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ホトトギスはどんな花?

ホトトギスのような花

ホトトギスという花があるのをご存知ですか?

ホトトギスは日本、台湾、中国南部原産のユリ科の花です。

ホトトギスの別名は、 Tricyrtis(トリキルティス)と呼ばれ、ギリシャ語で、treis(三)+kyrtos(曲)が語源になっていて、三枚の「外花被(花でいう萼)」が根元で曲がっていることから、この学名が付けられました。

また英名では、Japanese Toadlilyと呼ばれ、この名前の由来はユリ科(lily)で花の斑点が、ヒキガエル(toad)に似ていたことが由来とされています。

花名の由来は?

ホトトギスと聞くと、鳥の方を想像される方が多いのではないでしょうか?

実は、ホトトギスの花の名前はそこから来ているのです。

ホトトギスは葉や花に、斑点模様があるのが特徴で、この反転模様が鳥のホトトギスの胸にある模様と似ていることから、この名前が付けられたと言われています。

漢字表記の場合、花の方は「杜鵑」や「杜鵑草」、鳥の方は「不如帰」や「時鳥」と表記されることが多くあります。

ホトトギスの花は何色?

ホトトギスの主な色は、赤紫色ですが、まれに桃、赤、白、橙、黄色があります。

花弁の外側が白色で、その内側全体に赤紫色の斑点、そしてその根本に黄色の斑点があり、鮮やかな色合いです。

ホトトギスの花言葉3選

花言葉があるホトトギスのような花

ホトトギスの花言葉が何かご存知でしょうか?

**ホトトギスには、3つの花言葉があります。++

花言葉や由来を知ると、ホトトギスの魅力もさらに増すでしょう。
それでは、その3つの花言葉について、それぞれの由来も合わせてご紹介していきます。

ホトトギスの花言葉1:「永遠の若さ」

最初にご紹介する花言葉は「永遠の若さ」です。

この花言葉の由来は、ホトトギスの特徴と関係していると言われています。

それはホトトギスの開花時期が、7月から10月までと、夏から秋にかけて季節をまたぎ長く咲くことから、この花言葉が付けられました。

ホトトギスの花言葉2:「秘めた意志」

次にご紹介する花言葉は「秘めた意志」です。

この花言葉も、やはりホトトギスの特徴と関係があります。

先ほどの長く咲き続けるという特徴もそうですが、ホトトギスが薄暗く日陰のところを好み、人知れず生えることから由来したと言われています。

ホトトギスの花言葉3:「永遠にあなたのもの」

最後にご紹介する花言葉は「永遠にあなたのもの」です。

こちらの花言葉が、始めにご紹介したものと似ているのは、やはりホトトギスの開花時期が長いという特徴からきています。

日本原産の花ならではの、奥ゆかしい花言葉が付けられています。

また、ホトトギスは長く楽しめますので、直接思いを伝えづらい方や大切な人に、贈り物や誕生日プレゼントとして送るのもいいですね。

ホトトギスの種類10種

ホトトギスの種類を知りたい人

ホトトギスは、東アジア、インドで約20種類の分布があります。

そのうち約10種類は日本に自生しており、その種類によっても違い花の色や形がさまざまです。

それでは、10種類のホトトギスの特徴や分布をご紹介していきます。

ホトトギスの種類1:ホトトギス

ホトトギスは、関東から西の太平洋側に自生する多年草で、日陰のやや湿った斜面や岩場を好むのが特徴です。

花は、葉の付け根に上向きに開き1〜3個咲き、大きさは3〜4cmの漏斗状形です。
一般的に花茎は枝分かれしないことが多く、また6枚の花弁はやや斜めに開きます。

そして、草丈は30〜100cmで、若葉には油染みのような斑点ができることから「油点草」とも呼ばれています。

ホトトギスの種類2:タマガワホトトギス

タマガワホトトギスは、黄色い花を咲かせる日本固有種のホトトギスです。

初夏の6月に黄(山吹色)地で、6つの花弁に赤紫色の斑点の花を咲かせます。
また、花は杯状の上向き、釣鐘状の下向きのものがあり、花糸、葯に斑点はありません。

分布地は、本州から四国、九州の山野の谷沿いです。
そして、花名の由来はヤマブキ(花)の名手である、京都の玉川にちなんでつけられたと言われています。

ホトトギスの種類3:キバナホトトギス

キバナホトトギスは、日本の宮崎県にのみ生育する日本固有のホトトギスです。

山地の林緑、明るい林下に自生し、時期は開花9月〜11月です。

花は葉の付け根から長い花茎を出し、1〜2個黄色い花を上向きに咲かせます。
この名前は、花の色の黄色いことが由来です。

また、環境省のレッドデータによると、生息条件の変化によっては、絶滅危惧種になる可能性のある準絶滅危惧種に登録されています。

ホトトギスの種類4:セトウチホトトギス

セトウチホトトギスは本州(近畿以西)、四国に分布する日本固有のホトトギスです。

林緑や明るい林床に自生し、9〜10月が開花時期となります。

花は、葉の付け根に1〜数個、上向きに咲き、小さな個体は頂部にしか咲かないことも多いです。

ヤマジノホトトギスとよく似ていますが、セトウチホトトギスには花弁と花柱に赤紫の斑点、中心部には黄斑がある点や、生育地、開花時期に違いがあると言われています。

ホトトギスの種類5:シロホトトギス

シロホトトギス は、赤紫色の斑点のない白い花弁が特徴のホトトギスの変種です。

もちろんこのホトトギスも日本固有種となります。

分布は北海道(西南部)、本州、四国、九州の山野の日陰に自生し、開花時期は8月〜10月です。

花は杯状で上向き、喉元に黄斑のある6枚の花弁を咲かせます。
また、茎先の集散花序に花をつけます。

ホトトギスの種類6:ヤマホトトギス

ヤマホトトギスは、北海道(西南)、本州、四国、九州、中国に分布するホトトギスの在来種です。

林緑や明るい林床に自生し、草丈は1mほどにもなります。

花は直径2cmほどと小さく、茎の上部に枝を分けて数個つけ、白い花弁に赤紫の斑点をつけますが、その根本に黄斑はありません。

花が全開すると、この花弁は後ろへ反り返り、その内側が中凹みになるというのも、この種の特徴と言えるでしょう。

ホトトギスの種類7:タカクマホトトギス

タカクマホトトギスは、九州の大隈半島に自生する日本固有のホトトギスで、山地の湿った岩場に自生しています。

キバナホトトギスと似ていますが、開花時期が2週間ほど早い、花の色が淡い黄色である、花弁にある赤褐色の斑点が少ないなどの違いが見られます。

開花時期は9〜10月で、葉の付け根に1〜2個の花を上向きに咲かせます。
そして名前の由来は、鹿児島県の高隈山で発見され、そこで生育していることからきています。

またキバナホトトギスと同じように、この種も準絶滅危惧種に指定されています。

ホトトギスの種類8:ヤマジノホトトギス

ヤマジノホトトギスは、北海道南西部から、九州に渡って広く分布する日本固有種のホトトギスで、山野の林下に自生しています。

花は、葉の付け根に1〜数個咲き、小さな個体の場合は頂部にしか花が咲かないことが多いです。
そして、花弁は水平上向きに開きますが、この花弁には紫色の斑点が点在しており、その付け根に黄斑はありません。

名前の由来は、山道に多く生えているため、”山路の”からヤマジノという名前がつけられたと言われています。

ホトトギスの種類9:タイワンホトトギス

タイワンホトトギスは、その名の通り台湾に自生する在来種のホトトギスです。

日本では西表島にのみ自生し、山地のやや湿った場所に生育し、開花時期が9〜10月とやや遅めとなっています。

花の形は、トランペット型をしており赤紫の斑点のある花弁が、斜め上に開くのが特徴です。
そして小型の花が、茎の上部に枝分かれする形でつきます。

ホトトギスとの違いは、花が散房状に咲く点や花弁の基部に球形に膨らんだ距が2つつく点です。(ホトトギスは3つ)

ホトトギスの種類10:ジョウロウホトトギス

ジョウロウホトトギスは、四国の一部の地域に自生するホトトギスの固有種で、山地の渓谷の湿った岩場や崖に生育します。

開花時期は、9〜10月で釣鐘状の明るい黄色の花を、葉の付け根に1〜2個咲かせます。
花弁の内側には赤紫の斑点が多くあり、花弁の外側は厚いロウを塗ったかのような、光沢のある質感です。

つぼみのときには上向きになっていますが、次第に傾いて開花するときは下向きになります。
また、名前にある上臈(ジョウロウ)は優雅な貴婦人を表しています。

ホトトギスの開花時期

開花しているホトトギスのような花

ホトトギスの開花時期は、7〜10月頃までです。

日本列島に自生するホトトギスは、約10種類以上と多くのホトトギスが自生しているため、開花時期に多少の違いはありますが、早ければ7月に始まり見頃となる8月9月を経て、10月頃まで咲いていることがあると言われています。

そして、ホトトギスはお盆過ぎから開花を始めるので、夏の終わりと秋の訪れを感じさせる植物として約300年も前から人々に愛されてきました。

ホトトギスの花が見頃な季節

開花しているホトトギスのような花

ホトトギス が見頃を迎えるのは、8月から9月です。

ホトトギスは、日本全国に分布しているため、見頃の時期になったら野生に生えているものを探してみるのも面白いですね。

さまざまな種類や珍しい種類のものに出会うことができるかもしれません。

ホトトギスの花言葉を知ろう!

花言葉を勉強した人

ホトトギスの花言葉や、特徴などを知ることでホトトギスについて理解が深まったでしょう。

ここまで、ホトトギスの花言葉や日本に自生している品種の特徴などについてご紹介しました。

もし秋の山に出かける機会があれば、ホトトギスを探してみるのもいいですね。
また実際に花屋さんなどで購入できるので、大切な人への贈り物にするのも素敵でしょう。

ここでご紹介したもの以外にも、ホトトギスにはたくさんの種類がありますよ。

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ライター
noel編集部

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