公私混同の意味とは?公私混同する人の特徴&職場で公私混同する人への対処法
公私混同する人は少なからず職場やプライベートにいることでしょう。 しかし、公私混同も酷くなると職場の雰囲気が悪くなったり、人間関係にトラブルが発生したりします。 そこで、公私混同について理解しましょう。 公私混同してしまうタイプとはどんな人なのか、またそうなった時にどのように対処したら良いのかを見ていきましょう。
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「公私混同」の意味とは?
意味
公私混同の「公」とは公(おおやけ)の場という意味で、社会において職場や学校のことを指します。
「私」とはプライベートの場所、自宅などを意味します。
公と私は、それぞれに応じた振る舞い方が必要とされるでしょう。
しかし、その区別が出来ず、混同した振る舞いをすることです。
特に、職場が最も公私混同が起こりやすいでしょう。
例えば、職場にプライベートなこと、つまり、恋愛や趣味、家庭の事を持ちこんだことによって、業務に支障をきたしたり、悪影響を及ぼしたりするようなことです。
「公私混合」との違い
公私混同と似たような意味合いの言葉に「公私混合」という言葉。
これは、公の物と私物を一緒に混ぜて置いてあることを言います。
使用している人以外は区別が出来ない状態です。
公私混同は公の物と私物を区別しなくてはならないのに、同じものとして扱ってしまう事です。
公私混同してしまう人の特徴
公私混同しやすい人とはどうのようなタイプなのかを見ていきます。
- 悪い事だという認識がない
- 切り替えができない
- バランスが取れていない
- 自己中心的な性格
- 面倒見が良い
- 注意する人がいない
- 特別な感情を持ちやすい
- 社会人としての自覚がない
- 人との境界線が曖昧
- 裏表がない
具体的に見ていきましょう。
特徴①:悪い事だという認識がない
公私混同する人はそれ自体悪い事だと思っていません。
それどころか、良い事をしているとさえ思っている人もいます。
では、なぜ悪いことの認識がないのでしょうか。
例えば、休日出勤の日に小さい子供を職場に連れてきたとします。
他に休日出勤してきた人は、小さい子供がいれば無視するわけにはいかず面倒をみることになるでしょう。
しかし、迷惑を掛けていると考えず、子供と遊んで楽しんでいると思ってしまうような認識の違いから公私混同が起きています。
特徴②:切り替えができない
仕事は仕事、プライベートはプライベートと切り替えが出来ない人です。
つまり、気持ちの切り替えが下手なのでしょう。
そういう人は、恋愛していて失恋すると、その落ち込んだ気持ちをいつまでも引きずって、職場でもため息ばかりついているでしょう。
公私混同ではない人は気持ち的には悲しいですが、仕事をしている時の方が忘れられると考えて、切り替えが出来るのです。
特徴③:バランスが取れていない
仕事や趣味、家庭など、バランスが崩れている人です。
どこかに重点を置いた生活をしてしまうと、それが全てになってしまいます。
すなわち、仕事にウェイトを置いている人は、家庭に仕事を持ちこんでしまいます。
仕事を家に持ち帰って、家庭を顧みない、休日も全て仕事の付き合いにあてるなどです。
全てのバランスが均等であれば、力の入れ方も同じになるので偏った行動はしないでしょう。
しかし、ひとつに注力してしまうことで、他の事は犠牲にしても良いと思ってしまうのです。
特徴④:自己中心的な性格
我儘で自分の事ばかり考えてしまう人です。
そのため、自分さえ良ければ良い、自分が得したい、自分が優位に立ちたいと考えています。
そういう人は、利用できるものは利用しないと損と思っています。
職場にあるものは自分の物、職場にいる人で利用できる人はするという考えでしょう。
特徴⑤:面倒見が良い
愛想が良くて、面倒見が良い人が多いでしょう。
そのため、職場の人間とフレンドリーに付き合おうとします。
また、コミュニケーション能力も高いので、相手が気を遣うこともなく親しい関係を築けます。
しかし、それがエスカレートして公私混同してしまうのでしょう。
休みの日にイベントを企画して参加を促したり、飲み会を断ると付き合いが悪いと言ったりします。
かといって、それは強制するつもりは一切なく純粋に皆で仲良くしようとしているだけです。
特徴⑥:注意する人がいない
職場の立場が偉くなっている人です。
なぜなら、公私混同しても誰も注意が出来ないからでしょう。
部下が上司に「公私混同じゃないですか」と言いにくいですし、偉い人がしていてもそういうものなのかなと納得してしまうからです。
また、注意されないことで悪いという意識も薄れてしまうのでエスカレートしてしまうこともあるでしょう。
特徴⑦:特別な感情を持ちやすい
職場の人を好きになる人、人の好き嫌いが激しい人です。
好き嫌いが激しいと公平に人を扱う事が出来ません。
そうなると、気に入った部下は面倒をみるけど、気に入らない部下には激しく怒るなど不公平な扱いになってしまいます。
また、職場恋愛をした時に、その人の評価を上司として査定する時に色をつけるようなことも出てくるでしょう。
特徴⑧:社会人としての自覚がない
学生気分が抜けず社会人として自覚がない人です。
今まで許されていたことをそのまま社会にも持ち込んでいるのでしょう。
例えば、授業中におしゃべりしていたのをそのまま仕事場でもすることです。
しかし、学校では自分が授業に遅れるだけですが、仕事場でいつまでもおしゃべりしていると、仕事の効率も悪くなって業績にも関わってきます。
それが理解できない=公私混同でしょう。
特徴⑨:人との境界線が曖昧
それぞれの立場を理解できずに、関係が曖昧になってしまう人です。
具体的には、アパレルショップで働いていたとします。
そこにお客さんがやってきてフランクに話しかけるのは良いですが、ついついプライベートなことまで聞いてしまうような人です。
立場的には立ち入るべきではないと考えるのですが、そこの境界線がわからなくなってしまうのでしょう。
その態度は人によって馴れ馴れしい、図々しいと感じてしまうのです。
特徴⑩: 裏表がない
人として裏表がない人が多いでしょう。
素直に行動していたら、知らないうちに公私混同になっていたというタイプです。
こう言う人は頼まれたらノーと言えない、力になれることはなってあげたいと思っています。
また、何かトラブルがあった時には皆で助ければいいと考えます。
そのため、何かしてやろう、得してやろうという気持ちはありません。
職場で公私混同してしまう人の行動
具体的な公私混同の行動を見ていきます。
- 職場にプライベートを持ちこむ
- 職場恋愛を公にする
- えこひいきする
- 職場での待遇をプライベートに求める
- 出張先に家族を連れていく
- 会社の備品を業務以外で使う
具体的に見ていきましょう。
行動①:職場にプライベートを持ちこむ
プライベートを切り離せずに、職場に様々なものを持ちこんでしまいます。
そのため、プライベートが上手く行かないと部下に当たり散らす、プライベートで嫌な事があると一日中機嫌が悪いなどです。
職場の人にとっては、どうして機嫌が悪いのかがわからないので、付き合いづらいと感じるでしょう。
また、プライベートが充実していないと、いつまでも職場にいて、部下が帰りにくいという状況にもなってしまいます。
行動②:職場恋愛を公にする
職場恋愛をした時に、それを公表するでしょう。
しかし、公表されたとしても、それを聞かされた人にとっては迷惑な話です。
しかも、本人は、自分達の幸せを発表して何が悪いと思っています。
職場で交際をオープンにしても、何一つ会社にとって有益なことはありません。
むしろ、周囲の人が気を遣うだけです。
その上、別れたりした時には、更に対応に困るでしょう。
そういう事が予測できないところが公私混同の要因です。
行動③:えこひいきする
部下を扱う立場になった時にえこひいきします。
自分の感情で部下の評価をつけたり、同じ失敗したとしても、気に入らない部下には激しい叱責をしたりします。
また、職場の配置換えの時にも、自分の言う事を聞いてくれる部下だけを集めようとするでしょう。
そのため、能力や適材適所を考えずに人事を行うため、会社としてはマイナスです。
しかし、周囲はイエスマンばかりなので職権乱用して、反抗するものを排除していきます。
行動④:職場での待遇をプライベートに求める
職場で大勢の部下を使っていると、部下は自分の為に一生懸命動いてくれるでしょう。
そういった立場の人が職場を離れても同じような態度で過ごしてしまいます。
つまり、やってもらって当たり前、自分の言う事を聞いて当たり前と考えて、そのままプライベートでも横柄な態度をとるようなことです。
飲食店で店員さんに偉そうにしたり、家庭で横柄な態度を奥さんに取ったりします。
そして、それに文句を言うと途端に機嫌が悪くなるでしょう。
行動⑤:出張先に家族を連れていく
公私混同も酷くなると出張先にまで家族を連れてくるようになります。
会社の経費でとったホテルに泊めたり、同じタクシーに乗せたりと、誰も損をしていないからいいじゃないと考えるのです。
また、政治家が海外視察という名目で、海外旅行を楽しむようなことも公私混同です。
行動⑥:会社の備品を業務以外で使う
職場の備品を持って帰ったり、必要以上に備品を使ったりするでしょう。
具体的には、プライベートの書類を会社のコピー機で何十枚もコピーするようなことです。
小さなことなので、大きな損害はないと考える人もいますが、その小さいことも積み重なることによって大きな損失になるでしょう。
また、備品や会社の私物を持って帰ると言う行為は横領にもなるので気をつけましょう。
公私混同してしまう人への対処法
公私混同する人との付き合い方を見ていきます。
- 毅然とした態度を取る
- 一定の距離を保つ
- プライベートに干渉しない
- 第三者へ相談する
- ルールを作る
- 証拠を残しておく
具体的に見ていきましょう。
対処法①:毅然とした態度を取る
はっきりと自分の態度で示すようにしましょう。
プライベートにズカズカ入ってこられた場合は「休日は家族と過ごします」「今から恋人とデートです」はっきり伝えましょう。
そこで曖昧な態度を取ってしまうと相手も気付かず何度でも同じことをしてこようとします。
そのため、毅然とした態度をすると自分が間違っていると気付いてくれるかも知れません。
対処法②:一定の距離を保つ
公私混同する人とは一定の距離を取るようにします。
相手は良かれと思ってしていることもあります。
そのため、仲良くなった人に対してしてしまう傾向があるのです。
逆に考えると、それほど仲の良くない人にはそういう考えがないので、普段から仲良くなり過ぎないようにすればよいのです。
当たり障りのない会話をして、プライベートまで付き合わないようにしましょう。
対処法③:プライベートに干渉しない
公私混同する人は職場とプライベートのボーダーラインがわからなくなっています。
そのため、相手のプライベートには首を突っ込まないようにします。
例えば、仕事が休みの日に家でご飯を食べようと誘われても、やんわりと断るようにしましょう。
また、プライベートの話しを詳しく聞いたり、自分のプライベートの話をしたりしないようにします。
対処法④:第三者へ相談する
上司の公私混同は仕事に支障をきたしている恐れがあります。
また、正当に評価されず、今後の仕事にも影響するでしょう。
そういう時には、別の第三者に相談するようにしましょう。
できれば、その上司よりも上の役職の人にします。
それでも状況が変わらないなら、更に上の者に諦めずに相談するようにしましょう。
また、他にも同じように公私混同する上司に困っている同僚がいるならば、一緒に訴えるようにすると効果的です。
対処法⑤:ルールを作る
自分なりのルールを作って判断しましょう。
これは公私混同なのか迷っていては対応に困ってしまいます。
そこで、これを言われたら、されたら公私混同と決めておけば、それに当てはまる場合にしっかりノーと言えるでしょう。
対処法⑥:証拠を残しておく
職場で公私混同する人に困っている場合は、その証拠を残しておくのが良いでしょう。
例えば、会社の備品を持って帰っているならば、いつ、何を、いくつ持ち帰ったかを記しておきます。
また、理不尽な態度を取られたらそれも全て書き留めておきましょう。
そして、公私混同するような発言が多い場合は録音などして残しておきます。
そうしておくことで、大きなトラブルに見舞われた時に、それを証拠として対抗することができます。
公私混同するのはいけないこと?
会社のトップに立つ人が公私混同すると会社の経営はうまくいかないと言われています。
なぜなら、公私混同とは会社よりも自分の私利私欲を優先すると言う事です。
そうなると、従業員よりも自分、顧客よりも自分、会社よりも自分を優先します。
それでは、業績は伸びませんし、会社のお金も自分の為に使ってしまうでしょう。
一般の企業でも公私混同する人がたくさんいれば、同じように会社の不利益が多くなってしまう事と同じなので公私混同=悪とされるのです。
職場で公私混同しない方法
どうすれば公私混同を防止できるのかを見ていきます。
- 職場の人と距離感を保つ
- 人の時間を奪わない
- オン、オフの切り替えをする
- プライベートを充実させる
- 職場に有益がどうか考える
- 自分の役目を切り替える
- 職場以外のコミュニティを作る
具体的に見ていきましょう。
方法①:職場の人と距離感を保つ
公私混同してしまう人は、フレンドリーで職場の人と距離が近い人が多いでしょう。
そのため、職場の人とは親密になり過ぎないようにします。
そうすれば、プライベートに踏み込むこともないですし、私的感情も湧かなくなります。
そして、一歩引いた関係性を保つことで仕事の人間関係はここだけのものと認識し始めるでしょう。
方法②:人の時間を奪わない
公私混同とは相手に迷惑を掛けているという意識が欠けている行為です。
休みの日に食事会をすることもわざわざ企画して、誘ってあげているという考えでしょう。
しかし、それを他人の時間を奪っていると考えましょう。
そう考えることで、貴重な時間を奪ってはいけない、時間に限りがあるから強制してはいけないと理解できます。
また、仕事中にネットゲームやスマホをする人は、会社の時間を奪っていると考えましょう。
その時間は会社側が給料も払っているので時間を奪っているのです。
方法③:オン、オフの切り替えをする
公私混同とは切り替えが上手くできないことが原因です。
そのため、切り替えをスムーズにする工夫が必要です。
例えば、仕事とプライベートの切り替えが出来ない人は、その間に何かワンクッション入れるようにします。
仕事帰りにジムに行く、習い事に行くなどすれば切り替えやすくなるでしょう。
方法④:プライベートを充実させる
プライベートに悩みがあれば職場にいても心が浸食されています。
そうならないように、プライベートの時間も充実させるように努力しましょう。
家族との時間を楽しむ、趣味を見つけるなど、負の感情を持ちこまないようにすることが大切です。
プライベートが充実すると、仕事にも張り合いが出ますし、仕事が全てではないと思えるようになり、混在して考えることもなくなります。
方法⑤:職場に有益がどうか考える
公私混同する人は職場に不利益を与えていることに気付いていません。
そのため、これは公私混同かと迷う事があれば会社にとってどうなのかを考えます。
そうすれば、備品を使ってしまう事は会社の経費を勝手に使うと言う事なのでダメだとわかるでしょう。
部下を自分の感情で評価を下げてしてしまう事は、その人の能力を潰してしまい会社としても損をします。
そうすると、自分の勤めている会社が損害を被るとなると公私混同しなくなるでしょう。
方法⑥:自分の役目を切り替える
職場で役職についている人が公私混同してしまうとその影響は大きくなります。
そのため、家庭では夫という役職であることを忘れないようにしましょう。
妻や子供はあなたの部下ではありません。
そして、自分の役目を全うするようにしましょう。
そのため、外で偉そうな態度になりそうな時には、自分はこの人にとってはただの一個人と考えます。
方法⑦:職場以外のコミュニティを作る
公私混同する人は、プライベートまで職場の人間関係を持ちこんでしまいます。
そのため、職場の人は職場の人と割り切って、新しい人間関係を作るようにします。
できれば、同じ趣味の人や習い事など、仕事に関係ないところで築くようにしましょう。
その人間関係が上手く行くと職場の人と付き合いを重要視することもなくなり公私混同もなくなります。
公私混同は気付かないうちにやっている
公私混同は自覚がないままやっていることが多いでしょう。
職場のパソコンでプライベートなことをする、買い物したものを会社宛に配達する、仕事で使わないスマホを会社で充電するなど、小さなことですが公私混同をやってしまっているのです。
そのため、何気ない行動でも無意識にしないでしっかりと考えて行動し、公私混同しないようにしましょう。
そして、公私混同だと気付いたらすぐに改めるようにします。
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