ピーターパン症候群になる男女の特徴とは?原因やなおし方を解説
ピーターパン症候群という言葉をご存知でしょうか? ピーターパンというとディズニーのアニメーション映画「ピーターパン」を想像される方も多いと思います。 ピーターパン症候群は、もちろん有名な「ピーターパン」の物語に関係しています。 今回は、ピーターパン症候群の特徴とその原因、そしてなおし方について解説していきます。
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「ピーターパン症候群」とは?
ピーターパン症候群とは、大人になっても少年のままという精神状態を持つ人のことを指します。
肉体は大人なのに、心は子供ということですね。
有名な物語『ピーターパン』の主人公であるピーターパンは、永遠に大人にならない少年として描かれています。
ピーターパン症候群は、この物語のピーターパンになぞらえて、提唱されています。
精神的に未熟で周囲の人たちといろんなトラブルを起こすため、注目されている症状です。
女性でもピーターパン症候群になる?
ピーターパン症候群になるのは、圧倒的に男性が多いです。
そもそも物語の「ピーターパン」も少年ですし、ピーターパン症候群を提唱した心理学者自身も子供のように幼い男性に注目していました。
しかし、男性より数は少なくなりますが、実は女性にもピーターパン症候群になる人がいます。
女性なのにピーターパン症候群であるとは意外ですね。
女性で「生きづらさ」を抱えているけれど、精神疾患というほどではないという場合は、ぜひ下の「ピーターパン症候群の人の特徴」をチェックしてみてください。
ピーターパン症候群の人の特徴
では、ピーターパン症候群にはどのような特徴があるのでしょう。
- とにかく自己中心的
- 他人に厳しく、自分に甘い
- 小ずるい
- 責任感がない
- 「できない」が口癖
- 楽観的
- 傷つきやすい
- プライドが異常に高い
- マザコン率が高い
- 決断力が無い
- 怒りをおさえられない
- 一人で行動できない
- 恋愛が苦手
- 自信がない
- 空想や妄想が大好き
続いて、それぞれの特徴を詳しくみていきます。
特徴①:とにかく自己中心的
ピーターパン症候群の人は、自分を中心にしか物事を考えることができません。
相手の立場に立って客観的に物事をみることができず、自分がどんなふうに見られているのかを想像するのも苦手です。
ピーターパン症候群の人の世界は狭く、他者からの視点を持ちません。
自己中心的な発言や行動が続き、周囲から孤立し、気が付いたら一人になっていたということも多いのが特徴です。
特徴②:他人に厳しく、自分に甘い
ピーターパン症候群の人は、他人には非常に厳しく接しますが、自分には甘いのが特徴です。
ピーターパン症候群の人は、自分のことを大好きな人が多く、自分が特別な存在であると思い込んでいる部分もあります。
そのため「優先すべきは何より自分」「自分がこの世で一番大切な存在である」と思っており、必然的に自分に甘くなるということです。
特徴③:小ずるい
ピーターパン症候群の人の特徴として挙げられるのが「小ずるい」というものです。
例えばピンチに直面したときに、どうにか自分を正当化させるためにずるい方法を取ろうとします。
しかしその方法は、あまりに幼く、すぐに周囲にバレてしまいます。
特徴④:責任感がない
ピーターパン症候群の人は、精神が子供です。
そのため何か不都合なことがあるとすぐに逃げようとします。
責任感がなく、任された仕事でも苦しくなるとすぐに放り出してしまいがち。
ピーターパン症候群の人は、仕事が長続きしないことが多く、転職率も高いと言われています。
妻子がいたとしても「養う」という感覚は全く無く、稼いだお金を好き勝手に使ってしまうことも。
特徴⑤:「できない」が口癖
ピーターパン症候群の人は、「できない」が口癖のようなものです。
例えば目の前に壁が現れると、「どうやったら超えられるか」と考えず、「できない」とすぐにあきらめてしまいます。
そのため、人生の中で懸命に打ち込んで結果を出したという経験はゼロに近いでしょう。
大人になっても何者にもなっていない場合が多く、周囲からも「できない人」認定されています。
特徴⑥:楽観的
困難を前にするとすぐにあきらめるピーターパン症候群の人は、とても楽観的です。
「きっと誰かが助けてくれるだろう」「また転職すればいいや」など、「どうにかなるさ」「きっと大丈夫」と思っています。
もちろんその根拠はどこにもないのですが、本人はあくまで本気で「大丈夫」と思っているから厄介です。
特徴⑦:傷つきやすい
他者が困ろうが泣こうが「どうでもいい」と思っていて、常に自分中心のピーターパン症候群。
しかし、他者からの批判にはとても弱く、傷つきやすいという側面があります。
自分勝手に他者を攻撃するのに対し、他者から反旗を翻されると途端に弱者へと変貌するのがピーターパン症候群の人の特徴です。
ピーターパン症候群の人は、常に誰かにサポートされて守られて生きてきたという経験があるため、批判の矢面に立つのが苦手。
他者から批判されると泣いてわめいて取り乱してしまうことも。
特徴⑧:プライドが異常に高い
ピーターパン症候群の人は、プライドが異常に高いというのも特徴の一つです。
自分の意見は常に正しいと思っていて、自分のことを賢いと思っていることも。
他者からバカにされることを嫌い、自分が他者より上に立とうと懸命です。
特に女性は、同性の女性と自分とを比べ、自分が上にいないと気が済まないという思いが強く、些細な事でもマウンティングしてくるので嫌われがちです。
特徴⑨:マザコン率が高い
特にピーターパン症候群の男性は、マザコンである確率が高いと言われています。
幼い男の子は母親のことが本当に好きです。
男の子は思春期を迎えると同時に、母親に対して反抗的になり、母親から精神的に自立していきます。
ですが、ピーターパン症候群の場合、この思春期の自立はありません。
大人になっても「ママ大好き」という幼い男の子ままなんです。
特徴⑩:決断力が無い
人生では、多くの分かれ道に遭遇します。
そのたびに私たちは自ら決断し、自らが決めた方向へと歩みを進めなければなりません。
しかしピーターパン症候群の人は、大きな人生の決断でさえ、誰かにやってもらっていることがほとんどです。
例えば「父親に公務員になれと言われたから公務員になった」など、職業でさえ親に決めてもらっていることも。
そのためピーターパン症候群の人は、決断力がありません。
大切なことを自分で決められないため、苦労することが多いようです。
特徴⑪:怒りをおさえられない
ピーターパン症候群の人の厄介な特徴としてよく言われるのが、その攻撃性です。
何かカチンとくることがあると、怒りをコントロールすることができず、冷静さを失って相手を攻撃してしまいます。
周囲からは「キレたら怖い人」というイメージを持たれていることが多く、下手をしたら犯罪一歩手前…という事態に陥ることも。
これも自分にとって大事なものは、暴力を使ってでも守りたいという幼い子供の心理からくるものです。
特徴⑫:一人で行動できない
ピーターパン症候群の人は、常に誰かに守られて生きてきたという経緯があるため、一人で行動するのが苦手です。
いつも誰かと一緒じゃないと不安で、グループ内での行動でも先頭を歩くというよりは、誰かの背後をついていくというポジション。
周囲にそっぽを向かれてしまうことが多いピーターパン症候群ですが、人が離れていくと寂しい気持ちになることも多いようです。
特徴⑬:恋愛が苦手
ピーターパン症候群の人は、恋愛が苦手です。
特に女性の場合は、実際に男性にアプローチをかけることはせず、いつまでも「白馬の王子様」が迎えに来るのを待っていることが多いようです。
頭の中の妄想が膨らむばかりで、実際に自分から行動に出ることはなく、相手にこちらを向いてもらうために努力することもありません。
男性の場合は、恋愛にまで至ることはあっても、その相手に求めるものが母親レベルなので、長続きしません。
特徴⑭:自信がない
ピーターパン症候群の人は、結局いつも誰かのサポートを受けているため、経験値が浅い人が多いよう。
また何かを初めてもすぐにやめてしまう傾向が強いため、自信をつける機会もありません。
そのため、基本的に自分に自信が無いという人が多く、コンプレックスの塊に…。
挙動不審な態度をとったり、場に不釣り合いな言動をしたりといったこともみられます。
特徴⑮:空想や妄想が好き
ピーターパン症候群の人は、空想&妄想が大好きです。
幼い子供は空想や妄想をして、徐々に自分の世界を広げていくものですが、ピーターパン症候群の大人の場合は、そこから世界が広がることはありません。
いつまでも空想や妄想の世界から出られず、でも本人はそれがどんなに空しいことなのかを分かっていないという状態に…。
ピーターパン症候群になる原因
では、ピーターパン症候群になる原因をみていきましょう。
- 親、特に母親が子供に依存していたから
- 過保護に育ったから
- 両親の仲が悪く、親からの愛情を受けられなかったから
- 幼いころイジメを受け、一人で抱え込んでいたから
- 身体的・能力的に自信が無く、劣等感が強いから
- 親からの虐待
続いて、ピーターパン症候群になる原因を、それぞれ詳しくみていきます。
特徴①:親、特に母親が子供に依存していたから
ピーターパン症候群になる大きな原因として考えられているのが、家庭での親子関係です。
その中でも特に、母親に対する依存心が強いとピーターパン症候群になりやすいとされています。
母親の意見が絶対であり、何か物事を決めるときは母親の許可をもらわないと行動に移せないという育ち方をした場合に、ピーターパン症候群になる可能性があります。
近年ではいわゆる「毒親」としてフューチャーされていますが、絶対的な支配力を持つ母親が子供の成長を阻害しているということです。
特徴②:過保護に育ったから
先ほどの権力を持つ母親と近いものがありますが、やや趣向が違うのが過保護な親です。
過保護とは、子供がやらなければならないことまで親が手出しをして先にやってしまうこと。
過保護に育つと、自分で何もやらなくていい環境が生まれます。
すると、大人になるうえで適切な思考力・判断力が育たず、いつまでもママ・パパがいないと何もできないピーターパン症候群になります。
特徴③:両親の仲が悪く、親からの愛情を受けられなかったから
先ほどの過保護とは真逆と言えるかもしれないのが、ネグレクト気味の親です。
両親の仲が悪く、親からの愛情を受けられなかった子供が成長すると、ピーターパン症候群になってしまったという例があります。
子供は外で嫌なことがあっても、それを親に受け止められることによって、消化していきます。
安全基地としての家庭が無い状態では、気持ちは常に不安定で、自分の存在価値も分からなくなってしまいます。
そのまま大人になると、自分に極端に自信がないピーターパン症候群に…。
特徴④:幼いころイジメを受け、一人で抱え込んでいたから
幼いころ、幼稚園や学校などでイジメを受け、それを親に言えず、一人で抱え込んでいた…という場合も、ピーターパン症候群になる原因ではないかと言われています。
イジメなどの辛い体験は、誰かに吐き出して辛さを共有してもらうことで救われる部分があります。
自分一人で抱え込んでいると、「自分が悪い」という結論に落ち着いてしまうことが多く、自分を否定することに…。
自分を認められないため、いつまでも大人になれず、ピーターパン症候群になるというわけです。
特徴⑤: 身体的・能力的に自信が無く、劣等感が強いから
完璧な人間など世の中にいません。
完璧そうに見える人間でもどこか欠点はあります。
ただやはり、人間の優劣というのはどの世界でもついてしまいがち。
特に生まれ持った身体的な特徴や、能力的なものに関しては、自分ではどうしようもないぶん、闇が深いです。
その闇に打ち勝つことができず、劣等感の塊となってしまった場合、ピーターパン症候群になることがあると言われています。
特徴⑥:親からの虐待
親から虐待を受けていた場合に、ピーターパン症候群になる可能性があります。
親から充分な愛を得られなかった子供時代。
結局、愛情を充分感じられるまで、大人になっても子供の状態が続くということですね。
ただ、虐待の場合は、ピーターパン症候群でおさまらず、アダルトチルドレンや医療分野に入る精神疾患へと結びつくことのほうが多いため、メインの原因ではありません。
ピーターパン症候群のなおし方
では、ピーターパン症候群のなおし方をみていきましょう。
- 自分がピーターパン症候群であることを自覚する
- 自分の嫌な部分をピックアップして改善する
- 一度、親と向き合ってみる
- カウンセリングで考え方のズレを修正する
続いて、ピーターパン症候群のなおし方を、それぞれ詳しくみていきます。
①:自分がピーターパン症候群であることを自覚する
まずは自分がピーターパン症候群であることを自覚して、受け入れることが大切です。
人間は自分のことはなかなか見えないものです。
が、特にピーターパン症候群である場合、自己を否定することに一般の人よりも強い拒否反応が出ます。
そのためなかなか自分のことをピーターパン症候群であると認めにくいのです。
ピーターパン症候群の特徴に当てはまる部分があるようなら、まずは自分がピーターパン症候群であり、子供の精神状態のままであることを受け入れてください。
②:自分の嫌な部分をピックアップして改善する
ピーターパン症候群は、精神疾患ではありません。
いわば性格のクセのようなものです。
そのため、自分でどうにか直すことも可能。
まずは自分の嫌な部分をピックアップしてみましょう。
いくつか嫌な部分があるなら、その中で最も嫌だと思っている部分から直します。
例えば「すぐに怒ってしまうこと」が嫌だと思っているとします。
すぐに怒らないようにするにはどうするか対策を立てます。
ネットで調べてもいいですし、周囲の人にコツを聞いてもいいでしょう。
すぐに怒らないようにするには、深呼吸が効果的です。
また怒りそうになったら、怒りの対象物から遠ざかるというのも良いでしょう。
こうやって少しずつ嫌な部分を無くしていくと、自分に自信が持てるようになります。
③:一度、親と向き合ってみる
ピーターパン症候群の原因は、親からの束縛や逆に親からの無関心などと言われています。
根本からピーターパン症候群である自分を何とかしたいと思うなら、一度親と向き合うことは避けて通れない道です。
いまだに親から束縛を受けている人は、一度親から離れましょう。
逆に親から相手にされず愛情を受けてこなかった人は、「さびしかった」という思いを親に伝え、それでも「私はあなたを許す」と宣言して「ありがとう」と伝えましょう。
とにかく、一度親子関係を動かさない限りは、自分のピーターパン症候群を解決することはできません。
親と向き合うのはしんどい作業ですが、やってみる価値はあります。
④:カウンセリングで考え方のズレを修正する
ピーターパン症候群は病気ではないため、医者に治療してもらうことはできません。
もちろん、適切な薬もありません。
ただ、カウンセリングを受けることはできます。
専門家によるカウンセリングを受けて、ちょっと世間とはずれている考え方を修正していくという作業をします。
一人で抱え込むとしんどいピーターパン症候群ですが、専門家の助けを得られれば、少し気持ちが楽になります。
自分の弱さを認めてピーターパン症候群から脱する!
今回はピーターパン症候群の特徴や原因、さらにどうしたらピーターパン症候群から抜け出せるのかということについてまとめました。
ピーターパン症候群は、人の性格の一部として認識されていますが、その特性を持っている本人は、生きづらさを抱えています。
本記事がピーターパン症候群に悩んでいる方の一助となりますように。
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