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「利害関係」とは?

利害関係が一致して取引を行う人たち

「利害」とは利益や損害のことで、利益は得をすること、損害は損をすることを意味します。
「関係」とは関わり合いのことです。

個人や複数、企業や団体など、全ての関わりを示します。
すなわち「利害関係」とは同じ物事において損をしたり、得をしたりする関わり合いということになります。
そして、関係を持つことでお互い影響を受けること
になるでしょう。

「利害関係者」とはどんな人を指すの?

利害関係を結ぶためにメリットを話す女性

利害関係者とは英語でステークホルダー(stakeholder)と言いビジネス用語として良く使われます。

ステークホルダーとは、企業や行政、NPOなど、直接的や間接的に利害関係を有する者を指します

具体的には、企業から見て従業員や消費者、そして、株主、得意先や仕入先、債権者、行政機関などです。

すなわち、会社というものは単独で成り立つものではなく、会社が大きくなれば従業員が必要で、物を売るときには消費者がいなくてはならないという意味です。

そのため、企業は様々な利害関係者と信頼関係を築きながら共にメリットを生み出していくのが大切な経営理念と言えるでしょう。

利害関係の一致が重要な理由

利害関係が一致した二人

仕事

生きていく中で最も多く見られる利害関係です。
仕事というものは全て利害関係で成り立っています。

企業で働く社員は働くことによって会社に利益をもたらします。
その利益があるからこそ、会社は社員に給料として賃金を支払う事ができるのです。

そうすることでお互いの利益が一致しているのです。
逆に、社員が不祥事を起こしたりすると、それらは会社の損害になります。

利益が減り損害賠償が発生してしまうと、社員全体の給料にも響くでしょう。
つまり、企業と従業員は利害関係が一致していないとうまくまわらないということです。

恋愛

恋愛に関しての利害関係とは恋人同士によるものでしょう。
恋人がいることでワクワクしたりドキドキしたり、心が躍り充実感が増すでしょう。

また、人を好きになると言う事は心を豊かにする作用もあり幸せを感じることができます。
つまり、それらは恋人がいることのメリット、つまり、利益です。

しかし、恋人がいることで悲しい思いをすることもあります。
浮気をされたり、傷つけられたりとデメリットも発生することでしょう。

しかし、恋人同士というのはそれらの利害関係を理解して付き合います。
すなわち、恋人も利害関係が一致していると言えるでしょう。

結婚

結婚するということは夫婦関係を築くと言う事。
この夫婦間にも利害関係は存在するでしょう。

例えば、夫は仕事をして収入を得ます。妻は、仕事をする夫を支えて仕事に集中できるように環境を整えます。

また、夫の収入で足りない部分を妻が働いて補う事もあるでしょう。
そして、男性は女性と結婚することで子供を持つことができます。

しかし、夫や妻が病気になった場合、同じように影響を受けるのが夫婦です。
そういう意味で夫婦も利害関係があるということです。

家族

親子間でも利害関係はあるでしょう。
親が子供を育てることで人生を豊かにしたり、喜びを味わったりできます。
しかし、子供が罪を犯した場合、親が不利益をこうむることもあるのです。

また、子供は生まれてきた時点で一人では生きられないので、親に育ててもらうという関係性ができます。
強制的ではありますが一種の利害関係でしょう。

友達

この場合、利害関係がある友達関係とない友達関係があると言えるでしょう。
利害関係のない友達は、一緒にいて楽しい、気が合うなど一般的なものを指します。

利害関係のある友達とは、社会に出てから共に起業したり、お互い勤めている会社を利益のために紹介したりした場合です。

また、友達に何か頼み事をしたい時に、それを解決してくれる友人を紹介されたりすると利害関係が一致したと言えるでしょう。

利害関係を一致させる方法【仕事編】

話が合って利害関係ができた二人

仕事で利害関係を一致させるのにはどうしたらよいのかを見ていきます。

  1. 相手に与える利益を考える
  2. 相手が与えてくれる利益を理解してもらう
  3. お互いの妥協点を見つけておく

具体的に見ていきましょう。

方法①:相手に与える利益を考える

仕事をする上で大切なのが利益です。
そのため、双方利益をもたらす点やその他のメリットを知らなければなりません。

特に、ビジネスではその利益を具体化して、数値で明確にする必要があります。
こちらの利益ばかり伝えても、相手の利益がなければビジネスは成立しないからです。

相手側はメリットがあると判断すれば交渉は成立します。
そのメリットが大きければ大きいほどビジネスに繋がるでしょう。

方法②:相手が与えてくれる利益を理解してもらう

企業間でのビジネスとは相手の利益だけでは一致しません。
もちろん、自分の利益も発生します。

それを相手側に理解してもらいましょう。
相手の利益ばかりをのんでいてもビジネスは成立しません。

しかし、相手にも利益がある、こちらにも利益があると理解すれば利害関係を結びやすくなります。
そして、重要なのはその利益がイーブンであることが望ましいでしょう。

方法③:お互いの妥協点を見つけておく

利害関係を一致させる時に、どこに線引きをするかも決めておきます。
例えば、利益の取り分や損害を被った時の補てんなど、決まり事をしておけば利害関係も一致しやすくなります。

その上、お互い納得した条件であれば、協力体制を整えて大きく発展していくでしょう。
そして、損失や損害が出た時でもトラブルにならずに済むでしょう。

利害関係を一致させる方法【恋愛編】

利害関係から利益が出て喜ぶ二人

恋愛で利害関係を一致させるのにはどうしたらよいのかを見ていきます。

  1. 相手のメリットを考える
  2. 受けるメリットを知る
  3. メリットを相手に伝える
  4. 共有する
  5. 解消するタイミングを伝えておく

具体的に見ていきましょう。

方法①:相手のメリットを考える

まずは、好きになった相手と自分が付き合う事で、相手に何をもたらすことかできるかを考えましょう。

少しでも相手が自分に興味があれば、それは大きなメリットになります。
そうでなければ、それ以外のメリットを見つけなければなりません。

例えば、趣味が同じ、出身地が同じ、話が合うなど、自分の事を相手がメリットと思う部分が多ければ、恋愛関係に発展しやすくなります。

方法②:受けるメリットを知る

自分にはメリットがあるかも大切です。
相手の事が好きならば恋人になるメリットは大きいでしょう。
その他に、尊敬できる、気が合うなど、恋人関係になることで受けるメリットを考えます。

そして、相手のメリットと自分のメリットが同じくらいあれば恋愛しやすくなるでしょう。
特に、結婚を前提にした恋愛ならば、利害関係の一致はますます重要視されるでしょう。

方法③:メリットを相手に伝える

自分が相手の事を好きになった場合は、恋愛関係になった時にどれほどのメリットがあるかを伝えなければなりません。

それは、普段行っている何げない会話で伝えることも可能です。
例えば「料理が好きで休日は料理を楽しんでいる」と伝えれば、相手が手料理を食べたいと考えればメリットになるでしょう。

また、結婚を前提としたお見合いであれば、釣書や婚活サイトのプロフィールに自分と付き合った時のメリットを書くことになります。
それを見た相手側がアプローチしてくるのが利害関係の一致です。

方法④:共有する

恋愛での利害関係を一致させる方法のひとつは、お互いに何かを共有するこということです。
恋人同士でよくあるのは同棲。

二人で同じ場所を共有し、生活空間、生活資金を互いに持つことです。
そうすることでお互い協力し努力するという目標ができます。

そして、その延長線上が結婚です。
結婚すると住む場所、生活費、食べ物など、あらゆるものを共有することになります。

また、子供も共有するもののひとつといえます。
共有するものが増えれば利害関係はますます一致するでしょう。

方法⑤:解消するタイミングを伝えておく

利害関係は一度結んでも解消できます。
仕事なら取引を辞める、恋愛なら別れるなど、それを断ちきるのは契約などがなければ自由です。

しかし、一方的や強引なやり方で断ち切ってしまうと、相手を傷つけたり、恨みを買ったりする事も出てきます。

それを避けるには、利害関係を解消するタイミングも始めから決めておくのが良いでしょう。
それを決めておくことで、逆に利害関係が一致しやすくなります。

例えば、浮気したら解消する、借金したら解消するなど、条件を決めておくことで後々トラブルになりにくいでしょう。

利害関係を一致させる方法【友達編】

利害関係が成立した男女

友達間で利害関係を一致させるのにはどうしたらよいのかを見ていきます。

  1. 相手の利益を把握する
  2. 相手に与える利益を探す
  3. 先の事を見据える

具体的に見ていきましょう。

方法①:相手の利益を把握する

自分が相手と友達になることでどのようなメリットが生まれるかを考えましょう。
楽しそう、面白そう、気が合いそうなど、友達になりたいと考えた時の理由は人によって様々です。

その理由が自分へのメリットでしょう。
逆に、利用されそう、いじめられそうと考える人とは、友達関係を結ぼうとは思いません。

すなわち、友達間での利害関係の一致は、仕事とは違って小さなものであることが多いでしょう。

方法②:相手に与える利益を探す

相手が自分と友達になることでどのような利益があるのかを考えます。
楽しい時間が過ごせる、楽しい会話ができる、趣味の時間を共有できるなど、友達になることで与えることができるメリットを探しましょう。

単純に、友達の数を増やすというものでも構いません。
特に、学生ならばサークルのメンバー、クラブ活動の部員など、数を増やすことで相手にメリットをもたらす場合もあるでしょう。
それらをきっかけに、友情を育んでいくこともあります。

方法③:先の事を見据える

学生時代に育んだ友情は利害関係が小さいとも言えます。
しかし、学生から社会人になった時に、その友達間で利害関係を一致させることも多くなります。

例えば、保険会社に就職すれば友達のツテをたどって、保険の勧誘をすることもあるでしょう。
その代わりに、その勧誘した友達が自分の勤務している会社の商品を買ってもらう事もあります。

すなわち、そういう先の事を見越した友達関係を作っておくのもひとつの方法です。
相手も同じような考えがあれば、友達間での利害関係は一致しやすくなるでしょう。

利害関係の不一致で生じる問題

利害関係から友達になった女性達

利害関係がないことで起こるリスクを見ていきます。

  1. 関係性が壊れやすい
  2. 一緒にいる意味を見つけにくい
  3. 利用されるリスク

具体的に見ていきましょう。

問題①:関係性が壊れやすい

利害関係が一致していないと、お互いの関係性が崩れやすくなります。
例えば、仕事で相手ばかりに利益があれば、こちらとしては何のメリットもありません。
そうなると付き合っている意味がないので関係は断ち切られるでしょう。

また、利害関係があっても、不公平感があったり、不満が募ったりしていれば、簡単に壊れてしまう関係性と言えます。
すなわち、何らかの利害関係がないと関係性を保つのは難しいのです。

問題②:一緒にいる意味を見つけにくい

特に、夫婦間や恋愛間で利害関係が一致しないと、一緒にいる意味が見いだせなくなるでしょう。

一緒にしても迷惑ばかり掛けられている、ストレスを感じる、メリットが何もないとなると、関係性を結んでいる意味がないでしょう。

そうなると、離婚や別れに発展してしまいます。ここで優しいところがある、家計を支えてくれているなど、利害関係が少しでも一致していると、関係性を断ちきらない理由が出てきます。
すなわち、関係性を結ぶ理由があればお互いに離れることはないでしょう。

問題③:利用されるリスク

利害関係が一致していないと、一方的に利用されるケースも出てきます。
片方にはメリットがあるのに、もう一方にはメリットどころかデメリットしかない。

そうなると、様々なバランスが崩れてしまいます。
それは、企業間でも夫婦間でも同じでしょう。

世の中は何かに支えられて成り立っています。
そのため、支えるばかりでは倒れてしまいます。

具体的には、商品を作っても買う人がいないと、その会社が潰れてしまうのと同じです。
何かに役立つ商品、求められる商品ならば買う人が現れて、お互いの利害関係が一致して成り立つのです。

利害関係とは信頼関係

利害関係から恋人になった二人

利害関係という言葉だけだと何だか冷たい感じがします。
特に、恋人同士で利害関係があるというと寂しい気がするでしょう。

しかし、利害関係とはお互いが信頼して結ぶ関係なので、利害関係があるということは信頼関係があるということです。

利害関係を結んでいる者は、一方だけが得しているのではありません。
公平さを保ちつつ協力し合っているので利害関係が成り立つのです。
それを考えると利害関係は大切なものです。

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ライター
noel編集部

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