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「携帯依存症」とは?

スマホの画面にくぎ付けになる携帯依存症の人達

「携帯依存症」とは、携帯電話やスマホをいじるのに没頭し、それが日常生活や精神状態にも支障をきたすほどになっている状態のことを指します。
携帯依存症に陥ると、携帯電話やスマホがいじれない時間が少しでもあると不安になってしまったり、目的もないのに無意識のうちにスマホをいじってしまったりと、携帯電話やスマホがないと生きていけない状態に陥ってしまうのです。

携帯依存症の症状

携帯依存症の息子が気になる母親

では、携帯依存症の症状を10個みていきます。

症状① 暇さえあればスマホをいじっている

電車に乗った時や信号待ちをしている時など、ちょっとした時間の間でも暇さえあればスマホをいじっている場合は、携帯依存症に陥っている可能性が高いと言えます。
これは、電話をしたりLINEをするなどの目的がないのに、とりあえずスマホをいじっていないと落ち着かない状態になっているのです。

症状② スマホを忘れるとソワソワして落ち着かない

外に出かけた時にうっかりスマホを忘れたことに気が付くと、急にソワソワして落ち着かないという場合は、間違いなく携帯依存症に陥っていると言えます。
スマホが手元にないと、友達からLINEが届いていたり電話がかかってきてもすぐに返すことができないので、もしかすると友達から嫌われてしまうのではないかと不安を覚えてしまいます。

他にも、電車の乗り換えや目的地への経路も全てスマホに頼っている部分があります。
本来であれば周りの人に聞くなどして情報を得ることもできるでしょう。

しかし、携帯依存症に陥っている人は、分からないことがあれば人に聞くという習慣が身についていないので、スマホがないと何もできなくなって不安を感じてしまうのです。

症状③ スマホの充電がなくなると不安になる

スマホの充電がなくなったり、充電がゼロに近づいてくることで不安になってしまうのも、携帯依存症の症状のひとつです。
当然のことですが、スマホの充電がなくなればスマホをいじることができなくなりますから、ちょっとした時間でもスマホをいじっていないと落ち着かない状態になっている場合、強い不安に駆られてしまうのも仕方のないことだと言えます。

そのため、携帯依存症に陥っている人は、外出先でもスマホがいじられるようにと、充電器やモバイルバッテリーを常に持ち歩いている人がほとんどです。

症状④ 目の疲れや視力の低下を引き起こす

携帯依存症に陥ってしまうと、目の疲れや視力の低下を引き起こすようになります。
スマホの画面からは強い光を発しているので、それだけでも目の負担になってしまいます。

また、スマホの画面を長時間見続けているとまばたきの回数が減って目の周りの筋肉が弱まってしまった結果、ピント調節が上手くできなくなって視力が低下してしまうのです。

症状⑤ 思考力が低下する

スマホを忘れて不安になる携帯依存症に陥った男性
インターネットが普及した現代では、自分の労力を使わずに調べたいことをインターネットで気軽に調べられるようになりました。
しかし、携帯依存症になると、受け取った情報が本当に正しいのかと自分の頭で考えることなく、インターネット上に転がっている情報を鵜呑みにしてしまいやすくなります。

そうなると、自分の頭で考えるという機会が極端に減り、思考力の低下へと繋がります。
文脈のある長い文章を読んでも内容が理解できなくなったり、一つの物事に対してじっくりと考えることができなくなったり、嘘の情報に振り回されてしまったりと、日常生活にも支障をきたすことも少なくないのです。

症状⑥ 人間関係への不安が強くなる

携帯依存症に陥ると、早くメールやLINEに返信しないと嫌われてしまうのではないか、「いいね」やコメントを残さないと嫌われてしまうのではないかといった、人間関係への不安を強く覚えるようになります。
また、SNS疲れを感じていても、SNSをやらないことで一人だけ仲間外れにされているような感覚に陥って、SNSをやめたくてもやめられないという人も多いです。

症状⑦ コミュニケーション能力が低下する

携帯依存症に陥ると、世界中にいる知らない人とコミュニケーションが気軽に取れるようになる一方で、現実世界では人と上手くコミュニケーションがとれなくなってしまいがちです。
会話とは基本的には言葉のキャッチボールであり、相手の言っていることを理解した上で、相手が分かりやすいように言葉を投げ返す能力が必要となります。

しかし、SNS上で一方的に自分の言いたいことを発信していたり、「いいね」をつけているだけではコミュニケーション能力が育ちにくくなります。

症状⑧ 他のことに対する関心が薄れていく

携帯依存症に陥ると、常に頭の中はインターネットのことやSNSのこと、スマホゲームのことなど、仮想世界に関心が偏りすぎてしまいます。
そうなると、仕事や勉強、趣味、現実世界での人間関係など、他のことに対する関心が薄れていってしまいます。

仮想世界に依存しすぎてしまうと、やがて仮想と現実の区別がつきにくくなり、他人に対して平然と傷つくようなことを言ったり、他人の痛みを何とも思わないといった共感力や協調性の低下へと繋がっていきます。

症状⑨ なかなか寝付けなくなる

就寝直前まで長時間スマホをいじっていると、スマホの画面から発せられるブルーライトの影響で体内時計が狂いやすくなってしまいます。
人間は、朝起きて日光を浴びて体内時計がリセットされることで、夜になると眠くなるように体内時計が調節されています。

これは、メラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンの影響であり、外が暗くなっていくにつれてメラトニンの分泌量が増え、それで夜に眠くなるように体が作られているのです。
しかし、ブルーライトの影響で脳がまだ昼間だと勘違いしてしまい、それが原因でメラトニンの分泌量が減少してしまいます。

そのため、寝ようと思っても寝つきが悪くて眠れなくなったり、眠りが浅くなって途中で何度も目覚めるようになってしまうことで、睡眠時間が減ったり、深い眠りに付けなくなってしまいます。
そうなると、慢性的に疲れをためこむようになり、朝起きるのがだるくなってしまい、症状がひどくなると遅刻や欠席を繰り返すようになったり、うつ病などの精神疾患にかかってしまう可能性も高まるのです。

症状⑩ 肩こりや頭痛が悪化する

携帯依存症に陥ってしまうと、肩こりや頭痛が悪化する原因となります。
長時間スマホをいじっていると、姿勢が前かがみになって、なおかつ同じ姿勢がずっと保たれることになります。

そうなると、首の後ろから肩にかけて筋肉がこわばって、血流が悪化してしまうことで、肩こりや頭痛を引き起こしてしまうのです。

携帯依存症になる原因

SNSに依存しすぎて携帯依存症を治すことができない女性

では、携帯依存症の原因をみていきましょう。

  1. 人生計画や目標がない
  2. ネット上での繋がりを断ち切ることができない 3 スマホ一台で何でも出来るようになった

続いて、携帯依存症の原因を、それぞれ詳しくみていきます。

原因① 人生計画や目標がない

携帯依存症になってしまうのは、どんな職業に就きたいのか、どういった大人になりたいのかといった人生計画や目標がないことが原因とされています。
例えば、「医者になりたい」、「教師になりたい」といった将来の夢が既に見つかっていれば、将来の夢を叶えるために勉学に励むことができるでしょう。

しかし、人生計画や目標が何にもないと、家にいる間は何もすることがなくて暇をつぶすためにスマホをいじってしまうようになるのです。

原因② SNS上での繋がりを断ち切ることができない

TwitterやFacebook、InstagramといったSNSでは、より多くの「いいね」やコメントを残してもらうことで承認欲求を満たすことができます。
しかし、その一方でSNS上での繋がりを続けていかないといけないという考えに陥りやすいのです。

全てのSNS上での繋がりを断ってしまうと、みんなが知っていることも自分だけ知らない、面白い話題についていけないかもしれないといった疎外感を覚えるようになってしまいます。
そのため、なかなかSNS上での繋がりを断ち切ることができず、数十分、数時間に一度SNSを覗かないと気が済まなくなり、それが原因でSNSに生活を支配されてしまうのです。

原因③ スマホ一台で何でも出来るようになった

携帯依存症になってしまうのは、スマホが一台あれば何でも出来るようになった時代背景が原因として挙げられるでしょう。
まだ、スマホが普及していなかった時代は、映画やドラマを見たい時にはDVDを借りる、音楽を聴きたい時にはCDを買う、買い物をする時には店舗に直接足を運んで購入するなど、携帯電話だけで出来ることは限られていました。

しかし、スマホが普及してからは、電話やメールはもちろんのこと、SNSやネットサーフィン、動画の閲覧、音楽観賞、ゲーム、雑誌や漫画を読む、通販サイトで買い物をするなど、インターネットを利用して何でも出来るようになりました。
そのため、スマホで出来ることが増えた分、それに伴ってスマホをいじる時間も増えたことによって、携帯依存症に陥ってしまうと考えられるのです。

携帯依存症は健康に害を及ぼす?

スマホのせいで体が辛い携帯依存症の女性

携帯依存症に陥ってしまうと、次第に健康に害を及ぼすようになっていきます。
例えば、長時間スマホを見続けることによって、視力の低下や肩こり、倦怠感を引き起こしてしまいます。

また、睡眠時間を削ってでもスマホを見続けることによって、慢性的な睡眠不足に陥り、疲れを引きずるようになります。
そうなると、朝起きるのがダルくなり、やがては遅刻や欠席を繰り返すようになることもあります。

そして、意外なことに長時間のスマホ操作が原因で、食事をきちんととらなくなって骨粗しょう症や栄養失調を引き起こすこともあるのです。

携帯依存症を治す方法

携帯依存症を治したい女性

では、携帯依存症を治す方法をみていきましょう。

  1. スマホをいじる時間を少しずつ減らす
  2. 対策アプリを活用してみる
  3. SNSのアカウントを全て削除する
  4. 充電器やモバイルバッテリーを持ち歩かない
  5. ちょっとした外出ではスマホを持ち歩かない
  6. 通知機能をオフに設定しておく
  7. 音楽はスマホで聴かないようにする
  8. 新しい趣味や目標を見つける
  9. 周りの人に協力してもらう
  10. 人前ではスマホをいじらないことを徹底する

続いて、携帯依存症を治す方法を、それぞれ詳しくみていきます。

方法① スマホをいじる時間を少しずつ減らす

スマホを使う必要のない場面ではスマホを持って行ったり、スマホをいじらないようにし、徐々にスマホをいじる時間を減らす努力が必要となります。

携帯依存症の人は、食事中や入浴中、トイレ中、勉強中など本来スマホをいじる必要がない場面でもスマホをいじってしまうことが多いでしょう。
しかし、目の前にやるべきことがあるのであれば、それをやることに集中すべきです。

方法② 対策アプリを活用してみる

スマホの使用時間を制限することができるアプリがいくつかリリースされています。
中でも人気が高いのが「Forest by Seekrtech」というアプリです。

「Forest by Seekrtech」は、スマホをいじらないことで木が育っていくというアプリで、30分から2時間までスマホをいじらないように設定することが可能です。
なお、Androidでは無料でダウンロードすることができますが、iPhoneでは240円の課金が必要となります。

方法③ SNSのアカウントを全て削除する

SNSのアカウントを全て削除して、現実世界の人間関係を重視するようにしましょう。

TwitterやFacebook、InstagramといったSNSに登録していると、自分の投稿に対する「いいね」やコメントの数が気になったり、友人やフォローしている人の投稿が気になって、数十分、数時間おきにSNSを閲覧したくなってしまいます。

SNS上の人間関係を大切にしたところで、本当に自分が困った時に助けてくれるような人はほとんどいません。
また、SNS上で自分を偽っていくら「いいね」やコメントを稼いでも、現実世界で周りの人から褒められたり、尊敬されるような人間にならなければ虚しくなる一方です。

したがって、SNS上での人間関係よりも現実世界の人間関係を大切にし、周りの人から必要とされるような人間になれるように努力することで、自分にも自信を持つことができますし、楽しい毎日を過ごすことができると言えるでしょう。

方法④ 充電器やモバイルバッテリーを持ち歩かない

携帯依存症を治したいのであれば、充電器やモバイルバッテリーを持ち歩くのをやめ、今のバッテリー残量だけでやりくりするように工夫する必要があります。

携帯依存症の人は、スマホの充電が切れないようにと、外出先に必ず充電器やモバイルバッテリーを持ち歩いている人も多いでしょう。
しかし、充電器やモバイルバッテリーを持ち歩いているからこそ、長時間スマホをいじってしまうようになるのです。

そうすれば、自然と不必要にスマホをいじることも徐々に減っていくことでしょう。

方法⑤ ちょっとした外出ではスマホを持ち歩かない

携帯依存症を治したくてスマホをいじらないようにした女性

携帯依存症を治したいのであれば、近所のスーパーやコンビニへ買い物に行ったり、郵便局や銀行へ手続しに行ったりと、ちょっとした外出ではスマホを持ち歩かないようにしましょう。
ちょっとした外出であればすぐに自宅に戻ってくるわけですから、スマホがなくても困ることはまずありません。

携帯依存症の人はちょっとした間であってもスマホをいじらないと不安になってしまいますが、まずは、ちょっとした間であればスマホをいじらなくても不安にならないような体を作ることが大切なのです。

方法⑥ 通知機能をオフに設定しておく

携帯依存症を治したいのであれば、アプリの通知機能をオフに設定しておくようにしましょう。
通知が届くと何かメッセージがあったり、SNSにコメントが届いたのか気になって、通知が来るたびにスマホをいじってしまいがちです。

しかし、通知機能をオフにしておけば、一日の終わりにメッセージやコメントを確認するようになったりとスマホを見る機会を減らすことができます。
特に、職場や学校にいる間は通知機能をオフにして、自分のやるべきことに集中するようにしましょう。

方法⑦ 音楽はスマホで聴かないようにする

自宅や外出先で音楽を聴くという携帯依存症の人は、スマホに音楽を入れるのではなく、音楽プレイヤーに音楽を入れるようにしましょう。
スマホで音楽を聴いてしまうと、曲を変えようとした時にスマホをいじってしまうきっかけを作ってしまい、そこからスマホに夢中になってしまう可能性があります。

方法⑧ 新しい趣味や目標を見つける

具体的な目標がある人ならば、その目標を達成するために仕事や勉強に一生懸命取り組むことができ、充実した毎日を送ることができるでしょう。

携帯依存症に陥ってしまう人は、具体的な人生計画や目標がなく、漫然とした毎日を過ごしていることが多いのです。
漫然とした毎日を送っているからこそ何もやることがなくて、暇をつぶすためにスマホを長時間いじってしまうのです。

そのため、携帯依存症を治したいのであれば、一人で楽しめる趣味や大勢の人と楽しめる趣味であったり、「将来自分はこんな大人になっていたい」という目標を作ってみましょう。
そうすることで、趣味を打ち込んでいる間はスマホをいじることもありませんし、趣味を通じて知り合った人との関わりを重視するようになり、ネット上の上辺だけの人間関係に惑わされずに済むようになるでしょう。

そうすることで、スマホをいじっている時間がもったいないと感じるようになり、次第にスマホをいじる時間を減らすことができます。

方法⑨ 周りの人に協力してもらう

携帯依存症は、ギャンブル依存症やアルコール依存症のように、自分の意思だけでは断ち切るのが難しいかもしれません。
そのため、携帯依存症を治したいのであれば、友人や恋人、家族といった周りの人に相談して協力してもらうのもひとつの手段です。

周りの人の目があるというだけでもスマホをいじらないでおこうと気持ちを抑えることができますし、スマホをいじってしまったら周りの人に指摘してもらうのも良いでしょう。
最初はスマホがいじれなくてストレスが溜まってしまうかもしれませんが、徐々に慣れていけば不必要にスマホをいじらなくても大丈夫な体になっていくことでしょう。

方法⑩ 人前ではスマホをいじらないことを徹底する

仕事に関係する急な連絡が入ったり、電話がかかってきたりと用がない限り、スマホはいじらないのが最低限のマナーです。

携帯依存症の人は、人と一緒にいるにも関わらず、スマホをいじっている人が多いでしょう。
しかし、基本的に人と一緒にいる時に目の前にいる人をそっちのけにして、メールやLINEをしたり、ゲームをするなどしてスマホをいじるというのは、相手に対して非常に失礼なことです。

相手からしてみれば、「自分と一緒にいるのがそんなにつまらないのかな」と感じてしまい、それが現実世界での人間関係を悪化させてしまう原因にもなります。

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携帯依存症を治して健康を取り戻した笑顔の素敵な女性

携帯依存症に陥ってしまうと、携帯やスマホを忘れてしまったり、充電がなくなってしまうと不安になってしまうだけではありません。
症状が悪化すると、目の疲れや視力の低下、肩こりや頭痛の悪化、睡眠不足など健康に害を及ぼしたり、日常生活に支障をきたすようになります。

そのため、携帯やスマホを操作する時間を徐々に減らしたり、ちょっとした時間ではスマホを持ち歩かないようにするなどの対策をとらなくてはならないのです。
携帯やスマホによって大切な時間や将来を奪われないためにも、今すぐからでもできることは実践するようにしましょう。

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ライター
noel編集部

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