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海外で裏ピースはタブー?

裏ピースする人

裏ピースとは何かご存知でしょうか?
普通のピースは、手のひらを相手側(自分とは反対側)に向けて出しますよね。

裏ピースは、手のひら側を自分に向けて出すピースなんですよ。
時には、自分の口元に当てたり、アゴのラインを挟むようにします。

この裏ピース、国によっては他人を蔑む行為の意味合いもあるんです。
こちらに何の悪気もないのにトラブルに巻き込まれてしまうこともあるので心してかかることが必要なんです。

このような裏ピースに限らず様々な手のポーズで写真を撮ってSNSにアップした光景はよく目にしますね。
国内では、普通に何でもない仕草でも海外では、全く想像もつかない含みを持つこともあるんです!

また、国内であっても、外国人が目にして不快に感じることもあるため、いろいろなハンドサインが持つ意味を知っておくのは大切なことですね。

海外で「裏ピース」が表す意味

裏ピース御法度のイギリス軍

では、海外で裏ピースはどのような意味合いなのでしょうか?

イギリス

イギリスでは、相手を侮辱する行為と見なされます。
なぜ、そうなったかを語るには13世紀まで歴史をさかのぼる必要があります。

当時フランスとイギリスは敵対関係にあり、イギリス兵は弓を武器とし、フランス軍の脅威でした。
そのためフランス兵がイギリス兵を捕らえると弓を使えなくするために2本の指を切り落としてしまっていたという説もあります。

それ以降、イギリスでは裏ピースで2本の指を見せつけ「切れるもんなら切ってみろ!」と人を挑発する際の仕草になり、目の前の人を蔑む意味合いを持つものとなったと言われています。

アメリカ

アメリカではイギリスに比べると、それほどの悪い印象は薄れるのですが、要注意であることは確かです。
アメリカと言えばヒップホップですが、そのヒップホップの世界では裏ピースは挑発的で卑猥な含みを持っています。

口の前でのピースは、アメリカでは女性器を舐める仕草を表します。
なので、女性が何気なく裏ピースをするのは、下品極まりないと思われてしまいますよ。

韓国

Kポップアイドルなどが、よく裏ピースをしているのを見かけるように、韓国で裏ピースは日本と同様に深い意味はないようです。
日本の若者同様、みんなが写真を撮るときの可愛い仕草として使い、インスタでもよく見かけますね。

オーストラリア

オーストラリアはイギリスの植民地であった関係上、イギリス文化の影響は無視できません。
裏ピースも、イギリス同様相手を挑発し辱める行為と受け止められます。

観光で訪れて、記念写真を撮る際などはうっかり裏ピースでアゴを挟んだりしないように気を付けてくださいね。

日本で裏ピースが流行ったきっかけ

裏ピースと青空

では、日本で裏ピースが流行ったきっかけは何なのでしょうか?
以下の3つにまとめてみました。

  1. プリクラの大流行
  2. テレビ
  3. ヒップホップやラッパーへの憧れ

きっかけ①:プリクラの大流行

1990年代から大流行したプリクラ、当時は「プリント倶楽部」という名称でした。
ゲーセンやショッピングセンターなどどこにでもありましたね。

安室奈美恵さんや小室哲哉さんの曲が流れコギャルがルーズソックスで闊歩していました。
当時、女子中高生は毎日のようにプリクラを撮って交換して「プリ帳」に貼って見せあっていましたね。

その頃のプリクラは現在のような加工の機能がなかったため、いかに可愛くみせるか工夫して裏ピースが生まれたのでしょう。
アゴのラインで構えることで、シュっとしたきれいな輪郭に見え、上目遣いで構えればみんなが可愛く感じるように撮れたんです。

小顔効果もあり、みんながこぞってそのやり方でプリクラを撮るようになり広まっていったのでしょう。

きっかけ②:テレビ

前述の「プリント倶楽部」ですが、最初は女性客の少ないゲームセンターなどを中心に置かれていたため、それほど人気ではありませんでした。
人気に火が付いたきっかけは、当時の男性アイドルグループのテレビ番組に登場したことからと言われています。

また、若者に人気のある芸能人や有名人などが、テレビを通して裏ピースを披露したことも日本で子供にまで浸透した原因でしょう。

きっかけ③:ヒップホップやラッパーへの憧れ

1990年代は、アメリカのヒップホップカルチャーが日本でも人気になりました。
外国人ラッパーが相手を挑発する時に裏ピースをしているのを見て、かっこいい仕草として日本の若者たちに受け止められ、マネをするように。

日本人ラッパーにも、かっこよく取り入れられるようになり、それに憧れる一般人にも浸透していったんですね。

日本で裏ピースを使う場面

裏ピースしないで撮影

では、日本で裏ピースを使うのはどのような場面でしょうか?
以下の2つの場面をご紹介します。

場面①:写真を撮るとき

今は、プリクラに限らず、写真を撮るとき全般に裏ピースは使われます。
自撮りしてインスタにアップして「いいね」をもらうためには、可愛く見せる必要がありますね。

アゴ下で裏ピースすることで、指で頬のお肉を隠せるのでシャープな口元になると言われています。
友達同士で数人で撮るときなどは、いかに自分を他の人よりも小顔に見せるかを競いますので、このポーズを使う大きな理由でしょう。

最近は1990年代のリバイバルブームなどがあり、裏ピースも返り咲いたのかもしれませんね。

場面②:コミュニケーションをとる時

何らかの仕草を他人に示してコミュニュケーションをとる場面は誰しもあることですよね。
例えば、物事がうまく行った時や試合に勝った時にはVサインを見せます。

それと同じように、裏ピースはコミュニュケーションの手段として、使われていますね。
相手を挑発したり蔑んだりという悪気が込められていることはなく、むしろフレンドリーな仕草として使っていることがほとんどでしょう。

裏ピース以外にも!海外で危険なハンドサイン

裏ピースもハンドサインのひとつ

日本では、全く問題のないものでも、海外では違う意味を持ち何気なく行うと危険な仕草もまだまだ沢山あるんです。

では、海外で危険な仕草には裏ピース以外ではどのようなものがあるのでしょうか?
以下の15個をご紹介します。

  1. サムズアップ(手を握った状態で親指を立てる)
  2. オッケー(親指と人差し指で丸を作る)
  3. デビルホーンズ(人差し指と小指を立てる)
  4. サムズダウン(手を握った状態で立てた親指を下に向ける)
  5. 小指を立てる
  6. 中指を立てる
  7. moutoza(相手に手のひらを向ける)
  8. ショッカー(薬指と親指を中に入れる)
  9. 親指、人差し指、小指を立てる
  10. air quotes(両手でピースをしてその指を曲げる)
  11. 手招き
  12. Crossed fingers(人差し指と中指をクロスさせる)
  13. Lサイン
  14. ピース(相手に手のひら側を向けたピース)
  15. 人差し指と中指の間に親指を挟んで握る

サイン①:サムズアップ(手を握った状態で親指を立てる)

これは「いいね」を表し、SNS上でもよく見かけるアイコンとしても知られていますよね。
「good!」と相手に示す際や、タクシーを止める合図としてもよく使われます。

このように日本や英語圏では肯定的な意味を持つサムズアップですが、中東や西アフリカ・南アメリカでは侮辱的な表現になるんです!
また、ヨーロッパやアジアの一部では、性的で猥褻な表現に当たるので注意が必要ですよ。

サイン②:オッケー(親指と人差し指で丸を作る)

日本では、「大丈夫!」「了解!」などの意味合いでごく普通に使われるOK。
タレントのローラがやるのでも有名ですよね。

このOKは、フランスでは「ゼロ→役立たず」「無能」の意味に。
ドイツでは「お尻の穴」の意味、トルコやブラジルでは陰部を表すんです。

サイン③:デビルホーンズ(人差し指と小指を立てる)

この仕草は「コルナ」や「デビルサイン」とも呼ばれ、地中海諸国では侮辱的な意味を持ちます。
弱い子ヤギの角を表現することで、相手を揶揄し侮辱する仕草になったんですね。

イタリアでは、パートナーの不貞を示唆するのに相手に突きつける時にも使われます。

サイン④:サムズダウン(手を握った状態で立てた親指を下に向ける)

サムズアップの逆向きで親指を下に向けたサムズダウンは、ブーイングとして使われますね。
「引っ込め~!」という罵倒のニュアンスもあり、海外では日本人が考えるよりもずっと過激で相手を侮辱する意味合いが強いんです。

闘技場での「敗者を殺せ!」という過激な成り立ちでもあるので、海外ではNGですね。

サイン⑤:小指を立てる

日本では、小指を立てる仕草はおじさんが女性を表すときに使われますね。
この仕草、中国では「無能者」を表し、イギリスでは男性の性器が小さいという意味で使われるんです。

サイン⑥:中指を立てる

英語では「the finger」とも呼ばれます。
「Fuck you(くたばれ、くそくらえ)」という侮蔑の表現で、テレビなどではモザイクがかかるほどなんですよ。

日本では、冗談や悪ふざけで済むのですが、海外ではたとえ冗談で行ったとしても生命が保証されない場合もあるので、本当に注意が必要です。
裏ピースよりも、もっと怖いですね。

サイン⑦:moutoza(相手に手のひらを向ける)

私たちが子供のころ、教室で「はい!」と先生に手のひらを見せて手を上げるのは、普通でしたし現在もそうしているのではないでしょうか。
「またね」や「やあ」などの日常の挨拶の際にも相手に手の平を向けて軽く手を上げますよね。

ですが、ギリシャだと大きく意味が変わってくるんです。
ギリシャでは、「くたばれ!」を意味する相手を蔑む表現に当たります。

昔、ギリシャでは罪人の顔に汚物や墨を手で塗っていたため、その行為を連想させ、相手に泥を塗る侮蔑の表現として使われるようになったと言われています。
ギリシャでこの仕草を見せることは危険行為とも言えますよ。

サイン⑧:ショッカー(薬指と親指を中に入れる)

主にイギリスで用いられる、性的な要素が強い強烈な侮蔑の表現です。
下品に思われるので使わないに越したことはないでしょう。

サイン⑨:親指、人差し指、小指を立てる

この仕草には「I love you 愛してる」という意味があります。
ですが、スペインとイタリアでは、あなたの恋人は浮気しているという意味もありますので、注意が必要です。

サイン⑩:air quotes(両手でピースをしてその指を曲げる)

アメリカのドラマや映画などで、会話中に両手でピースして指先をチョンチョンと曲げる動作を見たことありませんか?
皮肉を込める時や相手を揶揄する時に使うことが多いのですが、相手をバカにしてるようにも取られかねませんので、極力使わないほうが無難でしょう。

サイン⑪:手招き

日本では、「おいでおいで」と招き猫のように手招きしますね。
でも、アメリカでその仕草は「シッシッ!あっち行け」の意味になってしまいます。

日本の招き猫はアメリカ人から見れば「追い払い猫」になってしまうんですね。
アメリカ人が「おいでおいで」する時の仕草は、手のひらを上に向けて下から上に手を動かします。

サイン⑫:Crossed fingers(人差し指と中指をクロスさせる)

この仕草は魔女や悪魔祓いの仕草だったことから、英語圏では「Good luck 幸運を祈る」と同じような意味で気軽に使われています。
ですが、ベトナムでは卑猥な仕草とされていて、相手を蔑むことになってしまうので注意してくださいね。

サイン⑬:Lサイン

日本だと、L字を作る仕草は拳銃を意味しますよね。
けれども英語圏では、「loser(負け犬)」を意味し侮蔑の表現となりますので、くれぐれもやらないでください。

サイン⑭:ピース(相手に手のひら側を向けたピース)

日本やアメリカなど多くの国では「Victory(勝利)」を意味するVサインは、ピースサインと呼ばれ、勝利のアピールや平和を祈る肯定的な意味で使用されています。
第二次世界大戦中ドイツ占領下のヨーロッパでイギリスの首相が演説中にVサインを用いたことも。

しかし、ギリシャでは侮辱を表す仕草になるんです。
また、インドでは、「便をしたい!」という仕草になるのでピースして写真を撮っているとクスクス笑われますよ。

裏ピースではない、普通のピースだからどこでも大丈夫という訳ではないんですね。
アニメのキャラは、時にピースを横向きにする「横ピース」をしていますが深い意味はないでしょう。

サイン⑮:人差し指と中指の間に親指を挟んで握る

この仕草をトルコですれば卑猥な表現で相手を侮辱していると思われます。
ロシアでも、中指を立てる仕草「Fuck you(くたばれ)」と同じくらいの侮蔑の意味を持ちますので、危険ですね。

裏ピース以外でも国によって意味が違うことを認識しよう

裏ピースはしない女性

裏ピースについて海外での意味や、裏ピース以外の危険なハンドサインについてまとめてお伝えしました。
日本人として、ずっと日本で生活していると気が付かないことがあります。

世界は広いので、手の仕草ひとつ取ってもいろいろな意味があることがわかりましたね。
裏ピースだって、意味を知っていたら、やらない人も多いのではないでしょうか?

海外旅行に行った時だけではなく、日本国内にも外国から訪れる人が増えていますので、国によっていろいろな意味があることを認識しましょう。
相手が不快に思うことはしない方がいいですし、その気がないのに危険な目に合うなんて絶対に避けたいですよね!

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ライター
noel編集部

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