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「佳人薄命」とは?

佳人薄命の意味を調べる女性

意味

「佳人薄命」とは、「美人は病弱で早死にしたり、運命に弄ばれて幸せな一生が送れないものである」という意味を持つ言葉です。
また、「佳人薄命」は美人な女性に限らず立派な人間に対して使われることもあります。

なお、同義語としては「美人薄命」「紅顔薄命」「才子多病」といった言葉などが挙げられます。

語源

「佳人薄命」の語源は、約1000年前に中国で活躍した詩人である、蘇軾(そしょく)の「薄命佳人詩」の中の一節であるとされています。

「美人に生まれてももてはやされる期間は長くないので、その後は門を閉じて花の落ちるのを待つのみ」

と「薄命佳人詩」には書かれており、これが「佳人薄命」の意味に繋がっていきました。

日本と世界の美人の基準

佳人薄命の女性

日本

日本人の場合は、ツヤのある黒髪、キメの細かい白い肌、小顔、小柄で細身、高い鼻、二重まぶたを持つ女性が美人であるとされています。
例えば、日差しが強い夏の時期は日焼け止めを塗ったり、日傘をさすなどの紫外線対策を行っている女性が多く見受けられますよね。

また、シェーディングやノーズシャドウを入れて鼻を高く、小顔に見せようとする女性も少なくありません。

世界

①:アメリカ

アメリカ人の場合は、大きなお尻と胸と引き締まったウエスト、高い頬骨、大きくて分厚い唇、金髪な女性が美人であるとされています。
まさにバービー人形がアメリカ人の美人の基準を集約した女性の姿であると言えるでしょう。

日本人の女性の場合は高い頬骨を嫌いますが、アメリカ人女性からしてみると高い頬骨は成熟した女性の象徴であり、周りの人から羨ましがられるよう。

②:フランス

フランスの場合は、健康的に見える小麦色の肌、高すぎない鼻、すきっ歯を持つ女性が美人の条件であるとされています。
フランス人女性は、肌が白すぎると逆に恥ずかしいと思うようで、積極的に太陽の光を浴びて小麦色の肌を目指す女性がほとんど。

また、日本人女性にとってフランス人女性の高い鼻は羨ましいですが、フランス人女性からしてみると逆に日本人女性の低い鼻が羨ましいと感じるようです。
さらに、日本人女性であればすきっ歯は絶対に直したいと思うものですが、フランス人女性からしてみるとすきっ歯は「チャーミング」だと言われて羨ましがられます。

③:中国

日本の隣国である中国では、外見は日本人とほとんど変わりないものの、美人の基準は若干違うようです。
日本では新垣結衣さんや石原さとみさんのような可愛らしい雰囲気を持つ女性が好まれますが、中国では身長が高くスタイルが良いスーパーモデルのような女性が好まれます。

また、色白の美しい肌、鼻筋が通っていること、綺麗な卵型の顔の形も中国人女性の美人の条件として挙げられます。

④:韓国

韓国の場合は、白い肌、白い歯で歯並びが綺麗、高身長とスタイルの良さが美人の条件であるとされています。
日本人女性も白肌が美人の条件のひとつですが、韓国人女性は日本人女性の2倍~3倍スキンケアに時間をかけると言われているほど、白肌になるための努力は欠かしません。

ホワイトニングや歯列矯正も日本と比べて一般的で子供のころからホワイトニングや歯列矯正を行うのが当たり前のよう。
また、韓国のアイドルを見ても分かるように、小柄で可愛らしい女性よりも背が高く大人っぽい女性が美しいとされています。

⑤:ナイジェリア

アフリカにあるナイジェリアの場合は、ぽっちゃりな女性ほど美人であると言われています。
もともと、ナイジェリアをはじめとしたアフリカの国々では痩せている女性は貧困の証拠であると見られるため、太っていれば太っているほど健康的でお金持ちであると見られるのです。

そのため、日本人女性は細い体を手に入れようとダイエットするのに必死ですが、ナイジェリア人女性はたくさん食べて全く運動しないなど、太ることに力を入れている女性がほとんど。
ちなみに、これはナイジェリアに限らず、アフリカの国は基本的に痩せている女性よりも太っている女性の方が好まれます。

佳人薄命だった人物

佳人薄命だと言われそうな美人の女性

では、佳人薄命だった人物をみていきましょう。

  1. クレオパトラ7世
  2. 楊貴妃
  3. ダイアナ妃
  4. マリリン・モンロー
  5. 夏目雅子
  6. 坂井泉水
  7. 本田美奈子.
  8. 小林麻央

続いて、佳人薄命だった人物を、それぞれ詳しくみていきます。

佳人薄命だった人物①:クレオパトラ7世

クレオパトラ7世は、楊貴妃と小野小町と並ぶ世界3大美人と称された古代エジプトの女王。
父が死亡した後に弟のプトレマイオス13世と兄弟婚を行い共同で王位に就いたものの、後に弟に排斥されて王位を失ってしまいます。

後に古代ローマの有力者であるカエサルの力を借りて復位してエジプトを統一。
カエサル暗殺後はアントニウスと結婚しますが、アントニウスの死と共に38歳の若さで自殺してしまい、まさに佳人薄命な人生だったといえるでしょう。

佳人薄命だった人物②:楊貴妃

楊貴妃は、クレオパトラ7世と小野小町と並ぶ世界3大美人と称された中国の唐王朝の皇妃。
もともと皇帝の息子の嫁として宮中に入りましたが、なんと父が楊貴妃を息子から略奪して自分のものにしてしまいます。

楊貴妃の虜になってしまった皇帝は、次から次へと悪政を行い、やがて内乱が勃発してしまう事態に。
そして、安史の乱の最中に楊貴妃は処刑されて756年に37歳の若さで亡くなりました。

佳人薄命だった人物③:ダイアナ妃

ダイアナ妃は、1981年に当時のチャールズ皇太子の最初の妃となった佳人薄命の女性です。
日本でもダイアナ妃の人気は非常に高く、1986年の公式訪問がきっかけで「ダイアナフィーバー」と呼ばれる社会現象を巻き起こしたことでも知られています。

しかし、1984年に次男のヘンリーが生まれたころから夫婦仲はすでに破綻しており、それから長い別居生活を経て1996年に離婚することになります。
1997年8月にフランスで交際相手と車で移動中に、マスコミに執拗に追跡されスピードを出しすぎた結果、交通事故によって36歳の若さで亡くなってしまいました。

佳人薄命だった人物④:マリリン・モンロー

マリリン・モンローさんは、1950年代で最も人気のあるセックスシンボルの一人で、日本での知名度も高かった佳人薄命のハリウッド女優。
1951年に出演した映画で注目を浴び、そこから出演する作品が次々とヒットしてトップスターにまで上り詰めました。

私生活では3度の離婚や中絶を経験し、3人目の夫と離婚した後は当時アメリカ大統領であったジョン・F・ケネディと肉体関係を持っていたことが明かされています。
また、楽物乱用やうつ病などにも悩まされており、1962年に睡眠薬を過剰に摂取したことが原因で36歳の若さで亡くなりました。

佳人薄命だった人物⑤:ヴィヴィアン・リー

ヴィヴィアン・リーさんは、1939年の映画「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラ役、1951年の映画「欲望という名の電車」のブランチ・デュボワ役でアカデミー主演女優賞を受賞された女優。
人気絶頂期に1937年の映画「無敵艦隊」で恋人役を演じたイギリス人俳優のローレンス・オリヴィエと結婚しますが、結婚生活を送っていくうちに徐々に精神を患っていきます。

そして、1940年半ばごろから慢性の結核の発作を起こしていましたが、これが死因となって1967年に53歳の若さで亡くなってしまいました。

佳人薄命だった人物⑥:グレース・ケリー

佳人薄命の綺麗な女性

グレース・ケリーさんは、同時代に活躍したマリリン・モンローさんと人気を二分していたほど人気を集めていた佳人薄命の女優。
1954年にはアカデミー助演女優賞、1955年にはアカデミー主演女優賞を受賞。

また、恋多き女性としても有名で、特に自分よりも年長の男性と浮名を流していました。
その後、カンヌ国際映画祭で知り合ったモナコ大公レーニエ3世と結婚し、公妃となるため女優業を引退されました。

結婚後は3人の子供にも恵まれ、病院を設立したりバレエ学校を設立したり精力的に活動。
しかし、1982年に運転中に脳梗塞を発症し、そのままガードレールに激突して崖に転落し、事故後すぐに病院に搬送されましたが、翌日52歳の若さで亡くなってしまいました。

佳人薄命だった人物⑦:夏目雅子

夏目雅子さんは、1985年に27歳の若さでこの世を去ってからも、今なお伝説的な女優として語り継がれている佳人薄命の女性です。
1976年にドラマのオーディションでヒロイン役に選ばれ、女優デビューを果たしました。

その後は数々のドラマや映画に多数出演されて人気を得ましたが、1985年2月に急性骨髄性白血病と診断され、約7か月に渡る闘病生活を送りました。
しかし、1985年8月に肺炎を併発し、その後意識不明の重体に陥り、1985年9月11日に亡くなってしまいます。

佳人薄命だった人物⑧:坂井泉水

坂井泉水さんは、人気音楽グループの「ZARD」のボーカルとして活動し、数々のミリオンヒット曲を生み出した女性。
2000年以降は子宮筋腫や卵巣嚢腫、子宮内膜症などの女性特有の病気を次々と患い、2006年には子宮頸がんが見つかっています。

2007年4月には肺への転移が見つかって再入院することになりますが、2007年5月26日に入院先の病院のスロープから転落し、後頭部強打による脳挫傷のため40歳の若さで亡くなりました。

佳人薄命だった人物⑨:本田美奈子.

本田美奈子.さんは、2005年に急性骨髄性白血病のため38歳の若さで亡くなった女性。
1985年に「殺意のバカンス」でアイドル歌手としてデビューされ、1990年以降は主にミュージカルで活動されていました。

しかし、2004年ごろから風邪に似たような症状や微熱が続き、後に急性骨髄性白血病と診断されて緊急入院。
2度に渡る化学療法や臍帯血移植を受けたものの、肺への合併症から容態が急変し、2005年11月6日に亡くなりました。

佳人薄命だった人物⑩:小林麻央

小林麻央さんは、2017年に乳がんのため34歳の若さで亡くなった元フリーアナウンサー。
2010年には歌舞伎俳優の市川海老蔵さんと結婚され、2人の子供にも恵まれました。

幸せな結婚生活を送られていた小林さんでしたが、2014年に乳がんの宣告を受けることになります。
2016年に乳がんを公表した後は亡くなる3日前までブログで更新され、2016年11月にはBBCの「今年の女性100人」に日本人女性として初めて選出されました。

佳人薄命でも限りある人生を楽しむことが大切

佳人薄命のスタイル抜群な女性

世界三大美人と称されるクレオパトラや楊貴妃をはじめ、意外と40歳手前で亡くなっている女性が多く、佳人薄命と言われると本当なのかなと思わされてしまいますよね。
もちろん、美人だから早死にするという直接的な因果関係はないので、当然のことですが「佳人薄命」だときっぱり断言することができません。

ただ、佳人薄命と言われた女性達は、その短い人生の中でも多くの人に夢や希望を与えてきた女性ばかりであることは確かであるといえるでしょう。

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ライター
noel編集部

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