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「花言葉」とは?

もらった花束から別れの花言葉を持つ花がありショックを受ける

花言葉は、それぞれの花の特徴や様子から付けられた言葉です。
まつわるエピソードや神話、言い伝えなどからも花と結び合わせて付ける場合もあります。

誉め言葉などの嬉しいものから、別れなどの悲しいものまで、様々な花言葉があります。
全体的には良い意味でも、色別で付けられると別れなどのネガティブな意味の言葉が付いていることもあるので注意が必要です。

大切な人へのギフトに花束を贈る場合、別れなどの花言葉を知らずに好きな人に渡すとトラブルになることもあるため、事前に調べるといいでしょう。

別れにまつわる花言葉を持つ花【春夏】

庭園で別れの意味を持つ花言葉の花があるか考えてみる

春夏に咲く花のうち、別れの花言葉の意味を持つ物を紹介します。

  1. ハルジオン
  2. ミヤコワスレ
  3. ハハコグサ
  4. タンポポ
  5. ストロベリーキャンドル
  6. 月桂樹(葉)
  7. キンセンカ
  8. イチリンソウ
  9. 月下美人(クジャクサボテン)
  10. サンダーソニア
  11. スカビオサ
  12. ダリア
  13. ツユクサ
  14. ハス
  15. マリーゴールド(黄色)

それぞれの花言葉について、詳しい意味を紹介します。

春夏の花①:ハルジオン

ハルジオンは花言葉が「追想の愛」です。
亡くなってしまった人や、自分の元を去って別れてしまった人を愛しく思う気持ちを表しています。

ハルジオンが人の手入れがなく、荒れた家の庭でも、春に可憐な花を咲かせます。
つぼみが下向きになりうなだれた様子で咲く姿が、別れた人のことを偲んで咲くというように感じられたと言われています。

別れた人を想う花言葉が付けられたのでしょう。

春夏の花②:ミヤコワスレ

春に花を咲かせるミヤコワスレの花言葉は、「別れ」、「しばしの別れ」です。
ミヤコワスレには、順徳天皇のエピソードが知られています。

承久の乱で北条氏と敵対して敗走した順徳天皇が、佐渡に配流されました。
流された土地で紫色のミヤコワスレの花を見かけたことが、花の名前や花言葉が付くきっかけになりました。

可憐で品のある花の姿から、順徳天皇が別れを告げてきた京のことをしばしの時間忘れられ、気持ちが慰められたという話が伝えられています。

春夏の花③:ハハコグサ

ハハコグサは、4月~6月に花を咲かせます。
新芽を綿毛で包み込む様子から、お母さんが赤ちゃんを慈しんで大事にだっこする様子になぞらえて花の名前が付けられたと言われています。

花言葉の中に「忘れない」という言葉があります。
他に「永遠の愛」という花言葉もあることから、仕事や学業で故郷を離れ、別れた母から受けた優しさや恩を忘れないという意味合いがあるのかもしれません。

春夏の花④:タンポポ

タンポポは3月~4月に道ばたで黄色い可愛らしい花を咲かせます。
花言葉に「別離」というものがありますが、これは花を例えたものではありません。

タンポポは花を咲かせ終わると、種となる白い綿毛ができます。
風に飛ばされて今までの地に別れを告げ、遠くに行き花をその土地で育って花を咲かせることから来ています。

新しい場所で花咲くことを考えると、新たな活躍の場を求めたり、自立をしたりして今までの地から別れることになります。
成長するための前向きな別れであり、悲しい別れを示す花言葉ではないでしょう。

春夏の花⑤:ストロベリーキャンドル

ストロベリーキャンドルは別名「クリムゾンクローバー」・「ストロベリートーチ」などがあります。
花の形がイチゴのように見えて、ろうそくの炎を付けたように見えることから花の名前が付けられました。

花言葉は「私を思い出して」などがあります。
素朴な花の形で温かみを感じることから、幼なじみと別れる際に何か大変なことがあったときには自分に話して欲しいと話しかけているようにも感じられるでしょう。

春夏の花⑥:月桂樹(葉)

月桂樹の花は「栄光」や「勝利」などの花言葉があり、国際的なマラソン大会で優勝者に授与される月桂樹の冠でもおなじみです。
別れを表す花言葉は月桂樹の葉の方で、「死すとも変わらず」という意味があります。

ギリシア神話で太陽神のアポロンが、河の神の娘のニンフのダフネに恋をしたことが由来となっています。
アポロンの愛情を拒否し続け、逃げ切れなくなって、その場で月桂樹に姿を変えてしまいました。

片思いが実らず、ダフネとの別れを悲しんだアポロンが、月桂樹の葉で冠を作り、ダフネを一心に思い永遠に身に付け続けたということです。
花言葉の「死すとも変わらず」とは、死に別れても恋する思いは変わらないという意味で付けられました。

春夏の花⑦:キンセンカ

キンセンカは別名「冬知らず(フユシラズ)」や「長春花(チョウシュンカ)」という別名があるくらい、3月~6月の暖かな時期に長く開花します。
花言葉は「静かな思い」や「乙女の姿」という奥ゆかしいものもありますが、黄色やオレンジなどの明るい花の色から想像しにくい「別れの悲しみ」、「失望」などもあります。

キンセンカが天を仰いで開花する姿を、ギリシャ神話で太陽神アポロンに恋する水の精クリティの姿になぞらえていることから、花言葉が付きました。
アポロンに恋をしても振り向いてもらえず、叶わぬ恋に辛い思いをしていました。

片思いをして、空のアポロンだけをじっと見つめているうちに、花の姿に変わってしまったと言うことです。

春夏の花⑧:イチリンソウ

4月~5月頃に山あいで咲くイチリンソウには、「追憶」という花言葉があります。
人があまりいない場所でひっそりと咲き、すぐに花も葉も枯れてしまいあとかたがなくなってしまいます。

すぐに散る花を惜しむ気持ちで、別れた人を懐かしく想う「追憶」という花言葉が付いたのかもしれません。
別れた人へ偲ぶ思いと、楽しい過ぎ去りし日々の良い思い出に浸っているような雰囲気が感じられるでしょう。

春夏の花⑨:月下美人(クジャクサボテン)

月下美人は夜に花開き、夜が明けぬうちに花をしぼませます。
非常に短い開花時間でも、真っ白で非常に美しく、良い香りを漂わせて強く印象づけます。

花言葉は、盛りの短い豪華な花の姿になぞらえて、「つややかな美人」や「はかない夢」などがあります。
名残を惜しむような美しさで、一夜限りの別れを告げていきます。

春夏の花⑩:サンダーソニア

サンダーソニアには、様々な花言葉がありますが別れに関する言葉としては「望郷」があります。
この花は19世紀後半にサンダーソンという人に南アメリカで発見されました。

南アフリカでは出身地を出て新天地を求めて来た人が多く、サンダーソニアを見て別れてきた親しい人々を懐かしく感じ、出身地や故国に思いを馳せたということで、「望郷」という花言葉が付いたと言われています。
別れた寂しい思いもありますが、新しい土地で頑張ろうとする人々の前向きな思いを感じる花です。

春夏の花⑪:スカビオサ

スカビオサには「感じやすい」とか「未亡人」の花言葉があります。
「未亡人」は濃い紫色のスカビオサ限定で、紫の花の色が夫と死に別れた未亡人が身に付ける喪服の色合いに似ていることから付けられました。

「感じやすい」という花言葉は、一見別れにまつわるようには思えません。
しかし、由来はとても悲しいものです。

女性の医師が治療に訪れた羊飼いに片思いをしましたが、病気が治ると別の女性と結婚してしまいました。
悲しみのあまり死んでしまった医師に哀れみを感じて、神様がスカビオサの花に変えたと伝えられています。

片思いが実らずに亡くなった女性から「感じやすい」という言葉が付いたそうです。

春夏の花⑫:ダリア

ダリアは豪華で美しい花の姿から「華麗」や「気品」などの花言葉があります。
しかし、毛色が変わった花言葉に「移り気」という言葉があり、この言葉のみダリアを愛した女性について表していると言われています。

その女性とは、フランスの皇帝の最初の皇妃であったジョゼフィーヌのことを指しています。
ジョゼフィーヌは、とても美しく社交的な女性でしたが、性格は気まぐれで浮ついた所がある人でした。

ダリアが好きなジョゼフィーヌの性格になぞらえて、花言葉が付けられています。
ジョゼフィーヌは、ナポレオンと別れることになります。

ナポレオンが自分の血を引いた子供を熱望したのと、自らの権威付けに、オーストリアの若い皇女との結婚を望んだためです。
ナポレオンのことを思って、ジョゼフィーヌは自ら別れ、身を引いたと言われています。

春夏の花⑬:ツユクサ

7月に最盛期を迎えるツユクサの花言葉は、「懐かしい関係」、「恋の心変わり」です。
ツユクサは朝露が乾く間もなく午後になる前に花がしぼんでしまうことから、ツユクサ(露草)という名が付きました。

英語でもdayflower(日の出から日没までしか持たない一日花)という名が付けられています。
万葉集でもツユクサを題材とした歌が詠まれ、日本で古来から親しまれていた花と言えるでしょう。

万葉集でははかないことを表す象徴として、相手と別れてしまい実らぬ恋を詠んだ歌も含まれています。

春夏の花⑭:ハス

ハスは夏に水辺で花を咲かせる花です。
仏教を象徴する花なので、「神聖」のように気高さを思わせる花言葉もあります。

しかし、「離れゆく愛」という別れを表す切ない花言葉もあります。
何故、寂しい花言葉が付いているかというと、花の期間が短いからだと言われています。

開花して4日もすると散ってしまいます。
ただ散るだけでなく、1枚ずつ花芯から別れるように落ちていくので、少しずつ距離を置いて別れるような「離れゆく愛」という言葉が付いたものと考えられるでしょう。

春夏の花⑮:マリーゴールド(黄色)

マリーゴールドには良い意味と悪い意味の花言葉があります。
オレンジは良い意味の花言葉がありますが、黄色は悪い内容が多いようです。

黄色いマリーゴールドの花言葉に「別れの悲しみ」というものがあります。
この言葉は、キリストの刑死に関わっていて、マリーゴールドの鮮やかな黄色を、キリストを裏切ったユダの着ていた黄色い衣服に例えています。

キリストとの別れの原因を作ったユダと、花の色だけで同一視されるのは気の毒でしょう。

別れにまつわる花言葉を持つ花【秋冬の花】

花屋の店先で別れの意味がある花言葉の花があるか確認する

秋冬に咲く花の中で、別れの意味を持つ花言葉を持つ物を挙げます。

  1. 菊(黄色)
  2. シオン
  3. シュウメイギク
  4. チョコレートコスモス
  5. ネリネ(ダイヤモンドリリー)
  6. 彼岸花
  7. フジバカマ
  8. パンジー

それぞれの花言葉の意味を詳しく説明します。

秋冬の花①:菊(黄色)

秋の花としては、菊が代表的です。
花言葉は全体の花言葉も「高貴」で、赤や白などが良い意味を持っているにも関わらず、黄色い菊だけは「やぶれた恋」という花言葉が付いています。

せっかくお付き合いをしていても、結局は別れることになったという意味合いでしょう。
英語でも"slighted love"(軽んじられた恋)という意味があり、黄色は日本でも西洋でも悪い花言葉が付いているように思われます。

日本でも全般的に黄色はいいイメージが付かない場合があります。
西洋の場合は、前項で述べた通り、ユダの衣服の色という意味で、別れや裏切りを象徴する色としてとらえられていると思われます。

秋冬の花②:シオン

秋に花を咲かせるシオンには、「追憶」・「あなたを忘れない」・「遠くの人を想う」という花言葉があります。
今昔物語集に花言葉の由来となった話が載っています。

ある兄弟が親に死に別れて、兄は生活のために働き、弟は毎日シオンの花を持って、墓前にお供えしていました。
お墓の陰から弟の感心な様子を見ていた鬼が、弟に何か贈り物をしようとして、未来を見通せる力を授けます。

授かった力で暮らし向きが良くなり、兄弟で幸せになったという話です。
弟が親と別れても、ずっと忘れずに供え続けたシオンの花のエピソードが元になっています。

秋冬の花③:シュウメイギク

シュウメイギク(秋明菊)8月の終わりの晩夏から秋本番の11月までが見頃の秋の花です。
花言葉は「薄れゆく愛」・「褪せていく愛」で、別れが近いような非常に切ない意味を持っています。

半分日陰になっているじめじめした場所を好むせいか、暗い別れを予感させる花言葉が付いていると言われています。
可愛らしい花で人気なのですが、原産地の中国ではこの世の菊とは思えないという意味で「秋冥菊」という不吉な字が当てられたと言われています。

実を言うと、菊ではなくアネモネの仲間の品種です。
菊に似つかないのも当たり前でしょう。

秋冬の花④:チョコレートコスモス

チョコレートコスモスは、コスモスの仲間で、花の色と香りがチョコレートに似ています。
花言葉は、バレンタインデーにちなんだ「恋の思い出」もありますが、相手と別れてしまった「恋の終わり」という縁起でもない言葉もあります。

花の色が渋いブラウン系で落ち着いた色合いなので、恋愛を象徴するピンクや赤がさめてしまった色と考えられ、別れを象徴する花言葉になったのかもしれません。
開花時期は8月終わり頃~11月ですが、彼氏にプレゼントするときは、別れたいのかと誤解される恐れがあるので注意しましょう。

秋冬の花⑤:ネリネ(ダイヤモンドリリー)

ネリネは光が当たるとキラキラと花びらが光ることから「ダイヤモンドリリー」という別名も付いています。
美しい花ですが、花言葉は「また会う日を楽しみにしています」です。

ネリネの名ははギリシャ神話に出てくる、水の精ネレーイスから取られています。
ネレーイスは普段は海底で暮らしていて、なかなか陸に上がる時間がなかったと言うことです。

ネレーイスが外に出たのもつかの間、すぐに別れて海底に戻っていくことを想像してそのような花言葉ができたと思われます。

秋冬の花⑥:彼岸花

彼岸花は秋のお彼岸の頃に咲く花として知られています。
墓地に植えられ、赤い色が血液を想像させ、特徴ある花の形が針のような鋭さを感じさせること、球根に毒があることから、不吉なイメージがあります。

花言葉も「悲しき思い出」という、過去の悲しい別れや辛い思いをイメージさせます。
ただ、近年では花の形が美しいと評価する動きがあり、「情熱」などの花言葉もできています。

別れという陰のあるイメージから、少しずつ明るいものに変わってきているようです。

秋冬の花⑦:フジバカマ

フジバカマは秋の七草の1つで古来から日本で親しまれ、『源氏物語』や『徒然草』の中にも登場しています。
花言葉は「優しい思い出」や「あの日を思い出す」というものがあります。

フジバカマの葉は、乾燥させると桜餅の葉のようないい香りがします。
昔は匂い袋に入れてポプリのようにして持ち歩いたり、髪を洗うときに使ったりしたといわれています。

花言葉から察すると、フジバカマの香りをかいで同じ香りがしたとき、懐かしい別れた恋人を思い出したのかもしれませんし、とても良いことがあった日のことを思い出すようなこともあったのかもしれません。
別れたとしても、とても良い思い出を懐かしんでいるように思われます。

秋冬の花⑧:パンジー

パンジーは春の花のイメージが強いかもしれませんが、品種改良され耐寒性があるものが多く出回り、12月から咲き始めるパンジーが多くなりました。
パンジー全体の花言葉に「物思い」や「思い出」という意味があります。

背丈のわりに大きな花を咲かせるパンジーのうつむいている姿が物思いにふけったり、別れた人を思い出したりしているように見えることから付いたと言われています。

もう1つの花言葉に、「私を思ってください」というものがあります。
別れさせられて、離ればなれになった恋人の言葉です。

モデルになったのは、バレンタインデーの由縁となった聖バレンタインです。
聖バレンタインが投獄されて、別れた恋人に「私を思って忘れないでください」というメッセージと、パンジーの花を伝書鳩に託して渡したことからつけられたのだそうです。

ヨーロッパの風習にバレンタインデーにパンジーの花を贈り合う習慣があるのも、聖バレンタインにちなんだということです。

前向きな別れと悲しい別れの意味がある花言葉

綺麗な植物園にも別れの花言葉が付いた花があるのだろうと感慨にふける

一口に別れにまつわる花言葉とは言っても、自立するために必要な別れもあれば、恋にやぶれた悲しい別れや、大切な人とのお別れもあります。
また、色別で考えると別れとは全然違うポジティブな意味を持った花言葉が付いている場合もあります。

あまり神経質にならなくてもいいのですが、恋愛や結婚に関したことで花束を贈る時には、誤解されないように簡単に花言葉の確認をしてみましょう。

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noel編集部

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