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「自己肯定感」とは?

自己肯定感低い自己肯定感とは

そもそも自己肯定感とは何なのでしょうか?
自己肯定感とは、自己の在り方をポジティブに評価できる感情のことで、「自分にはこんな価値がある・存在意義ある」ということを実感することと言われています。

自己肯定感が高い人は、自分の長所をよく理解していて、積極的に活躍の場を広げることができますが、低い人は「自分には何のとりえもない」と思っているため、活動そのものが消極的になってしまいます。
自分は人より劣っていると常に考えているため、自信をつけるきっかけも掴みにくいのです。

自己肯定感は幼い頃から培(つちか)われるものと言われていて、親から褒められる・存在を認めてもらえる経験を通して自然と身についていきます。
しかし、「どうしてこんなことができないの」「○○ちゃんはできるのに!」などと、否定され続けてしまうと、自己肯定感が低くなってしまいます。

自己肯定感が低い人の特徴

自己肯定感低い特徴

自己肯定感が低いことで悩んでいる人はたくさんいますが、そういった人にはある特徴があると言われています。
ここでは、自己肯定感が低い人に見られる5つの特徴を紹介していきます。

  1. トラウマを抱えている
  2. 感謝の言葉を素直に受け止められない
  3. できないと決めつける
  4. 逃げ道をさがしてしまう
  5. 誰かに依存している

特徴①:トラウマを抱えている

過去に大きなトラウマを抱えている人は、自己肯定感が低くなりやすいです。
転職を何度も繰り返している、大きなミスをしたことがある、入試で失敗して親に責められたなど……トラウマは人それぞれ異なりますが、負い目を感じる経験をしたことで、自信が喪失してしまっているのです。

抱えているトラウマは、今やっていることと全く関係のないことなのに、「また失敗したら……」という不安から、積極的な行動ができなくなってしまいます。
せっかく自信につながるチャンスが訪れても、トラウマから自分の実力を発揮できなくなってしまうのです。

特徴②:言葉を素直に受け止められない

人から「ありがとう」「すごいですね!」と言われても、「いやいや、私なんか……」とすぐに否定的な言葉を発してしまう人も、自己肯定感が低いと言えます。
また、責められているわけではないのに、すぐに「すみません……」と言ってしまう人も、先に謝ることで自分を守ろうとしている傾向があり、自己肯定感がとても低いと言えるでしょう。

自分を守るためとは言え、人の言葉を素直に受け止められないのは自分にとっても良くない結果となってしまうようです。
相手の言葉を否定することにもなるので、相手も傷つけてしまうかもしれません。

特徴③:できないと決めつける

自己肯定感が低い人は、どんなことでもマイナス思考からスタートしてしまいがちです。
仕事や頼まれごとをしても、「できなかったらどうしよう」「間に合わなかったら?」など、考える必要のないことで思い悩んでしまい、自分にはできないと決めつけてしまいます。

誰でも新しいことを始める際には、怖くなってしまうことがありますが、自己肯定感が低い人にはその傾向が人一倍強いと言えるでしょう。

特徴④:逃げ道をつくってしまう

できないと決めつけるということと類似して、先に逃げ道をつくってしまう癖がある人もいます。
「2時間しかなかったので間違ってるところがあるかもしれません。」「昨日あまり寝ていないので見落としがあるかも……。」など、本当は真剣に取り組んでいたはずなのに、間違いがあった時のために先に言い訳をしてしまうのです。

自分を守るために言った言葉であっても、周囲からは言い訳がましい人と思われてしまうこともあります。
周囲からどう思われているのかも、敏感に感じ取ってしまうために、人間関係に対して苦手意識も持ちやすくなります。

特徴⑤:誰かに依存している

自己肯定感が低い人は、周囲の人間に依存しているケースがとても多いです。
自分で物事を決めることが苦手で、いつも誰かの意見を優先するようになります。

人の意見を優先するばかりで、決定力に欠けているので「何も考えていない人」と思われてしまうこともあります。
自分がどうしたいのかが本当にわからないだけなのに、周囲からそのように思われてしまうのは悲しいですね。

自己肯定感の低い人がとりがちな行動

自己肯定感低い

自己肯定感が低い人にはとりがちな行動というものがあります。
ここでは、自己肯定感が低い人がとりがちな行動を4つ紹介していきます。

  1. あえて本気を出さない
  2. 過度に気を遣う
  3. 頑張りすぎる
  4. アドバイスをしたがるときも

行動①:あえて本気を出さない

自己肯定感が低い人は、あえて本気を出さないことが多々あります。
本気を出してしまうと失敗したときに、逃げ道がなくなってしまいますし、「本気を出しても自分はどうしようもない」とさらに自己肯定感を傷つけてしまうことがあるからです。

あえて本気を出さないことで、自分が傷つかないように守っているのですが、周囲からは手を抜いて仕事をする人と思われてしまうこともあるようです。
自分を守るためとは言え、誤解をされてしまうのは悲しいことですね……。

行動②:過度に気を遣う

自己肯定感が低い人の中には、周囲に過度に気を遣いすぎてしまうという人がいます。
いつもおどおどしていて、周りからどう思われているのかが気になって仕方がありません。

「気を遣うこと=役に立つこと」と考えており、他人を優先するあまりに抱えるタスクが多くなってしまうこともあります。
周囲が心配をして声をかけても、「すみません……」と謝るばかりで、逆に気を遣わせている場合もあります。

気を遣っているのに、逆に迷惑をかけてしまっているなんて、なんだか残念ですね……。

行動③:頑張りすぎる

自己肯定感が低い人の中には、頼まれたことを頑張りすぎてしまう人もいます。
誰よりも人の役に立ちたいと思っているので、自分がやるべきことを後回しにしてでも、相手を喜ばせるために力を尽くします。

しかし、周囲には努力したことを隠したがるので、頑張った分を評価されることは滅多にありません。
努力をしたことですら、自分はまだまだ足りないと感じてしまうのです。

行動④:アドバイスをしたがるときも

自己肯定感が低い人の中には、自己肯定感が低いことを隠すために、あえて人にアドバイスをしようとする人がいます。
また、自分の存在意義を証明するためにアドバイスをすることもあるようです。

周囲を巻き込むため同僚や後輩からは煙たがられることもあるようです。
実は自己肯定感が低くてそうしているなんて、誰も気づけないと思うので、ちょっとかわいそうな気もしてしまいますね。

自己肯定感が低い人・高い人の違い

自己肯定感低い違い

それでは、自己肯定感が低い人と高い人とではどのような違いがあるのでしょうか?
ここでは、自己肯定感が低い人と高い人の違いを5こ紹介していきます。

  1. 物事の受け入れ方
  2. 精神状態
  3. どのように行動するか
  4. 自分や他人に対する気持ち
  5. 今日を生きているか

違い①:物事の受け入れ方

自己肯定感が低い人と高い人とでは、物事の受け入れ方に大きな違いがあります。
自己肯定感が低い人は、物事を素直に受け入れることができず、頼まれたことや褒められたことに対して否定的に捉えてしまうことがあります。

対して、自己肯定感が高い人は、物事をとても素直に受け入れることができるため、頼まれたら嬉しいと感じますし、褒められたら「どういたしまして」と素直に受け答えができるのです。
自分が相手から必要とされていると素直に捉えることができるので、日々の小さな積み重ねから自信を付けていくことができます。

違い②:精神状態

自己肯定感が低い人はネガティブ思考が強く、精神的にも不安定な場合が多いです。
対して自己肯定感が高い人は、自信があり心が満たされているためにポジティブ思考で精神も安定しています。

違い③:どのように行動するか

自己肯定感が低い人は自分で決断することが苦手で、常にだれかの意見を聞きながら消極的に行動をしていますが、自己肯定感が高い人は、自分の考え方に自信を持っているため積極的に行動することができます。
自己肯定感が低い人は周りに流されるように行動するため、誰かに振り回されてしまうこともありますが、自己肯定感が高い人は周囲に影響を与えるような中心人物になる場合が多いです。

違い④:自分や他人に対する気持ち

自己肯定感が低い人は、自分や他人に対してとても厳しい視点を持っています。
「どうしてこんなこともできないんだろう……」「全然だめだ」など、常に自己評価が低いために、自分より劣っている人をみつけると、その人にも厳しい目を向けてしまうことがあるのです。

対して、自己肯定感が高い人は、自分や他人に対して肯定的に捉える視点を持っています。
頑張った分だけ自分のことを褒めますし、他人がうまくいった際には自分のことのように喜ぶことができます。

褒められることはうれしいことであると頭で理解をしているので、他人にもそのような体験をさせてあげようと意図的にポジティブな言葉がけをすることもあります。

違い⑤:今日を生きているか

自己肯定感が低い人は過去の失敗にとらわれてしまい、今日という日を上手に過ごせていない場合が多いです。
本来であれば考えなくても良いような過去のことを、くよくよと考えてしまうので、今日するべきことが疎かになってしまうこともあります。

対して、自己肯定感が高い人は、過去の失敗にとらわれることなく今日という日を上手に生きることができます。
自己肯定感が低い人に比べて、余計なことを考えていないので、効率よく行動することができます。

【診断】あなたの自己肯定感は低い?

自己肯定感低い診断

ここで、実際にあなたの自己肯定感が低いのか、高いのかをチェックしてみましょう。
手軽に自己肯定感の高さを診断できるサイトを2つ紹介していきます。

診断②:ココオル「自己肯定感診断チェック」

自己肯定感診断チェック

こちらのサイトは、24この設問に対して「はい」「いいえ」の2択で答えることで自己肯定感を診断することができます。
ココオルには、悩みを共有できる掲示板のような機能があるので、同様の悩みを抱えている人の具体的な境遇を知ることもできます。

アドバイスや自分の体験をコメントとして書き込むこともできるので、自己肯定感で悩みの方はとても参考になると思います。

診断④:ダイレクトコミュニケーション「自己肯定感・他者肯定感」

自己肯定感・他者肯定感

こちらのサイトでは20この設問に対して「はい」「どちらでもない」「いいえ」で回答することで、自分の自己肯定感の種類を診断することができます。
「自己否定×他者肯定型」「自己普通×他者普通型」など、自分と他者に対してどのような肯定感を持っているのかを知ることができますよ。

自己肯定感が低い原因

自己肯定感低い原因

それでは、自己肯定感が低い原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
ここでは、自己肯定感が低い原因を4つ紹介していきます。

  1. 大人に褒められなかった
  2. 話を聞いてもらえなかった
  3. チャレンジしてこなかった
  4. 自分で選択してこなかった

原因①:大人に褒められなかった

冒頭でもお伝えしましたが、自己肯定感は幼い頃の親との関わり方によって変わってきます。
幼い頃に親や代わりとなる大人から褒めてもらえないと、自己肯定感が低い子どもになってしまいます。

どんなに学校や外で褒められたとしても、子どもがうれしいのは親から褒められることです。
親から褒められずに、いつも叱られていたり「どうしてこんなこともできないの?」と言われ続けてしまうと、「自分はなんてできない子どもなんだ・・・・・」と思うようになり、自信のない大人へと成長してしまいます。

原因②:話を聞いてもらえなかった

親や大人に話を聞いてもらえなかった子どもは、自分から話すことをやめてしまい、内にこもった消極的な性格になってしまいます。
「どうせ聞いてもらえない」「話しても無駄だ」という考え方が定着してしまい、自分の意見に自信が持てないまま大人になってしまいます。

原因③:チャレンジしてこなかった

親からチャレンジすることを止められてしまった、自分から挑戦することをやめてしまった子どもも、自己肯定感が低くなる傾向が強いです。
チャレンジをして成功することは、子どもにとって大きな自信となりますし、失敗を乗り越えることはその後の人生の教訓になっていきます。

挑戦することをあまりしてこなかった人は、失敗を恐れるあまりに実力をあまり発揮できなくなり、自信なさげで消極的な行動しかとれなくなってしまいます。
いざ、乗り越えなければいけない壁にぶち当たった時も、乗り越える術が分からずに逃げ道を探そうとしてしまいます。

原因④:自分で選択してこなかった

習い事や進学先など、大切な局面でさえも自分で選択をしてこなかったような人は、他者の意見に流されやすい流動的な大人になってしまいます。
自分でやりたいことがわからない、やりたいことはあるけれど自信がないなど、1人で決めることができないため、どんどん自信が喪失してしまいます。

他者がどう思っているのかが気になってしまい、思うように意見することができなくなってしまいます。

自己肯定感が低いことのデメリット

自己肯定感低いデメリット

それでは、自己肯定感低いことのデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
ここでは、自己肯定感低いことによって起こるデメリットを3つ紹介していきます。

  1. 人として成長できない
  2. 心身ともに疲れる
  3. 仕事を任せてもらえない

デメリット①:人として成長できない

自己肯定感低いことのデメリットとして、人として成長できないという点があります。
仕事を通して業務を覚えていくことはできますが、スキルアップにつながりそうな新しいプロジェクトや、新しい発想が必要な仕事となると、リスクを恐れて十分な実力を発揮することができないのです。

「時間がなかったし失敗してもしょうがいないよね!」と事前に逃げ道をつくったり、終わってからも「こうすればよかった、ああすればよかった」と過ぎたことをいつまでも引きずったりすることもあります。
本来であれば自信がついて、さらに難しいことに挑戦しようとしますが、もうやりたくないと感じて逃げようとしてしまいます。

デメリット②:心身ともに疲れる

自己肯定感低い人は、普通の人に比べて心身ともにとても疲れてしまいます。
いつも自分のことを否定しながら、周囲からどう思われているのかが気になり余計な気遣いをしてしまいます。

家に帰ってもいつまでも失敗を引きずってあれこれ考えているため、身体もまったく休まりません。
中には、学校や会社に行くことを考えるだけで体調を崩してしまう人もいます。

心身ともに疲弊しやすくなるので、周囲にも心配をかけてしまいます。

デメリット③:仕事を任せてもらえない

自己肯定感が低い人は、仕事の効率が悪い傾向があります。
仕事が全くできないわけではありませんが、余計なことを考える時間が多いため、手が止まり、些細なミスをすることもあるのです。

また、自分で決断することが苦手なので、周囲に確認や意見を求める時間もできてしまいます。
1人でいろんなことを決められて、手が早い人に任せた方が効率的なので、自己肯定感が低い人には仕事を任せられないと判断されてしまいます。

自己肯定感が低い人が自分を肯定する方法

自己肯定感低い対処法

それでは、自己肯定感低い人が自分を肯定するのはどうしていけばよいのでしょうか?
ここでは、自己肯定感低い人が自分を肯定する方法を6つ紹介していきます。

  1. 素直に受け止める
  2. ポジティブな言葉を使う
  3. できることを探す
  4. だめなところを捉えなおす
  5. ポジティブになろうとしない
  6. 良い人と接する

方法①:素直に受け止める

人の言葉をすべて鵜呑みにする必要はありませんが、感謝や労いの言葉などは素直に受け止めていて損はありません。
「ありがとう」と言われたら、「どういたしまして」と言えば良いですし、「頑張ってるね」と言われたら、「ありがとう」と答えれば良いのです。

自己肯定感が低い人は、「頑張ってるね」と言われても「いやいや……」と否定しがちですが、それは相手の意見も否定していることになりますよね。
せっかく頑張りを褒めてくれているのですから、素直に受け止めることで、自分も相手も良い気持ちになるはずですよ。

方法②:ポジティブな言葉を使う

すぐには難しいかもしれませんが、できるかぎりポジティブな言葉を使うようにすると、自然と気分も晴れやかになってきます。
「もうやりたくない」は「疲れたから休もう」、「何もできていない」は「これはできた!」など、同じ意味でもポジティブな言い回しをすることで、心がとても楽になります。

方法③:できることを探す

自己肯定感が低い人は、自分にできないことばかりに目を向けがちですが、自分にできることを探してみると、案外できることがたくさんあることに気づけるはずです。
「これならできる!」ということを見つけて、技術をどんどん磨いていくことも、自信につながっていきますよ。

方法④:だめなところを捉えなおす

「自分のだめなところなんていくらでもあるよ!」と思っている人もいるかもしれませんが、そうではなくて、本当にだめだと感じるところを捉えなおすようにするのです。
自己肯定感が低いことで悩んでいる人は、「自信が持てないこと」や「意見を言えないこと」など、本当にだめだと感じているところに気づいているはずです。

「作業が遅い」「スピーチが下手」など、些細なできないことは誰にだってあるものなので、そういったところは一旦置いておいて、本当に直したいと感じているところを洗い出して、再認識するようにしましょう。
そうすることで、自分が今すべきことが見えやすくなりますよ。

方法⑤:ポジティブになろうとしない

無理にポジティブになろうとしなくて良いのです。
自己肯定感が低いとはいえ、人にはそれぞれ性格や個性があるものです。

ネガティブな人がいきなりポジティブになろうとすると、かえって精神的に疲れてしまうので、無理に性格を変えようとせずに、自分にできることを少しずつ解決していくようにしましょう。

方法⑥:良い人と接する

自分にとってプラスとなる人や、味方でいてくれる人と接することは、心を安定させてくれます。
認めてくれる人がいるというだけで、自信を持って行動することができ、その人のために頑張ろうとする活力も生まれるのです。

1人で生きていくことは、結構しんどいことです。
誰か1人でもよき理解者がいるだけで、辛いことがあっても心の負担を減らすことができるようにもなります。

自己肯定感が低いことは悪いことではない

自己肯定感低いまとめ

自己肯定感が低いことは決して悪いことではありません。
先ほどもお伝えしましたが、人にはそれぞれ性格や個性があって、明るい人がいればネガティブな人もいるものです。

自己肯定感が低い人には、物事を慎重に進めようとする傾向があり、時にどんどん突き進んでしまうような人の良いブレーキになることもあるのです。
細かな気遣いは、周囲の人から頼りにされ、愛される存在にもなり得るんですよ。

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ライター
noel編集部

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