「好きの反対は無関心」の意味とは？「好きの反対は嫌い」じゃない理由

「好きの反対は無関心」の語源

「好きの反対は無関心」の語源としてしばしば取り上げられるのがノーベル賞受賞者のマザー・テレサの言葉とされる「愛の反対は無関心」です。
しかし厳密に言えば「好きの反対は無関心」の語源とされるこの「愛の反対は無関心」はマザー・テレサの言葉ではありません。

同じくノーベル賞受賞者であり、ユダヤ人小説家のエリ・ヴィーゼルが述べたとされる言葉が語源であり、マザー・テレサの言葉として流布されているのは誤りのようです。

「好きの反対は無関心」の意味

では、「好きの反対は無関心」とはどういった意味で使われているのでしょうか。
これは語源である「愛の反対は無関心」に似た意味として使われており、「対象を好きでいるのなら、その一挙手一投足に関心があって当たり前だが好きではないのならば、関心があるはずがない」といった意味合いで使われているようです。

「好きの反対は無関心」である理由

では、「好きの反対は無関心」である理由とは何なのでしょうか？
以下の4つの理由をご紹介します。

1. 好きなら関心があって当たり前
2. 自分のことより相手のことが優先のはず
3. 気配りがないのは存在しないのと同じ
4. 自分のモノという意識がない

理由①：好きなら関心があって当たり前

「好きの反対は無関心」と言う言葉が指す通り、好きなら相手のことが知りたい、知れば知るほどもっと知りたくなるのが当然です。
逆に言えば、好きでもなんでもない相手のことは全く興味も関心もないと言うのと同じこと。

無関心であるということは好きという感情が全くない、すなわち嫌いという感情の近似値と言えるのです。

理由②：自分のことより相手のことが優先のはず

相手のことを憎からず思っているのであれば地震や台風など思いがけないアクシデントに見舞われた時には自分のことより相手がどうしているか気になったりするものです。
しかし自分が好意を寄せていない場合などは話題に上るまで相手のことを忘れていることも珍しくはありません。

理由③：気配りがないのは存在しないのと同じ

例えば職場の同僚2人が同じようににわか雨に降られて帰社してきた場合、濡れた服を気遣ったり、身体を冷やさないように熱い飲み物を勧めるといった行動が自然に出る相手に対しては少なからず相手に好意を持っていると言う意味になります。
それに対して「大丈夫？」とうわべだけの言葉をかけただけでスルーして平気な相手に対しては相手の身になって考えることを放棄しているのと同じ。

気配りできない、すなわち相手の立場に立とうとまで思わない相手のことは眼中にないのと同じなのです。

理由④：自分のモノという意識がない

相手が人間でなくモノであったとしても、自分の好きなモノであればそれについて知りたいと思うもの。
好きな映画やコミック、スポーツチームのことを調べたり関連グッズを買ったりするのはそうした心理からの行動に他なりません。

しかし自分が関心がない、すなわち何とも思っていないモノであれば自分から動いて相手のことを知ろうとは思いません。
それは自分の好きなモノ以外に対しては自分のモノという意識がなく、関心を払おうという気がないからなのです。

「好きの反対は嫌い」ではなく「好きの反対は無関心」なのはなぜ？

「嫌い」という行動の示す意味

嫌いという意思を示す為の行動は相手を避けたり、疎んじたり、最終的には傷つけても構わないという非常に激しい感情の揺れを伴った行動です。
自分が嫌いと思う相手には好かれたくないし、自分のことをどう思われてもまったく気にしない**という徹底した拒絶反応がある状態と言えるでしょう。

「嫌」という字の意味

「嫌」という漢字はそもそも女性が水田の稲に手をかけている姿を成り立ちとしています。
忙しく立ち働きながら手に持った稲穂を次々刈り取らなくてはいけないことから、心に2つも3つもわずらわしいことを抱えている状態を示すようになり、それが後にはうっとうしい、まぎらわしい、うとましい、といったネガティヴ感情を示すように変化したともされています。

「好きの反対は無関心」に違和感を感じる理由

では「好きの反対は無関心」という言葉に対してしっくりこない、違和感を感じるというのはどういう理由からなのでしょうか。
理由としては一般的に「好き」とセットで使われる対極の言葉が「嫌い」だからと言うことができます。

つまり「好きか嫌いかはっきりしてよ」と言うセリフのように、好きのベクトルの反対方向にあるべき言葉が嫌いである、と無意識に考えているため、「無関心」とセットで言われることに違和感があるのです。

「好きの反対は無関心」に違和感を感じたときに考えること

好きの反対を示すのは無関心だと言われて違和感を感じる、という時に考えるべきこととしては無意識下の行動と感情の連鎖です。
好きな相手に構って欲しいとちょっかいを出す子供がよくいますが、ああいった行動を「好きの反対は無関心」に当てはめて考えてみれば、自分が好きな相手に自分に関心を持ってもらいたいがためにしている行動と解釈することが出来ます。

すなわちほんの子供の頃から無意識のうちに相手に関心を持ってもらえない、無関心状態は「好き」の天敵と理解しているということなのです。

「好きの反対は無関心」と同じ意味の名言

「好きの反対は無関心」の言葉と同じ、あるいは似通った意味の名言としては夏目漱石の名作「三四郎｣の中に出てくる「可哀想だた惚れたってことよ」があります。
つまり相手のことが「可哀想だ、ふびんだ、どうにかしてやりたい」という同情を感じるということは、相手の身の上や気持ちが気になって仕方ないということ。

その状態を惚れた、すなわち好きだとするなら、その真逆である「可哀想とは思わないなら惚れていない、好きじゃない」ということになるのです。

「好きの反対は無関心」！別れが近付いているカップルの特徴

では「好きの反対は無関心」が示す別れが近いカップルの特徴とは何なのでしょうか？
以下の5つの特徴をご紹介します。

1. 相手のSNSをチェックしなくなる
2. 週末を共に過ごさない
3. お早うお休みメールがなくなる
4. 相手が合コンに参加しても気にならない
5. 約束をキャンセルされても深追いしない

特徴①：相手のSNSをチェックしなくなる

好きな相手の動向が気になるのは男女を問いません。
相手のインスタやツイッターなどのSNSアカウントを知っている場合は何か新しい投稿はないかと常時チェックしたくなるもの。

しかし週末や出張、長期休暇などある程度の期間、相手と顔を合わせない時間が続いても相手の様子を知ろうという気持ちが起こらないのは別れが近い証拠です。

特徴②：週末を共に過ごさない

熱愛期はもちろん、交際が安定している時でもお互いに関心があれば週末は一緒に過ごしたいと思うのが普通です。
しかし特段の用事がないとしても相手のために自分の余暇の時間を割こうという気持ちが湧いてこない場合や、相手と過ごす週末が楽しいと思えないようであれば、気持ちが冷めている予兆です。

特徴③：お早うおやすみメールがなくなる

一緒に暮らしていない場合などは「お早う」「おやすみ」メールやLINEが毎日のルーティンというカップルも多いようです。
特に出張や仕事の繁忙期などでしばらく会えない期間が続く際などは、相手の体調を気遣う意味でもちょっとしたやり取りを大切にするのも当たり前。

しかし「まあいいか」であったり「この次でいいよね」といった気持ちから、ついつい相手をケアする気持ちが薄れたり、ないがしろにしてしまうことが続くようであれば要注意。
自分でも意識していないうちに相手を｢自分の大切な人」と思う気持ちが揺らいでいるのかも知れません。

特徴④：相手が合コンに参加しても気にならない

いくら付き合いの為、とはいえ交際相手が合コンや街コンに参加すると知って平静でいられる人はあまりいません。
「数合わせで顔を出すだけだから」と言い訳されても「新しい誰かとの出会いがあったりしたらどうしよう」とやきもきしてしまうものです。

しかし参加するだけでなく自分に隠れてコソコソと出かけていたと知ってもなんとも思わないし何も感じないというのであれば、もしかすると相手の存在が自分の中にもう何の重みもない証拠かも知れません。

特徴⑤：約束をキャンセルされても深追いしない

前々から約束していたドライブやショッピングなどのデートや長期休暇の旅行を、理由が仕事であれ何であれドタキャンされて嬉しい人はいないハズ。
しかしそうした約束をドタキャンされてもあまりショックでないばかりか「むしろせいせいした感じがする」「理由なんかどうでもいい」と感じるようであれば2人の交際に黄色信号が点灯しているという証。

さらにドタキャンした相手からの謝罪や言い訳メールやLINEをチェックするのさえ面倒くさいと感じるようであれば、相手はどうであれ自分の方ではいつ別れてもかまわない状態と言えるかもしれません。

「好きの反対は無関心」とならないように気をつけよう

「好きの反対は無関心」という言葉は逆説的ではあるものの、恋愛の真実を表す言葉に他なりません。
交際している相手から自分のことに関心がないような振る舞いをされるようになったら、それはすなわち愛が冷めた証拠。

好きな相手から知らぬ間に無関心な態度を示されないように常に愛情をもって相手に接するようにしたいですね。