自己受容とは?自己受容できない原因&自分を受け入れて好きになる方法
あなたは自分のことが好きですか? 「もっと美人に生まれたかった」「もっと仕事ができる自分だったら良かったのに」と、理想どおりではない自分を好きになれない人は意外に多いものです。 理想の自分ではなくても欠点だらけの自分でも「これが私」と受け入れると、人生が驚くほどラクで幸せになります。 では、どうしたら自己受容できるようになるのでしょうか? 自己受容できない原因と自己受容する方法をご紹介します。
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「自己受容」とは?
意味
自己受容とは、ありのままの自分を受け入れることです。
自分の良いところも悪いところも隠したり誤魔化したりせず、そのまま受け入れます。
人はセルフイメージを持っていて、認めたくない部分があるものです。
自分で認めたくない「嫌な部分」に対しても評価せず、抵抗せず、ただ受け入れるのが、自己受容です。
「自己肯定」との違い
自己肯定は、自分の長所にフォーカスして、自分の価値を認めることです。
「自分にはこんな良いところがある」「だから自分は素晴らしい」と、自分の存在を肯定します。
また、心理学者・アルフレッド・アドラーが提唱するアドラー心理学では「自己肯定とは、できないことでも『自分はできる』と言い聞かせること」と定義されています。
強制的にでも前向きにとらえようとするのが、アドラー心理学における自己肯定です。
【診断】あなたは自己受容できてる人?
自己受容できているつもりでも、できていないケースがあります。
自己受容できているかチェックしてみましょう。
診断①:世間体が気になる
世間体が気になる人は、自己受容ができていません。
日本には古来より「和をもって尊しとなす」と、協調性を重んじる文化があります。
そのため「そんなことをしたら笑われる」「近所の人に何か言われる」と、他者の評価を重視してしまいます。
世間の評価は千差万別なので、すべてに対応するのは無理があり、自分の行動に不安がつきまといます。
不安や怯えに満ちている状態では、自己受容できるはずがありません。
診断②:虚栄心が強い
見栄を張ったり、とかく自分を大きく見せたがる人は、自己受容ができていません。
本当は知らないのに「知ってる」と言ってしまう人、彼氏に見捨てられないようにと尽くしてしまう人も同様です。
ありのままの自分では、相手に受け入れてもらえないと思ってます。
自己受容できない自分を、他人が受容してくれる気がしないのです。
逆に、自己受容できている人や自分に自信がある人は、わざわざ見栄を張る必要がありません。
ありのままの自分で、堂々と他人と接することができます。
診断③:批判してしまう
意外かもしれませんが、人や物事を批判する人は、自己受容できていません。
「正しいかどうか」の観点から物事を評価しているので、一見自信満々に見えます。
しかし「正しいかどうか」の判断は、人によって異なります。
「白いTシャツはカッコいいけど、黒はダサい」など、根拠も真理もありません。
自分に自信がなくて自己受容できていないから、他人を批判することで自分を保っているのです。
自己受容できない原因
どうして自己受容することが難しいのでしょうか?
自己受容できない原因を見ていきましょう。
- 親から「条件付きの愛情」で育った
- 真面目で責任感が強い
- 傷つくことが怖い
原因①:親から「条件付きの愛情」で育った
自己受容できない人の原因のほとんどが、幼少期の親の教育によるものです。
「褒めて伸ばす」教育は広く普及していますが、子どもの存在そのものを褒めることは少ないです。
「お手伝いしてくれていい子だね」「テストで100点ですごいね」など、良い子だから愛する、ひいては「自分にとって都合の良い子だから愛する」結果になります。
もちろん親サイドは、そんなつもりはありません。
しかし子どもには「条件付きの愛情」と伝わってしまい、そのままの自分では愛されないのだと、自己受容ができなくなるのです。
原因②:真面目で責任感が強い
真面目で責任感が強い性格が原因で、自己受容できないケースも多くあります。
何でもひとりで抱え込んでしまう傾向にあり、ストレスを感じやすいタイプです。
責任感が強いと、仕事のミスも徹底的にリカバリしながら、ミスをした自分を責めてしまいます。
同時に「二度と同じ失敗をしてはいけない」と自分にプレッシャーを与えます。
このような毎日が楽しいわけがありません。
真面目で責任感が強いからこそ、辛く苦しい現実は自分で引き起こしたことだと、ますます自己受容から遠ざかります。
原因③:傷つくことが怖い
自己受容できない原因に、傷つくことを恐れる気持ちがあります。
誰でも傷つくのは怖いし、できるだけ傷つかずに生きていきたいものです。
しかし、傷つくことを恐れるあまり自己防衛し過ぎると、自分の本音が言えません。
本音を言わず、偽った上っ面だけで取り繕っていると、自分が嫌いになってしまいます。
自分を嫌いな人は、自己受容どころではありません。
自己受容する方法
自己受容するにはどのようにすれば良いのでしょうか?
自己受容する方法をご紹介します。
- 自分と向き合う
- 自分の境遇をすべて受け入れる
- 自分の感情を認めて、味わう
- ジャッジをやめる
- 自分を責めない
- 勝手に勘ぐらない
- 他人の評価を気にしない
- 自分を諦める
- リフレーミング
- 自分の味方になる
方法①:自分と向き合う
自己受容するには、まず自分と向き合うことから始めます。
「自分と友達になる」「自分と仲良くする」イメージです。
自分をよく知るために「自分ノート」を用意しましょう。
自分の好きなもの、嫌いなもの、したいこと、やめたいこと、将来の夢などを、片っ端から書きます。
絶対に誰にも見られないことを前提に、どんなに自分勝手でも酷い悪口になっても、とにかく本音で書いてください。
本音が出てきたら「そんなことを思っていたんだね。もっと早く気づいてあげられなくてごめんね」と、声に出して自分に言ってあげます。
方法②:自分の境遇をすべて受け入れる
自己受容できない原因は、職場や家族などの環境にあるかもしれません。
それでも自分の境遇を、一旦すべて受け入れます。
壮絶な生い立ちを抱えていたり、過酷な環境に身を置く人は、受け入れるのに抵抗があるでしょう。
過去や境遇は変えられませんが、不遇なこととあなたの価値は関係ありません。
「これが私」と認めることが、自己受容です。
受け入れたうえで、どうするのか自分で決めるのです。
方法③:自分の感情を認めて、味わう
自己受容するには、自分の感情を抑え込むのをやめましょう。
特に悲しい、寂しい、嫉妬などネガティブな感情を認めたくない人は多くいます。
「こんなことで悲しくなるなんてダメだ」「嫉妬する自分は醜い」と、感情に蓋をしてしまいがちです。
蓋をせず、苦しい気持ちに「悲しかったんだね。泣いてもいいんだよ」と寄り添い、気が済むまで泣きましょう。
感情を認めて存分に味わい尽くすと、負の感情は消化されます。
方法④:ジャッジをやめる
自己受容するためには、他人をジャッジすることをやめます。
今まで「あれは絶対おかしい」「ふつうに考えて変でしょ」と批判して生きてきた人は、なかなか大変な生活改革です。
まず、口に出して言うのをやめてみます。
お酒の席や、悪口で盛り上がるような仲間とも距離をおきます。
他人をジャッジする人は、ジャッジされることを恐れています。
ジャッジを放棄すると不安からも解放されて、自己受容に一歩近づきます。
方法⑤:自分を責めない
自己受容できない人は、自分を責めることをやめましょう。
自分を責める人は、自分のことが気に入らないのです。
「どうして頑張れないんだろう」「自分はダメだ」と自分を責めてしまう人は、自分の心の中の親が、心の中の子どもを責めている様子をイメージしてみてください。
そのように考えると、理不尽な自分責めをしなくなります。
「お母さんにこんなふうに言って欲しいな」と思う言葉を自分に言ってあげると、温かい気持ちになって自己受容できます。
方法⑥:勝手に勘ぐらない
自己受容ができない人は、傷つきやすいのが特徴です。
冗談でからかわれていると分かっていても、スルーできません。
「傷つけようと思って攻撃しているのかな」「私のことを普段から馬鹿にしているから、ポロッとこんなこと言ってしまうんだ」などと、相手の気持ちを勘ぐりすぎていませんか?
たいていの場合、深い意味も悪意もありません。
他人の言持ちを勝手に妄想することをやめると、無駄に傷つくことが減ります。
傷つくことが少なくなると、格段に自己受容しやすくなります。
方法⑦:他人の評価を気にしない
他人の評価を気にしなくなると、自己受容できて、生きることがとてもラクになります。
それでも、どうしても気になってしまう人が多いのは事実です。
他人の評価と言っても、具体的に誰のことでしょうか?
世の中の人全員から高評価を得ることはできません。
どんな功績を上げた人でも、どんな人徳者でも悪口を言う人がいます。
そう考えると、他人の評価を気にすることがとても馬鹿馬鹿しく感じられます。
他人の評価から解放されて、自己受容を手に入れる方が建設的です。
方法⑧:自分を諦める
「自分を諦める」のは、自暴自棄になることではありません。
「諦める」の本来の意味は「真理を明らかに見る」ことです。
「まだまだ自分はこんなものじゃない」と理想の自分を追い求めて足掻くから、苦しくなるのです。
自分の弱さや至らなさを真正面から見て、言い訳をせずに受け入れます。
「自分は弱いから、アポなしは無理。事前にきちんと約束をしよう」など、自分に見合った対策を立てるようにします。
無理やり強くなろうとするのではなく、自分の弱さを諦めて受け入れるのが、自己受容です。
方法⑨:リフレーミング
自己受容が難しいと感じる人は、心理学で言う「リフレーミング」という手法がおすすめです。
視点や解釈を変えて、自分の短所を長所として受け入れる方法です。
たとえば「考え過ぎてクヨクヨ落ち込みやすい人」は「慎重で思慮深い人」とポジティブに捉えます。
「上司に叱られた」と挫けている人は「上司は私に期待しているから、厳しく助言してくれた」と考えます。
ネガティブに支配されているときは、困っている状況や原因を、繰り返しリフレーミングしてみましょう。
視野が広くなり、自己受容しやすくなります。
方法⑩:自分の味方になる
自己受容するために、自分は絶対に自分の味方になると、自分に約束をしましょう。
親に認められたい、パートナーに認められたい、上司に認められたい…と苦しくなっている人も、突き詰めると「自分に認められたい」のが本心です。
生まれたときからずっと一緒にいる自分が敵になって「何やってるんだ!」と攻撃してきたら、立ち直れないくらい辛くなります。
たとえ世界中の人に嫌われても、最後まで自分は自分の味方になってください。
自分と言う最強の味方がいれば、安心して自己受容できます。
「自分はかけがえのない存在」と自己受容する
自己受容できない人は、自分に高いハードルを設定している場合が多いです。
「他者を支配するのはNGだけど、自分を支配するのはOK」と思っていませんか?
自分の人格を置き去りにしていると、自己受容できないままです。
大切な親友に接するように、自分を扱ってあげましょう。
親友がかけがえのない存在であることと同じように、自分自身もかけがえのない存在なのです。
それを認めることが自己受容なのですから。
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