「気性が荒い」とは？気性が荒い男女の特徴と心理と上手な付き合い方

「気性が荒い」の意味とは？

気性とは生まれつきの性質や気質の事です。
すなわち、気性が荒い人とは生まれた時から備わった性格や性質に勢いがあるような人という意味になります。

同じ意味を表す言葉は、荒々しい、情熱的、気が短い、短気、凶暴、気が強い、血の気が多いとなります。

また、冷静さを欠いた様子などです。
これらは同じ意味合いで使われますが、根本的に違うのは、「生まれつきの性質」ということです。

つまり、育ってきた環境や性格形成から生まれたものではなく元々の気質であるため、治すのは難しいと言えるでしょう。

気性が荒い人の特徴【性格編】

性格的にどのような人の事を言うのかを見ていきましょう。

1. 喜怒哀楽が激しい
2. プライドが高い
3. 自己中心的
4. 構ってほしい
5. 落ち着きがない
6. 思い込みが激しい
7. 自分が正しいと思っている

具体的に見ていきます。

特徴①：喜怒哀楽が激しい

気性が荒い人は感情の浮き沈みが激しいのが特徴です。
怒りっぽい人と言えば、怒りの感情に焦点があたっていますが、気が荒いというのは怒りだけではなく喜怒哀楽の全てを含みます。

すなわち、怒りっぽいとは怒りだけがフューチャーされる現象ですが、実際は、怒りの他に、悲しみ、嬉しい、楽しいといったそれぞれの感情表現が激しいとされています。

悲しい時は激しく泣く、嬉しい時は身体全体で喜びをあらわすなど、周囲が見ていても今どのような状況に置かれているかが手を取るようにわかってしまうでしょう。

特徴②：プライドが高い

気性が荒い人はプライドが高いでしょう。
そのため、誰かに卑下されたり、馬鹿にされたりするようなことは許しません。

もしも、そういう事態が起こった時には我慢することなく、怒りをぶつけてきます。
それが、上司や目上の人でも関係ありません。
そのため、扱いにくい人とされるのでしょう。

特徴③：自己中心的

気性が荒い人は我儘な性格です。
自分の意見は正しい、自分の判断は間違っていないと思っています。
そのため、複数の人でひとつのことを決定する時に、強引に自分の意見を押し付けようとします。

しかし、多数決などで自分の意見が通らないとなると、あからさまに機嫌が悪くなったりするでしょう。
そういう態度を見て周りの人は「あの人は気性が荒い」とイメージします。

特徴④：構ってほしい

気性が荒い人は誰かに構ってほしいという欲求が強いでしょう。
例えば悲しい時に落ち込んでいるアピールを周囲にしたりすることです。

そうすると周りは「どうしたの？」「元気ないけど何かあった？」となります。
それが構ってほしいという欲求のあらわれでしょう。

また、怒っている時にも我慢するのではなく、物を激しく音がするように置いたり、扉を強く閉めたりしてアピールします。
要するに構ってほしいのです。

特徴⑤：落ち着きがない

感情の起伏が激しい人は落ち着きがありません。
逆に冷静な人は心の中もフラットな状態なので落ち着いて見えるでしょう。

気性が荒いということは感情が態度に出ているため、イライラしている時には態度に出ます。
それらは落ち着きがない要因です。

職場でも貧乏ゆすりをしたり、ペンを指で回したりしている人はいませんか。
そういう人は、何か感情に波打っているものがあるのでしょう。

特徴⑥：思い込みが激しい

気性が荒いと思い込みが激しくなります。
そのため、一度そう思ったら、周りが否定しても聞いていません。

また、周りが見えていないので他の意見などが頭に入らなくなってしまいます。
つまり、冷静に周りを見渡すことが出来ないので、自分の頭の中の小さな世界で物事を判断します。
その上、その判断も間違っていないと思い込んでいるので周りからは傲慢な人と思われるでしょう。

特徴⑦：自分が正しいと思っている

自己中心的な性格なので自分の考えや意見が指標になっています。
その上、人の忠告やアドバイスも素直に聞き入れないのでますます我儘になっていくでしょう。

そして、自分が否定されたり、批判されたりすると感情的になります。
また、その判断が間違っていたとしてもそれを認めることができません。

気性が荒い人の特徴【言動編】

どのような言動をしているのかを見ていきましょう。

1. 自慢話
2. 発言が大げさ
3. 暴力的
4. ストレート
5. 否定的
6. 言葉が悪い
7. 命令口調

詳しく見ていきます。

特徴①：自慢話

気性が荒い人はプライドが高く、優位に立ちたいと考えているので自慢話が多くなります。
どれだけ自分は凄いか、優れているかなどをアピールします。

中でも男性は、昔の武勇伝を話す人が多いでしょう。
その上、自分に注目を集めたいと考えるので自慢話をした時に話に食いついてほしいと思っています。
そのため「凄いね」と驚いたりすると益々自慢話を続けるでしょう。

特徴②：発言が大げさ

口から出る言葉もオーバー気味です。
自慢話もそうですが、いかに自分が凄いかを伝えることが目的なので、大げさな表現をしがちです。

また、その発言により注目を浴びたいとも思っているので、オーバーになってしまうのでしょう。
そのため、大きな声を出したり、オーバーリアクションで周囲を引きつけたりしようとします。

特徴③：暴力的

言葉に暴力的な所があります。そのため、感情が揺さぶられた時には乱暴な言葉を発します。
例えば、怒った時に「ちくしょう」「ふざけるな」など激しい言葉を使います。

また、悲しい時にも「死にたい」「消えたい」などネガティブワードの中でも激しい言葉のチョイスをするでしょう。

そのため、上司の気性が荒いとなれば部下が失敗した時にはキツイ言葉を吐くこともあり、部下がやる気をなくしたり、精神的なダメージを受けたりすることがあるでしょう。

特徴④：ストレート

言葉をオブラートに包まずそのまま発してしまうのは気性が荒い人です。
また、周りは気をつかって避けている話題をズバズバする、また、デリカシーがない部分があります。

つまり、相手を気遣うという配慮に欠けている所があるのでしょう。
人は、何か気に入らないことを言われても我慢することがあります。
しかし、気性が荒いとカッと血がのぼるのでその場で反論することになります。

特徴⑤：否定的

気性が荒い人は自己中なので、自分の考えている意見と違ったことを聞くと必ず否定します。
通常、自分と異なる考えを聞いたとしてもそういう意見もあるだろうと思って、耳を傾けますが、気性が荒い人は聞く耳を持ちません。
なぜなら、自分の考え以外は間違っていないと思っているからです。

特徴⑥：言葉が悪い

言葉遣いが悪いのも気性が荒い人の特徴です。
そして、思わず口からもその感情が出てしまいます。

気性が荒い人の言葉を近くで聞いていると共通した部分があり「ムカつく」「絶対に違う」「うざい」という言葉でしょう。
また、口癖ではありませんがすぐに舌打ちするのも気性が荒い独特な行為のひとつです。

特徴⑦：命令口調

気性が荒い人は他人に対して上からモノをいうところがあります。
職場でも上司でないのに偉そうに指示を出す人は周りにいませんか。

それは、他の人より自分が優位に立ちたい、優れていると勘違いしているからです。
また、怒ったりするとなかなか怒りが静まらなかったり、イライラが周囲に伝わったりして、職場の雰囲気を悪くしているでしょう。

気性が荒い男女の心理

どうして気性が荒いのかを見ていきましょう。

1. 心に余裕がない
2. 周りが見えていない
3. 感情をコントロールできない
4. 欲が強い
5. 被害妄想
6. 気が小さい
7. 優位に立ちたい
8. 忍耐力がない
9. ストレスが強い
10. 病気の疑い

具体的に見ていきます。

心理①：心に余裕がない

気性が荒い人には心にゆとりがありません。
心にゆとりがあればイライラしませんし、怒りの感情も少ないでしょう。

しかし、心に余裕がないと常に不安な気持ちがあるのでカリカリしていたり、イライラしていたりして穏やかな気持ちでいられません。

また、頭が自分の事だけで周囲に気遣いすることもできないでしょう。
そして、心に余裕がないというのは、心が狭いとも言えます。
心が狭い人は人の欠点を許したり、失敗を許したりすることができません。

心理②：周りが見えていない

気性が荒い人は自己中心的な性格なので、自分を中心に物事を考えています。
すなわち、周りのことが全く見えていないのです。

周りが見えていないから意見を取り入れることもしませんし、他人の意見に耳を傾けることもできないのでしょう。

また、自分の判断することは一番正しいと思っているところも周りが見えていない証拠です。
世の中にはそれぞれ違う考えや思想があるのに、周りが見えないことでそれらを理解していないのです。

心理③：感情をコントロールできない

通常、怒りを覚えても公共の場であったり、職場であったりすると理性が働いて怒りを抑えようとします。

しかし、それができないのは気性が荒い人です。
つまり、感情のコントロールが自分で出来ない人でしょう。

そのため、公共の場であっても大きな声を出したり、職場の雰囲気が悪くなるにも関わらず、感情を出したりします。
これは、コントロールの仕方がわからないという理由もあるでしょう。

心理④：欲が強い

様々な欲求が強いのは気性が荒い人です。
他人に認めてもらいたい承認欲求、自分の考えを押し通したい欲求、他人を思い通りにしたい欲求など、様々な欲求があります。

それらの欲求が満たされないと、感情的になって周囲にあたったり、迷惑を掛けたりしてしまいます。

しかし、気性が荒い人は、それらは欲だと思っていないところが、周りを振り回してしまう原因です。

心理⑤：被害妄想

気性が荒い人は思い込みが激しいので被害妄想的な所があるでしょう。
自分は悪口を言われている、馬鹿にされているなど、勝手に思い込んでしまうことがあります。

実際にはそのような事実はないのですが、一度思い込むと周囲が違うと言っても聞き入れません。

また、プライドが高いので自分から相手に確かめたりするのが嫌なので、確かめようとせずに決めつけてしまうのでしょう。

心理⑥：気が小さい

実際に気が弱かったり、ストレスに弱かったりするのは気性が荒い人です。
そういう性格だから周りに虚勢を張って、自分を強く見せようとします。

始めから周囲を抑圧しておけば攻撃されないと考えています。
そのため、自分に対して否定的な人がいると、それを抑えつけようとするのでしょう。

そうしないと逆にやられてしまうと思うからです。
そして、気が小さいので心の中ではビクビクしていて余裕がないのでしょう。

心理⑦：優位に立ちたい

他人よりも優位に立ちたいと思っています。
そのため、自慢話が多くなり、自分を批判する人を排除しようとします。

そして、何か腹が立つことがあれば執拗に攻撃して、相手を負かすことで自分が上に立ったと優越感に浸るでしょう。

これは恋人に対しても同じで、力関係が逆転すると感情的で手がつけられないこともあるでしょう。

自分の思い通りにしてくれないと泣き叫んだり、我儘が通らないと激しく怒ったりするようなことです。

心理⑧：忍耐力がない

感情のコントロールが出来ないのは我慢することができないのもひとつの要因でしょう。
小さいころから我儘に育ってきた、周囲が言う事を聞いてきたことが原因で、我慢すると言う事をしてこなかったのでしょう。

そのため、怒りを爆発させたり、イライラを表に出したりするのです。
そして、思ったことも我慢できずにそのまま口に出してしまいます。

すなわち、我慢することに慣れていない、我慢が出来ないという心理状態から気性が荒い人になるのです。

心理⑨：ストレスが強い

様々なストレスを抱えている人は気性が荒い傾向があります。
人は、心が満たされていないと精神が不安定な状態になります。

そうなると人に対して攻撃的になったりするでしょう。
抱えているストレスを他人にぶつけて発散する、ストレスがあるので常にイライラしているなどです。

もしも、心が満たされていれば、小さなことで怒りの感情は出ませんし、イライラすることもないでしょう。

心理⑩： 病気の疑い

異常なほどに攻撃的、手がつけられないほど感情的な人は、精神疾患の疑いもあります。
中でも境界性パーソナリティ障害という病は、この特徴に当てはまると言われています。

感情をコントロールできないので人間関係を築けない、感情のブレが激しくて自傷行為をするなどがこの病の特徴なので、あまりにも酷い場合は専門家に見てもらう方が良いかもしれません。

特に、気性が荒いのは生まれつきの性質なので、最近人格が変わったという場合は、様々な病が疑われるでしょう。

気性が荒い性格を改善する方法

気性が荒い所を治すためにはどうしたら良いのかを見ていきましょう。

1. 感情をコントロールする
2. 心に余裕を持つ
3. 人の話を聞く
4. 人に興味を持つ
5. 自分の物差しで測らない
6. ストレスを溜めない
7. 謙虚になる

具体的に見ていきます。

方法①：感情をコントロールする

気性が荒い人は感情を自分で押さえることが出来ません。
そこで、感情をコントロールする方法を学びましょう。

その方法はたくさんあり、様々な本やセミナーが存在します。
また、その方法は有名企業やスポーツ選手なども実践していることが多く、いかに感情をコントロールすることは大切かがわかるでしょう。

特に、怒りの感情は周囲にも迷惑を掛け、トラブルの原因にもなるので、初めはアンガーマネジメントから始めるのがおすすめです。

方法②：心に余裕を持つ

心にゆとりがないから気性が荒い人になってしまいます。
そこで、心に余裕を持つようにしましょう。

では、心に余裕を持つのはどうしたらよいのか。
まずは、自分に自信を持つことと、他人と自分を比較しないことです。

自分に自信を持つことが出来れば、心も落ち着き被害妄想的なこともなくなります。
また、他人と比較さえしなければ、優位に立たなければならないという感情もなくなるでしょう。

方法③：人の話を聞く

気性が荒い人は他人の話を聞かない傾向があります。
そこで、まずは他人の話をじっくり聞くようにしましょう。

また、話している時には途中で口を挟まない、否定しないことが大切です。
最後まで聞くとこういう意見もあるということがわかるでしょう。

そして、何人かでひとつの事を決める時にも、自分の意見を押し通そうとしないで、それぞれの意見をきちんと聞くようにしましょう。

方法④：人に興味を持つ

他人に関心がないから自分が正しいと思い込んでしまうのでしょう。
そこで、人に興味を持つように心がけます。

そうすることで、その人の性格やバックグラウンドが見えてきます。
すると、人はそれぞれ違うのだから、意見も考えも違って当然と理解できます。

理解できれば、自分の意見を相手に押し付けるのが間違っていると気付くでしょう。
逆に、自分も意見を押し付けられると嫌な事も理解できます。

方法⑤：自分の物差しで測らない

気性が荒い人は視野が狭くなっています。
そのため、自分の中の価値観で物事を判断してしまうでしょう。
そこで、自分の固定概念を捨ててみます。

そうして、こだわっていたものや思い込んでいたものを一旦リセットすれば、周りの考え方や意見が素直に耳に入ってくるでしょう。
その上、固定概念がなくなると相手を頭ごなしに否定することもなくなります。

方法⑥：ストレスを溜めない

ストレスによって気性が荒い人になっている場合は、ストレス発散することが重要です。
人はストレスが溜まるとイライラしたり、腹を立てやすくなったり、落ち込んだりします。

できるだけストレスかない状態にしておけば、何か起こった時にも感情の波が小さくなります。
普段から好きな事や趣味をする時間を定期的に設けて、ストレスを解消するようにしましょう。
また、スポーツをして汗をかくのも効果的です。

方法⑦：謙虚になる

人に対して横柄で上から目線であることが多い気性が荒い人。
そのため、謙虚な姿勢を心がけましょう。

人には優劣がない、同じ人は一人もいないと考えれば、人と比べる意味がないことがわかるでしょう。

そして、謙虚な姿勢でいることで感情が激しく動くこともなくなります。
そうすれば気性が荒いということもなくなるでしょう。

気性が荒い人との上手な付き合い方

うまく付き合う方法を見ていきましょう。

1. 機嫌を見て対応する
2. 真に受けない
3. 話の矛先を変える
4. 切り上げる
5. 距離を取る

具体的に見ていきます。

付き合い方①：機嫌を見て対応する

気性が荒い人は感情の起伏が激しいので、その状態を見て対応するのが良いでしょう。
つまり、怒っている時には近寄らない、落ち込んでいる時にはそっとしておくなどです。

また、気性が荒い人は長い時間、その感情が続かずにすぐに別の感情に移り変わるので、少し時間が置けば、通常に戻っています。
その時に必要な事を話したりすればよいでしょう。

付き合い方②：真に受けない

気性が荒い人は感情に任せている所があるので、まともに受け取らないことです。
例えば、怒りに対抗してこちらも怒りの感情でぶつかってしまっては、火に油を注ぐのと同じです。

そういう時には、冷静に対応するのが一番でしょう。
こちらが冷静であればあるほど、相手は沈静化してきます。

まともに取り合っていては、この感情に巻き込まれてしまうので、一歩引いた状態で付き合うのが良いでしょう。

付き合い方③：話の矛先を変える

気性が荒い人が感情に振り回されている時には、違う方向へ導きましょう。
例えば誰かの悪口を執拗に話してきたとします。

それで同調してしまっては、気性が荒いとどんどん怒りが増してしまいます。
そんな時には相手の好きな話題を振りましょう。

そうすれば気性が荒い人はしたい話ができるのでそちらに感情が動くでしょう。
そして、落ち込んでいる時にはその話題に触れないことです。
触れてしまうと更に感情的になってネガティブになるからです。

付き合い方④：切り上げる

気性が荒い人といつまでも付き合っていてはキリがありません。
そこで、スパッと会話を切り上げる、その場から立ち去るのが良いでしょう。

そうすることで攻撃する相手がいなくなるので、それ以上やりようがないからです。
また、誰かが気性が荒い人に激しく攻撃されていたら、その攻撃された人の手を引っ張って、その場から立ち去るのが効果的です。
つまり、気性が荒い人の相手をしないようします。

付き合い方⑤：距離を取る

気性が荒い人の傍にいると、こちらもストレスが溜まってくるでしょう。
それならば、その人を何とかしようとする努力はやめて、自分から距離を取るのが良いでしょう。

相手を変えようとしてもそれはなかなか難しいもの。
それならば、気性が荒い人とは一定の距離を取っておいて関わらないのが一番簡単です。

気性が荒いことで得することは何もない

気性が荒いと聞いて何を思い浮かべますか。
情熱的な人、感情に素直な人というイメージを抱く人もいるでしょう。

しかし、気性が荒いことで得することは何一つありません。
気性が荒い人は自由奔放に過ごせるかもしれませんが、周りの人は迷惑です。

その上、気性が荒いということは、心が平穏な状態がないということでしょう。
そのため、いつも心が穏やかで感情がフラットな生活をすることこそ、メリットがあるとわかるはずです。