大人の対応とは?できる人・できない人の違い&対応力の身につけ方
職場でのパワハラやモラハラに留まらず、プライベートの場でもクレイマーと呼ばれる人たちと遭遇したりトラブルに巻き込まれるリスクが高くなっています。 そこで今回はこうした身近にいる困った人たちに対して時に毅然と、時に柔和に大人の対応で対処する際の方法や大人の対応が出来る・出来ないの差をご紹介。 他山の石として自分磨きにうまく役立てるコツを学びましょう。
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「大人の対応」とは?
どんなに気を配り、適切な行動や言動を心がけていても不可抗力でトラブルに巻き込まれることはよくあるものです。
そんなトラブルに見舞われた時に目先の感情や損得だけにとらわれずに、大所高所に立って物事を的確に判断、善処できる人のとる対応が「大人の対応」と評されるモノ。
カッとなって後から取り返しのつかない行動や言動に出てしまう「子供の対応」とは一線を画すモノなのです。
大人の対応ができる人・できない人の違い
では大人の対応ができる人と出来ない人の違いをみていきましょう。
- 相手の立場に立てるか立てないか
- 言葉を適切に選べるかどうか
- 想像力があるかないか
- ゆとりをもてるかどうか
- 損して得取れがマスターできているかどうか
違い①:相手の立場に立てるか立てないか
大人の対応が出来ない人の多くは相手の立場に立てない人です。
自分と相手とを置き換えて考えれば絶対に出来ないはずの行動や言動が平気でできるのはそのため。
思いやりのなさは大人の対応力の低さにつながります。
違い②:言葉を適切に選べるかどうか
大人としての振る舞いや対応の第一歩は言葉を適切に選べるかどうか。
その場その場にふさわしい言葉を発することができない人は、リーダーとしての資質や、パートナーとうまくやっていくというチームワークの力も発揮できない人が大半です。
違い③:想像力があるかないか
大人としての対応には想像力があるかないかも大事なポイントです。
失敗やミスに対しても「どうしてそんな事態になってしまったのか」「何が原因だったのか」「回避する方法はなかったのか」といったことを脳内シュミレーションできるかどうかは、同じミスを繰りかえさないためにも、事態の収拾をはかる上でも必要不可欠。
また相手の心中を察することができない人も大人としての対応力が低いといわざるを得ません。
違い④:ゆとりを持てるかどうか
大人の対応をするにはゆとりが必須です。
そうした気持ちのゆとりを持つには、普段からのメンタルコントロールが大切。
何か起こるとすぐテンパったり、カッとなったりしていたのでは大人のゆとりは生まれません。
自分自身の弱さから目をそらさず、キチンと自分を律することができるかどうかが重要です。
違い⑤:「損して得取れ」がマスターできているかどうか
大人としての振る舞いが要求されるシーンでは「損して得取れ」の精神が必要になります。
あくまでも自分の主張ばかりを繰り返して、歩み寄りの姿勢がまったくないような人は大人としての振る舞いや対応を期待できません。
ビジネスシーンでみる大人の対応の例
次にビジネスシーンでみる大人の対応例をご紹介します。
- まずは相手の話をだまって聞く
- 内容をメモして1つ1つ解決する
- なし崩しに終わらせずキッチリけりをつける
- 言うべきときに言うべきことだけ言う
①:まずは相手の話をだまって聞く
職場でのクレーム処理やモメ事の仲裁時などに大切なのはまずは相手の話をだまって聞くこと。
一方の話しか聞いてくれない、と相手が思ったが最後、話し合いがこじれるのは明らかです。
わかりきった内容であってもキチンと聞く姿勢を見せることが大人の対応の第一歩です。
②:内容をメモして1つ1つ解決する
問題が起こるときは1つずつ起こるのではなくなだれのように立て続けに起こることが多いのが現実です。
そんな時は時系列や、ことの大小別などにキチンと内容をメモして1つ1つ解決するのが大人としてのゆとりの対応の大事なポイント。
1つでも見落としていると、またイチからやり直しといった事態になることもあるので要注意です。
③:なし崩しに終わらせずキッチリけりをつける
なあなあで済ませたくなることもありますが、出来る限りグレー解決にはせずキッチリけりをつけるのが大人の毅然とした対応です。
いい加減に済ませていると、またいつか再燃することもしばしば。
さらに余計にこじれてますます面倒なことになるリスクも格段に高くなってしまいます。
④: 言うべきときに言うべきことだけ言う
いつでもニッコリ微笑んで穏便に振舞うことができればそれに越したことはありません。
しかしそうも言っていられないことも多いもの。
何回も同じことを繰り返しているような「困ったちゃん」相手に仏の顔ばかり見せてもいられません。
言うべきタイミングと言うべきことをハズさないのも大人の対応です。
プライベートでみる大人の対応の例
では、プライベートの場でみる大人の対応例をご紹介します。
- 見て見ぬフリをさらっとやってのける
- 相手を立てつつ収拾をはかる
- 言葉を選んで釘を刺す
- 空気を先読みする
①:見て見ぬフリをさらっとやってのける
彼氏や女友達が何かやらかしてしまった時などは見て見ぬフリ、知って知らぬフリをしてあげるのも大人の対応です。
例えばクイズ番組を一緒に見ていて知ったかぶりをした彼氏が明らかな誤答を言った時にも、わざと飲み物を取りに席を立つなどして聞こえなかったフリをしてあげるのもその1つ。
相手に恥を恥と認識させないようにふるまうのも大人の対応です。
②:相手を立てつつ収拾をはかる
オゴろうとしたのにお店でカードが使えない、現金もそれほど持ってないと会計の前で青くなった経験があるという人もいるかも知れません。
彼氏や上司、友達がそんな事態に陥った時は、「アナタもそんなポカすることあるのね」と笑いながら立て替えて支払うのも大人の対応の1つです。
相手が上司などの場合は、「次は今回分も含めてもっとリッチなゴハン期待させてもらいます」とチャッカリ風を装って相手を立てておくのも大事なポイントです。
③:言葉を選んで釘を刺す
目下のミスをカバーするのは目上の役割ですが、甘やかされているとつけ上がるのが世の常。
なんだかナメられているな、と感じるようになったら時にはピシッと言うべきことは言うのも大切なポイント。
ただしその際も「アナタのためを思ってあえて言うけど」という枕詞は忘れずに。
④:空気を先読みする
「このまま行くとマズいことになるな」という気配を感じたり、「なんだか雲行きが怪しいな」と思ったら早め早めにその場の空気を先読みして適切に振舞うのも大人の対応。
久しぶりのドライブデートだけれど渋滞に巻き込まれそうだったり、天気がイマイチのようであれば、早めに代替案を考えておくなどの先読みがゆとりの行動に繫がります。
大人の対応ができない人への対処法
では、大人の対応ができない人への対処法はどうしたらいいのでしょうか?
以下の大人の対応ができない人への対処法をご紹介します。
- 中途半端になだめない
- 言い分を1度は聞く
- 人前では頭ごなしに叱らない
- 手が付けられないなら放置する
- 周囲を自分の味方につける
対処法①:中途半端になだめない
大人の対応ができずに自分の感情むき出しでぶつかってくる相手ならむしろ中途半端になだめない必要がある場合があります。
相手の言い分を受け付けず、ひたすら自論や自分の利益だけ主張する人相手にヘタに下手に出ると自分が正しかった、とばかりにますますつけあがるリスクが高くなってしまいます。
対処法②:言い分を1度は聞く
大人の対応ができない人は、とにかく自分の主張だけを押し付けようとします。
そうした相手の主張を途中で遮るとますますカッとなって手が付けられなくなることもしばしばです。
大人の対応ができない人が自分の言い分を並べ立てたら、まず1回はキチンと耳を傾けることが大切。
相手の気の済むまで話をさせれば「こっちの言い分を聞こうともしなかった」「人の話も聞かないでバカにしている」と逆ギレするリスクもなくなります。
対処法③:人前では頭ごなしに叱らない
普段から人に注意されたらすぐ口ごたえをしたり、言い訳や他人のせいにするといった対応をする人に対しては、決して人前で頭ごなしに叱らない、注意しないのが大切。
プライドが高く、自己評価も高い大人の対応ができないタイプの人は、人前で自分のミスを認めたり恥をかかされたと思うと手の付けようがなくなることも。
叱る際にもメンツが丸つぶれになるような物言いや態度は避け、あくまで淡々と注意する程度にとどめるようにしましょう。
対処法④:手が付けられないなら放置する
こちらがいくら大人の対応でコトに当たろうとしても、肝心の相手が怒髪天状態であった場合はしばらく放置しておくのも1つの手です。
もちろんその間も放置していると気付かれないように「ただ今善処中」としておくのがコツ。
双方ともにクールダウンする時間がとれると案外カンタンに話が進むこともあるので、どうしようもなく煮詰まってしまった場合は有効な方法です。
対処法⑤:周囲を自分の味方につける
大人の対応ができない人を相手にする時はいかに多くの人を自分の味方につけるかが大切になることも多くあります。
特に相手が言いがかりに近いような難癖をつけてきたりするときなどは自分の正当性を担保するためにも証人となる人を1人でも多く作るのが重要なポイント。
その上でこちらに理があると回りが認めてくれればこじれた時の第三者の介入時にも役立ちます。
大人の対応力を身につける方法
では、大人の対応力を身につけるにはどうしたらいいのでしょうか?
以下の大人の対応力を身につける方法をご紹介します。
- 周囲にロールモデルを見つける
- アンガーコントロールの本を読む
- 口を開く前に一呼吸いれる
- 3分間のクールダウンを試みる
- 場当たり的な対処はやめる
- 全てにいい顔をしようとしない
- アメとムチを心がける
方法①:周囲にロールモデルを見つける
スマートな大人の対応、特に職場でのそうした大人の対応を身に付けたいと言うときは身近にそうした大人の対応を既に実践しているロールモデル的な存在を見つけるのが1番の近道です。
周囲から問題解決能力で一目置かれているような人の普段の振る舞いや言動、実際にコトが起きた時の対処方法を間近で見ることはリアリアティあふれるシミュレーションを見学できるようなもの。
邪魔にならないように気をつけながらしっかりマスターできるようにしましょう。
方法②:アンガーコントロールの本を読む
大人の対応の真逆が子供っぽい感情むき出しの対応であるとしたら、そうした子供の対応の極みとは怒りにかまけて怒鳴り散らしたり、攻撃的な振る舞いに出ることと言えるでしょう。
理屈ではわかっていてもそうした怒りの感情が爆発することをなかなか抑えられない、我慢できないというのであれば怒りのような負の感情をコントロールするアンガーコントロールについての実践本を読むのもおススメ。
負の感情がもたらす不利益を失くす、あるいは少なくすることが出来れば大人の対応に近づけるだけでなく、メンタル的にも強くたくましくなれるチャンスです。
方法③: 口を開く前に一呼吸いれる
誰でもカッとなって言う必要もなかった余計なことを口走ってしまったり、しでかしてしまった経験の1つや2つがあるはずです。
そうした失敗のリスクを軽減し、大人の対応にスムーズに移行するようになるためにおススメなのが口を開く前に一呼吸いれるクセをつけること。
思わず口をついて出そうになったののしりの言葉も、一瞬の間を置く事で、何とか言葉にせずにすむこともあります。
特にヒステリックになってしまうことがあるという自覚がある人にはぜひすぐにでも実践してもらいたい方法です。
方法④:3分間のクールダウンを試みる
顧客相手などの力関係から理不尽なことは重々わかっているのに相手の八つ当たりやヒステリーに耐えなくてはいけないこともあります。
自分の心身共にそれに耐えうる状態の時なら何とかやり過ごせても、他のことで目一杯の時などはなかなか難しい場合も。
そんな時はトイレ休憩や書類の準備など何とか言い訳で時間を作って、クールダウンをはかることも大切です。
例え3分間であっても相手の一方的なマシンガントークから逃れられることで自分を立て直すきっかけになることもあるので、積極的にクールダウンの時間を作るようにしましょう。
方法⑤:場当たり的な対処はやめる
大人の対応を試みようとするあまり相手の顔色ばかりうかがって場当たり的な解決方法でお茶を濁してしまうことがあります。
その場ではなんとかゴマカシも効くかもしれませんが、場当たりはしょせん場当たり。
いずれつじつまが合わなくなって自分の首を絞めるようなことになり兼ねません。
急がば回れの格言通り、大変に見えても1つずつ問題は解決していくようにしましょう。
方法⑥:全てにいい顔をしようとしない
いくらにっこり微笑んだ大人の対応を、と思っても仕事などの利害関係などが絡んだ場合、八方全てが丸く納まるワケにはいかないこともあります。
むしろ大人の対応して言うべきことはキチンと言うという厳しい対応を迫られることも時にはあると心しておくことが大切。
全てにいい顔をして終わろうとばかりしていたのでは、いつまでたっても決着が着かず大人の対応どころか余計な混乱を長引かせるだけの結果になることも。
方法⑦:アメとムチを心がける
いくら心を穏やかに保って大人の対応を心がけようと思っていても、なかなか難しいのが実際のところ。
特に怒りをコントロールしようとするあまり、自分の喜怒哀楽を全て封じ込めるようなことになったのでは、いずれ逆ギレしたり爆発してしまうのがオチです。
ゆとりをもって大人の対応をしたいのなら自分で自分をうまく甘やかしたり機嫌をとったりするのも大事なポイント。
アメとムチのように「何かをガマンしてやり過ごしたら、そのごほうびとしてスイーツ1個をランチのデザートにつける」なども上手な方法です。
ピンチの時ほど大人の対応で乗り切ろう
大人の対応が出来る人は、どんなに追い詰められた状況でも冷静な対応が出来る人のこと。
そのためには常日頃からの周囲への心配りや態度、さらにメンタル的強さを鍛えることが不可欠です。
ピンチに追い込まれることは辛いことですが、それをキチンと克服する姿を周囲に見せることは自分のセルフコントロール力を披露する絶好のチャンスでもあります。
ピンチをチャンスに切り替えられる大人の対応をぜひ身につけるようにしましょう。
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