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飲み会などの「締めの挨拶」とは?

締めの挨拶をする前の光景

まず、飲み会などで「締めの挨拶」というときには、大きく分けて2種類の挨拶があります。
「中締めの挨拶」と「締めの挨拶」の2種類です。

中締めの挨拶

中締めの挨拶とは、飲み会の途中でいったん区切りをつけるための挨拶です。
いつやるかについて決まりはありませんが、飲み放題の時間が来たときなど、退席する人が出るタイミングで行うことが多いです。

中締めの挨拶は、退席する人を解放するため、だらけがちな場を締めるためといった目的で行われることが一般的です。

締めの挨拶

締めの挨拶は、これで飲み会が終わることを合図するために行う挨拶です。
基本的にその場から帰るときに行うものなので、締めの挨拶をした後は二次会に行くにしろ、帰るにしろ、一度その場を離れることになります。

そのため、万歳三唱や一本締め、三本締めなどといった行為を行い、終わりであることをアピールすることも多いです。

「締めの挨拶」の種類

締めの挨拶の種類について語る男性

締めの挨拶にはいくつかの種類があります。
よくあるのは三本締めと一本締めです。

それぞれの種類について説明します。

三本締め

三本締めはより特別感の高い締めの挨拶です
会社の業績アップを祝う会や、歓迎会など、おめでたくフォーマル度が高い飲み会で行われることが多いものです。

やり方としては、「イヨーオ」という掛け声のあと、「パパパン!」と素早く柏手をうつ、という行為を3回、パンと一回だけうつのを1回、この流れを3回繰り返します。
そして最後に「ありがとうございました」という言葉の後拍手をして終わります。

思いのほかスピーディーに手をたたかないとついていけないので最初は戸惑うかもしれませんが、一度やってみるとすぐに慣れますよ。

一本締め

一方、一本締めは三本締めを省略したものでよりカジュアルな場で行われることが多い締めの挨拶です。
内輪だけのカジュアルな飲み会や、少人数の飲み会などで行われることがあります。

一本締めは、三本締めで3回繰り返すところを1回だけにしたものです。
つまり、「イヨーオ」パパパン、パパパン、パパパン、パン、で終わりということです。

ちなみに手を一回だけたたくより簡易的なものもありますが、そちらは「一丁締め」と呼ばれています。

飲み会における締めの挨拶までの流れ

締めの挨拶までの流れ

飲み会での挨拶は締めの挨拶だけじゃありません。
飲み会が始まる段階から挨拶は必要で、様々な挨拶があります。

どのような流れなのかを知っておけば迷うことはありません。
また挨拶ごとに頼むべき人も変わるので注意しておきましょう。

開会の宣言

まず、飲み会が始まることを宣言する開会の宣言です。
開会の宣言は司会者が行います

司会者は幹事が担当することが多いです。
開会の宣言は厳密に言うと挨拶ではなく単なる合図なので、簡潔にまとめることを意識しましょう。

「○○課の□□です」と自分のことを簡単に話し、「今から忘年会(新年会、歓迎会、祝賀会など)を始めます」というくらいにコンパクトにまとめる方が良いでしょう。

初めの挨拶

初めの挨拶が実質的に最初の挨拶になります。
初めの挨拶は、その場で最も役職が高い人にお願いするのが筋です

会社ぐるみの会であれば社長や会長など、部や課での小さな規模であれば部長や課長といった役職が最も高い人に依頼しましょう。
一番役職が高い人が話すと知っていても、当日いきなり言われると焦る人もいますので、事前に頼んでおくのがベストです。

あまり長々と話すのを聞くは下っ端といえどつらいので、「5分程度で手短にお願いします」と言い添えておくとよいでしょう。

来賓の挨拶

大掛かりな会では、来賓がいらっしゃることもあります。
その場合は初めの挨拶の後、来賓に挨拶をお願いしておきましょう。

この場合も、事前に挨拶を頂戴したいことをあらかじめ伝えておくべきです

乾杯の音頭

初めの挨拶、来賓挨拶が終わったらいよいよ乾杯です。
乾杯の音頭は、3番目に役職が高い人か、初めの挨拶をした人がそのまま乾杯の音頭をとります

来賓挨拶がない場合は、初めの挨拶をした人がそのまま乾杯まで言うのが自然で流れ的にもスムーズです。
来賓挨拶がはさまるのであれば、別の人に依頼した方が無理がなくいいかもしれません。

いずれにしても、事前にお願いしておくのを忘れないようにしましょう。

締めの挨拶

飲み会や宴会が進み、そろそろお開きとなったら行うのが締めの挨拶です。
締めの挨拶は上から2番目に役職が高い人にお願いしましょう

つまり初めの挨拶をする人の次ということですね。
三本締め、一本締めなどを行ってもらってもよいでしょう。

こうした流れはお願いしておいてもよいですし、アドリブに任せてもかまいません。
ただ締めの挨拶をしてもらった後は、幹事が引き継ぎ、二次会の場所や支払いについて、退席するまでの時間などをアナウンスしましょう。

締めの挨拶は誰がするの?

締めの挨拶を誰がやるかわからなくてハテナ

締めの挨拶は、大掛かりな会であれば2番目に役職が高い人に依頼するのが正式です
初めの挨拶をトップが行い、締めの挨拶を2番目に偉い人が行うということですね。

ただカジュアルな場であれば、幹事が締めの挨拶を行ってもおかしくはありません。
いずれにせよ、幹事が誰に締めの挨拶をするのかは考えておき、タイミングになったら全体にアナウンスするのが大切です。

締めの挨拶をする時の注意点

締めの挨拶の注意点を考える男女

締めの挨拶をするときにはいくつか注意点があります。
以下に注意点を5つ紹介します。

  1. 簡潔にまとめる
  2. 三本締めなどをするときは間違えないように紹介する
  3. 明るく笑顔で行う
  4. 無理にオリジナリティーを出さなくてもよい
  5. 感謝の気持ちを伝える

続いてそれぞれの注意点についてくわしく詳しく見ていきます。

注意点①:簡潔にまとめる

締めの挨拶では時間が迫っていることも多いもの。
そうでなくても、だらだらと長い挨拶は参加者に嫌がられます。

締めの挨拶は簡潔にまとめるように意識しておきましょう
長くても5分程度にまとめ、電車の時間を気にする参加者をひやひやさせないようにしましょう。

注意点②:三本締めなどをするときは間違えないように紹介する

三本締め、一本締めなどの手締めを行うと、場がまとまり、にぎやかかつきりっと締めることができます。
ですが意外とそのやり方が分からない人、あやふやな人は多いものです。

また一本締めと一丁締めは名前が似ていることから、どっちがどっちかわからない人も多いです。
分からない人や間違う人が少数派ならいいのですが、大半が間違えているとなんともしまらない感じになってしまいます。

それを防ぐには、「パパパン、パパパン、パパパン、パン、を3回ですよ」という風に、具体的にやり方を紹介するのがおすすめです
一本締めの場合は「パパパン、パパパン、パパパン、パン、で終わりです」という風に紹介しましょう。

こうすることで間違える人が少なくなり、まとまって手締めをすることができます。

注意点③:明るく笑顔で行う

締めの挨拶は明るく笑顔で行うことを意識しましょう
どのような会であっても、飲み会自体は楽しく終わりたいものです。

終わり良ければすべてよし、の言葉があるように、締めの挨拶が気持ちよければ飲み会の印象がよくなります。
なるべく元気よく、にこやかにやることを意識しましょう。

注意点④:無理にオリジナリティーを出さなくてもよい

締めの挨拶には定型文があり、それを真似するだけで問題ありません
コンパクトにまとめてほしい締めの挨拶では、無理にオリジナリティーを出すことはしなくてもよいのです。

定型文に、ちょっとしたアレンジを加えられたら素敵ですが、無理しなくても構いません。
冗長にならないよう気を付ける方が大切です。

注意点⑤:感謝の気持ちを伝える

幹事ではなくとも、締めの挨拶をする人は参加者に感謝の言葉を伝えましょう
参加者なくして飲み会は成立しませんし、日ごろ一緒に仕事をする仲です。

挨拶する側が感謝の気持ちを示してくれると、参加に乗り気でなかった人でも気持ちがよくなります。
笑顔と言葉で示しましょう。

締めの挨拶で使える例文【シーン別】

締めの挨拶を待つワイングラス

続いて、締めの挨拶で使える例文をシーン別に紹介します。

懇親会

懇親会は社員同士の親睦を深めるのが目的です。
そのため、参加してくれたことへの感謝や、親睦が深まったことを祈る言葉をいれるのがおすすめです

例文「本日はご参加いただきありがとうございました。
皆様の親睦も深まったことと思います。

では皆様の健康とわが社の発展を祈願して一本締めを行いたいと思います。」

新年会

新年会は、新しい年になったいうおめでたさと、今年の抱負、会社の成長などを祈願する言葉などを盛り込むのがおすすめです。
明るい場なので、明るい話題で終わるように意識しましょう。

例文「皆様、今年もよろしくお願いします。
今年もますます発展できるように社員一丸となって頑張りましょう。

それでは発展を祈願して、万歳三唱で締めたいと思います。」

忘年会

忘年会では一年の疲れをねぎらう言葉や、来年以降もよろしく、頑張ろうといった意味合いの言葉を入れるとよいでしょう。
一年の終わりというタイミングですが、なるべく明るく締めたいものです。

例文「今年も一年お疲れさまでした。
来年も頑張っていきましょう。

それでは皆様の健康とご多幸、来年のわが社の発展をお祈りして、三本締めで締めたいと思います。」

歓迎会

歓迎会では新しく入った人が主役だということを忘れてはいけません
新入社員を歓迎する言葉、活躍に期待する言葉、周囲にサポートをお願いする言葉などを盛り込むとよいでしょう。

例文「○○さん、今日はご参加いただきありがとうございました。
今後の活躍を期待していますよ。

また、周囲の先輩方は○○さんのことをフォローしてあげてくださいね。
では一本締めで締めとしたいと思います。」

送別会

送別会も、歓迎会同様、退職される方が主役です
定年退職にしろ、転職にしろ、気持ちよく送り出してあげることを意識しましょう。

例文「○○さん、長い間お世話になりました。
新天地での活躍をお祈りして締めの言葉としたいと思います。」

締めの挨拶で使える例文【その他】

締めの挨拶に使える英語

こうした締めの挨拶はいわば定型文のようなもので、ウケを狙った言葉ではありません。
一ひねりした締めの挨拶がしてみたいという人は、以下のような挨拶を試してみるのもいいかもしれません。

ギャグ系

ギャグをはさんで、ウケを狙うことができたらかなりの上級者です
ですが下手なギャグを挟んですべってしまうと非常に気まずい終わり方になってしまうので、諸刃の剣といえます。

時と場合によってウケるかどうかも変わるので、使うときは慎重に場の様子を見極めてから使った方がよいでしょう。
時事ネタなどを取り入れるとウケやすいです。

例文「ではわが社の発展を祈願して、100本締め!…といきたいところですが、それでは手が痛くなってしまいますから、三本締めで締めたいと思います。」

英語

ちょっと気の利いた言葉が入れたいのならば、英語のフレーズを取り入れるのもおすすめです
名言などを取り入れると「おっ!」と注目を集めること請け合いですよ。

例文「締めの言葉として、かの有名な文豪ゲーテのこの名言を皆さんに贈りたいと思います。
Without haste, but without rest.

急がずに、しかし休むことなく、という意味です。
この言葉のように、着実に進歩を重ねていってほしいと思います。」

メール

飲み会とは少し異なりますが、メールにおいても締めの言葉は大切です。
終わりの言葉でメールの印象を大きく左右することがあるためです

メールの内容によって適切な締めの言葉は異なりますが、大切なのは正しい内容の正しい言葉を使うこと。
慣れれば常套句でOKなので難しくないですよ。

例文「それでは、なにとぞよろしくお願いいたします。」

締めの挨拶は慣れてしまえば怖くない

締めの挨拶に慣れた女性

初めて締めの挨拶を頼まれると焦ってしまうかもしれませんが、慣れてしまえば怖いことはありません。
笑顔で、簡潔に締めることを意識すれば大丈夫です。

最初は無理にひねろうとせず、定型文を言うだけで十分です。
最初は緊張しますが次第に慣れてくるものですよ。

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ライター
noel編集部

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