べ」をよく使用しています。
サザンオールスターズ、ゆず、湘南乃風も神奈川県出身のアーティストなので神奈川県が舞台になった歌を多く作っています。

歌の中には横浜弁がでてくるものも多いかと思うので横浜弁をさがしてみるのもまた面白いかもしれせん。

横浜にも方言はあるんです

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神奈川の方言は港町横浜にいろいろなところから言葉が入ってきて、それが土地に合わせて変化して根付いたものが多いです。
横浜港から横浜になり横浜弁、そこから湘南に入り湘南弁、横須賀に入り横須賀弁、三崎に入り三崎弁、小田原に入り小田原弁とその土地に合わせて変化しています。

同じ神奈川県の方言でも横浜弁と横須賀弁では大きく違っています。
神奈川出身の人にあったら是非地元の言葉を聞いてみましょう。

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ライター
noel編集部

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