姑息の意味とは?姑息な手段の例&その場しのぎな人の5つの特徴
「なんて姑息な手段を使うんだろう!」というようなセリフをドラマで聞くことがあります。 ですが、そもそも姑息な手段とはどのようなものか考えたことはあるでしょうか? 今のうちに、姑息の意味についてもう一度考えてみると理解が深まりますよ。 この記事では姑息の意味、姑息な手段の例とその場しのぎな人の5つの特徴についてご紹介します。
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「姑息」とはどういう意味
意味
姑息(こそく)とは「大もとが未解決であるまま、一時的に間に合わせること」を意味します。
また、その場しのぎというような言い方もできますね。
付け焼刃でもいいので間に合わせで物事を行うことを指しているんですよ。
つまり、姑息な手段・姑息な人といった表現をする場合「その場逃れな方法」、あるいはそれを使う人という意味になるということです。
上記の意味が転じることで、多くの人が「卑怯な」という意味で覚えてしまっています。
「卑怯」という意味について改めて考えると、正々堂々としておらず、ずるいと言われることばかりする人のことを呼びますよね。
どこか意味の通じてしまう言葉であるために、姑息と卑怯を同じように使う人がでてきてしまうのでしょう。
語源
姑息の語源は礼記(らいき)・檀弓(だんぐう)上の故事にあります。
孔子の門人である曽子の言葉に由来しているのです。
病気であった曽子は、寝台に身分の合わない高級な、すのこを敷いていたそうです。
そのため曽子はすのこを取り替えるように言いました。
ところが「病状を考えて明日の朝に具合が良くなったらにしましょう」と言われます。
それに対して曽子は「人格者は正しくあるために人を愛します。
しかし、心の狭い人はその場をしのぐ方法で人を愛してしまいます」と返したのです。
つまり、曽子は一時しのぎの配慮に従って生き長らえることよりも、正しいことをして死ぬ方がよいと考えたのです。
その場しのぎでは後悔することを、曽子はよく知っていたと分かるお話ですね。
姑息な手段の例
それでは、姑息な手段の例をご紹介します。
- 嘘でごまかす
- 時間稼ぎ
- 口からでまかせ
- 場つなぎ
- 間に合わせ
続いて、姑息な手段の例について詳しく見ていきましょう。
例①:嘘でごまかす
手段の例として、本当のことを言わずに嘘をついてごまかすというものがあります。
本当のことを言えば、自分の立場が悪くならないようにするためにごまかすことを考えたというわけですね。
嘘でもその時ををしのげれば、本人としてはそれで構わないのでしょう。
自分が優位であるために嘘でごまかすことは多く使われるものでもありますよ。
例②:時間稼ぎ
指定された時間までに完成させなければいけないのに、その時間に間に合いそうにない時に使われるのが時間稼ぎです。
この時間稼ぎというものも、その場をしのぐという意味でいれば姑息な手段に成り得るでしょう。
あと何分かあれば間に合うという場合は、時間稼ぎをすることでなんとかすることもできなくはありません。
敵からの攻撃をしのぐために使われる場面も多い手段ですが、名誉などの自己保身のために使うこともあるんですよ。
例③:口からでまかせ
嘘でごまかすと似たような例になりますが、口からでまかせもまた姑息な手段の例ではないでしょうか。
嘘ではないことだったとしても、それとなく適当に答えてその場をしのごうとする場合はこれが該当します。
今の状況からより悪化して後で何もできなくなってしまうくらいなら何かしたくなってしまうのでしょう。
後で何かあるとしても、どうにかしなければならないのは今を守らなければならない状況なのです。
例④:場つなぎ
今の状態から次の状態へ、次の人がつないでいけるように前の人がきちんとしなければなりません。
メインは今ではなく次であり、それのためい一時的な処置として場つなぎが使われます。
そのため、ある種この場つなぎという例も姑息な手段と言うことができるのです。
トラブルを起こさないことや、きちんとした手順を踏んでいれば、場つなぎなどしなくていいのにと思われることもあるでしょう。
例⑤:間に合わせ
何かを誰かに見せるというのはどうしても期限が決まっているものではないでしょうか。
評価して貰うためには「この日までにこれだけやっておくように」と言われたものやっておかなければなりません。
あらゆる理由で言われた分まで完成していない場合は、怒られてしまうことを誰でも考えるでしょう。
怒られるのが嫌なので間に合わせでとりあえず完成させるのは、その場しのぎで姑息と評価されても仕方がないと言えますね。
姑息な人に共通する特徴
それでは、姑息な人に共通する特徴をご紹介します。
- 責任感に欠けている
- 日和見主義
- 簡単に嘘をつく
- 考え方が浅い
- 隠し事が多い
続いて、姑息な人に共通する特徴について詳しく見ていきましょう。
特徴①:責任感に欠けている
姑息と言われてしまうのは物事を一時的にでもやり過ごそうとしてしまうからです。
最初からきちんとやるべきことをやっていれば、姑息な手段を使う必要はありませんよね。
責任感がしっかりある人は、たとえできなかったとしても真摯に謝罪して次の方法を考えます。
今だけなんとかできればいいと考えてしまうようでは、責任感に欠けていると言っても否定することができないのではないでしょうか。
特徴②:日和見主義
状況を見て有利な方についていこうという考え方を日和見と言います。
特徴として日和見主義が挙げられるのは、その場その場で考えを変えてしまうからでしょう。
自分の考えをしっかりと持って遂行していけなければ、誰かの考えに乗っかって過ごすしかなくなるのは当然です。
日和見に有利な方に考えを変えて乗り切ってしまうようでは、姑息だと思われても仕方がありませんよね。
特徴③:簡単に嘘をつく
姑息な人はその時だけでも乗り切ることができるなら何をしても基本的には気になりません。
嘘をつくことで乗り切れるというのなら、あっさりと嘘をついてしまうんですよね。
幼い頃から人は「嘘をつくことはいけないこと」というように教えられます。
それをその場しのぎでやってのけようとするためだけに、姑息な人は嘘をついてしまうのです。
特徴④:考え方が浅い
姑息な手段を行使しなければならない状況になってしまうのは、そうなってしまうことに考えが至っていないからでしょう。
もう少し短い言葉で言うのなら「リスク管理ができていない」と表現できます。
こんなリスクを抱えるかもしれないと言った思考がまとまっていないのは危険としか言いようがありません。
結果として問題を乗り切れていないために、一時的にしか使えない方法を考えてしまうのです。
特徴⑤:隠し事が多い
「これができていない」ということを素直に言えない人ってどうしてもいますよね。
それぞれ怒られることが怖いとか、みんなはできているのに自分ができていないのが恥ずかしいなどの理由を抱えています。
しかし、素直に言わなければ結果として悪状況を招き、さらにひどい状況もなりかねません。
隠しごとが多い人は、そのことよりも周囲から防衛することに必死になっている人なのです。
姑息な人への対処法
それでは、姑息な人への対処法をご紹介します。
- 情報を与え過ぎない
- 相手を信じ過ぎない
- 仲間を増やしておく
続いて、姑息な人への対処法について詳しく見ていきましょう。
対処法①:情報を与え過ぎない
情報があり過ぎると、それだけで色々な可能性を考えることができてしまいます。
そこで、こちらでその可能性を把握して代替手段を潰しておく必要があるのです。
そのためにも、こちらが持っている情報を相手に与え過ぎないようにしておくといいでしょう。
与える情報は最低限にして、こちらでコントロールできる状況にしておくことで扱いやすくなりますよ。
対処法②:相手を信じ過ぎない
相手を深く信じて、結局相手がしでかしたその場しのぎによってダメージを受けてはこちらが疲れてしまいます。
これは相手を信じるなというわけではなく、「もしかしたら何か悪いことがあるかもしれない」と考えておいた方がいいということです。
自分を守るためにも、なおさらそうした気持ちを持っておく方がいいでしょう。
不要なダメージを負って傷ついてしまわないように、自分なりにクッションとなるものを作っておくことがおすすめですよ。
対処法③:仲間を増やしておく
その場しのぎを肯定し、そうさせた側の人を責める人が中にはいます。
そうやって責められてしまわないように、こちら側も仲間をあらかじめ増やしておくといいでしょう。
たとえ姑息な方法を仕方ないと思っても、正しいと思う人は多くありません。
一人で抱え込むことがないように、信頼できる仲間を増やしておいてくださいね。
姑息な人に対して対処法を考えておこう!
姑息な人は本当に困った存在というわけでもなければ、だからといって良い存在とも言えません。
その時の姑息な手段を肯定するか、否定するかどうかで関わり方も変わってきます。
今回ご紹介した対処法の他にも、「これならぴったりだ」と思う対処法を自分でもいくつか考えておきましょう。
あらかじめどうしておくかを知っておくことで、姑息な人に対して迅速に対応できるようになりますよ。
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