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劣等感とは?

劣等感とは何かを考える女性

劣等感の読み方はれっとうかんで、意味は自己の欠陥や弱点などを意識し、自分が他の人よりも劣っていると感じる否定的な感情です。
また心理学では、「自分の理性と現状評価とがかけ離れている」という主観的な感覚をあらわします。

つまり、劣等感とは簡単に言うと他の人より劣っているような感覚となるでしょう。

「劣等感」と「コンプレックス」の違い

劣等感とはどういう意味か知りたい女性

劣等感とは「自分が他の人より劣っている」といったネガティブな感情です。
それに対してコンプレックスとは、ネガティブな感情に怒りや悲しみなどの強い思いが無意識に結びついている状態をあらわします。

両者は似たような意味合いを持っているようなイメージがありますが、実は少し異なる言葉であることがわかりますね。

劣等感に苛まれる人の特徴【性格編】

劣等感とはどういう感情なのか気になる女性

では、劣等感に苛まれる人とはどのようなタイプなのでしょうか?
以下の性格4つをご紹介します。

  1. 完璧主義
  2. 他人の長所を見つけるのが得意
  3. 自己評価が低い
  4. プライドが高く負けず嫌い

性格①:完璧主義

劣等感に苛まれる人とは、完璧主義者であると言えるでしょう。
苛まれるとは苦しめられること、あるいは厳しくとがめられることという意味。

何をするにも完璧でなければ許せないため、完璧になれない自身への不満が募ります。
その結果「私はどうしてできないんだろう」と自身を責め、どんどん苦しい精神状態に追い込むのです。

性格②:他人の長所を見つけるのが得意

劣等感に苛まれる人とは、他人の長所を見つけるのが得意なタイプでもあります。
誰にでも良い所・悪い所が存在するのですが、劣等感に苛まれる人は周囲の優れた才能・魅力的な容姿といった長所にばかり目が行きがち。

そして一つでも相手の良い所を見つけると、「凄い人なんだ」と思い込むようになるのです。
これを心理学ではハロー効果と呼びます。

ハロー効果とは人を評価するとき、その人が持つ目立ちやすい特徴に引っ張られて全体の評価が歪んでしまう現象のこと。
劣等感に苛まれる人は「欠点のない人間はいない」という事実をつい忘れてしまい、「みんな凄い人ばかりなのに私だけダメなんだ」と落ち込むのです。

性格③:自己評価が低い

劣等感に苛まれる人とは、自己評価が低いタイプということもあるでしょう。
完璧主義なあまり、理想が非常に高い上に人の持っている長所にばかり注目していますから、自ずと自分の評価が下がります。

仮に他の人と同じ程度の力を持っていたとしても、人の短所と自分の長所には目をつぶってしまうため、自身に向ける目が一層厳しくなるのです。

性格④:プライドが高く負けず嫌い

劣等感に苛まれる人とは、プライドが高く負けず嫌いなタイプでもあります。
何事においても自分が一番にならないと気が済まないので、勝つためにはどんな努力も惜しみません。

「これだけ努力してきたんだから絶対に勝てる!」と自信を持っているからこそ、結果を残せないと高いプライドがへし折られ、人生のどん底に突き落とされてしまうのです。

劣等感に苛まれる人の特徴【言動編】

劣等感とはどういう感覚なのかわからない女性

では、劣等感に苛まれる人とはどのような言動をするタイプなのでしょうか?
以下の言動6つをご紹介します。

  1. 自慢話が多い
  2. よく機嫌が悪くなる
  3. ダメな自分をアピールする
  4. 他人の目を意識しすぎる
  5. 攻撃的な一面がある
  6. マウンティングする

言動①:自慢話が多い

劣等感に苛まれる人とは、自慢話が多いタイプの人です。
負けず嫌いで「誰よりも優位に立ちたい」という気持ちが強いため、武勇伝が大好き。

過去の栄光やたった一度の功績などを事あるごとに披露することで、「私はこんなに凄いのだから劣ってないよ」と周囲に認めてもらい、安心感を得たいのです。

言動②:よく機嫌が悪くなる

劣等感に苛まれる人とは、よく機嫌が悪くなる人という意見もあります。
理由は、普段から自分の嫌な部分を意識しながらも、周囲にバレないように感情を抑圧したり我慢したりしているから。

そのためストレスがたまり、本来なら何とも思わない人に対して「嫌だな」「苦手だな」と感じることがあるのですが、これは投影と呼ばれる心理効果かもしれません。
投影とは、自分の心の状態や思考パターンを人やモノに映し出すこと。

「私はダメな人」と心を痛めた状態で他の人と接すると、相手がダメな人のように見えてイライラしてくるのです。

言動③:ダメな自分をアピールする

劣等感に苛まれる人とは、ダメな自分をアピールしがちな人と言えます。
「私は何もできない」「欠点ばかりで自慢できることが一つもない」などと人に話すことで、周囲から「そんなことないよ」「あなたは凄いよ」と劣っている自分を否定してほしいのです。

人から優しくされたいがための行動なのですが、ネガティブな話ばかり聞かされる側は嫌な気分になりますから、次第に距離を置かれるようになります。

言動④:他人の目を意識しすぎる

劣等感に苛まれる人とは、他人の目を意識しすぎる傾向がある人です。
自分に自信がないため、いつも「私はみんなからどう思われているんだろう」という不安で溢れています。

言い方を変えれば自意識過剰でもあり、「みんなから少しでも良い評価を得たい」という思いから周囲の顔色を伺うのが常。
そのため自らの意志はどうでもよくて、人から好かれる可能性がわずかでもあるなら自分のやりたいことや言いたいことを我慢するのが癖になっているのです。

言動⑤:攻撃的な一面がある

劣等感に苛まれる人とは、攻撃的な一面がある人です。
誰かが成功したり評価されたりすると、羨ましさよりも先に「なぜあの人だけ上手くいくの?」と怒りの感情が沸き起こってきます。

同時に「それに比べて私は上手くできない」と自身がみじめになり、抑えきれない負の感情が相手への攻撃という形であらわれるのです。

言動⑥:マウンティングする

劣等感に苛まれる人とは、マウンティングする人でもあるでしょう。
マウンティングとは、自分の方が優位に立っていることを主張する行動を指します。

本心では「私の方が負けてる」と最初から思っている部分があるため、その事実を認めたくなくて「私の方が上だからね」とさりげなく主張。
無意識に人を不快にさせるような発言をしてしまうのです。

劣等感を感じる原因

劣等感を感じる原因とは何か考える女性

では、劣等感を感じる原因とはどのようなものなのでしょうか?
以下の原因4つをご紹介します。

  1. 嫉妬心を抑えられない
  2. 幼少時代に褒めてもらえなかった
  3. 競争による極度のストレス
  4. コンプレックス

原因①:嫉妬心を抑えられない

劣等感を感じる人とは相手の短所を無視して長所だけを過大評価する傾向がありますから、それほど優秀ではない人でも「私には勝てるはずのない存在」と判断します。
すると「私は誰よりも頑張っているのに…」という嫉妬心を抑えられなくなり、劣等感に繋がるのです。

原因②:幼少時代に褒めてもらえなかった

劣等感を感じる原因とは、幼少時代に褒めてもらえなかったことと考えられます。
厳しい環境で育ったために、どれだけ努力をして出した結果だとしても「できて当たり前」「できないのは力が足りないから」といった言葉を浴びせ続けられていたのでしょう。

「努力や成功をしても正しく評価してもらえないのが当たり前」という認識が植え付けられたまま大人になったので、特に失敗はしなくても「私には能力がないんだ」と思い込んでしまうのです。

原因③:競争による極度のストレス

劣等感を感じる原因とは、競争による極度のストレスとも言えます。
勉強・習い事・受験・部活・就職活動・仕事の実績などと子供の頃から競争の連続で、大人になった今ではさらに厳しい戦いで勝ち続けなければいけません。

また負けることは許されない性分なので、いつもピリピリとしたナーバスな状態。
だから本当に負けてしまうと自らに失望し、ストレスが一気に膨れ上がって劣等感を抱えるようになるのです。

原因④:コンプレックス

劣等感を感じる原因とは、コンプレックスによるものとも言えます。
「一重で目が小さいから目つきが悪く見える」など、気が付いたら人と比べて自身を責めているのです。

すると心にわだかまりが生まれ、妬みやひがみが劣等感を引き起こします。

もしかして劣等感の塊かも!?劣等感が強いか診断

劣等感が強いとはどういうことなのか調べる女性

では、あなたの劣等感が強いのか確認してみましょう。
以下の診断10個をご紹介します。

診断①:コミュニケーションが苦手

コミュニケーションが苦手なあなたは、劣等感を感じやすいタイプでしょう。
コミュニケーションとは、思ったことや感じたことなどの情報を伝達し合うこと。

社会では、より多くの人と素早く良好な関係を築けるコミュニケーション能力が本人の仕事ぶりや人柄を決める大きな評価基準になるため、他者と上手く情報伝達ができないと「能力が低い人」というレッテルを貼られてしまい、自信をなくすことになるのです。

診断②:「特技は?」と聞かれても答えられない

「特技は?」と聞かれても答えられないあなたは、自身の中に存在する劣等感に薄々感づいているタイプです。
一般的に特技とは趣味が高じた何か、あるいは自信が持てる特定の技能のこと。

そして履歴書の特技蘭の隣にあるのが趣味欄ですよね。
趣味とは専門ではなく、楽しみとして行う事柄を指します。

そのため趣味なら単に好きなことを答えればいいのですが、特技の場合はある程度の人に「それはすごいね」と納得してもらう必要があるのです。
特技は他の人に認めてもらえる魅力の一つなので、特技がない人は「私には魅力がない…劣っているのかな」とどこかで思っているのかもしれません。

診断③:ついつい人と自分を比較してしまう

ついつい人と自分を比較してしまうあなたは、小さな劣等感を心に抱いているタイプです。
人と自分を比べてしまうのは、周りの人を基準に自身を評価する癖がついていて「人は人、自分は自分」と割り切れないためかもしれません。

比べる必要のないことまで勝手に比較し、その度に落ち込んでいる人が多いでしょう。

診断④:人見知りがひどい

人見知りがひどいあなたは、劣等感を強く感じているでしょう。
人見知りとは、人間が本来持っている見知らぬ相手への警戒心であり、自己防衛本能による自然な感情です。

実は周りに気遣いや心配りができる、真面目で優しいタイプ。
その反面、他人からの評価が気になり自分に自信が持てないため、新しい環境に打ち解けるのに時間を要するのです。

診断⑤:恋愛は受け身でいた方が楽

恋愛は受け身でいた方が楽なあなたは、心の奥底で密かに劣等感を感じているタイプです。
恋愛で言う受け身とは、相手が行動を起こすのを待つだけで自分の考えでは動かないこと。

本当は「こんな恋愛がしたい」「恋人にこんなことをしてほしい」という願望はあるのですが、自分に自信がないため「嫌われるのではないか」といつも不安で仕方がありません。
そのため「魅力がない私は何も言わず、相手に合わせていた方が安心」と思ってしまうのです。

診断⑥:これまでの人生に不満がある

これまでの人生に不満があるあなたは、自覚できるほどの劣等感を抱えているでしょう。
人生における不満とは、生まれ育った環境・人間関係・進学・就職・恋愛などにおいて上手くいかなかったこと。

不満に思う原因は自分にあったり周囲の環境にあったりと様々ですが、いずれにしても根深い不満であることに間違いはないので「やっぱり私はダメなんだ」と度々自らを責めてしまうのです。

診断⑦:後悔することが多い

後悔することが多いあなたは、劣等感を強く感じるタイプと言えます。
後悔とは、自分のしてしまったことを後になって失敗だったと悔やむこと。

「あのときこっちを選べば今頃こんなことにはならなかったのに」と後悔するのは、「私はもっとすごいはず」と自身に期待しているからです。
思い描いていた理想と現実の間に大きな差があると、後悔や劣等感が生まれるようになります。

診断⑧:自分のことが好きになれない

自分のことが好きになれないあなたは、強い劣等感を感じているタイプです。
「こんな私になりたい」という理想が自身のあるべき姿とかけ離れているため、「これが足りない」「あれができない」と嘆くばかり。

自らの良いところを見つけられないということは、自分の欠点だけが浮き彫りになっている状態と言えるでしょう。

診断⑨:ネガティブ思考

ネガティブ思考なあなたも、強い劣等感を抱えているでしょう。
ネガティブ思考とは何事に対しても否定的・悲観的であったり、良い方向に考えたりすることが上手くできない状態のこと。

たった一つの失敗だけで挫折し、「また失敗するかもしれない」とまだ起こってもいないことに囚われてしまうと、自らのマイナスな部分ばかりに集中することになるのです。

診断⑩:理由もないのに自分は負けていると感じる

理由もないのに自分は負けていると感じるあなたは、全身から劣等感が溢れ出しているかもしれません。
これは、無意識に人の長所を実物以上に膨らませて自分と比較していることのあらわれ。

正に、大きな劣等感の塊と言えるでしょう。

劣等感の強さを克服する方法

劣等感の克服方法とは何かを知りたい女性

では、劣等感の強さを克服するためにはどうしたらいいのでしょうか?
以下の方法8つをご紹介します。

  1. 人と自分は違って当たり前と理解する
  2. 自分を褒めてあげる
  3. 完璧を求めすぎない
  4. 資格を取得する
  5. あえて忙しい生活を送る
  6. 適度な有酸素運動をする
  7. ありのままの自分を受け入れる
  8. 他人も大したことはないと考える

方法①:人と自分は違って当たり前と理解する

強い劣等感を克服するための基本は、人と自分は違って当たり前と理解することです。
当然ですが、世の中に全く同じ人間は存在しませんし、一人一人がそれぞれの得意不得意持っています。

このように考えると、知らず知らずのうちに人と比較する頻度が減って自身を責めることも少なくなるでしょう。

方法②:自分を褒めてあげる

自分を褒めるとは、努力したり辛いことがあったりしたときに「よく頑張ったね」などと自身に語りかけることです。
最初は抵抗があるかもしれませんが、やってみると胸の奥で小さな喜びを感じていることに気づき、ほのかな温かさを感じます。

自らを褒めたときに得られる身体の小さな感覚は自尊心を高めてくれますから、強い劣等感の克服に有効なのです。

方法③:完璧を求めすぎない

理想と現実のギャップに苦しめられているなら、「こうあるべき」と完璧を求めすぎるのは逆効果と言えます。
本当に頂点に立つ必要があるのかをもう一度考えてみましょう。

それでも頂点を目指すなら、険しい道のりを上っていくための準備と覚悟が必要になります。
その上で自分のペースを守ってゆっくりと着実に進めば理想と現実のギャップが生まれにくくなり、劣等感の克服が期待できそうです。

方法④:資格を取得する

自分の長所を見つけ出せず自らを好きになるのが難しい場合は、資格の取得をおすすめします。
資格を持っているということは、その分野に関する能力が公的に認められたということ。

資格によっては特技にもなり得ますから、自信を持って周りに自慢できるものができて劣等感を追い出すことができるでしょう。

方法⑤:あえて忙しい生活を送る

マイナスの感情を抱えている人は、時間に余裕があると嫌なことばかり考えてしまって辛い思いをすることになります。
そこで、あえて忙しい生活を送ってみましょう

仕事以外のスケジュールを普段よりも多めに詰めることで物事に集中する時間が増えるので、悩む時間が短くなって徐々に劣等感が薄れていくこともありそうです。

方法⑥:適度な有酸素運動をする

どうしてもネガティブ思考に陥ってしまうときは、適度な有酸素運動をするといいでしょう。
有酸素運動とは筋肉への負荷が低い運動を指し、ジョギングやウォーキングなどが挙げられます。

適度な有酸素運動は精神を安定させる脳内ホルモンの分泌を促すため、即効性のある気分転換になると言われているのです。
嫌な気分が晴れれば劣等感の克服に繋がるでしょう。

方法⑦:ありのままの自分を受け入れる

「劣等感を感じたらダメ」と思うと余計に自分の欠点に意識が集中して強い劣等感に変わるので、ありのままの自分を受け入れるようにしましょう。
ありのままの自分を受け入れるとは、「私は劣っている」と感じる自分も許してあげること。

「これが今の私なんだ」と認めると、集中していた意識がそれて劣等感を感じにくくなるはずです。

方法⑧:他人も大したことはないと考える

どうしようもなく自身を責めて辛いときは、他人も大したことはないと考えるようにしましょう。
劣等感の強い人ほど他人を過大評価しがち。

そのため実際は自分との能力の差がそれほどないのに、勘違いをして苦しんでいることがあります。
「私も他人も大したことはないんだ」と考えるだけで心がスッと軽くなり、劣等感の克服に近づけるでしょう。

劣等感は克服できる!

劣等感とは克服できるものと信じる女性

劣等感とは明らかに自分が負けたという事実がないにも関わらず、劣っている気がすると思い込んでしまうことです。
そこで人と自分とは違って当たり前と考え、いつも頑張っている自分を褒めてあげましょう。

きっと心が軽くなり、劣等感を克服できるはずです。

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ライター
noel編集部

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