セクササイズの体位別のやり方とメリット・デメリットを解説

「セクササイズ」とは？

セクササイズとは「セックス」と「エクササイズ」を合わせた造語です。
セックスのやり方次第で、筋トレや有酸素運動などのエクササイズを行えるというものです。

特別にセクササイズを意識していなくても、セックスをすると、汗をたくさんかきますし、呼吸も荒くなります。
普段使わない筋肉を使うことも多いので、翌日筋肉痛になることも珍しくありません。

エクササイズを続けるのは大変だけれど、セックスならば、それほど苦にならずに続けられる。
また、同時にパートナーとの愛も深まって、体が引き締まるなら一石二鳥だと注目されています。

セクササイズをほかの運動に例えると？

セクササイズの消費カロリーは、どれくらいあるのでしょう。
一般的な運動と比較するとわかりやすいのではないでしょうか。

たとえば、正常位でのセックスの場合、30分で換算すると男性の場合100kal、女性の場合70kcalの消費カロリー。
騎乗位でのセックスの場合、男性で40kcal 、女性で80kcalの消費カロリーだといわれています。

100kcalのカロリー消費を運動で見てみると、水泳のクロールで5分、300メートルほど泳いだときに相当します。
ジョギングなら10分、ウォーキングなら25分、自転車で20分続けることに相当します。

＜参考＞
日本糖尿病学会編　糖尿病治療ガイドより

このように考えると、普段あまり運動していない人が10分間ジョギングするのはきつくても、30分間セックスをするのは、意外と平気なのではないでしょうか。

セクササイズのメリット

では、セクササイズのメリットには何があるのでしょうか？

1. 幸福感に満たされる
2. 食欲を抑える
3. 良質の睡眠が得られる
4. 筋トレ効果
5. ストレス解消
6. アンチエイジング
7. 膣トレ効果が期待できる
8. 月経前症候群（PMS）の改善

以下のセクササイズのメリットをご紹介します。

メリット①：幸福感に満たされる

セクササイズは、ホルモンの分泌に大きく影響を与えます。
ホルモンの一種であるドーパミンは、快楽ホルモン、幸せホルモンとも呼ばれていています。

とくに、異性との肌と肌の接触があるセックスをした場合、このドーパミンが脳内に大量に放出されます。
そうすると、脳が快感を感じて幸福感に満たされます。

幸福感に満たされると、何事にもポジティブ思考になることができるので、表情も明るくなります。

メリット②：食べ過ぎを抑える

人間には、生きていくうえで必要な3大欲求があります。「食欲」「性欲」「睡眠欲」です。
このなかで、食欲と性欲は脳内で非常に近い位置にあることが判明しています。

お腹が一杯のときには、不思議と性欲は起こらないもので、むしろ睡眠欲が強まります。
逆に、性欲を満たしているときには、食欲がわきにくくなります。

このように、セクササイズには、運動してカロリーを消費し、なおかつ食べ過ぎを抑える作用があるので、効果的にダイエットすることができます。

メリット③：良質の睡眠が得られる

セクササイズをすると、適度な運動ができます。
とくに有酸素運動ができるので、血行が良くなり、全身の血の巡りが良くなります。

そのうえ、幸せホルモンであるドーパミンが脳内を満たしてくれるので、幸せに包まれて深い眠りにつくことができます。
深い眠りであるノンレム期には、成長ホルモンが分泌されます。

成長ホルモンは、日中の細胞のダメージを回復したリ、新陳代謝を活発にするので、老化を防ぎアンチエイジングの働きを助けてくれます。
良質の睡眠は、疲れを癒し、翌日の活力の元になります。

メリット④：筋トレ効果

腕立て伏せ、腹筋、スクワットなど、いざ筋トレをしようとすると三日坊主に終わってしまうという人も多いのではないでしょうか。
セクササイズは、知らず知らずのうちに普段は使っていない筋肉を使っています。

セックスは、全身の筋肉を使います。
とくに、筋肉の量の多い下半身を使うことが多く、筋トレだと思うと続かないけれど、セックスだと苦にならないという人が多いので続けやすくなります。

メリット⑤：ストレス解消

日々のストレスは、ためすぎると健康によくありません。
できるだけ、ストレスは早めに解消することが大切です。

セクササイズは、幸せホルモンである「ドーパミン」を大量に分泌してくれます。
幸せホルモンは、リラックス効果があり、ストレスで固まった心身を緩めてくれます。

また、筋肉を刺激して、ストレッチ効果もあり、有酸素運動も同時に行うことでストレス発散につながります。
さらに、体を十分に動かすことで睡眠の質もよくなるので、ストレス疲れも改善されます。

メリット⑥：アンチエイジング

セックスをすることで女性ホルモンである「エストロゲン」を大量に分泌します。
エストロゲンは、年齢とともに分泌量が少なくなります。

エストロゲンの役割は、女性らしい体型、髪の毛のツヤや量、肌のツヤといった若々しさの維持に深くかかわっています。
美容効果はもちろんのこと、自律神経の安定にも貢献しているエストロゲンですから、セクササイズでアンチエイジングを目指しましょう。

メリット⑦：膣トレ効果が期待できる

男性を喜ばせようと女性の場合、セックスのとき、膣をできるだけ締めようとします。
これが膣トレになります。
また、セクササイズで骨盤まわりや骨盤底筋も鍛えることができるので、膣トレ効果が期待できます。

膣トレはセックスのときだけでなく、尿漏れ対策にもなります。
膣トレをすることで、骨盤底筋を鍛えることができるので、下腹ポッコリの改善も期待できます。

メリット⑧：月経前症候群（PMS）の改善

月経前になると、腹部の鈍痛だけでなく、気分がふさぎ込んだり、イライラしたり、頭痛、めまいといった月経前症候群（PMS）に悩む人がいます。
このような人は、セクササイズをすることで症状が緩和されるようになります。

セクササイズによって、筋肉をしなやかにして、子宮などの収縮による月経前症候群（PMS）を緩和すると考えられています。
さらに、セクササイズで幸せホルモンが分泌されることで、リラックスすることができます。

セクササイズのデメリット

では、セクササイズのデメリットには何があるのでしょうか？

1. ケガをする
2. セックス本来の目的を見失う
3. セックスの強要
4. 過度の期待

以下のセクササイズのデメリットをご紹介します。

メリット①：ケガをする

セックスの体位には、いろいろあります。
セクササイズでは、筋肉に負荷を与えることで筋トレ効果をあげたり、ストレッチ効果が期待できたりします。

しかし、普段あまり運動をしていなかったり、体が固かったりする人が、いきなり慣れない体位や、難易度の高い体位に挑戦するとケガをする恐れがあります。
腰を傷めたり、脚がつったり、 靭帯を傷めたりすることがあるので、無理は禁物です。

メリット②：セックス本来の目的を見失う

セクササイズでシェイプアップをしたいという気持ちが先行してしまうと、セックス本来の目的を見失ってしまいます。

セックスは、シェイプアップのためにするものではありません。
あくまでも「愛情を確かめ合う」ものであり、セクササイズは、その延長上にあるものです。

このことを忘れてしまうと、パートナーとの関係がぎくしゃくしたものになります。

メリット③：セックスの強要

セクササイズを目的としたセックスは、相手にとってセックスの強要になる危険性があります。
相手の気持ちも考えずにセックスを強要したり、アクロバティックな体位を要求したりすることで、自分勝手なセックスになってしまいます。
これでは、お互いに気持ちのいいセックスをすることができず、幸せホルモンも分泌されません。

メリット④：過度の期待

確かに、セクササイズは運動と同じくらいの消費カロリーがあり、ダイエット効果も期待できます。
しかし、あまりにも過度の期待をし過ぎると、予想よりも効果が出ずに裏切られたと感じることもあります

ダイエットをしたいのなら、セクササイズに加えて、毎日の食事にも気を遣うなど、セクササイズだけで効果を期待するのは無理があります。

セクササイズのやり方・効果【正常位】

やり方

セックスの体位において、最も基本的な体位で、男性が上に、女性が下になります。
女性よりも男性の方が多く動くので、男性のセクササイズ効果が期待できます。

女性の方も、脚をM字開脚したり、男性の肩に乗せるようにしたりすれば、内ももに負荷がかかるので、消費カロリーが高くなります。

効果

正常位のセクササイズの場合、男性は、上体を起こしながらバランスをとることで体幹や腕の筋肉が鍛えられます。
また、腰を浮かせることにより、太ももや腰といった下半身の筋肉も鍛えられます。

正常位は、女性にとって比較的楽な体位ですが、女性もより積極的に動くことで効果をアップすることができます。
正常位のときにただ寝ているだけでなく、男性の動きやテンポに合わせて腰を動かしたりすることで、セクササイズ効果がアップします。

消費カロリー

一般的な正常位の場合、1回のセクササイズで消費されるカロリーは、男性の場合で55kcal、女性なら32kcalとなります。
他の体位に比べると若干少ないように思えますが、正常位は比較的楽な体位なので、長い時間セクササイズが可能で消費カロリーも増えます。

セクササイズのやり方・効果【騎乗位】

やり方

騎乗位は、男性が下になって、女性が上になる体位で、男性が仰向けに寝た上に、女性が馬乗りのように座ります。
騎乗位にも種類があり、男性と向き合う形で女性が座る体位と、後ろ向きに座る体位があります。

効果

騎乗位の場合のセクササイズは、男性よりも女性に効果を発揮します。
とくに、太ももで自分の体重を支えるというセクササイズになるので、太もものシェイプアップに効果があります。

また、対面騎乗よりも背面騎乗の方が、両手を男性の胸についてバランスをとることができないぶん、太ももや体幹に負荷がかかり、セクササイズ効果がアップします。

消費カロリー

セクササイズの中でも、男性よりも女性の方が消費カロリーが高い体位です。
正常位とは逆に、消費カロリーは男性が38kcal、女性は63kcalとなります。

女性にとっては、激しく動けば動くほど消費カロリーが高くなります。
しかし、あまり長く続けていると疲れてしまうので、いろいろな体位を織り交ぜて、休憩しながら騎乗位セクササイズをしましょう。

セクササイズのやり方・効果【後背位】

やり方

いわゆるバックと呼ばれる体位です。
女性が四つん這いになって、男性が女性の後ろから挿入する体位となります。

完全に四つん這いになる場合と、後ろからのプッシュで四つん這いがツライという人は、膝だけを立てた後背位がおすすめです。

効果

後背位の効果が現れるパーツは、主に二の腕です。
四つん這いになって自分の体重を支え、さらにプッシュに対して踏ん張るようになります。

ちょうど腕立て伏せのように二の腕に負荷をかけることになります。
また、後背位のセクササイズでは、バストアップにもつながる大胸筋を鍛えることができます。

消費カロリー

後背位の消費カロリーは、男性で60Kcal、女性で40Kcalとなっています。
女性が腰を大きく振ったり、男性のモーションが大きくなったりすることで消費カロリーも増えてきます。

セクササイズのやり方・効果【側位】

やり方

まず、女性が横向きに寝ます。
その後ろから男性が密着するように横に寝るようにします。

側位は、その体位の関係上、あまり深い挿入感はありません。
体を密着しているため、大きな運動量はありませんが、密着度が高いので側位を好む人は多いようです。

効果

側位で主に効果があるのは、下半身、とくに脚です。
側位の場合、脚を絡ませたり、挿入しやすいように片足を上げたりするので、太もものシェイプアップ、股関節まわりの負荷、ヒップアップに効果があります。

消費カロリー

側位でのセクササイズは、あまり動きが激しくないという点で、男性では50Kcal、女性では30Kcalと、あまり高くはありません。
そのため、あくまでも側位は激しいセクササイズとの間に「休息」として挟むといいでしょう。

セクササイズのやり方・効果【対面座位】

やり方

男性が座った上に、女性が向かい合って座るという体位です。
座ったままお互いが向かい合える体位として、キスをしたり、相手の表情を見たりすることができるので興奮できる体位と言えます。

効果

対面座位では、下半身を激しく動かすことで、オーガズムに達することが多くなります。
とくに、お尻や太ももを使うことになるので、ウエストのシェイプアップに効果が期待できます。

上半身でも、積極的な動きをすることで体幹を鍛えることができます。

消費カロリー

消費カロリーは、男性で30Kcal、女性で60Kcalと騎乗位と同じように女性の消費カロリーの多い体位になります。
対面座位も、騎馬体位と同じように女性が積極的に動かなければなりません。

体力的に疲れてしまった場合には、そのまま倒れて正常位で体力の回復を待ちましょう。

セクササイズのやり方・効果【立ちバック】

やり方

二人とも立ちます。
男性は女性の後ろに立って、挿入する体位になります。
そのまま、まっすぐに二人とも立っていては、男性が挿入することができませんから、女性がやや前かがみになって、男性を受け入れることが必要になります。

男性がプッシュすることで、女性は前へ前へと押し出されてしまうので、何かにつかまったり、壁などを利用したりして体を支える必要があります。

効果

立バックでのセクササイズ効果としては、脚、お尻、ウエストです。
脚は、立ったままのセックスになるため、男性は女性の一部の体重を支えることになります。

また、女性はお尻を突き出さなければ挿入できませんから、ヒップアップ効果があります。
さらに、上体をキープしておくために、腹筋も使うのでウエスト痩せにも効果が期待できます。

消費カロリー

セクササイズでの消費カロリーとしては、男性で63Kal、女性で47Kcalが目安とされています。
男性は女性を支えつつ、腰や太ももなどに多くの負荷をかけます。

女性の場合は、男性の動きに対して「踏ん張り」が必要となります。
体を支える壁があっても、セクササイズでは全面的に頼りにしないようにするといいでしょう。

セクササイズのやり方・効果【屈曲位】

やり方

屈曲位は、正常位の進化系バージョンです。
正常位のままの体勢から、男性が女性の脚や腰を持ち上げて挿入する体位になります。

また、女性が脚をM字開脚にしたり、男性の肩に片足、あるいは両足をかけるようにしたりすることで、挿入感が高まります。
正常位ですが、意外と筋肉を使う体位で、柔軟性のない人にはキツイかもしれません。

効果

この体位でのセクササイズで効果があるパーツは、「ウエスト」「ヒップ」「脚」です。
女性は、挿入している間ずっと脚を上げていなければなりませんから、脚やヒップを上げた状態になります。

屈曲位は、主に下半身を中心としたセクササイズになります。
お尻と脚を上げる体勢が長く続くので、下半身だけでなく腹筋も鍛えられます。

消費カロリー

屈曲位の消費カロリーの目安としては、男性では50Kcal、女性は約半分の23Kcalとなります。
深い挿入感などから、オーガズムも得やすい体位なのですが、セクササイズとしてはあまり効果がない体位と言えます。

なぜなら、オーガズムを得ることで満足してしまい、全身を使う前に終わってしまうこともあるからです。
できるだけ、セックスのクライマックスに持っていくようにするといいでしょう。

セクササイズのやり方・効果【松葉崩し】

やり方

松葉の枝が、まるで交差するような体位からこのような名前がつきました。
側位の変形と思っていいでしょう。

女性が片足を上げ、それを男性が持ち上げて足と足を交差させて絡ませます。
深い密着感があり、オーガズムに達しやすい体位といえます。

効果

松葉崩しで効果が期待できるパーツは、「腹筋」「大腿四頭筋」「ヒップ」です。
片足を男性に持ってもらうのが基本ですが、セクササイズを意識するなら、自分で片足を上げるようにすれば、骨盤まわりのハミ肉防止に効果的です。

また、脚に力を入れてピンと伸ばすようにすれば、美脚効果も期待できます。

消費カロリー

松葉崩しは、男性の方が消費カロリーが高く、約70Kcal、女性では40Kcal程度になります。
しかし、女性が自分で脚を上げるなどすることで、消費カロリーはグッとアップします。

オーガズムに達しやすい体位ですから、十分体を動かしてセクササイズを堪能してから、最後のフィニッシュとして取り入れるといいでしょう。

セクササイズはキスだけでも効果がある？

キスくらいでは、ほとんど消費カロリーなど無いに等しいと思っているかもしれません。
確かに、キスだけでは60Kcal程度と、運動カロリーとしてはデスクワークよりもやや低くなるくらいの消費カロリーしかありません。

しかし、キスをしたり、されたりすると、心臓が高鳴って体が熱く感じられます。
心臓がドキドキするということは、血流が良くなっているということですから、代謝がアップして脂肪の燃焼効率も良くなります。

舌を絡めながらのディープキスは、キスだけでなく、体全体のリアクションも活発な動きになりますから、もう少し消費カロリーがアップするでしょう。

セクササイズで楽しいセックスを

長い付き合いになると、どうしてもセックスがマンネリ化してしまうという悩みが生まれます。
かといって、それを口に出すのは、ちょっと…と思っている人には、セクササイズを口実に、いろいろな体位を試してみてはいかがでしょう。

「この体位なら、腹筋が鍛えられるらしいよ」「腕立てのかわりに、こんな体位をためしてみない？」とパートナーにアプローチしてみましょう。
ちょっと体型が気になりだした男性にとっては、やる気スイッチが入るかもしれません。

セックスとエクササイズ、そしてマンネリ打破にもセクササイズはおすすめです。