【プロ監修】ダイエット中の朝ごはんは?食べるべき理由&おすすめメニュー15選
「ダイエット中なのに朝ごはんを食べた方がいいのはなぜ?」「食べる時間と食事内容はどうしたらいい?」 そんな「ダイエット中の朝ごはん」に関する悩みや疑問がある方は多いはず。 今回は、ダイエット美容家の安藤絵里菜さんに、正しい朝食の摂り方について詳しくお聞きしました! 太りにくくやせやすい、ダイエットにぴったりなメニューをご紹介します。
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ダイエット中の朝ごはん…どうする?
朝ごはん「抜き」派のメリット
①摂取カロリーが抑えられる
ダイエット中に朝ごはんを抜く場合のメリットは、1日の摂取カロリーが抑えられることです。
1日に摂る必要のあるカロリーは、「日本人の食事摂取基準(2015年版)・推定エネルギー必要量」から知ることができます。
デスクワークなどで生活の大部分を座位で過ごしている女性の場合、「18~29歳:1650kcal」「30~49歳:1750kcal」となっています。
日本人の食事摂取基準(2015年版)
この女性がランチにトマトソースパスタを食べると「約600kcal」、夕食に牛丼を選食べると「約800kcal」、間食や夜食にドーナツを1個選食べると「約200kcal」ですから、朝食を抜くことで目標をクリアできそうです。
一般的に昼食・夕食を抜くのは難しいですが、「朝食抜きなら無理なく続けられる」という声が多く聞かれます。
②内臓を休めてデトックス
内臓を休めてデトックスすることは、「朝食抜きダイエット」の目的の一つでもあります。
暴飲暴食をしがち・1日を通して食べ過ぎる・お酒をよく飲むといった人の場合、消化器官や肝臓は常にフル稼働状態。
消化器官や肝臓が酷使されているので内臓が疲労し、食べ物を消化・吸収する能力の低下を招いて栄養不足に陥ります。
すると、ダイエットに必要な栄養素があまり効果を発揮できない上に、疲労感・胃もたれ・肌荒れなどの不調を生むことになるのです。
一方消化器官の働きは、朝食を食べると消化・吸収が中心になるのに対して朝食を抜くと排泄に集中することになります。
その結果、体内にたまった毒素や老廃物をしっかり外に出すことができてやせやすい体質になるのです。
③サーチュイン遺伝子の活性化
サーチュイン遺伝子は別名を「長寿遺伝子」「若返り遺伝子」と呼び、細胞の老化を遅らせる能力があるとされています。
サーチュイン遺伝子の活性化には「カロリー制限」が有効なので、朝食を抜いて1日の摂取カロリーを減らすことで生活習慣病などの様々な病気のリスクの低下が期待できるのです。
朝ごはん「食べる」派のメリット
①エネルギー補給
朝ごはんを食べるメリットと言えば、エネルギー補給でしょう。
朝ごはんを表す英語「breakfast」は、「fast(断食)」を「break(打ち破る)」に由来しています。
朝目覚めたときには、前日の夕飯から約10時間もの間何も食べていない、言わばプチ断食状態。
これから夜寝るまで長い一日を過ごすことになるので、朝ごはんを食べることで身体と脳にエンジンをかけてあげないと、思うように動けなかったり頭が働かなかったりするのです。
②体内リズムを整える
朝ごはんには、体内リズムを整えるという大事な役割もあります。
一日の中で睡眠・体温・血圧・ホルモン分泌などを調節をする「体内時計」は、人の健康を維持するために欠かすことのできない機能です。
体内時計は太陽が昇ると「活動しなさい」、沈むと「休息しなさい」と働きかけていて、これを「体内リズム」と言います。
体内リズムに反して自分の生活リズムがズレてしまうと心身のバランスが崩れ、体調が悪くなったり気持ちが不安定になることもあるのだとか。
朝ごはんを食べると「一日の始まりだよ!」と身体に知らせることになって体内リズムのズレが修正されますから、健やかな一日を送ることができます。
③集中力や仕事の能率UP
朝ごはんは、集中力や仕事の能率UPに繋がります。
集中力に必要なのは、脳にとって唯一の栄養である「ブドウ糖」。
朝ごはんに炭水化物を食べると体内でブドウ糖に変わりますから、午前中から仕事に集中できて作業能率が格段に良くなるのです。
また糖分が不足すると血糖を調節する機能が低下し、「頭痛」「めまい」などの身体症状の他に、「イライラする」「判断力が鈍る」などの精神症状が出やすくなります。
Q. ダイエット中の朝ごはんはどうするべき?
A. 朝ごはんはしっかり食べて痩せやすい体に!
ダイエット中に朝ごはんが必要な理由
では、ダイエット中に朝ごはんが必要なのはどうしてなのでしょうか?
以下の理由3つをご紹介します。
- 筋肉の減少を抑える
- 基礎代謝が上がる
- 昼食の食べ過ぎを防ぐ
理由①:筋肉の減少を抑える
朝目覚めたときの身体はエネルギーが不足していますから、エネルギーが補給されない状態が続くと筋肉が分解されてエネルギーに変わり、筋肉量が減ってしまいます。
筋肉の量が減ると脂肪が燃えにくくなりますから、ダイエットの効果がなかなか出ない、あるいはダイエットに成功したとしてもリバウンドしやすくなるのです。
そこで、朝ごはんを摂ると食べ物を優先的にエネルギーに変えるので筋肉が分解されず、太りにくくなります。
理由②:基礎代謝が上がる
基礎代謝とは、「人が生きていくために最低限必要な生命活動に使われるエネルギー」を指します。
例えば呼吸・内臓を動かす・体温を維持するなど、寝ているだけでも消費されるエネルギーなので基礎代謝が上がればやせやすい体質になるのです。
朝ごはんを食べると体の細胞にエネルギーが供給されますから、細胞が活性化して基礎代謝がUP。
今までと同じ生活をしていても、消費エネルギーが自然に増えてダイエット成功へと導いてくれます。
理由③:昼食の食べ過ぎを防ぐ
ダイエット中の朝ごはんは、昼食の食べ過ぎを防ぐことができます。
朝ごはんを抜いて昼ごはんを食べる場合、前日の夕食から約16時間も空くことになりますから、脳は「飢餓状態」と判断します。
そのため次に食べ物が入ってくると、「今のうちに栄養をたっぷりため込んでおきなさい」と脳が指令を出すので必要以上に糖質や脂肪などを吸収し、蓄積するのです。
また朝ごはんを抜いたことで本人は究極の空腹感に襲われているため、あれもこれもと欲張って大量に食べてしまい、ダイエットとは真逆の「肥満の道」に進むことになります。
ダイエット中の朝ごはんのタイミング
ダイエット中の朝ごはんは、「起きて2時間以内」かつ「昼ごはんの4~5時間前」に食べるのが理想的です。
実は人の体内時計は25時間周期となっていて、日常生活と1時間のズレが生じています。
起床後2時間以内に朝ごはんを摂ると、その刺激でズレが解消されて体の機能が目を覚まし、代謝を上げるようになるのです。
また胃の中に入った食べ物は、消化されて脂肪が燃焼するまでには約4~5時間かかるのだとか。
ダイエットに取り組むなら、昼ごはんのことを意識しながら朝ごはんのタイミングを決めていきましょう。
\朝ごはんはなるべく早めに!/
まずは目覚めの白湯で内臓を温め、飲みながら朝食作り。
下がった体温や代謝を早めに上げるため、家事やメイクよりも最優先!
【家ご飯】朝ごはんダイエットにおすすめのメニュー
\続けることが最優先!/
野菜、タンパク質、炭水化物を意識できれば、和でも洋でもコンビニ食でもOK!
まずは続けられる事が大切です◎
和食
①:玄米ごはん
朝ごはんダイエットをするなら、主食には玄米入りごはんを選ぶといいでしょう。
玄米とは「もみがら」を取り除いただけの米のこと。
精米をする前の「ぬか」や「胚芽」が残った状態なので、茶色っぽい色をしています。
玄米がダイエットに向いている理由は、食物繊維が白米の約9倍も多く含まれていること。
食物繊維は体の中で水分を含むと膨張するので、少しの量でも満腹感が得られますし、腹持ちが良いので昼ごはんのドカ食いを防ぎます。
他には余分な糖質や脂質を体外へ排出する、また便秘を解消するなど、ダイエット中でも安心して食べられる主食です。
慣れない人は少量を白ごはんに混ぜてもOK!
慣れてきたら玄米の割合を増やしていきましょう。
②:具だくさん味噌汁
ダイエット中の朝ごはんに玄米を選ぶなら、やっぱり味噌汁が欠かせないですよね。
ダイエット中にたくさん食べたい野菜・きのこ・海藻は、味噌汁にたっぷり入れれば手間も時間もかかりません。
また温かい料理は体を内臓から温めてくれるので、代謝を高めます。
③:焼き魚・納豆・目玉焼き
ダイエット中の朝ごはんには、たんぱく質源となる焼き魚・納豆・目玉焼きなどをしっかり摂りましょう。
たんぱく質が足りないと、脂肪燃焼に必要な筋肉を作ることができないので太りやすい体質になってしまいます。
④:グレープフルーツ
ダイエット中の朝ごはんには、グレープフルーツを取り入れましょう。
グレープフルーツに含まれるビタミンB1は脂肪の蓄積を抑え、食物繊維の一種「ペクチン」は脂肪やコレステロールが吸収されるのを抑えます。
すると血液がサラサラになって代謝が上がり、脂肪を燃焼。
それに加えてグレープフルーツの香り成分「リモネン」によって脂肪燃焼効果がさらに高まりますし、苦み成分「ナリンギン」には食欲を抑える効果があるのです。
正に、ダイエットの味方と言えるでしょう。
⑤:雑炊
冬に朝ごはんダイエットをする、あるいは通常のごはんだと食べ過ぎてしまうという場合は、雑炊もおすすめです。
ごはんが水分を吸うと膨らむので量が増えて見えますし、野菜・きのこなどをたっぷり入れて卵でとじれば栄養バランス・ボリューム感共に満足の一品になりますよ。
洋食
①:全粒粉・ライ麦パン
ダイエット中の朝ごはんにパンを食べるなら、全粒粉・ライ麦パンを選ぶといいでしょう。
全粒粉とは、小麦の表皮と胚芽を取り除かずにまるごと粉状にしたもの。
一方ライ麦パンとは、小麦粉・イースト菌ではなくライ麦・天然酵母を原料としている硬めのパンです。
ずっしりとしていて何度も噛む必要があるため、ある程度の量を食べると脳が「お腹いっぱい」という信号を送り、食べ過ぎを防いでくれます。
どちらにも食物繊維が多く含まれているので血糖値を上げにくく、「脂肪が蓄積するのを防ぐ」「空腹感を抑える」といった効果が期待できます。
②:スープ
ダイエット中は代謝を上げることが重要なので、朝ごはんの主食をパンにする場合は温かいスープを組み合わせましょう。
野菜などを大きく切れば食べ応えのあるスープになります。
水分を摂ることで、満腹感を感じやすくなるでしょう。
③:ゆで卵と野菜のサラダ
ダイエット中の朝ごはんには、腹持ちが良くたんぱく質源となるゆで卵を取り入れましょう。
時間のあるときにまとめて作っておけば、忙しい朝でも手軽に食べられます。
冷蔵庫に残っている野菜と合わせれば、彩りの良いサラダがあっという間に完成しますよ。
④:オートミール
「朝ごはんを準備する時間がない」というときのために、オートミールを準備しておくと便利です。
オートミールの原料は「オーツ麦」。
食物繊維がとても豊富なので「満腹感を得やすい」「脂肪が増えにくい」「腹持ちする」など、ダイエット中には嬉しいメリットがたくさんあります。
すぐに食べたいときは牛乳をかけて、少し時間があるなら水と一緒に煮込んでおかゆ感覚で食べるなど、アレンジを楽しめそうです。
⑤:バナナ
ダイエット中でも朝ごはんにエネルギーを補給する必要がありますから、手軽に食べられるバナナは外せません。
食物繊維の一種「レジスタントスターチ」、オリゴ糖の一種「フラクトオリゴ糖」は善玉菌を増やして悪玉菌を減らす働きをするため、腸内環境を整えて便秘を改善する効果があります。
【コンビニ】朝ごはんダイエットにおすすめのメニュー
では、朝ごはんをコンビニで購入する場合はどのようなメニューがダイエットにおすすめなのでしょうか?
以下のメニュー5つをご紹介します。
①:サラダチキン
低脂肪・高タンパクである鶏胸肉を使ったサラダチキンは、パサパサするどころかしっとりしていて美味しい。
ダイエット食としても定番の人気商品です。
そのまま食べてもいいですし、サラダ・スープ・サンドイッチの具材にするなど、バリエーションは無限大にあります。
たんぱく質が足りないとき、どのメニューにでも合わせやすいので重宝しそうです。
②:おにぎり
おにぎりは、食後の血糖値がパンに比べて緩やかに上昇するので腹持ちが良く、ダイエットに向いています。
おすすめの具は低脂肪・高たんぱくな「鮭」、食物繊維が豊富な「昆布」、あるいは雑穀米のおにぎりを選んでもいいでしょう。
③:ブランパン
ごはんに比べて血糖値が上がりやすいパンですが、ブランパンならダイエット中の朝ごはんにもぴったりです。
ブランとは、小麦粒の外皮の部分を意味する「ふすま」のこと。
一般的な白い小麦粉に比べて低糖質・高たんぱく・食物繊維が豊富なので血糖値が上がりにくく、脂肪がつくのを防いでくれます。
④:サンドイッチ
時間のない朝は、それだけで栄養バランスが整いやすいサンドイッチを選ぶといいでしょう。
ダイエット中は「たっぷりのレタス+ハム+チーズ」のように、野菜やたんぱく質を一緒に摂れるものがベスト。
全粒粉入りのパンを使っているなら、さらに食物繊維の量が増えて太りにくい体質に近づきます。
⑤:食べるスープ
ダイエット中の食事には、温かいスープが欠かせません。
特にゆっくり食べている時間のない朝は、肉や野菜などがゴロゴロ入った食べるスープを選べばお手軽に色々な栄養が摂れて満腹感も得られます。
もち麦やパスタ入りのスープなら、それだけで一食になる上にカロリーも抑えられるとあって、人気が高まっているようです。
ダイエット中の朝ごはんのポイント
では、ダイエット中の朝ごはんにはどのようなことが大切なのでしょうか?
以下のポイント3つをご紹介します。
- 1日の摂取カロリーの4割
- バランスは「3:1:2」
- 食物繊維の多いメニュー
ポイント①:1日の摂取カロリーの4割
ダイエット中は、1日の摂取カロリーを「朝食:昼食:夕食=4:4:2」とするのが理想的です。
1日を通して座位で過ごすことの多い18~49歳・女性の場合、必要な摂取カロリーは1650~1750kcalなので、およそ「600~700kcal」の朝ごはんを食べるようにしましょう。
午前中にしっかり食べて夜は控えめ。
これがダイエット中の食事の基本となります。
ポイント②:バランスは「3:1:2」
ダイエット中の食事は、カロリー以上に「何をどれだけ食べたらいいのか」というバランスが重要となります。
望ましいバランスは、一食の見た目が「主食:たんぱく質:野菜=3:1:2」の量になるようにすること。
例えば600~700kcalの朝ごはんなら、「おにぎり2個・ゆで卵1個・野菜サラダ・豚汁」のように考えます。
食品に含まれる栄養素は他の様々な種類の栄養素と組み合わせることで効果が最大限に発揮されますから、「3:1:2」の食事を基準にすることで自然に太りにくい体質を作ることができるのです。
ポイント③:食物繊維の多いメニュー
朝ごはんに食物繊維を十分に摂ると、排便を促してやせやすくなります。
またボリュームのある食事内容だとしても、食物繊維が余分な糖質や脂質を排出してくれるので太りにくいのです。
野菜・海藻・きのこ・こんにゃく・果物を取り入れるのはもちろん、主食にも食物繊維の多いメニューを選ぶことで、「しっかり食べられるダイエット食」になりますよ。
Q. ダイエット中の朝ごはんの注意点は?
A. 空っ腹にコーヒーだけはNG!
胃酸を分泌させて胃が荒れてしまう原因にも。
単品食べも極力避け、食べたものをしっかり燃やせるようにバランスよくが重要。
ダイエット中なのに食べ過ぎた…翌日の朝ごはん
ダイエット中で食べ過ぎた場合は、翌日の朝ごはんに「野菜」「発酵食品」を積極的に摂るようにしましょう。
食べ過ぎた翌朝は「何も食べない方がいい」と思うかもしれませんが、一食抜くと代謝が落ちて脂肪が燃えにくくなり、逆に太りやすくなります。
野菜は食べ過ぎた物をできるだけ脂肪にさせないように働いてくれますし、代謝の維持にビタミン・ミネラルは欠かせません。
またヨーグルトや納豆などの発酵食品は消化を助けますから、無駄な脂肪を体にため込みにくくなります。
ダイエット中なら、いつもの朝ごはんをスムージーやヨーグルトなどに置き換えるのがおすすめです。
**\消化のよいものを選びましょう!/
食べるならなるべく和食で、消化にいいものをチョイス。
前日摂りすぎてしまった栄養素は少なめに控えて。
不足してるものを補うイメージで◎
ダイエット中なら朝ごはんをしっかり食べよう
朝ごはんを食べると、「基礎代謝が上がって脂肪が燃えやすくなる」「昼ごはんの食べ過ぎを防ぐ」といったメリットがあります。
「カロリー」「バランス」「食物繊維」の3つに気をつけた朝ごはんをしっかり食べることで、ダイエットを成功できそうです。
取り入れたくなる素敵が見つかる、大人女性のためのwebマガジン「noel(ノエル)」。
メイク・コスメ、美容、ライフスタイル、ヘアスタイル、ファッション、ネイル、恋愛のテーマで、編集部が独自調査、または各分野のスペシャリストが監修した記事を毎日更新しています。いまの気持ちに1番フィットする情報で、明日を今日よりすばらしい日に。
夕食〜12時間ぐらい何も食べていない状態の朝は体が飢餓状態になります。
体温も代謝も血糖値も下がっている状態なので、朝からしっかり食べて太りにくい体を作る事が大切です◎