グリセリンの使い方と注意点!日常で役立つグリセリンの使い方とは?
乾燥が気になる季節に、ぜひ活用したいグリセリンについてみてみましょう。 化粧品の材料としておなじみのグリセリンは、乾燥から肌を守ってくれる力強い味方です。 コスパもよいため、積極的に肌ケアに活用してみましょう。 グリセリンの特徴や使い方などを、幅広くご紹介します。
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「グリセリン」とは?
グリセリンはアルコールに分類される吸湿性のある物質です。
性質が安定していて使いやすく、多くの化粧品に使われています。
また化粧品以外でも、食品添加物として甘味料や保存料、保湿剤などに利用されるほか、医薬品などさまざまな使い方で活用されています。
血流を促進する作用があり、狭心症の治療などにも幅広く活用されているのです。
グリセリンはもともと植物や海藻の中に含まれていて、私たちの体の中にも存在するため、安全性の高い成分として活用されています。
無色透明で加工しやすく、無臭であることから、アロマテラピーでもいろいろな使い方に利用されています。
グリセリンの特徴
グリセリンの持つ特徴を見てみましょう。
- 保湿力がある
- 安全性が高く、毒性が低い
- 水と混ぜると発熱する
- 水溶性で溶けやすい
- 安く手に入る
特徴①:保湿力がある
まず注目したい一番の特徴は、保湿力です。
高い吸湿性があるため、肌に塗ることで肌の水分量がアップし、角質層の水分をキープしてくれます。
たっぷりと水分を含む特徴から、化粧品だけでなく医薬品にも使われ、いろいろな使い方に応用されています。
またヒアルロン酸との相性が良いため、一緒に使うことでより保湿力の高い使い方ができます。
特徴②:安全性が高く、毒性が低い
ほかにもはずせない特徴には、安全性の高さもあげられます。
皮膚に対する刺激はほとんどなく、アレルギーの心配も少ないところが特徴です。
そのためアレルギーが心配な方や赤ちゃんの肌にも利用でき、幅広い使い方が可能になります。
特徴③:水と混ぜると発熱する
グリセリンは水にまざると熱を発する特徴を持っています。
この発する熱を「溶解熱」とよびます。
この温熱効果を利用して、温感クレンジングなどの化粧品に利用されています。
グリセリンの温熱効果で、毛穴が開きやすく、汚れを落としやすくなるためクレンジングに利用する使い方が広がっています。
特徴④:水溶性で溶けやすい
水に溶けやすいのも特徴です。
水とよくなじみ、化粧水を作るときも混ぜやすくなります。
肌なじみもよく、心地よい使用感がえられるでしょう。
いろいろな使い方で利用するときも、材料同士が混ざりやすく簡単に作れます。
特徴⑤:安く手に入る
グリセリンのもつ嬉しい特徴の一つに、コスパの良さがあげられます。
一般的な薬局では、500ml入ったグリセリンが、およそ1000円程度で販売されています。
肌ケアを入念にしたいけれど、費用は抑えたいという人に嬉しい特徴と言えるでしょう。
いろいろな使い方を試したいけれど、お財布の中身が気になる人にぴったりの特徴です。
グリセリンの種類
グリセリンには大きく2つの種類があります。
それぞれの種類や違いについてみてみましょう。
種類①:合成グリセリン
石油から作られるグリセリンが合成グリセリンです。
より純度が高く不純物のないグリセリンで、使い方のほとんどは医薬品です。
石油や合成と聞くと、体に害のあるイメージがありますが、毒性はなく安全に使われています。
種類②:植物性グリセリン
植物性グリセリンは、名前の通り植物由来のグリセリンです。
原材料は、主にパーム油やヤシ油です。
化粧品に使われるグリセリンのほとんどはこの植物性のグリセリンです。
製造過程で生成されるため、不純物はほぼ取り除かれ、およそ98パーセントの純度になっています。
植物性グリセリンのほうが、コストも安くなります。
グリセリンの効果
グリセリンの嬉しい2つの効果についてみてみましょう。
効果①:保湿効果
グリセリンの特徴に高い吸湿性や保湿性があります。
周囲の水分を集め、しっかり保湿する性質があり、化粧水などの使い方で利用するとお肌の保湿性を高めてくれる効果が期待できるでしょう。
特に乾燥しやすい時期に、お肌から逃げてしまいやすい水分をしっかりとどめてくれるため、肌の潤いをキープしてくれる嬉しい効果を持っています。
また、肌の奥にある確執脳を柔らかくしてくれるので、しっとりした肌だけでなくぷるんとしたさわり心地のよい肌に近づけてくれるでしょう。
効果②:肌のバリア機能改善効果
グリセリンの保湿性は、水分を保ち、しっとりした肌を保つだけではありません。
グリセリンを使うことで、空気中に蒸発する水分量が減ります。
特にアトピー性の皮膚炎や、かゆみなど、皮膚トラブルを抱えている人の肌は、この蒸発量が多くなることがわかっています。
グリセリンを使用することで、この失われる水分が減り、皮膚全体のバリア機能が改善します。
皮膚は、もともとバリア機能を持っていて、外敵の侵入を防いでいます。
しかし、バリア機能が低下すると、肌荒れが起こったり、より乾燥や皮膚炎が起こりやすくなります。
グリセリンを使うと、このバリア機能が改善するため、自分がもっている肌の機能がアップし、正常な肌に近づけるようになります。
特徴別!グリセリンの使い方
特徴別のグリセリンの使い方を見てみましょう。
原液
グリセリンを肌に使うとき、基本的に原液を使うことはありません。
グリセリンの吸湿性は高く、原液を塗るとかえって角質層の水分まで取ってしまうと考えられます
。
そのため、肌の内部の水分が奪われ乾燥してしまう可能性があります。
しかし、乾燥する時期に手荒れやあかぎれがひどい場合、脱脂綿などを使ったグリセリンの原液塗布で肌を保護するケースがあります。
グリセリンを塗った後、水をはじくワセリンでさらに保護するとあかぎれの改善に良いといわれています。
上手な使い方で、健康的な肌を維持できます。
植物性グリセリン
植物性グリセリンの多くは化粧品の材料に利用されます。
また最近では、自宅で手作り化粧品を作る人も増えてきています。
植物性グリセリンは、低価格で高い効果が期待できることから、化粧品の材料としての使い方も幅広くなっています。
さらに、アロマテラピーの世界でもグリセリンは一般的です。
無臭で、精油の香りを邪魔しないグリセリンはアロマテラピーでも重宝される材料です。
保湿性を高め、水に溶けやすく希釈しやすいので、いろいろなアロマクラフトに利用する使い方が広まっています。
合成グリセリン
合成グリセリンは不純物が少なく、主に医薬品に利用されます。
一般的に手に入りにくく、手作り化粧品でも利用することはほぼないと言えます。
グリセリンの使い方
手軽に使える、グリセリンのおすすめの使い方をご紹介します。
- 手作り化粧水
- ヘアケア
- ハンドケア
- マッサージクリーム
- 入浴剤
- 染み抜きペースト
- 手づくりバスボム
- スクラブ
使い方①:手作り化粧水
まずおすすめしたい使い方は化粧水です。
特徴の一つである保湿性を生かして、肌をしっとり保つ手作り化粧水を作りましょう。
手作り化粧水を作るには、グリセリンのほか、薬局で購入できる精製水を利用します。
グリセリンを全体の5~10パーセントの濃度になるように、精製水と混ぜれば完成です。
水に溶けやすいので、すぐに混ざり、簡単に作れます。
精製水のほか、アロマテラピーでよく利用される天然のハーブウォーターも利用するのもおすすめです。
ラベンダーやローズなど、お気に入りの香りを楽しめるでしょう。
また、グリセリンを薄めた化粧水は防腐剤が入っていないため劣化が早くなります。
冷蔵庫で保存し、一週間以内に使いきるようにしましょう。
使い方②:ヘアケア
髪の毛の保湿に利用するのも、おすすめの使い方です。
ヘアケア用のクリームなどを自作するのもよいですが、もっと手軽にシャンプーやリンスに加えて、簡単なヘアケア材としての使い方がおすすめです。
シャンプーやリンスに使い場合、およそ500mlのシャンプー、またはリンスに大さじ一杯分のグリセリンを加えて使います。
使い方③:ハンドケア
手荒れやひび割れが心配なときは、ハンドケアとしての使い方もおすすめです。
化粧水を作るのと同じように、全体の5~10パーセントを目安に精製水と混ぜて使います。
また、症状がひどいときは脱脂綿やガーゼに含ませて、グリセリンをそのまま患部にあてるように使いましょう。
グリセリン液を塗りこんだ後は、さらにワセリンで手を保護すると余分な水分の蒸発を防ぎ、よりしっとりした手を保つことができます。
使い方④:マッサージクリーム
グリセリンは粘度が高く、ぬるぬるしています。
そのため、自宅でセルフトリートメントをしたいときにも活用できます。
化粧水と同じように10パーセントの濃度に薄めたグリセリン液を作ります。
肌に塗布した時、すべりの良い感触を得られます。
そのまま足や腕、鎖骨回りなどをセルフマッサージするときに使いましょう。
滑りが良く、しっかりマッサージできるでしょう。
また50mlのグリセリン液に、アロマテラピーで使う精油を1、2滴加えて使うと、手軽にアロママッサージができるでしょう。
使い方⑤:入浴剤
手軽な保湿入浴剤としての使い方もおすすめです。
普段の浴槽に、お湯をため、大さじ一杯分のグリセリンを入れます。
よく混ぜていつも通り入浴します。
お風呂上りがしっとりすべすべのお肌になります。
使い方⑥:染み抜きペースト
洗濯のときにも便利な使い方ができます。
洗濯ものの汚れを落としてくれる重曹を使います。
重曹をお湯で練り、いつも使っている液体洗剤とグリセリンを加えます。
ほど良くペースト状になったら、いらない歯ブラシなどを使って落としたい染みの部分にトントンとつけます。
しばらくそのまま置いておいてから、普段通りに選択するだけで、頑固な染みが簡単に落ちるでしょう。
また、衿元や袖口などの皮脂汚れを落としたいときは、重曹とグリセリンを練ったペーストを使うと落ちやすくなります。
使い方⑦:手づくりバスボム
お風呂に入れるとしゅわしゅわ発砲するバスボムも、グリセリンを使えば簡単に手作りできます。
クエン酸と重曹を1:2の割合で混ぜます。
クエン酸と同量の天然塩を加えます。
グリセリンを加えてパップで包み、ぎゅっと握って固めましょう。
グリセリンは、しっかりバスボムが固まるくらいを調節して加えます。
塩と一緒にアロマテラピーで使う精油を加えて香り付きのバスボムを作るのもおすすめです。
使い方⑧:スクラブ
重曹とグリセリンで、角質の汚れを落とす使い方もおすすめです。
重曹とグリセリンを3:1の割合で混ぜます。
かかとやひじなど、角質が気になるところにこすりつけて使いましょう。
重曹のほか、はちみつを加えてお質性を高くしたり、クレイを加えてより汚れの落ちやすい使い方もおすすめです。
グリセリンを使うときの注意点
続いて、グリセリンを使用するときの注意点を見てみましょう。
どんな使い方のときも、押さえておきたいポイントになります。
- 早めに使い切る
- アクネ菌が増殖しやすい
- 容器は密閉して保管する
- パッチテストをする
- 衛生面に気を付ける
注意点①:早めに使い切る
グリセリンはそのままであれば劣化しにくい素材です。
しかし精製水と混ぜたり、不純物が加わると劣化が早くなります。
特に水分を多く含むと、混ぜた水分が劣化したり、雑菌が繁殖しやすくなるでしょう。
グリセリンを加えて、手作り化粧水やハンドケアなどの使い方を楽しむ場合は、少量ずつ作って早めに使い切るようにします。
注意点②:アクネ菌が増殖しやすい
基本的に毒性が低く、安全性が高いといわれていますが、アクネ菌の増殖を促進する可能性が指摘されています。
そのため、脂質肌やニキビに悩んでいる方は、グリセリンの使用を控えるほうがいいでしょう。
しかし、ニキビや吹き出物が起きる原因の一つに肌のバリア機能の低下があります。
肌自体の抵抗力が弱まり、ニキビができる場合、グリセリンによるバリア機能の改善が良い影響をもたらす場合もあるため、量を減らして利用し、様子を見てもよいでしょう。
注意点③:容器は密閉して保管する
空気に触れたり、雑菌が入りやすい環境に置かないように気をつけましょう。
直斜日光が当たりような、温度変化の激しい場所にはおかず、しっかりふたを閉めて密閉して保管します。
注意点②:パッチテストをする
アレルギー反応を起こしにくく、安全性の高さが特徴のグリセリンですが、念のためパッチテストをして確認します。
二の腕の皮膚が柔らかいところに、少量のグリセリンを塗布し、しばらく様子を見ます。
赤くなったりかゆみが出るときは、肌に合わないので使用をやめましょう。
どんな使い方の場合でも、心配のある人は濃度を薄めて使うとよいでしょう。
注意点③:衛生面に気を付ける
手作り化粧水などの使い方で利用する人は、道具や作っている過程の衛生面に気を配りましょう。
容器や材料は、清潔なものを使います。
また、作る前にしっかり手を洗い、不衛生な環境で利用しないように気をつけます。
「グリセリン」と「ワセリン」の違い
グリセリンは水溶性ですが、ワセリンは水に溶けず、水をはじく性質があります。
どちらも肌の保湿性を高め、バリア機能を改善してくれます。
しかし使い方が違います。
ワセリンは肌につけると、肌から逃げる水分を減らし、油分によって肌を保護し守ります。
冬のひどい乾燥のときでも長時間持続し、肌の水分をしっかり守ってくれるでしょう。
一方、グリセリンは水分を引き寄せ、べたつきなく肌なじみのよい保湿を実現してくれます。
しかし、肌を油分でがっちりガードすることはないので、ワセリンのように肌から逃げる水分を減らす性質はありません。
両者は性質の違う保湿性を持っているので、両方をうまく利用する使い方がおすすめです。
先にワセリンを塗ってしまうと、グリセリンは肌に浸透できません。
まずグリセリンを塗って、その上からワセリンで保護すると、ひどい手荒れのときでもしっかり肌を保護してくれるでしょう。
おすすめのグリセリン5選
それでは、おすすめのグリセリンをご紹介します。
お気に入りのグリセリンでいろいろな使い方を楽しんでみましょう。
おすすめ①:健栄製薬 グリセリン
薬局でも手軽に購入でき、安価でコスパもよいことで人気のグリセリンです。
容量も多く、いろいろな使い方を楽しみたい方におすすめです。
リピーターも多く、化粧水だけでなく、ヘアケアや入浴剤など、いろいろな使い方にチャレンジできるでしょう。
100%植物性で、満足度の高い商品です。
おすすめ②:クサノハ化粧品 高純度グリセリン
純度が99.5パーセントのグリセリンです。
不純物が少ないため、より性質が安定していて劣化しにくいところがポイントです。
無添加で、こだわりの手作り化粧品を作りたい人から人気を集めています。
容量も多く、比較的コスパが良いのも嬉しいポイントです。
粘土も高く、少量でも満足度の高い使用感が人気です。
おすすめ③:植物性グリセリン・オーガニック
100パーセント植物由来のオーガニック製品が特徴です。
さらに、動物実験もしていないため、他のグリセリンに比べ、やや高価になりますが人気の高い商品です。
使い方は、他のグリセリンと同様化粧品の材料やハンドケア、ヘアケアなどがあります。
見た目がおしゃれでかわいいところも人気です。
おすすめ④:ナウフーズ GLYCERINE VEGETABLE
海外輸入品の中でも、特に安くてコスパが良いのが特徴です。
また、日本のものに比べてパッケージの可愛さから手にとる人も多い商品です。
洗面所や、他の化粧品と一緒に置いておいても違和感のないのがうれしいポイントです。
大容量の567g入りになるので、いろいろな使い方に利用したい人におすすめです。
おすすめ⑤:keinz 品質の良いグリセリン
かなり高純度のグリセリンです。
99.8~99.9パーセントという、ダントツの純度を誇っています。
日本製で、化粧品に使われるグレードよりも純度が高く、食品添加物として使えるレベルになっています。
そのわりに価格もお手頃で、手に入りやすいのも特徴です。
パッケージもレトロでかわいく、人気のある商品です。
ほかにもいろいろなサイズがあるため、自分に合った使い方で、ちょうどよいサイズを選ぶとよいでしょう。
いろんな使い方でグリセリンを活用しよう
グリセリンは、名前は聞いたことがあっても、どんな使い方をすればいいのかわからないという人も多く、身近な存在とは言えません。
また、興味はあっても化粧水くらいしか使い方が思いつかないので、使いきれるか心配という人も多いでしょう。
しかしグリセリンはとっても使いやすく、美容に敏感な女性におすすめの製品です。
肌に嬉しい保湿効果や、バリア機能の改善が期待でき、健康的な肌作りの心強い味方になってくれるでしょう。
使い方次第では、冬に悩まされる手荒れやあかぎれのケアにも役立ちます。
使い方も簡単で、難しい工程なくいろいろな場面で利用できます。
さらに、幅広い使い方ができるのに、安全性が高く、アレルギーなどの肌トラブルの心配も少ないところも見逃せません。
赤ちゃんや、敏感肌の方、花粉が心配な時期などにも安心して使えるでしょう。
比較的手に入りやすく、ネットではいろいろな特徴あるグリセリンが販売されています。
自分の興味ある使い方に合わせて、好きなグリセリンを選んで日常生活に活用してみましょう。
幅広い使い方が楽しめるので、無駄にする心配なく気軽にてにとってみませんか。
お金もかからず、自分の肌の機能を生かした美容ケアができるはずです。
取り入れたくなる素敵が見つかる、大人女性のためのwebマガジン「noel(ノエル)」。
メイク・コスメ、美容、ライフスタイル、ヘアスタイル、ファッション、ネイル、恋愛のテーマで、編集部が独自調査、または各分野のスペシャリストが監修した記事を毎日更新しています。いまの気持ちに1番フィットする情報で、明日を今日よりすばらしい日に。