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「自尊心」の意味とは?

自尊心について黒板に書く

まずはこの言葉の意味について考えてみましょう。
自尊心とは「自分を尊ぶ心」と書きます。
その漢字のとおり、自分を尊重し、認める心のことを指しています。

人は社会的な一面と、内面的な一面を持っています。
自分が持っているどのような側面も、自分で認められる気持ちを自尊心と考えればよいでしょう。

「自尊心」と「自己肯定感」の違い

自信を持った地味顔女性

間違えやすく、同じように使われる言葉に「自己肯定感」があります。
自己肯定感とは、自分で自分を肯定する気持ちや肯定できる力のことを指しています。

広い意味で自尊心に含まれると考えられますが、自己肯定感とは、より自分の存在に価値を認める気持ちが強く表れた言葉と言えるでしょう。
広い社会において、自分がここにいる意味や価値を肯定し、認める気持ちを自己肯定感と言います。

一方で、自尊心とは、自分に価値があるかどうかよりも、そのままの自分を認められる気持ちに使われることが多いでしょう。
どちらの言葉も、自分という存在を前向きにとらえるときに使う言葉と言えます。

自尊心が高い人の特徴

自尊心がある大人の男性

自尊心とはどのような感情かを考えるために、自尊心が高い人に見られる特徴についてみてみましょう。

  1. 自分で決断ができる
  2. 批判や失敗を受け入れられる
  3. 人に流されない
  4. 人に感謝できる
  5. 人と比べない

特徴①:自分で決断ができる

ひとつめの特徴は自分で自分を認められるため、いろいろな判断を自分を信じて行えることでしょう。
自分が信じられない人は自分の判断に迷いが出て、人に意見を聞いたり、いつまでたっても決断できなくなります。

しかし、自分を受け入れる気持ちがある人は自分の判断に責任が持てるため、自分で決断し、行動を起こせるでしょう。
自尊心とは、その人個人の考えをしっかり支えてくれる感情と言えます。

特徴②:批判や失敗を受け入れられる

自尊心が高い人は、自分の失敗や批判をしっかり受け止められる人です。
自尊心とは、自分の存在を肯定し、尊重してくれる感情と言えます。

誰よりも自分で自分を信じることができるため、自分の責任で起きた失敗を人のせいにすることはありません。
自分の判断や行動に責任感を持つことができるので、失敗や批判をまっすぐに受け止められるでしょう。

失敗や批判は自尊心を損ない、自信を無くすことにつながると思われがちです。
しかし、そうでない人は失敗や未熟な点ですら、自分の一部として受け止めることができます。

自尊心とは、失敗や批判、挫折によって傷つけられることのない感覚と言えます。

特徴③:人に流されない

ほかにもよくあげられる特徴とは、人の意見に流されないことです。
自分の考えや意見、生きざまに自信を持っているため、最後には自分の決断で物事を決められます。

そのため、自分の感じ方や価値観を尊重できます。
自尊心とは、他人からいろいろな意見を聞かされても、動じることのない自分の価値観を育ててくれます。

特徴④:人に感謝できる

素直に感謝の気持ちを持つことができるのも特徴のひとつです。
自分に納得できない人ほど、他人の助けを必要とし、感謝できると感じていませんか。

実際は自分を受け入れる気持ちがある人ほど、他人を受け入れられるようになります。
自尊心とは、そのままの自分を丸ごと受け止められる気持ちです。
自分に厳しく、高い理想とは、かえって人にも厳しさをもたらすでしょう。

自分を認めることとは、他人を受け入れ、感謝する気持ちにつながります

特徴⑤:人と比べない

ほかにも当てはまる特徴には、自分と人を比べないこともあげられます。
他人と自分を比べて、より自分が高く感じられるのはプライドです。

一方で、他人と自分を比べて自分を低く見ることが、卑屈で劣等感につながります。
自尊心とは、そういった人の評価とは別の価値観を大切にする気持ちです。

自分をそのまま受け入れ、認める気持ちにつながるので、人と比べて優劣を考える必要がありません。
自分は自分、他人は他人と区別し、比べることがなくなるでしょう。

自尊心が低い人の特徴

自尊心が低い暗い表情の男性

自尊心とは、どういった感情なのかを理解するために、自尊心が低い人の特徴を見てみましょう。

  1. すぐに人と比べてしまう
  2. 人の意見に流されやすい
  3. 他人から認めてもらいたいと思う
  4. ネガティブ思考で消極的
  5. チャレンジ精神が少ない 自分を変えたいという気持ちが強い

特徴①:すぐに人と比べてしまう

自尊心が高い人ほど、人と自分を比べなかったのに対して、低い人はすぐに自分を他人と比べてしまいます。
自尊心とは、自分のありのままの姿を映し出す鏡でもあります。

自尊心の低さとは、自分の等身大の姿がとらえられず、すぐに人と比べて優劣をつけることにつながります。
ことあるごとに、自分はこんなはずじゃなかったと感じていませんか。

今の自分をそのまま受け入れられないので、すぐに人と自分を比べて一喜一憂してしまうでしょう。

特徴②:人の意見に流されやすい

自分を尊重する気持ちが低い人は自分の考えやが定まらず、他人の意見にすぐ流される傾向があります。
自分で考えたことに自信が持てず、強い意見に流されることもしばしば。

人は数々の経験や、生まれ持った資質から自分という存在を作り上げます。
自尊心とは、そうした存在をしっかり支えてくれる背骨のようなものだと考えられます。

特徴③:他人から認めてもらいたいと思う

自尊心とは、自分の存在を自分で尊重する気持ちです。
こうした気持ちが低いと、自分で自分の存在が認められません。

そのため、自分の存在を他人に承認してもらいたいという気持ちが強くなり、承認欲求が高まるでしょう。
何をしていても、満足できず心が安定しない人に心当たりはありませんか。

自尊心を持っていない人ほど、心の満足を他人に求めがちになるでしょう。
ちょっとしたことでも、他人からの肯定や称賛が必要になってしまいます。

特徴④:ネガティブ思考で消極的

自分の存在を前向きにとらえられないため、自尊心が低い人は基本的にネガティブ思考になりがちです。
失敗を受け入れられないので、物事に対して慎重で消極的な態度になるでしょう。

こうした人は、自分の存在自体に安定感がなく、常に自分の価値に迷いを持っています。
そのため、どんなことにも後ろ向きになりがちで、不安感を持っていることが多いでしょう。

特徴⑤:チャレンジ精神が少ない

自分の存在をしっかり受け入れる気持ちが自尊心です。
そのため自分の能力を過信せず、できることできないことを含め、自分を客観的に考えることができます。

一方で、自尊心が低い人とは自分を俯瞰してとらえられないため、冒険心が少なくなります
自分にできることとできないことの判断がつかず、失敗を怖がってどんなことにも挑めなくなります。

自尊心が低くなる原因

自尊心が育つ愛情ある親子l

自尊心とは、自分らしい生き方をするために重要なものです。
どうして低くなってしまうのか、その原因を見てみましょう。

  1. 自分の存在を認められずに育った
  2. 強い挫折感がある
  3. 成功体験が少ない

原因①:自分の存在を認められずに育った

自分を尊重できないのには、これまでの経験が大きくかかわります。
特に子供のころ、自分の存在を認められずに育つと自尊心が低くなってしまいます

両親からの愛情不足や虐待、学校でのいじめの経験は、自尊心が育つのを阻み、低くなる大きな要因となるでしょう。
大きなきっかけがなくとも、自分で愛されている実感をもてなかった子供時代を過ごすと、大きくなってから自尊心が低くなる場合が多くなります。

原因②:強い挫折感がある

強い挫折を感じる経験がある人も、自分を尊重できなくなりがちです。
自尊心とは、自分で自分を認めて尊重する気持ちです。

しかし、挫折した経験が重くのしかかり、自分を否定する気持ちが強くなってしまうと自尊心も失われてしまいます。
大きな失敗や挫折とは、自分に価値がないと感じさせたり、自分の能力を低く考えるようにさせてしまいます。

それが続くと、自尊心が低くなってしまうでしょう。
大きな挫折から立ち直るのは難しいことですが、自尊心が低くなり、より立ち直るのに時間がかかってしまうことも…。

原因③:成功体験が少ない

大きな挫折を経験していなくても、成功体験が少なければ自尊心が低くなってしまいます
人とは成長していく過程で、いろいろなことを学び、習得していきます。

子供のころから自分でたくさんのことに挑戦し、成功体験を積んでいるとおのずと自信がつき、自尊心も育ちます。
一方で、親が過保護で自分で挑戦する機会が少ない場合や、成功を意識できる経験が少ないと自分を認める機会に恵まれなくなります。

そのままで大人になっても、自分の真価をはかれずに、失敗を恐れてばかり。
結果的に自尊心が低くなる原因につながってしまいます。

あなたは大丈夫?自尊心があるか診断してみよう!

自尊心があるか自問自答する人

自尊心とは、どういった心理なのかを見てきました。
続いて、自分に自尊心があるかをチェックしてみましょう

診断①:自分はダメな人間だと思う

普段から、自分はダメな人間だと感じていませんか
過剰に自分を否定する感情がある人は、自尊心が低くなっているのではないでしょうか。

診断②:成功がイメージできない

明日のことや先々の未来についてイメージしてみましょう。
具体的なことが思い浮かばなくても、自分の幸せや成功をイメージできず、浮かぶのは悪いイメージばかり。

自分の将来について明るいイメージが持てない人は自尊心が低くなっていると考えられます。
未来のことは決してわかりません。

それでも、前向きさや楽観的な人は「なんとかなる」と感じられ、なんとなく明るいイメージを想像します。
自分を否定的に感じてしまうと、将来に良いイメージをもてなくなります。

失敗や不幸を予感し、不安感が募るほうが多くなるでしょう。

診断③:人から誉められないと安心できない

小さなことでも、人から褒められなければ落ち着かないと思っていませんか。
自分で自分を認められない人は、他人に良い評価をもらって安心を得ようとします。

そのため自分を認める気持ちが低い人はささいなことでも人から褒められないと、いつまでたっても「これでよいのか」と迷ってしまいがちです。
最近ではSNSで「いいね」がないと、自分が否定されたような感覚を持ち、不安が募る人も増えています。

自分で自分を安心させられないと感じる人は、要注意です。

診断④:自分は幸せになる価値がないと思う

自分は幸せになる価値がない人間だ。
そう感じることはありませんか。

人は誰もが幸せを追求し、生きていくことができる存在です。
しかし、自分でその可能性を摘み取るような否定的な考えが浮かんでしまう人は、一度自信を振り返るとよいでしょう。

幸せとは、自分でつかみ取っていくものです。
自尊心が低いと幸せに向かっていく前向きさをなくし、自分の価値に疑いを感じるようになります。

改めて、自分は幸せになってもよいか、自問自答してチェックしてみましょう。

診断⑤:自分で決めるのは苦手

ささいなことでも、自分で決めるのは苦手な人も、注意が必要です。
自分を認め、自分のことを信じる気持ちを持っているかが重要です。

人生における大きな決断も、外食で何を注文するかも同じです。
自分が何を感じ、何を求めているのか、自信をもって考えられない人は、自尊心が低い場合があります。

診断⑥:失敗が忘れられない

これまでの失敗がいつまでたっても忘れられず苦しんでいませんか。
自尊心とは、挫折感や、自己否定で低くなってしまいます。

大きな失敗や挫折の経験から、自尊心が失われて立ち直れていない人は、いつまでたっても自分の失敗が忘れられなくなるでしょう。
気持ちがネガティブな方へ向いてしまうので、良いことや成功体験よりも、失敗ばかりが目に付くようになってしまいがちです。

自分で自分のあら捜しをしている状態になってしまい、ますます自尊心が低くなってしまうでしょう。

診断⑦:自分で自分に満足できない

いつまでたっても自分に満足できないと感じていませんか
前向きな向上心とは、満足できない気持ちを力に変えて行動につながる気持ちです。

しかし、自分で自分を否定したり、認められずにいる人は不満ばかりが募るでしょう。
自分がだめだという不満を感じるのに何もできず、前向きな気持ちになれないと感じている人は、一度自分に問いかけてみましょう。

診断⑧:いつも人と比べて自分が劣っていると感じる

普段から他人と自分を比べて、自分が劣っていると感じているなら、自尊心が低くなっているかもしれません。
自尊心とは、自分を人と比べて必要以上に劣等感を感じさせてしまいます。

他人を見てうらやましいと感じることが多い人や、素敵な人を見ると、自分が責められているような気持になる人は、自尊心が低くなっているのではないでしょうか。

診断⑨:自分が好きという感情がわからない

そもそも自分が好きと感じる気持ちがわからない人も、自尊心が低い場合があります。
仮に高い人は、必要以上に自分を貶めず、自分のよいところも客観的にとらえられます。

自尊心とは、自分を俯瞰してとらえたり、客観的に分析することにもつながるからです。
まったく自分のことが好きだと感じられない人は、本心で自分を卑下してしまっているのではないでしょうか。

診断⑩:不安感が強い

日ごろから、不安感が強い人も、自尊心が低い場合があります。
自尊心とは、自分の存在を前向きにとらえられるので、気持ちの安定につながります。

自尊心が低いと、理由もなく不安感が募りやすくなるでしょう。

自尊心を高めることで得られるメリット

自尊心をもちハッピーな女性

自尊心を高めることで得られるメリットについてみてみましょう。

メリット①:人生に前向きになれる

まず得られるメリットは人生に前向きになれることです。
自尊心とは、自分を尊重し、自分の存在を前向きに考えられる気持ちです。

そのため、こうした気持ちが高まると、自分の幸せやよりよい人生、将来に対し肯定的に考えられるようになります。
先々のことを心配し、くよくよすることがなくなったり、何をしていても自分はダメだと感じることがなくなるでしょう。

自分で人生を楽しく、前向きにエンジョイできるようになるところが大きなメリットです。

メリット②:人と接することが楽しくなる

自尊心とは、自分で自分を受け入れることです。
そのため、人と接していても比較して落ち込んだり、失敗を恐れることがなくなります

また、自分と同じように、他人を素直に受け入れられるようになり、人と接するのが楽しくなるでしょう。
より自分らしいやり方で、ジトとのコミュニケーションを楽しめるようになるはずです。

自尊心を高める方法

自尊心を高めたい不安そうな人l

自尊心が低いと感じたら?
おすすめの高める方法を見てみましょう。

  1. 人と比べず、自分を受け入れる
  2. 他人から好かれようと意識しない
  3. 問題には粘り強く対応する 
  4. ささいなことも自分で決める
  5. 自分の気持ちを口に出す

方法①:人と比べず、自分を受け入れる

まずおすすめする方法は意識して人と自分を比べるのをやめることです。
自尊心とは、人と比べたり、人を見習うことで高められるものではなりません。

人ではなく自分と向き合い、自分を受け入れるように意識しましょう。

方法②:他人から好かれようと意識しない

自尊心とは、人から認めてもらうのではなく、自分で自分を認めることです。
普段から他人の目線を意識しやすい人は、人から好かれようとするのをやめてみしょう

自分の決断とは、自分の自信につながり、成功体験を増やしてくれる大切な機会です。
人がどう思うかではなく、自分の決断を大切にしましょう。

方法③:問題には粘り強く対応する

何かトラブルがあったり、問題が起きたとき人に頼ったり答えを求めるのはやめましょう。
時間がかかり、大変であってもあきらめず自分で対応するように心がけることが重要です。

自尊心とは、自分の力で得た成功体験から生まれるものです。
あきらめず、粘り強く物事をやり遂げるように意識するとよいでしょう。

方法④:ささいなことも自分で決める

日常生活とは、ささいな決断や選択の連続でできています。
そうした日ごろの選択をないがしろにせず、一つ一つ自分で判断し決めるように心がけましょう。

自尊心とは、小さな自信の積み重ねでもあります。
自分で自分が認められるように、自分の判断を意識するようにしてみましょう。

方法⑤:自分の気持ちを口に出す

おすすめの方法は普段から自分の気持ちを口に出すことです。
自尊心とは自分の存在を認める気持ちですが、失われると、自分の本心や感情がわからなくなってしまいがちです。

嬉しい、や悲しいのほか、眠いやお腹が空いたなどの気持ちでも構いません。
自分で口に出すことで、自分の気持ちを再認識し自分をしっかり受け入れられるようにしましょう。

自尊心とは、自分を認めて愛すること

自尊心をもつ明るい女性

自尊心とは、どういう気持ちなのか考えてみたことはありますか。
自尊心が高い人は自信があり、自分の人生をしっかり生きているように見えます。

自尊心が低いと感じる人は、自尊心が高い人にあこがれて、人と自分を比べてしまいがちです。
しかし本当の自尊心とは自分と向き合うことで高められるものと言えます。

自尊心とは、自分のことを長所も短所もまるごと受け入れるところから始まります。
いうなれば、自尊心とは、自分で自分を尊重し、愛する気持ちとも言えるのではないでしょうか

自尊心が低いと感じる人は、自分のよい面、悪い面に向き合うように心がけましょう。
自分の価値をもう一度見つけられるのではないでしょうか。

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ライター
noel編集部

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