迎え舌とは?迎え舌の6つの原因と周囲からの印象&マナー違反の治し方
食事の際に気を付けなければならないマナーはさまざまなものがあります。 特に近年は、「ヌーハラ」や「クチャラー」といった、新しい用語が生まれるほど、食事に関するルールに厳しい目が向けられているのです。 この記事では、その中の一つ「迎え舌」について紹介します。 迎え舌とはどのようなものなのか、原因と治し方についても併せて紹介しているので、迎え舌が気になる方は参考にしてください。
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「迎え舌」とは?
何かを食べたり飲んだりするときは、普通であれば食品を口の中に運んでから咀嚼します。
迎え舌は、名前の通り舌で食品を受け止めて口の中へ持っていく、という食べ方です。
舌が知らないうちに出てしまう、それを迎え舌と呼びます。
口より先に舌が食品を迎えに行く形になるので、「迎え」と呼称されるのです。
こういった食べ方は、犬や猫といった動物によく見られるもので、人は舌を出さずとも飲食ができる体の仕組みになっています。
迎え舌で何かを食べている様子は、周囲に対していい印象を持たれません。
迎え舌になる原因
人は舌を口の外に出さなくても、飲食可能な体の作りになっています。
迎え舌になってしまうのには、いくつかの要因があるので、気になる方は以下を参考にしてみてください。
- 顎の発育不足
- 歯並びの悪さ
- 一口が多い
- 食品の掬い方が悪い
- 舌の筋力不足
- しつけの不足
原因①:顎の発育不足
幼少期に柔らかいものを食べ過ぎて、顎が十分に発育せず成長してしまい、迎え舌になるパターンは多いです。
また、成長してから柔らかいものばかり選んでいると、顎が退化して迎え舌になってしまう人も居ます。
幼少期の食品は、親がコントロールしなければなりません。
成長してからは、普段の食生活は体や健康に大きく関わってくる、ということを念頭に置いてください。
原因②:歯並びの悪さ
歯並びの悪さも、迎え舌になる要因と考えられています。
歯並びが悪いとうまく食品が噛めなくなり、それを補うために舌が前に飛び出してしまうのです。
歯並びの悪さは遺伝によるところが大きいですが、小さい頃から正しい食事方法を身につけていれば、迎え舌は防げます。
近年では矯正技術が大きく発展しているので、歯並びが悪い子どもはなるべく早めに矯正を受けさせましょう。
原因③:一口が多い
口に入れる一回の量が多いと、迎え舌を引き起こしやすいです。
口の周りを汚さず、なおかつ食品を一気に口の中へ運ぶために、舌で先に食品を受け止める、という形になります。
まず、自分の一口を見直してみましょう。
もし量が多かった場合、気が付かないうちに舌が出ている可能性は高いです。
原因④:食品の掬い方が悪い
掬い方が悪いと、零さず口まで運ばなければという気持ちが先行して、知らず知らずのうちに舌が口の外に出てしまいます。
掬い方は箸の使い方、フォークやスプーンの正しい使い方といった、他のマナーにも影響が出てくるので、注意が必要です。
「何だか食べにくいな」と思ったら、食器類の使い方が悪く食品をうまく掬えていないかもしれません。
すると、自然と舌が口の外に出てしまうので、まずは食器類の正しい使い方を学びましょう。
原因⑤:舌の筋力不足
舌を動かしているのは、身体の他の部分と同じ筋肉です。
筋肉不足になると体がたるむように、舌も筋力が低下すると緩んだ状態になります。
緩んだ舌は口の構造上、自然に前へ押し出されてしまい、これが迎え舌を引き起こしてしまうのです。
舌の筋力はよく噛むことで鍛えられるので、毎日の食事を見直しきちんと噛むように習慣付けましょう。
原因⑥:しつけの不足
飲食の仕方は親のしつけにより大きく影響が出てきます。
小さな頃からの習慣は大人になっても知らないうちに表れてくるもので、特に食事の仕方は幼い頃の習慣やしつけが分かりやすく出てくるものです。
親が正しい食事の仕方をしつけなければ、子どもは自分が食べやすい方法で食べる習慣が身につきます。
一度身についた習慣は改善するのが難しく、気が付いたら口の外に舌が出ていた、という事例は少なくありません。
特に、幼少期は口周りが未発達なので、迎え舌を引き起こしやすいです。
食事のしつけは正しく行ってください。
迎え舌の人の心理。
迎え舌は相手に対してあまりいい印象を与えません。
では、当の本人はどんな心境なのでしょうか。
- 悪い印象を与えているのに気付いていない
- 知らず知らず
- リラックスして飲食をしている
- 美味しそうに見せるためにわざと
心理①:悪い印象を与えているのに気付いていない
そもそも、自分の食べ方が周囲に悪印象を与えているのに気付いていないパターンもあります。
舌を口の外に出す食べ方は悪印象、といった価値観は国内で強く言われているもので、海外文化に触れてきた方や帰国子女の方などは、悪印象になるとは想像もしていない、というケースもあるのです。
また、近年食事に関するマナーも多様化しており、「迎え舌」という単語を知らない人も増えています。
このため、口の外に舌を出して食べるのは普通、という人も徐々に増えているパターンもあり得ます。
心理②:知らず知らず
無意識のうちに口の外に舌を出している人は多いです。
顎や舌の筋力不足などが要因で、食品を零さないように舌を使うのが、かえって周囲にネガティブな印象を与えているのに気付いていないのでしょう。
無意識のうちに口の外に舌が出ている人に対しては、「迎え舌になっていますよ」と伝えても、改善させるのは難しいです。
まずは自分の食事風景を客観的に見て、舌で食品を受け止めない意識作りから始めましょう。
心理③:リラックスして飲食をしている
舌を口の外に出している状態は、リラックスしている状態と言えます。
リラックスしているがゆえに口周りの力が抜けてしまい、つい口の外に舌が出てしまったというパターンも。
日本では美しく飲食するのに重点を置いているので、多種多様なマナーのなか、緊張して飲食をする場面もあります。
緊張する場面から解放されて、心から食事を楽しめるリラックス状態は、ある意味では好意的なことなのかもしれません。
ただ、相手によっては舌を出す行為は悪印象に受け取られる恐れもあるので、他人と会食する際は気を付けましょう。
心理④:美味しそうに見せるためにわざと
食レポなどテレビでの飲食シーンで、美味しそうに見せるための演出としてわざと口の外にに舌を出す人が居ます。
このような方は、わざと周囲に悪印象を与えたい、と思ってやっているわけではありません。
しかし、テレビといった不特定多数の人が目にする媒体において、美味しそうに見せる演出だったはずが多くの人に「不愉快だ」という印象に。
また、友達や身内ならともかく、タレントに直接文句は言えないので、見たくない人はこちらが意識して避ける必要があります。
この記事を見て、美味しそうに見せるためにわざと口の外に舌を出して飲食をしている人は、かえって逆効果になる可能性が高いので、止めておくことをおすすめします。
迎え舌は食事マナーに違反する?
迎え舌はマナーに反するか、という問題に関しては、はっきりと「そうだ」と断言できません。
ただ、美しく飲食をする文化が根付く日本国内において、口の外に舌を出す行為はマナーに反する、と考える方は多く居ます。
近年でも、人気アイドルが迎え舌をしてネット上で話題となりました。
話題になるのは、それだけ多くの人が下を出す行為を「嫌なもの」と感じたと捉えられます。
また、前述の通り、迎え舌は知らず知らずのうちに行っているパターンも少なくありません。
マナーに反する、と責めるのではなく、嫌だなと思ったらやんわりと伝えましょう。
自分が嫌だと感じたからと言ってあまり激しく攻め立てるのは、トラブルの元になります。
迎え舌の人が与える印象
舌を口の外出す行為が与えるイメージは、ほとんどがねがぃてぶな内容です。
ここでは、具体的にどんな印象を周囲に与えるのか、3つのパターンで紹介します。
- 下品
- 気持ち悪い
- 食事の仕方が汚い
印象①:下品
迎え舌に対して、多くの方が抱く感想が「下品」という内容。
先述にも記載しましたが、口の外に舌を出すのは犬や猫の食べ方と一緒です。
人間は舌を出さなくても飲食できる体の構造になっています。
迎え舌をせず飲食をする方が大多数の中で、舌を口の外に出して飲食するのは、作法が身についていない下品な人、といったネガティブなイメージを与えてしまうのです。
いくら見た目をきれいにしていても、食べ方で下品と思わせてしまえば周囲に与える印象は一気にマイナスへと変化します。
そのくらい、日本人は食事に関して厳しい価値観を持っているのです。
印象②:気持ち悪い
舌は普段見えない体の一部で、わざわざ出して見せる様子が気持ち悪い、と感じる人は多く居ます。
特に、迎え舌は飲食をしている口の中が丸見え状態になるので、余計に気持ち悪いと思うのでしょう。
会食の席で相手を不愉快にさせるのは失礼にあたります。
迎え舌はそのようなネガティブなイメージにさせる食べ方かもしれない、ということを知っておきましょう。
印象③:食事の仕方が汚い
食品を先に舌で受け止めることで、口の周りを汚さずキレイに食べているつもりでも、舌が見えるだけで食事の仕方が汚いというネガティブなイメージになってしまう場合も。
また、口の外に舌を出して飲食している人は少数で、大多数の人は口で食品を受け止めて食べているので、自分の知らない変わった食べ方=汚い、と考える人も居るのです。
食べ方の作法の仕方は個人の家庭の事情、幼少期のしつけの仕方が垣間見えます。
口の外に舌を出す迎え舌は、ネガティブなイメージを与える食べ方なので、子どもがやっていたら注意して矯正するのが普通です。
大人になっても口の外に舌を出しながら食べている人は、しつけがなっていない、食事の仕方が汚い人というマイナスイメージを与えてしまいます。
迎え舌を治す方法
迎え舌を治すにはいくつかの方法があります。
治したいという方は、以下の4つを参考にしてみてください。
- 食器の使い方を見直す
- 自分の食事風景を撮影する
- よく噛んで食べる
- 一口の量を減らす
方法①:食器の使い方を見直す
箸やスプーン、フォークなど、食品を掬う食器の使い方を見直すだけでも、迎え舌の矯正が可能です。
正しい食器の使い方をすれば、わざわざ舌で食品を受け取らなくても、口の中へきれいに入れることができます。
特に箸の使い方はしっかりとした決まりがあり、正しく使うのは難しい場合も。
動画や画像を参考にして、まずは普段知らず知らずのうちに行っている食器の使い方を見直しましょう。
方法②:自分の食事風景を撮影する
「口の外に舌が出ているよ」と指摘されても、自分ではよく分からない、という人も居ます。
そんな場合は、自分の食事風景を撮影するのが最も効果的です。
普段は見ることができない自分の食事風景を、第三者目線で撮影することで、どんな食べ方をしているか一目瞭然で分かります。
まずは自分の作法がどのようなものなのか、動画を撮影してチェックしてみましょう。
方法③:よく噛んで食べる
口の外に舌が出てしまう要因に、顎と舌の筋力不足が挙げられます。
顎と舌は体の他の部位のように筋トレで鍛えるのではなく、毎日の食事で意識して動かすことで鍛えられる部分です。
最も効果的な方法が、よく噛んで食べるという基本的なもの。
何回も咀嚼すれば顎と舌は自然と鍛えることができ、迎え舌を矯正できます。
よく噛んで食べると満腹中枢が満たされ、ダイエット効果や消化促進など嬉しい効果も。
毎日の食事でできる簡単な方法なので、まずはよく噛んで食べることを意識しましょう。
方法④:一口の量を減らす
一口の量が多くてうまく口に入らず、舌で食品を受け止めてしまうという事例も多め。
この場合の改善方法は簡単で、一口の量を減らすだけで迎え舌を矯正できます。
ただし、毎回の食事で一口の量を自然と少なくする習慣付けをしなければなりません。
最初のうちは忘れてしまいがちなので、頑張って量を減らすように意識して食事をしましょう。
迎え舌のほかに気をつけたい食事マナー
迎え舌以外にも、日本には気を付けたい食事の作法があります。
その中でも特に気を付けたい3つのマナーをピックアップしたので、当てはまっていないか確認してみましょう。
マナー①:咀嚼音
相手を不快にする可能性が高いのが、飲食の際の咀嚼音です。
特に、口を開けて飲食をしている人は、「クチャラー」と呼ばれます。
ものを噛んでいるときのくちゃくちゃとした音を指した造語で、使用されるのはもっぱら相手の食事作法を批判するときです。
食事の仕方だけでなく、聞こえてくる音も周囲を不快にさせるので、注意しましょう。
マナー②:箸の持ち方
日本人の多くが特に気にする食事の作法です。
作法だけでなく、箸は正しい持ち方をすることで食事をスムーズに進められます。
正しい持ち方としては、まず橋の上から3分の1くらいの場所に、親指と人差し指、中指を置きます。
親指と人差し指の付け根で下の箸を挟んで、上の箸は人差し指と中指で挟みましょう。
下の箸は動かさず、上の箸を動かして食事をします。
正しい持ち方は迎え舌の矯正にもつながるので、ぜひ身に付けてください。
マナー③:食事中のよそ見
食事中のよそ見は一緒に食べている相手だけでなく、料理を作ってくれた人に対しても失礼です。
特に、近年はスマートフォンを見ながら飲食をするなど、よそ見の食事をする人が増加傾向にあると言えます。
どの国のどの食事でも、スマートフォンを見ながらの食事は相手にいい印象を与えません。
テーブルに着いたら目の前の料理に集中して、しっかり味わうように心がけましょう。
迎え舌になる原因を知ってきちんと治そう
迎え舌になってしまうのは、明確な要因があります。
それぞれ対処法は異なるので、まずは自分が何故迎え舌になってしまったのか、探ることから始めましょう。
原因が分かれば迎え舌は改善できます。
ただし、改善方法のほとんどは毎日の食事を意識することから始まるので、知らず知らずのうちに行えるように頑張りましょう。
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