「内省的」の意味とは?内省的な人の特徴や内省的な人になる方法
日常会話において、「内省的」という言葉が時折用いられることがありますが、その意味についてご存知でしょうか? 内省的な性格をしていると、自己を冷静に省みることができるので、成長にも繋がります。 しかし、あまりに内省してしまうのは返って成長を留めてしまうのです。 今回は、具体的な内省の仕方などについてお伝えしていきます。
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「内省的」の意味とは?
内省的と書いて「ないせいてき」と読むこちらの言葉は、自分自身の心の内を省みることを意味します。
「自分のことは、自分自身が一番理解している!」と思いがちですが、実は理解できてないという人は多いもの。
他人が知らない自分だけが知っているあなたも「自分」ですし、あなたが自覚していない他者から見たあなたもすべてひっくるめて「自分」なのです。
「自分のことがよくわからない…」という人は多いですが、ここから先は、内省することができる人について、深く掘り下げていきましょう。
内省的な人の特徴
では、内省的な人の特徴について、以下をご紹介します。
- ストイック
- 自分を大切にしている
- 常に不安がつきまとっている
- 探究心が強い
- 無茶はしない
- 共感力が高い
- 観察力に優れている
- とてもナイーブな性格
- 他人にジェラシーを抱かない
- 上昇思考
特徴①:ストイック
内省的な人は、ストイックな一面があり、自分に対してとても厳しいです。
自分に厳しいということは、言い換えると自分への期待値がとても高いとも言えます。
目標や目的を達成するために、行動と反省を日々繰り返し、目標達成するために軌道修正を絶えず行っているのです。
自分に甘えが出てしまうと、手を抜いてしまったりすることもあるでしょう。
しかし、内省的な人は手を抜くことで、後にツケがまわってくることをよく理解しているため、手を抜くことがありません。
特徴②:自分を大切にしている
思慮深く、常に自分の心に矢印が向いている人は、自分自身を大切にしていると言えます。
自分を大切にしている人は、自分の性格や行動をよく理解しているため、感情のコントロールにも慣れているのです。
自分で自分をコントロールすることは、簡単なようで意外と難しいもの。
感情的になってしまうと、自分でも歯止めが効かなくなってしまい、最悪の場合、他人でも手を付ける事ができなくなってしまう事態にもなりかねません。
特徴③:常に不安がつきまとっている
内省的な人は、常に不安がつきまとっています。
何をするにも不安がつきまとってしまうという人は、その不安に対しての対処を考えているのです。
人間は、自分が知らないことなど未知の世界に対して恐怖心を抱きやすいもの。
内省的な人ほど、自分の知らないことに対して不安を抱きやすいのです。
自分と深く向き合い過ぎてしまうと、この不安要素が目の前に立ちはだかる厚い壁となってしまい、怖気づいて動けなくなってしまうことがあります。
特徴④:探究心が強い
内省的な人は、知らないことに対して不安要素を強く抱いてしまいがちですが、一方で探究心を強く持っています。
未知の世界だからこそ、不安を取り除くために徹底的に調べ上げ、不安要素をひとつひとつ取り除いていくのです。
特徴⑤:無茶はしない
内省的な人は、自分を大切にしているからこそ、リスクを背負ってまで危険な道を選択するようなことはしません。
できるだけ安全で確実な道を一歩ずつ進んでいきます。
良くも悪くも自分の性格や行動を理解しているため、できることやできないことの分別がはっきりしています。
逆に内省できない人は、無茶をしてしまい、時にリスクを犯してしまうことがあるでしょう。
特徴⑥:共感力が高い
自分自身のことを深く省みることができる人は、常に自分自身を省みていると同時に、自問自答していることが多いです。
どのような状況な時に、どんな感情を抱いたのか、そしてどのように行動に移したのかを省みることが習慣化しています。
そのため、これまでの自分の経験をもとに、他人に対してアドバイスをしてくれたり、高い共感力を示してくれるのです。
特徴⑦:観察力に優れている
内省的な人ほど、日頃からできるだけリスクを負わないように注意を払っています。
リスクに備えるということは、あらゆる情報をキャッチして、ひとつでも多くの情報を得るということ。
そのためには、常日頃からの観察力が必要となります。
また、自問自答することが習慣化していて、自己観察力に優れていることから、無意識的に他人も観察してしまうのです。
そのため、空気を読んで、状況に応じた行動を取ることができます。
特徴⑧:とてもナイーブな性格
内省的で思慮深い人ほど、とても繊細な性格をしています。
不安に襲われやすいということは、自分に自信がない表れとも言えるのです。
自分に自信がない人は、周りからの視線を気にしてしまいやすく、他人からの何でもないひと言をとても気にしてしまったり、傷ついてしまうこともあります。
特徴⑨:他人にジェラシーを抱かない
内省的な人は、他人に嫉妬することはありません。
他人に嫉妬してしまう人というのは、自分ときちんと向き合えておらず、自分の価値観が明確になっていないから。
そのため、自分よりも長けている部分を見つけては羨ましく感じてしまい、その羨ましさから嫉妬に走ってしまうのです。
しかし、内省的な人はというと、自分の信念や価値観がはっきりとしているため、他人に嫉妬心を抱くことはありません。
たとえ嫉妬心が芽生えたとしても、「どこからその嫉妬心が生まれたのか?」を自問自答し、解決することができるのです。
特徴⑩:上昇思考
内省的な人は、常日頃から自問自答し、どうすれば現状打破することができるのかを考えています。
現状維持を好まず、どうしたらより良い状況を作り出すことができるのかを考えているのです。
不安に襲われることが多いですが、目標や目的を達成するために、不安材料をピックアップして、いかにその不安を打ち消すことができるかどうかが重要と考えています。
シチュエーション別!内省的な人の特徴
仕事
内省的な人は、よりよく仕事をこなしていくために、常に改善策を考えたり、修正を行います。
順調に仕事が進んでいると、その流れに任せて突き進んでしまう人が多いでしょう。
しかし、内省的な人はというと、ミスを犯さないためにはどうしたらいいのか、あるいは今よりもっと効率よく行うための策はないか、などと日々内省しているのです。
問題点が発覚したときにどう対処すべきなのかを考えるのではなく、問題が起こらないようにするために、事前に策を練っています。
看護
看護の世界では、人命が掛かっていることからも、効率的な仕事を求められると同時に、強い責任感を求められます。
内省的な人は、自身の行動を省みてミスを未然に防ぎ、短時間で効率的に仕事を行うにはどうしたらいいのかを考えることができるのです。
患者の命を預かっているということからも、人一倍強い責任感を抱いていると言えます。
会社
会社というのは、上司・同僚・部下などあらゆる人下関係の組織によって成り立っているものです。
そのため、日頃から自分の行動を省みることができる内省的な人は、他人に対しての共感力が高いことからも、円滑な人間関係を築くことができます。
また、周囲への観察力に長けていることからも、率先して人のために行動することができたりするため、周りからの信頼度もとても高いです。
ただ内省的な性格が度を超してしまうと、自分に対する評価が厳しすぎてしまうために、自信を喪失してしまったりしてしまうことがあります。
内省的な性格のメリット
では、内省的な性格のメリットについて、以下をご紹介します。
- 危機管理能力に優れている
- 腰が低い
- 自分と向き合うことができる
- 的確な判断をすることができる
- 他人に対して気配りすることができる
- 自己変革することができる
メリット①:危機管理能力に優れている
内省的な性格をしていると、リスクから免れるための危機管理能力に長けていることから、ミスなどを未然に防ぐことができます。
好奇心旺盛で、思い立ったら即行動に移してしまう人は、リスクを考えていないことから後になって後悔してしまうことも…。
しかし、内省的な人ほど、後先のことを考えてから行動に移すため、ミスを犯すことが少ないのです。
メリット②:腰を低くして接することができる
内省的な人は、自分に自信がないということからも、謙虚な姿勢で人と接することができます。
謙虚な姿勢で人と接するメリットとして、円滑な人間関係を築くことができたり、更なる高みを目指すことができるのです。
しかし、傲慢な考えをしていると、他人に対する態度が横柄になってしまったり、現状に満足してしまう傾向があります。
メリット③:自分と向き合うことができる
内省的な人は、好調なときも不調なときも自分の行動を振り返り、反省することができます。
自分自身と向き合い、自問自答することで、これまで見えなかった部分を明確にすることができるのです。
どのような状況のときに感情が起伏するのかも、自分自身が一番分かっているため、感情を上手にコントロールすることもできるようになります。
メリット④:的確な判断をすることができる
内省的な人は、自分の感情を上手くコントロールすることができると同時に、空気を読むことが得意であるため、的確な判断を下すことができます。
感情を取り乱した状態では、的確な判断をすることができません。
しかし、自分の感情を上手くコントロールできる内省的な人は、感情を取り乱しそうになったときでも、心を平常に保てることができるのです。
メリット⑤:他人に対して気配りすることができる
内省的な人は、周囲に対する気配りや配慮に長けています。
観察能力に優れているため、小さな変化にもすぐに気付くことができるのです。
いつもと様子が違えば、自分から声を掛けてあげることができたり、他人に対して優しく接することができるようになります。
メリット⑥:自己変革することができる
現状に満足することなく、日々自問自答を繰り返していることから、内省的な人は、自己変革することができます。
自己変革するためには、トライ&エラーを繰り返すことが大切です。
また、トライ&エラーを繰り返すだけでなく、なぜ上手くいったのか、もしくはなぜ失敗してしまったのかをきちんと振り返ることが大切になってきます。
そうすることで、大きな自己変革を遂げることに繋がるのです。
内省的な性格のデメリット
では、内省的な性格のメリットについて、以下をご紹介します。
- ネガティブ
- コミュニケーションが得意でない
- 面白みに欠ける
デメリット①:ネガティブ
内省的すぎると、ネガティブの深みにハマってしまい、自信を失ってしまうことがあります。
自分に対する期待値が高いことで、できない自分を強く責めてしまったりして、自己嫌悪に陥ってしまうことも…。
負のスパイラルにハマってしまわないように、自分自身で意識を変えることが大切です。
デメリット②:コミュニケーションが得意でない
内省的な人は、自ら積極的にコミュニケーションを取ったりすることに対して苦手意識を持っていることが多いです。
上手く話すことができず、「変なことを言って嫌われたらどうしよう…」という考えから、自分の殻に閉じこもってしまうこともあります。
デメリット③:面白みに欠ける
内省的な人は、ジョークを交えて話すことができないため、面白味に欠けていると思われてしまうことも…。
人とコミュニケーションを図るうえで、冗談を言い合ったりすることで、仲を深めることができます。
しかし、人からどう思われるかを気に過ぎて、無理に笑いを取りにいったりすると、場がシラけてしまうこともありますので、無理して面白さをアピールしない方がいいでしょう。
内省的な人になる方法
では、内省的な人になる方法について、以下をご紹介します。
- 1日の行動を振り返る
- 考えや感じたことをノートに書き出す
- 翌日の行動を計画する
方法①:1日の行動を振り返る
すぐに内省的になれる方法として、まずは1日の行動を振り返るようにしてみましょう。
毎日をただなんとなく生きていて、現状に満足している人は、内省する必要がないかもしれません。
しかし、現状に満足できず、今より状況を良くしたいと考えているのであれば、1日の出来事や感じた事を振り返ってみることが大切です。
方法②:考えや感じたことをノートに書き出す
1日の出来事を振り返るときには、紙とペンを用意しましょう。
そして、その日の出来事や感じたことをノートに書き出してみてください。
頭の中だけで振り返っても上手く整理がつかず、すぐに忘れてしまうもの。
考えていることを文字にして書き起こすことで、頭の中が整理されてスッキリし、反省すべきことが明確になります。
方法③:翌日の行動を計画する
1日の出来事を振り返ることができたら、翌日にすべき行動を明確にして、それを書き起こしましょう。
事前に取るべき行動を明確にして計画を立てることで、無駄を省くことができ、自己成長に繋がるのです。
ビジネスで重要な内省力の鍛え方
では、ビジネスで重要な内省力の鍛え方について、以下をご紹介します。
- 目標や目的を明確にする
- 質の高い問いかけを行う
- 対話型のワークショップを行う
- 行動すべきことを明確にし、行動を内省する
鍛え方①:目標や目的を明確にする
ビジネスに必要な内省力を養うためには、まず始めに目標や目的を明確にすることが大切です。
そこを明確にせずに、ただ何となく目の前のことをこなすだけでは、目標達成から遠ざかってしまいます。
期限や予算など、事細かく具体的に明確にすることがポイントです。
鍛え方②:質の高い問いかけを行う
内省的な人は、目標や目的を達成するために自問自答を行っています。
ただ、ここで行う自問自答もなんとなく自分に問いかけるだけでは意味がありません。
内省の質をより高めていくためには、質の良い問いかけをすることが重要なのです。
成功から得たこと、あるいは失敗してしまったのであれば、同じ過ちを繰り返さないために、失敗した原因や対策を練ることが必要になります。
できるだけ深く掘り下げていくことにより、行動すべきことが明確かつ的確になってくるでしょう。
目標や目的から逸れないように、日頃から質の良い問いかけを忘れないようにすることを心掛けてください。
鍛え方③:対話型のワークショップを行う
内省力を鍛えるためには、対話型のワークショップを行うことも効果的です。
テーマに沿って、内省と気付きを促す質問や対話を行います。
ワークショップを一通り終えたら、内省すべきことや議論から学んだこと、今後やるべきことなどを振り返り、メモに残しましょう。
自問自答するだけでなく、実際に他者と対話することで、新たな発見をすることができ、理解を深めることができるのです。
鍛え方④:行動すべきことを明確にし、行動を内省する
内省力を鍛えるには、目標や目的を明確にするだけでなく、それを実際に行動に移さなければ現実になることはありません。
やるべきことが明確になったとしても、できない理由をつけて、実際に行動に移せなかったという人は多いのではないでしょうか?
「時間がない」「忙しい」などということを言い訳に行動に移せずにいると、モチベーションも下がってしまいます。
このときに内省し過ぎてしまうと、「自分は何をやってもできない」と負のスパイラルに陥ってしまうことがあるため、注意が必要です。
内省的な性格の注意点
内省的であることは、高い向上心を養うためであったり、自己成長をしていくためには欠かせません。
ただ、内省的な性格の人は、自信のなさや思い通りに物事が進まないことに引け目を感じてしまい、自分のことを「ダメな人間だ…」と認識してしまいます。
そうなると、ますます自信を無くしてしまい、ネガティブの深みにハマってしまうのです。
本来の「内省」の意味としては、自分の言動を省みることにありますが、一人で考えるということは、主観のみでの考えになってしまいます。
どうしてもネガティブな方向に考えてしまう時には、信用のおける人からのアドバイスも参考にすると良いでしょう。
「内省的」と「内向的」の違い
内省的という言葉と共によく用いられることが多い言葉に「内向的」があります。
内向的とは、心の働きが内側に向いていることです。
内向的な人は、一人になることを自ら好み、黙々と作業する傾向にあります。
一方で、内省的な人は、自分の自信のなさが原動力となり、目標や目的に向かって向上心を高めていくのです。
両者の違いとしては、ネガティブな感情がある、あるいは自信のなさから向上心が湧いてくるかどうかが大きな違いと言えるでしょう。
内省的になることは自己成長に繋がる!
内省的な人は、自分に対する自信のなさや強い不安によって、言動が慎重になりがちです。
ただ、達成したい目標や目的がある人は、内省的な考えを取り入れることが達成への近道となるでしょう。
内省的という言葉は、ネガティブな要素が含まれる場合がありますが、向上心を味方につけて、きちんと内省することができれば、自己成長に繋がります。
日々、自問自答を繰り返す事によって、新しい自分を発見することができるでしょう。
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