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「リベンジポルノ」とは?

リベンジポルノの被害に遭って引きこもりになってしまった女性

「リベンジポルノ」とは、別れた元恋人や離婚した元配偶者が、相手から拒否されたことの仕返しとして相手の裸やセックス中の画像や動画を公開するという行為のことを指します。
インターネットが広く普及した現代では、スマホやパソコンを使って私的な写真や動画をインターネット上に公開することが容易になりました。

これにより、相手に別れを告げられたことによる報復として、相手の裸やセックス中の写真や動画をインターネット上に公開するというリベンジポルノが起こりやすくなったという背景があります。
そして、一度インターネット上に拡散された画像や動画は削除するのが困難になります。

そうなると、いくら削除要請を出しても半永久的にインターネット上に公開された写真や動画が存在し続けるといった状況に陥りやすく、裸やセックス中の写真や動画を公開された人間は、不特定多数の人からそういった写真や動画を見られることで一生心に傷を背負って生きていかなければならないのです。

リベンジポルノが起こってしまう理由

元彼からのリベンジポルノの被害に遭ってしまった女性

では、リベンジポルノが起こってしまう理由をみていきましょう。

  1. スマホが普及したから
  2. その場のノリで性的な写真を撮影してしまうから
  3. 被害者が一方的に別れを切り出してしまったから

続いて、リベンジポルノが起こってしまう理由を、それぞれ詳しくみていきます。

理由① スマホが普及したから

リベンジポルノが起こってしまう理由としては、まずスマホが普及したことが挙げられるでしょう。
スマホが普及したことによって、カメラ機能を使って写真や動画を撮ることができたり、スマホで撮影した写真を簡単にプリントアウトすることができたり、インターネット上に撮影した写真や動画を気軽に投稿できるようになりました。

そのため、プリントアウトした写真を人目に付くような場所にバラまいたり、インターネット上に写真や動画を投稿したり、相手から別れを切り出された時に「写真や動画を投稿するぞ」と脅迫する行為が多発するようになりました。
また、インターネット上に一度でも写真や動画を投稿されてしまうと、簡単に拡散されて完全に削除するのが困難となってしまうことから、リベンジポルノという行為が社会問題化するようになりました。

理由② その場のノリで性的な写真を撮影してしまうから

リベンジポルノが起こってしまう理由としては、その場のノリで性的な写真を撮影してしまうからだと考えられます。
特に、今の若い女性は彼氏や夫と共有する時間を記録として残しておきたいという理由で、性的な写真でさえも後先考えずに撮影してしまう人が増えています。

しかし、そういった写真を彼氏や夫に撮影させてしまうと、将来2人の関係性が崩れた時に、その写真をバラまかれるリスクは必然的に高まります。
いつどこで自分の写真や個人情報が流出するか分からない時代ですから、いくら信頼している相手であったとしても、外部に流出して困るような写真や動画は絶対に撮影させないようにしましょう。

理由③ 被害者が一方的に別れを切り出してしまったから

リベンジポルノが起こってしまう理由として、被害者側が一方的に別れを切り出してしまったからというものもあります。
リベンジポルノは加害者が被害者に拒否された報復として、性的な写真や動画を公開するといった行為に至ることが多いです。

そして、リベンジポルノが起こるきっかけとしては、被害者側に一方的に別れを切り出されて、別れに納得していない加害者が豹変してそういった行為におよぶケースがほとんどです。

リベンジポルノの被害者に共通する特徴

リベンジポルノの被害者

では、リベンジポルノの被害者にはどのような特徴があるのでしょう。

  1. 女性が多い
  2. 被害者の約半数が20代
  3. 加害者とは顔見知り

続いて、それぞれの特徴を詳しくみていきます。

特徴① 女性が多い

リベンジポルノの被害者に共通する特徴としては、被害者のほとんどが女性であるという点です。
平成27年の警察庁の発表を見てみると、男性の被害者の割合が8.9%なのに比べて、女性の被害者は91.1%と断トツに多いことが分かります。

特徴② 10代や20代の若い世代が多い

リベンジポルノの被害者に共通する2つ目の特徴としては、被害者の多くは10代や20代の若い世代であるということです。
平成27年の警察庁の発表を見てみると、被害者のうち19.5%が10代、38%が20代と、約60%の被害者が10代や20代の若い世代の人に偏っていることが分かります。

やはり、この数字は10代のころから日常的にスマホを利用する機会が多かったのが原因として考えられると言えます。

特徴③ 加害者とは顔見知り

リベンジポルノの被害者に共通する3つ目の特徴としては、加害者とは顔見知りであるケースが大半を占めるということです。
特に、付き合っている恋人や元恋人といった被害者にとって身近にいる人が加害者になることが多いです。

平成27年の警察庁の発表を見てみると、加害者のうち63.4%が恋人や元恋人、9.9%が知人や友人、4.6%が配偶者や元配偶者という結果が出ています。そのため、身近にいる人だからといって油断は禁物なのです。

リベンジポルノとはどのような犯罪にあたる?

リベンジポルノの加害者になって警察に捕まったことがある男性

では、リベンジポルノとはどのような犯罪にあたるのかみていきましょう。

  1. 名誉棄損罪
  2. わいせつ物公然陳列罪
  3. 公表罪
  4. 提供罪

続いて、リベンジポルノとはどのような犯罪にあたるかについて、詳しくみていきます。

罪① 名誉棄損罪

性的な写真や動画をインターネット上や不特定多数の人目に付くような場所に公開するといった行為は、刑法の「名誉棄損罪」という犯罪に該当します。
「名誉棄損罪」は、「3年以下の懲役、または禁錮、または50万円以下の罰金」に処されることになります。

罪② わいせつ物公然陳列罪

性的な写真や動画を不特定多数の人目に付くような場所に陳列するといった行為は、刑法の「わいせつ物公然陳列罪」という犯罪に該当します。
「わいせつ物公然陳列罪」は、「2年以下の懲役、または250万円以下の罰金」に処されることになります。

罪③ 公表罪

他人の性的な写真や動画を無断で公開すると行為は、リベンジポルノ防止法の「公表罪」に該当します。
「公表罪」は、「3年以下の懲役、または50万円以下の罰金」に処されることになります。

罪④ 提供罪

本人には無断で第三者に性的な写真や動画を提供するといった行為は、リベンジポルノ防止法の「提供罪」に該当します。
「提供罪」は、「1年以下の懲役、または30万円以下の罰金」に処されることになります。

リベンジポルノの被害にあったときの対処法

リベンジポルノの証拠を集める女性

では、リベンジポルノの被害にあったときの対処法をみていきましょう。

  1. 証拠を集めておく
  2. 運営者に対して削除依頼を出す
  3. 警察に相談して被害届を提出する
  4. 弁護士に相談する

続いて、リベンジポルノの被害にあったときの対処法を、それぞれ詳しくみていきます。

対処法① 証拠を集めておく

リベンジポルノの被害にあった時には、客観的に事実を証明できるように、必ず証拠を集めておくようにしましょう。
例えば、画像や動画が公開されたURLを控える、公開されたページのスクショを撮っておく、「公開してやる」と脅迫された時の音声やメールを残しておくといったことが挙げられます。

このように、証拠を集めておくことによって、警察もすぐに捜査してくれますし、民事で裁判を起こす時にも被害者側の主張が有利に働くようになります。

対処法② 運営者に対して削除依頼を出す

リベンジポルノの被害にあった時には、画像や動画が公開されたサイトの運営者やプロバイダに対して削除依頼を出すようにしましょう。
ちなみに、削除依頼は運営者側に繋がる窓口から行うことになります。

削除依頼を出す時には、「サイトに性的な画像や動画が公開されているということ」、「プライバシー権が侵害されているということ」、「公開されているページを削除してもらうこと」をきちんと伝えることが大切です。
ただ、100%運営者側が削除に応じてくれるとは限らないので、そういった場合は弁護士に相談するなどして、法的な手続きに乗っ取って削除依頼を出す必要があります。

対処法③ 警察に相談して被害届を提出する

リベンジポルノの証拠を集め終わったら、今度は警察署に相談しに行き、被害届を提出しに行きましょう。
リベンジポルノは刑法やリベンジポルノ防止法といった法律に違反する立派な犯罪行為であり、懲役刑や罰金刑に処される可能性もある重大な犯罪なのです。

そのため、リベンジポルノの被害にあった場合は、被害届を提出することによって警察に捜査してもらうことが期待できます。

対処法④ 弁護士に相談する

リベンジポルノの加害者に対して刑事責任を問うだけではなく、民事で慰謝料を請求したいという場合には、法律のプロである弁護士に相談した方が良いでしょう。
しかし、リベンジポルノは性犯罪ということもあり、なるべく大事にしたくないという理由で慰謝料を請求する被害者はほとんどいないようです。

ただ、誰がインターネット上に性的な写真や動画を投稿したのか特定したいという時は、費用倒れになってしまう可能性が高いですが、弁護士を通じて法的な手続きをとるのもひとつの手です。

リベンジポルノの被害に合わないための予防策

リベンジポルノについて新しい彼氏と予防策を考える女性

では、リベンジポルノの被害に合わないための予防策をみていきましょう。

  1. 性的な写真や動画は撮らせない
  2. 裸や下着姿の写真を投稿しない
  3. 怪しいソフトやアプリはダウンロードしない

続いて、リベンジポルノの被害に合わないための予防策を、それぞれ詳しくみていきます。

予防策① 性的な写真や動画は撮らせない

リベンジポルノの被害に合わないためには、彼氏や夫だから良いかと思って、性的な写真や動画を相手に撮らせないことが大切です。
恋愛中は気持ちが高ぶっていますし、相手のことを信用しているので、後先考えずに自分の裸やセックス中の写真や動画を撮影することに同意してしまう女性も少なくありません。

しかし、将来彼氏と別れたり、夫と離婚する可能性もありますから、別れや離婚をきっかけに相手が豹変して、どんな恐ろしい行動をとってくるかも分かりません。
そのため、いくら信頼している相手だったとしても絶対に性的な社員や動画は撮らせないようにしましょう。

予防策② 裸や下着姿の写真を投稿しない

リベンジポルノの被害に合わないためには、自分で自分の裸や下着姿の写真を撮って、それをインターネット上に投稿したり、インターネット上で知り合った人に渡さないことです。
インターネット上というのは匿名性が高いからこそ、安易にそういった写真をSNSに投稿してしまいがちです。

また、相手がいくら女性だと言っていても、実際はどこの誰かも分からないので、もしかすると相手が男性である可能性も十分にあるのです。
そのため、女性だと思っていた相手に「女性だから良いか」と思って下着姿の写真を送ってしまうと、その写真を脅しの材料に使われてしまう恐れもあるので、安易にそういった写真をSNSに投稿するのは絶対にやめるようにしましょう。

予防策③ 怪しいソフトやアプリはダウンロードしない

リベンジポルノの被害に合わないためには、怪しいソフトやアプリはダウンロードしないことが大切です。
悪意のある第三者がスマホやパソコンの中の個人情報や写真を抜き取るために、怪しいソフトやアプリをダウンロードさせて、ウイルスに感染させてスマホやパソコンの中にあった個人情報や写真が流出してしまったという被害が多発しています。

そのため、むやみやたらにインターネット上に転がっているソフトやアプリはダウンロードしないようにしましょう。
また、スマホやパソコンの中には必ずウイルスソフトを入れておき、流出してしまった時のことを考えて、性的な画像や動画はスマホやパソコン上に残しておかないようにしましょう。

リベンジポルノとは?被害にあった時の対処法と未然に防ぐ方法のまとめ

リベンジポルノによる精神的なダメージを乗り越えた女性

「リベンジポルノ」とは、インターネット上に性的な写真や動画を投稿したり、人目に付くような場所にバラまいたりする一種の犯罪行為です。
スマホが普及して気軽に撮影した写真や動画を投稿できるようになった現代においては、いつ誰がリベンジポルノの被害にあってもおかしくない状況であることを心掛けておかなければなりません。

もしも、実際にリベンジポルノの被害に遭ってしまった場合は、証拠を集めて削除依頼を出し、警察や弁護士に相談にのってもらうなどの対処をとる必要があります。
また、信頼している相手だからといって、安易に自分の裸やセックス中の写真や動画を相手に撮影させないようにして、自分の身は自分で守ることが大切なのです。

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ライター
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