いとこ同士は結婚できる?いとこ婚のメリットとデメリットとは
小さい頃、いつの間にか恋愛感情を抱いた「いとこ」。 大きくなってもその感情は変わらず、ずっと一緒に居たいと思うカップルも居ると思います。 法的にいとこと結婚することは認められていますが、実際のところメリットやデメリットを想像できない方も居るのではないでしょうか。 今回はそんな方のために具体的なメリット・デメリットをご紹介いたします。
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いとこ同士の結婚は法律上問題ない?
いとこ同士の結婚は法律上、問題ありません。
民法の第734条に「直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻することができない。」という表記があります。
直系血族というのは、自分の直系関係にあたる人のことで、父母、祖父母、子、孫などです。
傍系血族は、同じ先祖から分かれた血族のことで、同じ父母から生まれた兄姉弟妹、同じ祖父母の血族である叔父、叔母、甥、姪、従兄弟姉妹などです。
従兄弟は傍系血族に入りますが、四親等以降であれば結婚することができます。
兄姉弟妹は二親等、叔父叔母、甥と姪は三親等で結婚することはできません。
問題の従兄弟姉妹は四親等なので普通に結婚できます。
いとこ同士の結婚に賛成派の意見
では、いとこ同士の結婚に賛成派の意見をみていきましょう。
- 幼馴染と一緒
- 漫画のようで素敵
- いとこ婚の人が周囲に居るから気にしない
続いて、いとこ同士の結婚に賛成派の意見を、それぞれ詳しくみていきます。
賛成派の意見①:幼馴染と一緒
小さいころから一緒に近くにいるいとこ。
血のつながりがあるからこそいとこという関係ですが、血のつながりが無ければ幼馴染のような関係だと言えます。
そのため、血のつながりはありますがいとこ同士であっても幼馴染の様な関係だと捉える人も居て、幼馴染同士の結婚と同じように考えるようです。
実際、小さい頃から一緒に過ごしている異性は大きくなるにつれて異性ではなく家族という認識になり、幼馴染同士でも恋愛関係になるのは難しいもの。
さらに血のつながりがあるいとこ同士だとなおさら家族の様な関係になりがちですが、そんな中で大切に恋心を育んできたいとこ同士の2人はとてもピュアな恋をしているのかもしれません。
賛成派の意見②:漫画のようで素敵
いとこ同士の結婚もどちらかというと身近にあまりあるものではないので、漫画の様な関係だと感じる人も居ます。
実際、義理の兄が義理の妹に恋をする漫画などがありますし、そのように捉えることはおかしいことではありません。
自分の身近にない珍しいことなので、いとこ同士の結婚に関してドラマティックで素敵なものだと感じる人も居ます。
賛成派の意見③:いとこ婚の人が周囲に居るから気にしない
今でこそタブー視のあるいとこ同士の結婚。
実は、祖父母の時代までは結構メジャーなことでした。
そのため、祖父母がいとこ同士での結婚だったりすることも。
そのような人が周囲に居るといとこ同士の結婚であっても、普通に祝福してくれるでしょう。
また、実際にいとこ同士で幸せそうな夫婦生活を送っている夫婦を実際に見ているのでいとこ同士の結婚を否定することはなく、普通の血縁同士の無い人同士の結婚のように受け入れてくれます。
いとこ同士の結婚に反対派の意見
では、いとこ同士の結婚に反対派の意見をみていきましょう。
- 血縁関係に抵抗がある
- 子供への影響を考える
- 親の兄弟仲に影響する可能性もある
続いて、いとこ同士の結婚に反対派の意見を、それぞれ詳しくみていきます。
反対派の意見①:血縁関係に抵抗がある
いとこは、親の兄弟の子供であり、血が濃い関係にあります。
そのため、いとこ同士の結婚が法律で認められているとはいえ、近親相姦に思えて受け入れられないという人も居ます。
実際、幼い頃から親戚付き合いをしていたいとこを恋愛対象に見ることができないという人は多いです。
そのため、いとこ同士の結婚を受け入れられないのは、その人の価値観なのでしょうがないことなのかもしれません。
反対派の意見②:子供への影響を考える
いとこ同士の結婚と聞くとまず最初に二人の間に産まれてくる子供のことを考える人も居ます。
いとこ同士の結婚は近親婚であり、子供が重篤な病気を持って産まれてくる確率が高いと言われているからです。
また、実際にいとこ同士で結婚している人が身近におり、その夫婦の子供の間に遺伝病を心配する人が多いのも事実。
産まれてくる子供のことを考えて冷静になるべきだという観点から反対する人も居るでしょう。
反対派の意見③:親の兄弟仲に影響する可能性もある
いとこ同士での結婚は親が兄弟同士であり、通常よりも密な連絡を取り合える関係です。
そのため、血縁関係の全くの無い夫婦での普通の夫婦喧嘩がいとこ同士の夫婦喧嘩の場合、すぐ親に伝わってしまいます。
親が喧嘩に入ってきて仲裁されてしまうと、夫婦同士で本音をぶつけることができずに不完全燃焼で終わってしまい、結果的に不完全燃焼で終わってしまうことも。
二人できちんと話ができず、結果的にそこから溝ができてしまう可能性もあるので注意が必要です。
いとこ同士が結婚するメリット
では、いとこ同士が結婚するメリットをみていきましょう。
- 小さいころから知っているからギャップが無い
- 嫁姑関係が上手くいく
- 実家に帰りやすい
続いて、いとこ同士が結婚するメリットを、それぞれ詳しくみていきます。
メリット①:小さいころから知っているからギャップが無い
いとことは親が兄弟同士なので、生活環境などが似ていることが多いです。
また、幼い頃から家同士で行き来があるため、お互いの性格を熟知しているために結婚後、お互いにギャップを感じて喧嘩をするということがありません。
例えば、よく話に聞く味噌汁の味付けや卵焼きの味付けなどがお互いの家の味が異なっていたために、結婚後初めての喧嘩になったという話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし、いとこ同士であれば幼い頃からその家の行き来があるので味なども理解できるので、そのような細かいところのギャップで喧嘩することがありません。
他にも、小さいころから共有してきた思い出話に花を咲かせたりすることもできます。
メリット②:嫁姑関係が上手くいく
昨今、結婚している夫婦の離婚理由に挙げられる嫁姑関係の悪さ。
しかし、いとこ同士で結婚すれば姑は叔母もしくは伯母であり、小さい頃から付き合いがあるので嫁姑関係で揉めるということはありません。
むしろ、いとこ同士の行き来が多かった場合は、姑である叔母もしくは伯母も自分の子供の様に姪っ子を可愛がっていれば嫁姑関係は円満に進むでしょう。
ただ、あまりに距離が近すぎると姑や舅に言いたいことを言えなかったり、親同士が兄弟なので本人に注意をせずに直接、親に注意が行く場合があるので注意しましょう。
メリット③:実家に帰りやすい
結婚すると自分の家を結婚相手と作っていくため、実家に帰りにくいと感じることもあります。
しかし、いとこ同士であればお互いの家を知っているどころから、幼い頃から親戚として可愛がられて来たので妻が実家に帰ると言っても夫は素直に受け入れてくれるでしょう。
また、お互い義実家に行くということは普通の夫婦であれば少し気まずいですが、いとこ同士であればお互いホームに帰れるような安心感があるので、実家訪問もお互いに苦痛に感じることがないのもいとこ同士の結婚の良いポイントです。
いとこ同士が結婚するデメリット
では、いとこ同士が結婚するデメリットをみていきましょう。
- 周囲の目が気になる
- 離婚しづらい
- 成人後の精神障害の心配
続いて、いとこ同士が結婚するデメリットを、それぞれ詳しくみていきます。
デメリット①:周囲の目が気になる
いとこ同士は親族であるため、近親婚として周囲の目からみて異常と思われるかもしれません。
また、そのことから両親からの反対を受ける可能性もあり、二人の結婚まで茨の道を歩く可能性も。
また、世間的に近親婚はタブー視されているので、いとこ同士で結婚していることが分かると急に距離を置かれてしまったり、奇異の目で見られたりと、思わぬ差別に心が傷ついてしまうことも。
しかし、二人が理解してもらう為に動けばきっと周囲は分かってくれます。
直ぐに理解してもらうのは難しいので、長い目で見て周囲との理解を深めていきましょう。
デメリット②:離婚しづらい
いとこ同士で結婚しているため、普通の夫婦と比べて離婚しにくいのもデメリットの1つ。
通常であれば、双方の話し合いなどで別れることができますが、いとこ同士となると親族間のトラブルとなるので親戚を巻き込んで泥沼化することも。
また、普通の夫婦の場合であれば離婚した後はお互いが会う機会を作らなければ会うことはありません。
しかし、いとこ同士となると結婚式や葬式、法事など親族が呼ばれるイベントの度に顔を合わせることになり、お互い気まずい気分を味わうこととなります。
デメリット③:成人後の精神障害の心配
いとこ同士での結婚でのデメリットとして、結婚した本人ではなく2人の子供に出てくる可能性も。
イギリスのクイーンズ大学のベルファスト公衆衛生センターの研究によると、いとこ同士で結婚したカップルから生まれた子供は成人後、血縁関係のないカップルの子供に比べて、抗不安薬や抗うつ病の薬を処方される確率が3倍以上あるという結果が出ています。
必ずしも、成人後に精神障害になるということはありませんが、その確率は通常の血縁の無い夫婦の子供よりも高くなるということも頭にいれておきましょう。
いとこ同士で結婚すると子供はどうなる?
では、いとこ同士で結婚したときの生まれてくる子供についてみていきましょう。
子供を産めないわけではない
いとこ同士で子供は産めますが、いとこ同士で生まれた子供はいわゆる「血が濃い」と言われています。
いとこ同士の子供は、タブー視されがちですがその原因はこの「血が濃い」ことが原因です。
何故なら、血縁関係のない夫婦の間に産まれた子供に比べていとこ同士の夫婦の間に産まれた子供は、遺伝病などなんらかの障害を持って産まれてくる確率が高いという研究結果があるからです。
しかし、子供が産めないというわけではありません。
遺伝病に注意
そもそも遺伝病とは、染色体や遺伝子に異変が起こって起きる病気のことを言います。
両親から病気になる遺伝子を子供が受け継ぐことによって発症する病気です。
両親は変異が全くないにも関わらず、突然変異などによって生じるので、両親に全く異常が無くても子供にでてしまう可能性もあります。
遺伝病の割合
いとこ同士の夫婦の子供は遺伝病と呼ばれる障害を抱えて産まれてくる確率が約10%と言われています。
全く血縁関係のない夫婦の子供でも世界的に見て1%の割合で何らかの障害を持って産まれてくると言われますが、それと比べると約10倍も高くなるのです。
例えば、1万人に1人発症する遺伝病がいとこ同士の結婚の場合だと1500人に1人の割合で発症します。
いとこ同士の結婚だと、両親の両方に遺伝子病となる原因を保有する遺伝子を持っているので、遺伝子病の発症割合が高くなるのです。
孫世代以降に影響が出る場合も
いとこ同士の結婚でよく子供の遺伝病に目が行きがちになりますが、実は孫世代以降に影響が出る場合も。
遺伝病には、血友病や赤緑色覚異常など、X染色体に異常のある遺伝子がある場合に発症する遺伝病があります。
女性の場合、染色体はXXの組み合わせですが、男性はXYの組み合わせなので男性側の方が遺伝病の発症率が高いです。
いとこ同士の結婚で生まれた子供が女の子の場合、遺伝病が発症しなかったとしても、遺伝病が組み込まれたX染色体が孫の世代に遺伝した場合、その男の子に発病する可能性があります。
発病しなくてもしっかりと遺伝病の遺伝子が次世代へと遺伝していき、孫世代以降に影響がでてくることもあるので、覚えておきましょう。
いとこ同士の結婚はメリットとデメリット両方ある
いとこ同士での結婚は周囲の目を気にする人には向いていません。
また、子供のやその子孫の遺伝病の発症率を考えると、血縁関係のない夫婦よりも高いことが分かります。
しかし、好きだという気持ちを無理やり諦めるのも辛いもの。
いとこ同士の結婚のメリット・デメリットを承知で結婚するのも2人の幸せだと感じたら、添い遂げてみるのも二人の運命でしょう。
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