美容師に聞いた「アホ毛の原因と直し方」とは？未然にアホ毛を防ぐ対策法

「アホ毛」とは？

「アホ毛」とは、まとめた髪の表面からピョンピョンと跳ね出てきてしまう短い毛のことを指します。
この言葉は、1970年代か1980年代頃には既に存在していたとされており、1990年代では関西地方の若者言葉として広く知れ渡っていたことが確認されています。

アホ毛の種類

では、アホ毛の種類をみていきましょう。

1. 生え始めの短い毛
2. ダメージによるキレ毛
3. 頭皮の毛穴の詰まりによるチリチリの毛

続いて、アホ毛の種類を、それぞれ詳しくみていきます。

種類① 生え始めの短い毛

髪の毛は一日100本も抜けると言われており、髪が抜ければ当然新しい髪が徐々に生えてきます。
その生え始めの髪こそがアホ毛になってしまうのです。

生え始めによるアホ毛は、毛先が細く尖っているのが特徴で、人間の体がそういう仕組みになっている以上これは防ぎようがありません。
この場合は、時間が経って髪が伸びてくれば自然と馴染んでくるので、気長に髪が伸びるのを待つしかありません。

種類② ダメージによるキレ毛

髪や頭皮をゴシゴシと強い力で洗ったり、頻繁にカラーリングやパーマをしたり、毎日のようにヘアアイロンやコテを使っていると、髪に大きなダメージを与えて切れてしまうことがあります。
このダメージによって切れてしまった髪もアホ毛になってしまうのです。

切れ毛によるアホ毛は、生え初めによるものとは違って毛先が細く尖っていないのが特徴です。
この場合は、髪が大きなダメージを受けて傷んでいるというサインですので、日々のヘアケアを見直す必要があります。

種類③ 頭皮の毛穴の詰まりによるチリチリの毛

毎日のシャンプーでしっかりと汚れや皮脂を完全に洗い落とすことができず、頭皮の毛穴に汚れや皮脂が詰まってしまうことで、アホ毛の原因になることもあります。
頭皮の毛穴に汚れや皮脂が詰まってしまうと毛穴が狭まってしまいます。

そうなると、髪の毛が真っすぐ伸びずにチリチリの髪の毛になってしまい、このチリチリの髪の毛がアホ毛になってしまうのです。
そのため、毎日のシャンプーの仕方を見直す必要があります。

アホ毛の原因

では、アホ毛の原因をみていきましょう。

1. 頭皮の毛穴が詰まっているから
2. 髪や頭皮が乾燥しているから
3. 髪が傷んでいるから
4. ホルモンバランスが乱れているから
5. 生活習慣が乱れているから

続いて、アホ毛の原因を、それぞれ詳しくみていきます。

原因① 頭皮の毛穴が詰まっているから

毎日シャンプーをしていても、毛穴に詰まった皮脂や汚れが落とし切れていなかったり、整髪料を使うことによって、頭皮の毛穴が詰まってしまうと、アホ毛ができる原因となってしまいます。
毛穴に皮脂や汚れが詰まっていると、それだけ髪が生えてくる通り道が狭くなるということですので、皮脂や汚れに押しつぶされるように髪が生えてきてしまいます。

それによって髪が真っすぐ生えなくなってチリチリの状態で生えてきてしまったり、髪が伸びるスピードが遅くなってしまいます。
また、頭皮の毛穴が詰まっていれば、不快な臭いの原因にもなってしまうので、すぐに対処する必要があります。

原因② 髪や頭皮が乾燥しているから

髪や頭皮が乾燥して水分が失われてしまうと、静電気が起きることで短い毛が立ち上がりやすくなります。
冬の時期は乾燥しやすいですが、夏の時期でも冷房が効いている部屋に長時間いることで空気が乾燥して、髪や頭皮が乾燥してしまうことで短い毛がピョンピョンと跳ねてしまう原因になります。

そのため、保湿効果の高いシャンプーやヘアトリートメントを使ってヘアケアを怠らないようにしましょう。

原因③ 髪が傷んでいるから

毎日髪を洗ったり、ドライヤーで髪を乾かしたり、定期的に髪を染めるなどしていれば、髪に大きなダメージを与えて髪が傷んでしまいます。
髪が傷んでいるのにヘアケアも何もせずにいると、途中で髪が切れて切れ毛や枝毛になってしまうことがあります。

その結果、切れ毛や枝毛がまとめた髪からピョンピョンと跳ねてしまうのです。
そのため、爪を立てずに優しくシャンプーする、トリートメントを使用するドライヤーやブラッシングも優しく行うなど、髪に与えるダメージを少しでも減らす工夫をしなくてはなりません。

原因④ ホルモンバランスが乱れているから

ホルモンバランスが乱れていることによって、心身共に様々な悪影響を及ぼすほか、アホ毛が増える原因にもなってしまいます。
ホルモンバランスが乱れてしまう主な原因として、加齢や生活習慣の乱れ、ストレスなどが挙げられます。

加齢については対処のしようがありませんが、生活習慣の乱れやストレスは改善することができます。
そのため、ホルモンバランスの乱れを少しでも改善するために、規則正しい生活を心掛けたり、適度な運動をしたり、温泉に入るなどしてストレスをためないようにしましょう。

原因⑤ 生活習慣が乱れているから

生活習慣の質の良し悪しというのは、身体的や精神的に良い影響を与えることもあれば、悪い影響を与えることもあります。
栄養バランスのとれた食事を3食きちんと摂って、規則正しい生活を心掛けていれば、疲れやストレスがきちんと解消されて体調も良くなりますし、体質改善などにも良い影響をもたらします。

一方、インスタントラーメンや外食ばかりで栄養が偏っていたり、不規則な生活を送っていれば、疲れやストレスがきちんと解消されずに体調も悪くなり、心身ともに悪い影響をもたらすことになります。
髪の毛に関してもこれと同じことが言えて、生活習慣が乱れていれば、疲れやストレスの影響を大きく受け、栄養がきちんと行きわたらないことで、アホ毛が増えてしまう原因になるのです。

Q. アホ毛の原因は？

A. 切れ毛or成長中の毛が多い

アホ毛の直し方

では、アホ毛の直し方をみていきましょう。

1. ワックスやスプレーで抑える
2. 洗い流さないタイプのトリートメントを使用する
3. ドライヤーの熱で抑える
4. ワセリンと歯ブラシを使用する
5. ヘアアレンジで隠す

続いて、アホ毛の直し方を、それぞれ詳しくみていきます。

直し方① ワックスやスプレーで抑える

髪の毛にワックスを付けたり、スプレーを噴射することで、髪の毛をしっとりとまとまりやすくして、ピョンピョンと跳ねてしまうのを防ぐことができます。
ワックスは油分が多い分、アホ毛がまとまりやすくなりますが、髪がベタつきやすいのと、汗をかく夏の時期の使用には向かないというデメリットがあります。

一方、スプレーは手を汚さずにアホ毛を抑えることができますが、ワックスと比べるとキープ力が弱いというデメリットがあります。

直し方② 洗い流さないタイプのトリートメントを使用する

アホ毛を直すためには、洗い流さないタイプのトリートメントを使用するのもひとつの手です。
トリートメントを洗い流さないことで、トリートメントの成分が髪の奥深くまで浸透して、髪を保湿することによってしっとりとした髪に仕上げることができます。

また、ドライヤーによるダメージから髪を守ることもでき、必要以上に水分が失われてしまうのを防ぐことができます。
こうすることで、アホ毛もまとまりやすくなって、まとめた髪からアホ毛がピョンピョンと跳ねてしまうのを防ぐことができるのです。

直し方③ ドライヤーの熱で抑える

アホ毛を直すためには、まず髪を少しだけ濡らして、アホ毛が自然乾燥してしまう前にドライヤーで熱を加えていきます。
クセ毛をまっすぐ伸ばすヘアアイロンと同じように、髪に熱を加えて冷めた時にクセが付きます。

そのため、アホ毛に熱を加えて優しく包み込むように手のひらで軽く押さえておけば、まとめた髪からアホ毛がピョンピョンと跳ねにくくなります。

直し方④ ワセリンと歯ブラシを使用する

肌や唇の保湿に役立つワセリンと歯ブラシを使用するという一見変わった方法でも、アホ毛を抑えることができてしまいます。
ワセリンは保湿効果が非常に高いので、少量のワセリンを歯ブラシに付けて髪の毛に滑らせるだけで、アホ毛がしっとりとしてまとめた髪からピョンピョン跳ねてしまうのを防ぐことができます。

ただ、ワセリンを付けすぎてしまうと髪がベタついてしまうので、ワセリンを少しずつとって様子を見て、それでも直らないようだったら徐々にワセリンを付け足していくようにしましょう。

直し方⑤ ヘアアレンジで隠す

アホ毛を直すためには、ヘアアレンジを行うことによってアホ毛を隠す方法もあります。
アホ毛を一緒に編み込んでいったり、ねじりを入れることによって、ヘアアレンジをしていない髪よりもアホ毛が目立ちにくくなりますし、可愛らしさも演出できて一石二鳥です。

Q. アホ毛を改善するには？

A. 扱い方に注意！

アホ毛を未然に防ぐ対策法

では、アホ毛を未然に防ぐ対策法をみていきましょう。

1. お風呂に入ったら髪はしっかりと乾かす
2. アミノ酸系シャンプーを使用する
3. 質の高い睡眠をとる
4. 栄養バランスのとれた食事を心掛ける

続いて、アホ毛を未然に防ぐ対策法を、それぞれ詳しくみていきます。

対策法① お風呂に入ったら髪はしっかりと乾かす

お風呂に入った後に、ドライヤーで少し髪を乾かしただけで、半乾きの状態で寝てしまうとアホ毛ができてしまう原因になってしまいます。
髪が濡れているとキューティクルが開いた状態が続くことになるので、そこから髪の内部にある水分や栄養が外に出ていってしまうことになります。

その結果、ダメージによる切れ毛が酷くなることでアホ毛になってしまうのです。
そのため、お風呂に入った後はドライヤーで髪をしっかりと乾かして寝るようにして下さい。

対策法② アミノ酸系シャンプーを使用する

毎日のシャンプーによって髪の毛に大きなダメージを与えてしまうことで、アホ毛ができてしまう原因となってしまいます。
ドラッグストアなどで販売されている安いシャンプーは、「ラウリル硫酸Na」や「ラウレス硫酸Na」などの石油系の洗浄成分が使われています。

この石油系のシャンプーは洗浄力が非常に強い分、髪の毛に大きなダメージを与えてしまいます。
そのため、洗浄力が低く、保湿効果の高いアミノ酸系シャンプーを使用することをおすすめします。

アミノ酸系の洗浄成分は、「グルタミン酸」「ラウリルリン酸」「メチルタウリン」「グリシン」などの成分が挙げられます。
これらのアミノ酸系洗浄成分が成分表に記載されているものがアミノ酸系シャンプーということになります。

ただ、アミノ酸系シャンプーの中には、アミノ酸系洗浄成分が少量しか含まれていなかったり、石油系洗浄成分が含まれているものもあります。
そのため、石油系洗浄成分が含まれておらず、なおかつ成分表の一番最初にアミノ酸系洗浄成分が記載されているものを選ぶようにしましょう。

対策法③ 質の高い睡眠をとる

睡眠というのは睡眠時間が長ければ良いというものではなく、質の良い睡眠をとらなくてはいくら睡眠時間が長くても、心と体を十分にリフレッシュさせることができません。
そうなると、髪の毛にも悪い影響をおよぼしてアホ毛ができる原因になってしまいます。

そのため、質の良い睡眠をとるには、まず眠りにつく3時間前には食事を終わらせ、ぬるめのお湯につかって体を温めておきましょう。
また、寝る前にスマホを見る人が多いかもしれませんが、寝る前にスマホを見ると睡眠を促してくれるメラトニンが分泌されなくなります。

その結果、睡眠の質も悪くなってしまうので、寝る前にスマホを見るのはやめるようにしましょう。
そして、毎日必ず同じ時間に起きるようにし、朝起きたら必ず太陽の光を浴びるようにしましょう。

そうすることで、体内時計がきちんとリセットされ、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌が促されて、心も体もスッキリと目覚めることができます。

対策法④ 栄養バランスのとれた食事を心掛ける

アホ毛を防いで健康的な髪を維持するためには、髪の成長に必要な栄養素が頭皮に運ばれる必要があります。
髪の成長に必要な栄養素というのは、髪の構成成分であるたんぱく質や、ビタミンやミネラルなどが挙げられます。

特に、ビタミンの中でも「ビタミンA」「ビタミンB」「ビタミンE」が頭皮や髪に良い影響をもたらしてくれます。
逆に、過剰な糖分や脂肪分というのは、頭皮の血行を悪くして過剰に皮脂が分泌されて、皮脂が毛穴につまってしまうことで髪の成長を妨げてしまうことがあります。

そのため、インスタント食品や外食はなるべく控え、野菜や果物、肉や魚など栄養バランスのとれた食事を心掛けるようにしましょう。

アホ毛対策におすすめのヘアケア製品

おすすめ① ベルタシャンプー&トリートメント

「ベルタシャンプー&トリートメント」は、天然由来の成分しか使用しておらず、合成界面活性剤やシリコンなどの髪の負担になる13種類の成分は一切含まれていません。
アミノ酸系洗浄成分が使用されているので、髪や頭皮に大きなダメージを与えることなく、皮脂や汚れを優しく洗い上げることができ、髪へのダメージによるアホ毛を防ぐことができます。

また、キレート作用のあるフルボ酸が配合されており、髪の内部に蓄積した有害な物質を排出する働きを持っています。
そして、ホホバオイルやアルガンオイルなどの78種類の天然成分が配合されており、健康的な髪の成長を促してくれる効果もあります。

このように、洗浄成分が優しいだけではなく、頭皮の環境改善や髪質の変化にも期待することができ、それによってアホ毛を防ぐことができるのです。

おすすめ② ラサーナ プレミオール

「ラサーナ プレミオール」は、4種類の植物オイルと7種類のハーブエキスが配合されており、これらの成分が頭皮の皮脂をコントロールすることで、乾燥やベタつきなどの頭皮の悩みを解消することができます。
また、アミノ酸系洗浄成分だけではなく、ブルターニュ産の海泥も配合されているので、海泥の微細な粒子が毛穴の奥深くまで入り込むことで、汚れや皮脂に吸着して優しく洗い落とすことができます。

このように、頭皮の環境を改善することで髪のダメージを抑えて、結果的にアホ毛を防ぐことができるのです。

おすすめ③ グレイスシードステラ スパークリングシャンプー

「グレイスシードステラ スパークリングシャンプー」は、100種類の天然植物由来の成分が配合されており、石油系界面活性剤やケミカル、合成香料などの余計な成分は一切使用されていません。
子のシャンプーの最大の特徴は5,000ppmの濃密な炭酸泡で汚れや皮脂を洗い落とせることです。

コーラやサイダーの炭酸は3,000ppm～4,000ppmの濃度なので、このシャンプーはそれよりも炭酸濃度が高いことが分かります。
また、オリーブ果実油やマカデミア種子油などの100種類の成分が炭酸泡の働きによって頭皮にしっかりと行き渡ることで、頭皮環境や髪質改善にも期待することができます。

おすすめ④ ウテナ マトメージュまとめ髪スティック型ワックス

「ウテナ マトメージュまとめ髪スティック型ワックス」は、手を汚すことなくひと塗りでアホ毛を抑えて髪を綺麗にまとめることができます。
スティック型ワックスなので、持ち運びにも非常に便利で、外出先にアホ毛が気になってもササっと手を汚さずに気軽に手直しすることができます。

柔らかくなめらかな植物由来のワックスが使用されているので、スプレーのようにバリバリしませんし、ワックスのようにベタつく心配もありません。

おすすめ⑤ ラックス ストレート&ビューティー うねりケアオイル

「ラックス ストレート&ビューティー うねりケアオイル」は、保湿成分の「ケラチンプロテイン」を贅沢に配合することで、アホ毛やうねり髪に素早く浸透してキューティクルをケアすることができます。
傷みがひどくてスカスカな髪にも保湿成分が浸透して、髪の表面をコーティングすることで、うるおいのあるしっとりとした仕上がりになり、まとめた髪からアホ毛がピョンピョンと跳ねてしまうのを防ぐことができます。

美容師・山口翔さんおすすめ！アホ毛ケアアイテム

シャンプー・トリートメント

ミルボン オージュア イミュライズ

毛髪保護成分「CMADK」により毛髪強度をケア。
ダメージ知らずの健康的で美しい髪へと導きます。

ケアスティック

ミルボンのポイントケアスティック

アホ毛を見つけたらやってはいけないNG行動

アホ毛を見つけた時に、アホ毛を抜きたくなったり、短く切ってしまいたくなるかもしれません。
しかし、アホ毛を抜いてしまうとその周りの毛穴にも大きなダメージを与えてしまいます。

そうなると、次に生えてくる髪の毛が綺麗に育たなくなって、ますますアホ毛ができる悪循環に陥ってしまうのです。
また、生え始めの短い毛がアホ毛になってしまうので、アホ毛を短く切っていては、アホ毛の悪循環から抜け出せなくなってしまいます。

そのため、アホ毛対策を行いながら短い毛が伸びるまで気長に待つしかありません。

アホ毛のないツヤ髪を目指そう！

主に生え始めの短い毛、ダメージによるキレ毛、頭皮の毛穴の詰まりによってチリチリになった毛がアホ毛になりやすいです。
生え始めの短い毛は伸びるまで気長に待つしか方法がありませんが、それ以外は毎日ヘアケアをきちんと行い、シャンプーの仕方を見直すことによって、アホ毛を防ぐことは十分に可能です。

なお、出掛ける直前にアホ毛ができてしまった場合は、ワックスやスプレー、洗い流さないトリートメントを使用したり、ドライヤーの熱で抑えるなどの対処法があります。
また、アホ毛を未然に防ぐためにも、日頃の食事や睡眠を見直し、健やかな頭皮環境や美しい髪を保つことが大切なのです。